『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念平塚競輪(GIII)レポート』 最終日編
 
配信日:5月29日


 4日間に渡って激戦が繰り広げられた「東日本大震災被災地支援 開設61周年記念 湘南ダービー」。最終日の本日は台風が接近していた影響で豪雨の中でのレースとなりましたが、優勝したのは松坂洋平選手。今年に入って一気に本格化した南関の新エースが別府に続いての記念連覇を達成。まさに、後半戦の台風の目となりそうな予感さえ抱かせるレースでした。

決勝戦 レース経過
 周回中の並びは誘導以下、松坂洋平─林雄一、高城信雄─山内卓也─北野武史、根田空史─深澤伸介・神山雄一郎(並走)─大塚健一郎。根田が赤板で松坂を抑え、打鐘から先行態勢に入ると、高城が後方からカマすと、山内との連係が離れ、最終2コーナーで根田が2番手に納まる。一方、神山と深澤の番手戦は長引きながらも深澤が守り切る。根田は最終バック過ぎから踏み込み、高城を捕らえるが、最終3コーナーでは8番手だった松坂が根田の外を豪快に捲り切って優勝。2着には根田が入線し、巧みなコース取りの大塚が3着。


松坂洋平選手
松坂洋平選手
 後方8番手からの豪快捲りで圧倒的な力強さを見せた松坂洋平が優勝。
「この優勝は別府記念より嬉しかったし、自然とガッツポーズが出ちゃいました! (表彰式の後に)同県の人たちに池に落とされたんですけど、それはそれで気持ちいいというか、嬉しかったですね。平塚の池に落ちたのは僕が初めてみたいなんで(笑)。展開的に後方になっちゃいましたけど、その時点で脚を溜めていこうと。前で高城さんの後ろに根田君が入っているのは分かったんですけど、けっこう掛かってたし、僕も内をしゃくられてからの仕掛けだったんで、ちょっとキツかったですね。根田君も番手から出ていたし、最後までどっちが優勝かは分からなかったですけど、優勝できて本当に良かったです。今までコツコツ頑張ってきた甲斐がありましたね。ダービーでは準決勝で負けてしまったので、今度は特別競輪の決勝に乗れる様に頑張ります」

 カマした高城の番手にはまった根田空史が2着。
「先行するつもりで踏んでるといいことあるんですね(笑)。まあ、昨日まで相当脚を使って決勝まで勝ち上がってきたし、そのご褒美ですかね。番手に入っても余裕はなかったですけど、4コーナーでちょっと夢をみちゃいましたけどね。そしたら外から凄い勢いで飛んでくるのが分かって。それでも、抜かれたのはその松坂さんだけだし、初の記念決勝で準優勝は上出来じゃないですかね。だって、僕、まだS級シリーズも優勝してないんですから(苦笑)。それでも、この開催はすごく自信になったし、これがこの後のレースの結果にどう出てくるのか、自分でも楽しみですね」

 S級S班の底力を見せた大塚健一郎が意地の3着入線。
「神山さんでも番手戦に負けることってあるんですね。後ろで見てて1度は神山さんが勝ったなと思ったのに、もう1回(深澤に)来られて、これは危ないなっていう感じでした。すごくいい勉強になりました」

 高城マークの山内が離れる苦しい展開を凌いで4着に突っ込んだ北野武史
「卓也が離れるのは仕方ないですよ。ただ、3コーナーで深澤さんが下がってきた時に、内なのか外なのか見ちゃったんですよね。それで、踏み込むのが遅れちゃって。それがなければ2~3着には突っ込める脚の感触だったので、悔しいですね」

 高城との連係が離れた山内卓也が5着。
「高城が仕掛けたタイミングが僕とちょっと合わなかったという感じですね。もうワンテンポ待ってから仕掛けても良かったと思うんだけど、任せた結果だし仕方ないですね」

 林雄一は松坂に付け切れず6着。
「打鐘で松坂が外に行くと思ったんだけど、内に行ったりしてたし、それで脚にきちゃった部分はありましたね。それに加えて雨で滑ったりもして。まあ、そういうことを抜きにしても松坂が強すぎですよ。あいつだって、内からしゃくられてからの仕掛けなんですからね。そこに付いていけなかったのは残念だけど、あいつが優勝して、結果的に迷惑をかけなかった訳だし、地元から優勝者が出たことに変わりはないんで、嬉しいですよ」

 神山との番手戦に勝った深澤伸介だが最終的には7着。
「僕が粘れば根田にもチャンスがあると思って、とにかく神山さんとの番手戦に集中しようと。ただ、踏み出しで1回離れちゃってヤバいなと思ったんだけど、そこで神山さんがちょうど流してくれたんで、ここでもう1回勝負しないとと思って。あれがなければ危なかったですね。まあ、結果的に神山さんに競り勝った訳だし、自信になりました。相手が相手ですから。結果は7着ですけど、色々と収穫の多い開催でしたね」

 番手戦に敗れた神山雄一郎は8着敗退。
「1回競り勝ったのはいいんですけど、その3コーナーでもう1回来るとは思わなくて油断しちゃいましたね。結果的に大塚に迷惑をかけちゃって申し訳なかったです」

 カマシ先行の高城信雄は9着に沈む。
「中団を取ろうと思えば取れたんですけど、何かスイッチが入っちゃいました。僕の悪いクセですね。もっと早めか逆に遅めかのどっちかでしたね。でも、根田君が強かったです。合わせにくい展開だったと思うんですけど、きっちり合わせて番手に入られちゃいましたから。ただ、こうやって記念の決勝まで来れたっていうことはいい兆しだと思うし、近畿の流れに乗ってもう1度特別競輪の舞台に戻れる様に頑張ります」

ゴール




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