『花月園メモリアルin川崎(GIII)レポート』 3日目編

配信日:6月7日
 花月園メモリアルin川崎は3日目を終えた。注目の準決勝3個レースはいずれも激しい主導権争いに。その激戦を勝ち抜いた9名が決勝戦に勝ち上がった。地元勢は松谷秀幸、松坂英司に大塚玲が決勝に進出。9Rではレインボーカップチャレンジファイナルも開催されるなど、明日も見どころの多い1日となる。明日は7R、10R終了後に列車戦隊トッキュウジャーのステージショーも行われます。明日もぜひ川崎競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。
<10R>
兵藤一也選手
兵藤一也選手
松坂英司選手
松坂英司選手
 決勝進出一番乗りを決めたのは兵藤一也(写真)。打鐘過ぎから一気にカマした早坂秀悟に続くと、直線鋭く抜け出した。
 「早坂はすぐ行くと言ってたから。でも踏み出しがすごかったですね。余裕なんかない。ついて行くのに必死ですよ。今日は展開ですね。明日も頑張りますよ」
 カマした早坂秀悟は2着に粘ってG3初優出を決めた。
 「今日はひとつのラインを出させて、中団の内で粘って、外のラインを行かせてからカマす。北津留が中団のほうが(3番手の)柴田(洋輔)まで決まると思ったけどね。保科(千春)が特別優秀に上がったし、それより早いレースは走れないと思ってました」
 離れた3番手で東龍之介が早坂ラインを追いかける。続いた松坂英司(写真)は東をゴール前でとらえ、3着で決勝進出を決めた。
 「(早坂の)番手まではスピードが違いましたね。龍之介が頑張ってくれたけど、前の2人に追いつかなかったから地元の誰かが3着にと思った。龍之介はプレッシャーのかかるところでよく頑張ってくれた。僕は今日が一番重かったので、ちょっと調整して。調子は悪いわけじゃないので、明日最後の勝負を頑張ります」
 7番手になった北津留翼は柴田洋輔の落車を避けて一杯に。
 「先に斬ったのが失敗でしたね。焦って行っちゃいました。詰めが甘かったです」

<11R>
原真司選手
原真司選手
三谷政史選手
三谷政史選手
 青板周回から早々とレースが動き始める。後ろ攻めから動いた鈴木裕が誘導後位に入ると、そこを中村一将、原田研太朗の順で叩く。そこを鈴木裕が叩きに行くが原田が出させず激しい主導権争いに。待ってましたの中村一将が1センターからまくり切ると、ライン3番手の原真司(写真)がアタマまで突き抜けた。
 「けっこう早く動いたんでどうなるかな?と思ったけど、中村さんのおかげですね。G3の決勝は初めてだし、乗りたかったから踏むしかないなと思った。今年前半はボロボロだったけど、最近は調子がいいんで。今回はチャンスと思ってたし、嬉しいですね」
 三谷政史(写真)は中村の走りに感謝しきり。
 「早めに動いて一将さんもしんどかったと思う。今日は一将さんが全部やってくれたんで。今日はよく離れずについていきましたね」
 まくった中村一将は3着で決勝進出。今シリーズは動きのよさが光る。
 「さすがにゴール前はしんどかった。フラフラでした。早めにレースが動いたけど、結果的に原田の早駆けとモガき合いを誘う形になった。あれしかない展開になってくれましたね。でも、とにかくキツかったです。脚の状態はそこまでではないけど、心と体が一致してるというか、思ったところで行けてる。明日また頑張ります」
 人気を集めた徳島コンビは決勝進出ならず。三ツ石康洋は「研太朗は勝つレースをしてくれればよかったのに。最後は脚が一杯でした」。
 原田研太朗は「今回の感じでは出させたらまくれないと思った」と、それぞれレースを振り返った。

<12R>
松谷秀幸選手
松谷秀幸選手
大塚玲選手
大塚玲選手
 地元コンビを連れた北野良栄が主導権を握ろうとするが、中団から合わせて出た吉澤純平が徹底抗戦に打って出る。松谷秀幸(写真)にとっては苦しい展開になったが、最後は自力に転じると地元の意地で押し切った。
 「(吉澤が)あんなにヤル気だとは思わなかった。北野も気持ちが入ってたので付いて行かないとと思ってたし、キツいレースでしたね。最後は自分のタイミングで行きました。初日が一番からだが動かなかったけど、徐々によくなってきてる。明日も後手を踏まないように、しっかり頑張りたいですね」
 大塚玲(写真)も必死で松谷に食い下がった。
 「松谷を入れてやろうと思ってたけど、判断が難しかったですね。全然、余裕はなかったけど、最後は気持ちで何とか。一杯なのに欲かいて抜きに行ったら3着になったかと思いました。明日も3番手でチャンスがあったら頑張りたい」
 神奈川勢に続いた伊藤正樹の後ろから中を割った有賀高士が3着で決勝戦最後の切符を手に入れた。
 「正樹のおかげですね。9番(竹内智彦)とスピードが合ってヒヤッとしたけど、放り込めた。昨日出し切れず悔しかったんでね。優勝戦に乗るのも久しぶり。これを励みに、また頑張ります」
 絶好のまくり頃になったかと思われた松川高大だったが、外に退避した北野が邪魔になった。レース後は「どうしようもない。ツイてないです」と肩を落とした。

<最終日9R・レインボーカップチャレンジファイナル>
清水剛志選手
清水剛志選手
岡田大門選手
岡田大門選手
 最終日9Rには今期のチャレンジ最強を決めるレインボーカップA級チャレンジファイナルが開催される。人気になりそうなのは3車そろった近畿勢。点数最上位の清水剛志(写真)は同門で年下の江端隆司に任せず、自力戦を選択した。
 「江端もいるけど、前を走りたいので。江端が追加で入ったと3日前に言われてからは僕が前で一緒に練習してました」
 静岡コンビも同門ライン。田中誇士は兄弟子の前で積極策を匂わせた。
 「後ろが兄弟子なんで積極的な競走で力を出し切ります。結果、ワンツーになればいいですね」
 森啓は中部連係にこだわらず単騎戦を決意した。
 「後ろも考えたけど、次につながるレースがしたかった。来期も先行で戦いたいし、すんなり後ろは回れないです。単騎だけど緩んだら先行も考えてます。これで特進して流れを変えたいです」
 今期は一度失格している岡田大門(写真)にとっては勝負のレースになる。
 「どっちも魅力があるけど、谷口(明正)の番手で。前回が地元だったから、そこに向けて練習してたし、引き続き調子もいい。(特別昇班できるかは)ダメ元なんでね。失敗しても、今期あと2場所あるんでそこで頑張って点数を上げたい。でも、せっかくなんで決めたいですね」
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