『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念平塚競輪(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:5月28日


 雨中決戦となった「東日本大震災被災地支援 平塚開設61周年記念 湘南ダービー」の3日目でしたが、地元の新エース・松坂洋平選手の激走や、大塚健一郎選手、神山雄一郎選手のSS両選手による意地の突っ込みなど熱く激しいレースが繰り広げられました。そして、注目の決勝戦は期待の新鋭・根田空史選手の後ろが競りになるという展開に。見どころ満載の決勝戦を是非、お見逃しなく。また、場内ログステージでは「辺見マリ歌謡ショー」が開催されます。70年代ポップアイドルの妖艶な歌声と振り付けをお楽しみ下さい。


<1R>
石井秀治選手
石井秀治選手
   7番手捲りで快勝の石井秀治(写真)
「本当はもっと早く、ホームから仕掛けようと思ったんだけど、向かい風で見ちゃったんですよね。だから、あとは4番手にいた林(巨人)君が先捲りに行ったら仕掛けようと思って。タイミングとしては良くなかったけど、結果的に1着取れた訳だし、ラインで決められたんで良かったです。補充参戦ですけど、体調的には問題ないですし、今日よりも明日の方が良くなってると思いますよ」
 4番手から捲った林巨人だったが、不発で6着に終わる。
「自力も出してはいたんですけどね。それにしてもちょっとヒドいです。調子悪いですね(苦笑)。でも、明日1日残っているので、少しでも修正して地元記念に向けていい弾みを付けたいですね」


<2R>
玉木勝実選手
玉木勝実選手
   逃げた山田マークの玉木勝実(写真)が直線抜け出し1着。
「山田君はいつも強いんですけど、ムリヤリ先行してる様なところがあったから、なかなか成績も出ていなくて。だけど、今日みたいにすんなり駆ければ強いですよね。今日は本当に山田君のおかげです」
 その山田隼司も2着に残り岐阜ワンツーが決まる。
「3日目にしてようやくですけどね。今日はしっかり他ラインの動きを見ながらペースで駆けられたし、いい感じで先行できました。直線で少し垂れましたけど、最後まで粘れたし、もしかしたら逃げ切りってところまでいけたので、良かったです。明日も持ち味を出していい形でこのシリーズを終えたいですね」


<3R>
小林覚選手
小林覚選手
   捲った坂木田マークの小林覚(写真)がベテランの本領発揮で1着入線。
「本当苦しかったよ。これは離れるんじゃないかなと思ったんだけど、そこで諦めたら坂木田君にもファンにも失礼だと思ったんで、必死で付いていきました。追いついてから1回休めたのはあったんだけど、自分の中では2着だと思ってたのに、まさかまさかの1着で。でも、こういうレースは体に良くないですよ(笑)」
 その坂木田雄介も2着入線で3レース連続でのライン決着。
「どこで仕掛けようかなと思ってたんだけど、前が叩き合いになった時点でここしかないなと。でも、この展開で2着じゃダメですね。展開に恵まれたかな。でも、何とかラインで決めることが出来たし、自分の仕事は出来たと思います」


<4R>
関根幸夫選手
関根幸夫選手
   巧みに3番手を確保した関根幸夫(写真)が捲り追い込みで白星。
「本当は先行しようかなと思ったんだけど、押さえに来たのが2車だったし、そこをムリして先行してもしょうがないかなと思って。だったら、1回休んでから、あとは4コーナー勝負かなって感じでしたね。ここまで来たら明日も勝って3連勝といきたいですね。(100期の息子・健太郎が7月デビューで)やっぱり、強い親父の姿を見せておかないといけないでしょう(笑)」
 逃げた宿口陽一マークの石渡正也は2着に悔しげ。
「あそこまで宿口君が頑張ってくれたのにね。自分が1着取れず、しかも宿口君を3着以内にも残せないとは、本当に悪いことをしちゃいました。ガッカリですよ…(苦笑)。どんどん100勝が遠ざかっていく気がします…」


