『花月園メモリアルin川崎(GIII)レポート』 3日目編

配信日:6月9日
 花月園メモリアルin川崎は佳境となる3日目を迎えた。昨日までとは打って変わって生憎の雨模様となったが、バンク上では熱い戦いが繰り広げられた。準決勝3番勝負は激戦の連続。優勝候補が次々と姿を消し、誰が勝ってもおかしくない決勝メンバーとなった。
 最終日も地元選手によるお出迎えや特命戦隊ゴーバスターズショーなどイベントは盛りだくさん。この機会にぜひ、川崎競輪場へお越しください。
<9R>
阿部大樹選手
阿部大樹選手 細川洋選手
細川洋選手
 準決勝1つめの9レースは阿部大樹(写真)が村上直久を突っ張る。強じんな粘り脚を発揮して会心の逃げ切りを決めた。
 「別線の2人に比べると自分は格下ですからね。打鐘で完全に無視されていたので、腹をくくって逃げました。落ち着いていけたけど、バックで脚はいっぱい。脚は残っていなかったです。前々に踏もうという気持ちが戻ってきたし、それが結果につながりました。明日は優勝も意識して走ります」
 地元の細川洋(写真)は村上が不発とみるや、内に斬り込んで2着に入った。
 「久々の記念決勝なので素直に嬉しい。村上君が頑張ってくれたおかげです。先行できれば良かったんですけどね。前もかかっていたので、まくりだと厳しい。阿部君が強かったですね。身体の切れとか反応は良かったと思います」
 成田健児は細川にしぶとく続いて3着に流れ込んだ。
 「村上が頑張ってくれた。とにかく必死で踏んだだけ。外からいかれた感じだったし、よく3着でしのげたと思います。花月園のメモリアルで決勝に乗れて良かったです」
 村上直久は三番手を確保したが、脚は残っていなかった。
 「ちょうど仕掛けたときに、阿部君に駆けられてしまった。三番手に入ったけど脚はいっぱいでした。気持ちを切り替えて明日また頑張ります」
 才迫勇馬は前のあおりを受けて外に大きく膨らんでしまった。
 「踏み出した瞬間は絶対にまくれると思ったんですけどね。あおりがなければ…。やっぱりまくりだと何があるか分からないですね。でも、勝負なんで負けは負けと認めて、また次頑張ります」

<10R>
佐藤康紀選手
佐藤康紀選手
梶山裕次郎選手
梶山裕次郎選手
 細切れ戦らしく、入れ替わりの激しい展開となった。機動型が脚力を消耗し、追い込み選手がゴール前に殺到。レース巧者の佐藤康紀(写真)が鮮やかな強襲を決めた。
 「朋也君が前々に踏んでくれたおかげ。ギアを1枚上げていたので余裕はあった。若い人はみんな外を踏むから、内を狙っていたし、うまく突っ込めました。調子は変わらずいいですね」
 萩原操は目標不発の展開からベテランならではのコース取りで2着に食い込んだ。
 「中村(一将)君はまくれると思ったけどね。不発になってからは3着までに入れるように、コースを見ながら落ち着いて走れた。決勝もしっかり頑張ります」
 梶山裕次郎(写真)が萩原に続く形で3着に入り、嬉しい記念初優出を果たした。
 「前の2人にしっかり付いていけばチャンスはあると自分に言い聞かせながら走りました。離れないように必死でした。初めての記念決勝で本当に嬉しいです。明日も精一杯頑張るだけです」
 三番手という絶好のポジションを確保した田中晴基は中村一将とともに圏外に去った。
 「いい位置を取れたんですけどね。中村さんを意識しすぎていました。あんなに持っていくつもりはなかったけど、スライスしてしまいました」

<11R>
山田敦也選手
山田敦也選手
矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
 先制した近藤隆司の後位から栗田雅也が番手まくり。俊敏に切り替えた山田敦也(写真)が粘る栗田を捕らえた。
 「永澤が前で頑張ってくれたおかげですね。うまく切り替えられたし、前も抜けているので、自分が思っている以上に状態はいいと思います。明日は(記念初優勝の)チャンスなので、しっかり頑張りたい」
 栗田雅也はオール連対で決勝に進出。前で駆けた近藤隆司に感謝の言葉を並べる。
 「先行してくれた近藤の気持ちが嬉しかったですね。その気持ちを無駄にはできないですから。最低でも決勝にはいかないといけないと思ったので、何とか結果を残せてよかったです。明日は自力で優勝を狙います」
 矢口啓一郎(写真)は厳しい展開をしのいで何とか3着に入った。
 「今日はメンバー的にちょっと難しかったですね。最低でも中団は確保して後手を踏まないように考えていました。結果的に自分だけが届く形になってしまったのは反省しないとダメですね。何とか3着に入れたので、状態的には悪くないと思います」
 坂本亮馬は後方で見せ場なく敗れた。
 「ちょっと中途半端でしたね。前でゴチャついて見てしまった。前のあおりもあってダメでした」
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