『平塚競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:4月30日


   明日から平塚競輪場で開設58周年記念湘南ダービーが開幕する。山崎芳仁、伏見俊昭、渡辺晴智らS級S班13名を筆頭に、豪華な顔ぶれがズラリとそろい4日間熱い戦いを演じる。
 開催中はケイリンくじ「チャリロト」の実施をはじめ、場内イベントも盛りだくさん。明日の初日はザ・ワイルドワンズのスペシャルライブ(1回目:9:45~、2回目:6R終了後)などが開催されます。
 天気にも恵まれそうな今年のGWは、ぜひとも本場へお越しください。
 


<1R>
 オープニングレースに出場する宿口陽一は今期が初のS級戦。S級初戦となった1月大宮記念では3勝を挙げて名前を売ったが、その後は目立った活躍が無い。
 「3月の和歌山から選抜戦を走っていますけど、成績は落ちてますね。それでも、ここはA級初優勝を飾った印象深いバンクだし力を出し切りたい。明日も迷いは無く駆けます」


<2R>
 2レースの中川慶一は昇級後、徹底して先行策にこだわっている。
 「着を度外視ってわけではないけど、今は逃げておかないといけないという気持ちが強いですから。脚が付いてきた実感は少しはあります」
 岡本大嗣は4月川崎記念では3日間逃げて4121着と善戦。更に前回の玉野Sでは2勝を挙げており、このところ状態は上向きだ。
 「川崎記念あたりから徐々に状態が上がってきたと思う。それまでは積極性に欠けていて、競走に自信が持てなかった。前回の玉野でも納得行く競走ができたし、この先もっと良くなると思います。ここは初めてだけど、他の人たちからバンクの特徴もしっかりと聞いてきました」


<4R>
  4レースの坂木田雄介は冬場はコンディションを落としていたが、春先から先行回数が増えるなど、徐々に本来の身体の切れを取り戻している感じ。しかし、本人の表情は浮かない。
  「成績がまとまっているといっても、良いのは500バンクばかりだから。そういう脚質だし、逆に400バンクだと苦戦している。本当ならば練習内容を変えたりして工夫しないといけないんだけどね…」


<5R>
松坂洋平選手
松坂洋平選手
   5レースの松坂洋平(写真)は地元記念だけあって気合十分、調整万全でやってきた。
 「記念は今年2度目です。前回の奈良記念では3度主導権を取ったし、やはり記念はFⅠ戦より気合が入りますよ。ただ今回は地元だから、勝つ競走に徹して見せ場を作りたい。そのために身体を仕上げてきたわけですし」


<6R>
三宅達也選手
三宅達也選手
   6レースからは選抜戦。三宅達也(写真)は通常ならば特選シードに名を連ねても不思議ではないが、豪華メンバーがそろった今回は選抜スタートとなった。
 「それはしゃあないですよ。最近は体調が良いけど、配分が続いていて自分の納得いく練習がなかなかできない。体調は抜群なだけに歯がゆいですよ。あと1~2ヶ月経てば身体と練習内容がかみ合うと思う。もう少し待ってください」
 福田知也は地元戦とは言え、さほど緊張感は無いと話す。
 「前回の川崎記念に比べれば緊張感は無いから気楽に戦えます。最近は先行して1着が取れているからデキは良い。ただまくりが決まらないのが気になりますね」


<7R>
吉川誠選手
吉川誠選手
   7レースには地元の吉川誠(写真)が登場する。
 「点数だけ見ると落ちているイメージだけど、それは3月の松戸で復帰後は着を意識せずにひたすら先行しているから。実際に全部バックを付けているし、身体の自体は良いんですよ。実際に高知記念では連日後ろが離れていたわけだし。そろそろ着と内容がかみ合ってくると思います」
 吉川マークの眞原健一も当然、意気込んでいる。
 「前回(ふるさと弥彦)は流れが悪かっただけに、ここへ向けて気を入れ直してきました。明日は何としても吉川と決めたい」


<8R>
出口眞浩選手
出口眞浩選手
   8レースの桐山敬太郎出口眞浩(写真)もここはホームバンクだけあって、両者ともに闘志がみなぎっている。
 桐山敬太郎が「2度目の地元記念。前回(3年前)より力は付いているはずだし、もっと上を狙えると思う。ここへ来る前の2場所は今回を意識した競走に徹したし、直前に大島へ合宿に行って根詰めた練習をしてきた。完璧に仕上がっていますよ」と話せば、出口眞浩も「桐山が勝つ競走をしてくれれば自分にもチャンスはある。しっかりとここへ向けて練習してきました。明日は競られそうな番組だけど、これも“しっかり気合を入れて頑張れ”ってことなんでしょう」
 高原仁志は「ここはクセが無いし、地元バンクに似ている感じがするから駆けやすい。このところ成績も上がっているし、しっかり4日間走ります」と決意を誓う