<5R>
青森伸也選手
青森伸也選手
   4番手からの鮮やかな捲りで1着の青森伸也(写真)
「押さえに行ったときに(番手の佐藤)隆二さんが才迫(勇馬)君に上手くプレッシャーをかけてくれたんですけど、あれでだいぶ助かりましたね。それなのに、自分だけ届く様な形になってしまって申し訳なかったです」
 打鐘で突っ張り先行の三和英樹は8着に沈む。
「周回してる時から、何か、レースに参加させてもらえない様な雰囲気だったから、ムリヤリ先行して仲間に入れてもらいました(笑)。ただね、1開催で2回も打鐘先行しちゃいけないですよね(笑)。あと1日残ってるっていうのに…。あ~、脚が痛い!」



<6R>
中村敏之輔選手
中村敏之輔選手
   1着は7番手から豪快に捲った中村敏之輔(写真)
「抑えに来るのが遅い様だったら突っ張っても良かったんですけど、あのタイミングで来られて突っ張ったところで残れないのは目に見えてますから。あとは、青井(賢治)さんの先捲りとかぶった時に仕掛ければいいかなという感じで。でも、このままだとなんだか捲り選手みたいになっていっちゃいそうで、ヤバいですよね。もうちょっと初心に帰って先行勝負できる様に頑張ります」
 主導権奪った中野彰人マークの渡辺十夢は絶好の展開生かせず4着。
「中野の気持ちはすごく嬉しかったんですけど、あの展開で勝てない自分が情けないです。ちょっと団子状態みたいな感じになっちゃったし、捲りもけっこう上の方を行かれてたんで、あれ以上、上には牽制できなくて、中野には申し訳なかったですね」


<7R>
五日市誠選手
五日市誠選手
   逃げる山形一気を4番手捲りで仕留めた五日市誠(写真)
「最近は粘ることもタイミング次第では考えてはいるんですけど、今日の展開で自分が粘っちゃうと他の人に行かれちゃいそうな気がして。なので、そこからは落ち着いて仕掛けようと。今日はギアを3・85から86に上げたんですけど、それが正解だったかも知れないですね。踏んだ感触が全然違ったし、この3日間で1番良かったくらいですから。こんなんだったら初日からそうしておけばよかったですね(苦笑)」
 五日市マークの関戸努が2着で北日本ワンツーが完成。
「直線で抜ける感じもしてはいたんですけど、いいところで五日市君に合わされちゃいました。強いですね、彼は。まあ、それでもラインでワンツーできたし、良かったんじゃないですかね」


<8R>
和田健太郎選手
和田健太郎選手
   5番手捲りの吉川に乗って追い込んだ和田健太郎(写真)が1着。
「今日はとにかく前のおかげですね。それに尽きます。苦しいところなのに、ムリしてでも捲ってくれたんでね。だからこそ、残してあげたかったんですけど…。でも、自分としてはそこそこ踏めてるし、悪くはなかったんだけど、昨日までは展開のアヤでなかなか勝てなかった中で、今日の1着がいいきっかけになれば。明日もいい結果を残せる様に頑張りますよ」
 その吉川誠は末脚欠いて4着敗退。
「まあ、今日は攻めるレースが出来たんで、それはヨシとします。平塚記念は1勝もできていないですしね(苦笑)。何とか、明日その1勝が出来る様に頑張ります」



