『川崎競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:4月7日
 川崎競輪場開設63周年記念「桜花賞・海老澤清杯」は本日が大会3日目。準決勝3個レースが争われ、最終日の決勝に進出するベストナインが出そろいました。
 最終日の8日も素敵な賞品が当たるラッキーカードを先着2000名様に配布します。場内ではホリさんによる爆笑ものまねライブ(6R終了後、9R終了後)や川崎純情小町ショー(4R終了後)、競輪解説者によるレース展望会(3R終了後、7R終了後)などイベントも盛りだくさん。ぜひ、川崎競輪場にお越しください。
<9R>
田中誠選手
田中誠選手
村上直久選手
村上直久選手
 田中誠(写真)は赤板からジワジワと上昇を開始。村上直久にフタをして先行態勢に入ると、村上が最終ホームから踏み出し、バックでその後位にはまる好展開に。田中は直線で村上を交わし、決勝戦1番乗りを決めた。
「南関は見え見えの番手まくり態勢だったから、それだけはさせたくなかった。後ろから押さえて逃げてやろうと思ってましたね。室井さんがブロックしてくれたみたいで展開も向きました。お互いに仕事をした結果、2人とも決勝に乗れて嬉しいですね」
 村上直久(写真)が粘り、2着で初の地元記念決勝の舞台へ。
「踏み出してからは無我夢中で覚えていない。自分が前に踏めば、ラインのみんなにチャンスがあると思って踏み出しました。嬉しいよりも驚きが大きいです。初めての記念決勝が地元だし、良かったです」
 田中を追走した室井竜二は3着入線。
「南関勢をうまくブロックできた。ラインのためでもあるし、自分のためですからね。自分にはアレしかできないし、優参できて良かった」
 後方からまくりを仕掛けた山崎芳仁だったが、伸びを欠き6着でレースを終えた。
「一気に加速して伸びる感じはあったんだけど、3コーナーで力が一気に抜けた。あとでビデオを見たら、室井さんが横に振ってるところで、自分が思った以上に外に避けてましたね。普段は乗り越えて一気に行くんだけど、初日の落車の影響なのか、反射的に身体が動いて避けたんだと思う。実戦を走りながら、修正していかないといけませんね」
 村上をマークした五十嵐力からは反省の弁が出る。
「付いていけば、なんてことは無かったんですがね。村上君が出切れるのか半信半疑だった。そこが一番悔しいです」

<10R>
勝瀬卓也選手
勝瀬卓也選手
海野敦男選手
海野敦男選手
 村上義弘の先行に対し、海老根恵太が最終ホームからのロングまくりを敢行。バック線辺りで村上を捕らえると、直線では海老根に続いた勝瀬卓也(写真)が海老根を交わし、2日目に続き連勝で地元記念の決勝に進出した。
「弟子の村上(直久)君が先に決勝を決めてたから、プレッシャーと追い風との両方に感じていた。村上君の後ろの小野(俊之)君に持ってこられるのだけが怖くて締め気味に踏みました。桜花賞の決勝は初めてだし、弟子と一緒に走れるなんて、本当に嬉しいですね」
 海老根恵太は2着で決勝進出。川崎記念は過去の出場も含め、6回全てで優参と相性の良さを見せ付けた。
「地元の方が後ろにいるので、いい緊張感の中でレースが出来ている。準決はホームから1コーナーくらいまでに仕掛けようと決めていた。直線を踏んで、いいスピードが作れました。並んだ3人で決まってよかったです」
 3着の海野敦男(写真)は2007年5月の宇都宮記念以来、およそ5年振りの記念優参に笑顔がこぼれる。
「F1の決勝もちょっと前に優勝した前橋が久々だったので、記念の決勝はいつ以来か覚えてなかった。1コーナーできつくて離れかけたけど、3着に入れてよかった。村上君や小野君の動きがあると思って警戒してたら、ちょっと遅れてしまった」
 村上義弘は「一生懸命頑張った結果。しかたがない。重い身体じゃどうにも出来なかった」とレースを振り返った。

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
 深谷知広(写真)が赤板から突っ張って先行。ペースをつかんで2周の距離を堂々逃げ切り、初日から3連勝で決勝に駒を進めた。
「久しぶりに突っ張って先行したので、すこし不安はあった。名古屋記念の決勝で長い距離の仕掛けに失敗してるので、その反省を生かして、うまくペースをつかめたと思う。今のギアでの逃げ方も段々分かってきたし、収穫があったレースでした」
 深谷をマークした山口富生もその強さに舌を巻く。
「ラインを大切にした走り方をしてくれた。後ろを見て見て、踏んでと全部自分でやってましたね。あれをしたら、普通はズブズブになっちゃうけど、押し切るんだからスゴイよね」
 中部ラインに続いた佐藤慎太郎(写真)が3着。
「あの先行で押し切っちゃうんだからすごい。3番手の俺のことまで考えてくれてたんだと、伝わって来ました。強すぎて、別線でやるときは対処の仕方がわからないよ」
 平原康多は追い上げて抵抗を見せるが力及ばず。
「自分が踏み上げて行っても、それ以上に踏んでるから本当にすごい。置いて行かれちゃいましたからね。こんなにも他人が強いと思ったのは、競輪人生の中で初めて。本当にすごいやつだなと肌で感じた。もっと頑張らないと」
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