『平塚競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:4月29日


   ゴールデンウィークは記念開催のラッシュとなり、西武園記念に続き明日からは平塚競輪場で開設57周年記念「湘南ダービー」が始まる。
 地元の先行型・吉川誠が欠場となったが、山崎芳仁、小嶋敬二、荒井崇博、小野俊之、小倉竜二らをはじめS級トップ選手が多数そろい非常に興味深い開催となった。混戦必至の今節、V戦線の行方を前検日の本日から最終日までレポートいたします。
 なお、開催を盛り上げるべく場内では数多くのイベントが予定されています。4日間を通してインフォメーション横でドリンクサービスを実施いたします。
 また、明日30日には10時30分~15分まで大テント下特設ステージで実況アナウンサー久保山喜太郎氏による早朝予想会「ウキウキモーニング」が行われ、5、8レース終了後にはログステージにて獣拳戦隊ゲキレンジャーショーが行われます。ゴールデンウィークはぜひ本場の平塚競輪場にお越しいただき、競輪の生の雰囲気を楽しんで下さい。
 


<1R>
 オープニングの1レースは、河野通孝と鈴木伸之の対決となるが、この自力両者の対戦は数多く、河野通孝は「4月の京王閣、その前の川崎と、それ以外でもどこかで戦ったと思います。対戦成績はおそらく五分五分だったかな。鈴木さんはダッシュが良いんでやりづらいんですよ。でも、前回は決勝に乗れなかったけど逃げて2連対できたし、踏んだ感じも良かったんで今回も頑張りたい」
 一方の鈴木伸之は「ここ数場所は初日で飛んでいるんで頑張って勝ち上がりたい。調子自体はずっと悪くないですよ」


<2R>
新井秀明選手
新井秀明選手
   2レースの高橋陽介は前回、びわこでは657着と思わぬ大敗を喫してしまった。体調が気掛かりだが、「調子は全然悪くないですよ」と不安はないようだ。「地元が33バンクってのもあるけど、500バンクが大の苦手なんですよ。欠場しようかと思ったくらいなんです。以前、田村(英輝)さんと戦ったときも二分戦だったんです。田村さんはペース駆けが巧いし、先行争いに負けないようにしたい」と意気込む。
 自力を封印し、追い込みがすっかり板に付いた新井秀明(写真)は「(まくりは)出ないし、今までそういう流れにもなってないんでね。宇都宮から1週間空いてゆっくりできたし、練習もしっかりとできました」


<5R>
 5レースの松坂洋平は最近、成績欄には大きな数字が並び調子を落としているようだ。
 「静岡のあとにインフルンエンザにかかってしまい、それ以来ダメですね。練習では踏んだ感じは良いんだけど、競走になるとどうも。でも、地元だし出るからには力を出し切るレースをしないと」
 対戦する中村昌弘も近況は今ひとつ。
 「点数が点数なんであまり大きなことは言えないですね。先行するといつも9着なんで明日は流れを見ながらの競走になるかな」


<6R>
 6レースの森田達也は一時の不振から脱しつつある。
 「ずっと調子自体は悪くなかったんですよ。ようやく、成績が伴ってくるようになりました。中10日くらい空いていたからしっかりと練習してきました。その後、練習の疲れも取ってきたから状態は良いです」
 連係する斉藤正剛は長期欠場明けとなる。
 「練習ではしっかりと踏めていたから大丈夫だと思う。実戦から離れてリフレッシュできたしね(笑)」


<7R>
篠原龍馬選手
篠原龍馬選手
   7レースからはまず前回の小松島でS級初優勝を達成し、勢いに乗る篠原龍馬(写真)。今節のダークホースとして注目が集まる。
 「前回は成績が良かっただけで、実はそんなに調子が良かった訳ではなかったんですよ。前回からは中3日。ほとんど経験がないんで、3日で何をすれば良いのか分からないからあまり好きではないんです。自分はじっくり乗り込んで仕上げていくタイプなんで少し不安です」と気になるコメント。
 同じく松阪から中3日の松山勝久は「練習での感じは良かったし、タイムも出ていた。いつも以上に仕上がっていると思います。前回は失格したけど、連勝で勝ち上がっている良い流れを変えないようにしたいね」とこちらは対照的だった。


<8R>
旭啓介選手
旭啓介選手
   8レースは旭啓介―高木隆弘の地元コンビに注目。大先輩に前を任された旭啓介(写真)は緊張の面持ち。
 「責任は重大ですよ。武雄記念のあとに風邪を引いてしまったんですよ。ノロウィルスのような症状で下痢が止まらなかった。風邪はもう治ったけど、パワーの方がどうかな。大ギアだから踏み切れるどうか心配だけど、やるしかないですよ!」と自分を鼓舞する。
 高木隆弘は「中4日間で疲れを取ってきました。選抜スタートになったけど、特選だろうが選抜だろうが、地元だし気合は一緒なんで変わらないですよ。武雄記念で旭は強かったし、好きに走ってもらって自分は信頼して付いていくだけ」


<9R>
遠澤健二選手
遠澤健二選手
   9レースは遠澤健二(写真)が地元戦で意気込む。
 「宮古島で合宿をしてきました。相手は強いけど、自分もずっと調子が良いんで楽しみ。海老根(恵太)君がまくりに回っても彼は強いんで、自分はただ付いて行くだけでいいから心配はしてないよ」
 海老根恵太は前回の宇都宮では優勝を逃したものの132着と奮闘。膝の怪我はすっかり快復し、調子も上向いていると思いきや、「怪我は治ったんだけど、前回の決勝は2センターから踏んだのに差されたんだからまだ完調とは言えないですよ。ただ、ダービーの時と比べれば良いですけどね。もう少しといったところです」。
 小野俊之は前回のふるさと観音寺では優参は逃したものの、近況は充実した走りが続いている。
 「着が悪くても納得のいくレースができている。直前の練習でも良い感じだったから今回もやれると思います」


<10R>
山内卓也選手
山内卓也選手
   10レースは坂本健太郎がS級最上位の小嶋敬二に胸を借りる。
 「前回は配分が続いていて練習不足でダメだった。仕掛け所が難しい33バンクも苦手なんですよ。今回はバッチリ練習ができたし、疲れはないから頑張ります」
 加倉正義は同県の坂本を信頼する。
 「練習でバンクに入ったら、坂本と一緒に走った先輩が『坂本は強かったし仕上がっていた』と言ってたから、その言葉を信じてます。自分は前回、調子自体はあまり良くはなかったんですよ。良いときの7~8割程度。中3日だし今回も同じですね」
 対戦する小嶋敬二は「調子は良い意味で変わらずといったところ。いつも通り力を出し切るレースをします」と余裕のコメント。
 連係する山内卓也(写真)は前回、松阪でまさかの準決勝敗退となった。
 「松阪の前に3週間空いていたから練習したらオーバーワークになってしまった。今回はしっかりと調整してきたから、あとは展開次第です」


<11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   最終11レースは山崎芳仁(写真)がトリを飾る。記者団に囲まれるなり、話題はやはり大ギアの方へ流れる。
 「大ギアは疲れない? と良く聞かれるけど、脚だけで踏めば疲れるけど自分は骨盤踏んでいるんで全く問題はないんですよ。走ってみないと分からないけど、最近はレースで力を出し切れているから調子は良いと思う」
 小倉竜二も近況は充実ぶりが光る。
 「最近は成績が良いね。でも、調子が良いときと比べればまだまだ。フレームもまだ試行錯誤の段階だし」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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