<9R>
大塚健一郎選手
大塚健一郎選手
   後方からの一気の追い込みで1着まで突き抜けた大塚健一郎(写真)
「ホームで荒井(崇博)は仕掛ける気満々だったのに、内から来たのが志村(太賀)一人だったから、そのまま放っておいてしまって。それで、荒井のタイミングが狂ってしまった部分があると思うので悪いことをしましたね。あれが2車だったら僕も警戒してやることもあったんだけど、レースの中での判断力がまだ悪いですね。でも、脚自体は本当にちょっとずつですけど、良くはなってると思います」
 逃げた根田に任せた林雄一が2着で嬉しい地元記念優出を決める。
「根田君は叩かれないスピードで仕掛けてくれたし、初の連係だったんですけど、すごく付きやすかったですね。やっぱり、強いわ。気持ちが入ってるから展開も向いてくれるんですかね。脚自体は普通なんですけど(笑)」
 果敢に先行勝負した根田空史が3着に残り記念初優出。
「打鐘のところではとにかく内だけは空けない様にして、そこからはカマシに気をつけながら4コーナーからは自分のペースで踏めましたね。脚的には今日が1番軽かったし、A級時代のいいころの状態に戻ってる感覚はあるんですけど、最後の直線はやっぱり緊張しましたね。でも、やっと記念の決勝に乗ることが出来ましたよ。6度目の正直ですか(笑)」
 志村太賀は見せ場を作れず7着敗退。
「(小野)大介が捲った時に、それに付いていって勝負しようと思ったんだけど、(小野が)意外なところで止まっちゃって。それで、僕はその外で詰まっちゃいましたからね。やっぱり、人任せにするとダメってことなんでしょうね」


<10R>
松坂洋平選手
松坂洋平選手
   後方から渾身の捲り追い込みで1着となった松坂洋平(写真)
「順番が来たのでいつも通り、積極的に仕掛けました。3日間の中で今日が1番苦しかったですね。3日間とも自分の力を出し切っているんで、明日は疲れてるかどうかが心配ですけど、あと1日だし決勝なんで、最後まで自分の持ち味が出せる様に頑張りますよ」
 伊藤の捲りに乗って追い込んだ北野武史が2着で決勝進出。
「正樹が松坂君に合わせて出ていけば付いていって4コーナー勝負だと思ったんだけど、ちょっと躊躇しちゃったから、あとはスピードを殺さない様にコースを探してって感じで。そうなると、外はないなっていう感じだったから、内を突っ込もうと。ちょうどいい感じでコースが空いてくれましたね。記念の決勝なんていつ以来だろ…。ちょっと自分でも覚えてないですね(笑)」
 小林大介を利した神山雄一郎が意地の3着入線。
「最後は外に踏むしかないですからね。4コーナーであおりを受けた分、キツかったですけど、僕なりの練習の成果が出せたかなって感じですね。それに、大介が展開を作ってくれたのも大きかったですけどね」
 主導権奪った篠原龍馬は粘れず4着(伊藤と同着)。
「決勝まで本当にあと一歩のところでしたし、悔しくないって言えばウソになりますけど、記念の準決勝で自分のレースが出来たし、これはこれで次に繋がるんじゃないかなって思うので、その点は良かったかなと」


<11R>
山内卓也選手
山内卓也選手
   中団から捲った高城マークの山内卓也(写真)が直線で抜け出し1着。
「ホームで高城を入れた時に自分もバック踏んでたし、そこですかさず(高城が)仕掛けたからさすがにキツかったですね。でも、高城は強いですよ。一瞬だけど、離れちゃいましたから(苦笑)。それでも、何とか付いていけて1着まで取れて良かったです。平塚はS級シリーズだと相性悪いのに、記念だと相性いいみたいですね(笑)」
 2着は佐藤朋也ライン3番手から鋭い差し脚見せた深澤伸介
「なんか、1番オイシイところを回らせてもらっちゃった感じですね。今年は優出そのものが1回しかなくて、なかなか流れに乗れてこなかったので、こういう大きなところで決勝まで来れたっていうのは本当に大きいですね。いいきっかけになりそうです」
 最終ホームから早めの巻き返しを見せた高城信雄が3着に残る。
「ホームで卓也が入れてくれたのは本当に大きかったですね。それで、後ろには(坂本)亮馬がいるから、彼に先捲りされてかぶる前に仕掛けないといけないなと思ったら、これはすかさず行くしかないなって感じで。昨日まで積極的なレースをしていい結果を残せていたから、そんなに迷いはなかったですね。まあ、踏んでからは無我夢中でしたけど(笑)」
 連日、調子の上がらなかった坂本亮馬はこの日も捲り不発の7着で途中欠場。
「4・08に上げたギアがどうこうっていうことじゃなくて、捲りが出なかったのは完全に脚の問題ですね。それにしても、調子の悪い時期が長すぎるな…」

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