<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
   9レースからは特選3個レース。
 伏見俊昭(写真)はこのさきの宮杯、そして五輪競技の方を見据えた競走を意識していると話す。
 「ふるさと弥彦の最終日は逃げて1着だったし、タイムも良かった。終わって日にちも経っていないから疲れは残っている。でもここから宮杯までは、一戦一戦気持ちを切らさずに戦って競輪に集中したい」
 ダービー王・渡邉晴智は「一宮のあとは調整程度で、ほとんど自転車に乗っていないから明日走ってみないと状態はわからない。何にもなくてすいません」といつも通りの淡々とした受け答えに終始。
 ふるさと弥彦を制した手島慶介は「調子は最悪で、1週間自転車に乗っていません。身体の反応も悪いし、切れも無い。自分で言うのも変だけど、よくこんな状態で優勝できたなと思います」と不安は隠せない様子。
 中川誠一郎は前回の4月玉野S決勝での落車が気懸かりだ。
 「首と腰を痛めてしまい、終わってからは疲れを取ることだけに専念していました。万全じゃないけど、このさきは全プロや宮杯があるわけだし、しっかり立て直さないといけませんね」
 小倉竜二は「誠一郎とは相性も良いし任せるだけやね。自分の調子もまずまず」とひとこと。


<10R>
井上昌己選手
井上昌己選手
   10レースは井上昌己(写真)は2月別府東西王座での落車負傷後、4月川崎記念で復帰。徐々に身体も回復している。
 「練習をしていても良いときの状態に戻りつつあるのを実感しているし、長期欠場明けの2走(川崎記念、ふるさと弥彦)と比べれば回復しているでしょう。明日走って再確認しておきたい」
 神山雄一郎は前回のふるさと弥彦を途中欠場しているのが気になるところ。
 「何をやっても調子が戻らなくて、申し訳ないけど途中で帰りました。それからは練習よりも身体のケアを最優先した。そのおかげか今は体調は戻っています。今回は平原(康多)がいないけど武田がいるわけだし、しっかりと頑張ります」
 武田豊樹は長欠明けの4月高知記念で優参すると、直後の一宮協賛では完全V。近況は充実している。
 「一宮はたまたま取れただけだし参考程度ですよ。ただ高知記念のころと比べると、今のほうが格段に良いかな。少しずつ上向いている感じがします。練習もしっかりできているし、今回はある程度戦えるコンディションですね」
 3月に入り途端に先行回数が増えている石橋慎太郎は、その積極策が奏功し、成績が右肩上がりだ。
 「弥彦のあとはそれなりに練習してきたし、身体のほうは戦える状態。メンバーが強烈だけど、自分はやれる事をやるだけです」


<11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   11レースには山崎芳仁(写真)が登場。今回は南関SS級両者に前を任された。 
 「前回の弥彦では身体を壊していたけど、決勝戦では周回中から良い感じで駆けられていて、それなりに手応えはあった。終わった後は、しっかりと調整ができ今は万全に戻っています。明日以降もいつも通り競走をするだけ。ただ後ろが遠澤さんというのは予想していなかったですね」
 地元戦で気合が入る遠澤健二は好目標を得たがニヤニヤと苦笑う。
 「誰が目標かなと思ったけど、まさか山崎とはね。彼と連係するのは2回目。凄いプレッシャーだけどチャンスなわけだからしっかりと付いていきたい。今回は格上のメンバーばかりだし、自分はあくまでチャレンジャーのつもりで!」
 稲垣裕之はFⅠ戦ながら目下2連覇。今開催随一のバック本数を誇っており、動きは軽快そのものだ。
 「FⅠ戦だけど、結果は結果なわけだから気持ちは盛り上がります。練習でも実戦でも調子が良いから、この勢いを宮杯までキープしておきたいですね」
 今年、快進撃を続ける紫原政文はまだまだ貪欲だ。
 「(連係する)渡部君とはここ最近は連係実績がいまひとつ。前は結構良かったんだけどね。ただ自分自身、今は流れも状態もいいし勝てるうちにバンバン勝っておかないと。これが当たり前のように思われなきゃまだまだですよ」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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