『平塚競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:5月2日
 明日、3日より平塚競輪開設65周年記念「湘南ダービー(G3)」が、4日間シリーズの熱戦の火ぶたを切って落とす。武田豊樹、村上義弘、稲川翔、岩津裕介のSS班4名を筆頭に、新田祐大、中川誠一郎ら豪華メンバーを地元勢が迎え撃つ注目のシリーズ。桐山敬太郎、松坂洋平ら地元勢は神奈川の牙城を守れるか。明日から始まるハイレベルな戦いに注目だ。
 開催中はイベント、ファンサービスが盛りだくさん。初日は「原口あきまさ」ものまねLIVE(6R、9R終了後、ログステージにて)や新世代体験型バーチャル自転車ゲームが体験できるサイクルスピリッツ(第9投票所前、10時~)を予定しています。3日から始まる「湘南ダービー(G3)」をぜひ本場でお楽しみください。
<1R>
岡村潤選手
岡村潤選手
 オープニングレースで注目したいのは岡村潤(写真)だ。3月松戸で準優勝を皮切りに、今シリーズまで4連続優出と好リズム。初日は矢口大樹を目標に二次予選一番乗りを狙う。
 「展開が良いだけですけど、それを物にできてますね。乗り込みを中心に練習もしてきました。(オープニングレースだけど)午前中練習している時間なので、問題ないです。(平塚は)走りやすいし、しっかり後ろで仕事ができるように頑張ります」
 城幸弘は、前回久留米で無傷の優出。開幕戦の1番車だが「緊張してないです」と飄々とした表情をうかべていた。
 「前回は展開が向いただけです。(久留米の後は)普通に練習をしてきました。若干、久留米から背中に痛みがありますけど。でも、最近新しい種類の体幹トレーニングも始めたので、それが今回結果として出れば良いですね」

<2R>
 河端朋之は2月にタイで行われたアジア選手権の男子スプリントで優勝。本業でもダッシュを生かした走りでF1戦をコンスタントに優出している。
 「練習をガンガンしてきました。練習の感じはいつも通りですかね。それが今回良い方向に出てくれれば。疲れも大丈夫です。平塚は悪いイメージはないですけど、バンクより風向きとかの方が気になりますね。でも、気負わずにいきたいと思います」
 吉田裕全はトレーニングの成果が実を結び、白星量産と調子上向き。
 「やっと良くなってきました。すぐには対応できなかったけど、ギア規制に向けてやってきたことがやっと出た感じですね。(松戸の後は)次の日だけ休んで、後は練習をしてきました。走るからにはしっかりと」

<3R>
 猪俣康一は近況F1の準決勝で敗退するケースが目立っている。それでも予選では点数上位の存在で、しっかり勝って流れをつかみたい。
 「練習はしてきました。最近は乗り方を変えたし、西武園記念の2日目からフレームも変えました。自分の中ではフレームの感触は良いですね」
 地元のトップバッターを務めるのは吉川誠。地元に勢いをつけるためにも、負けられない。
 「緊張はしてないって言えばうそですけど、(トップバッターは)重いですね(笑)。自分に出来る最大限のレースをするだけです。(ここに向けては)特に変わったことはしていない。疲れとかも大丈夫です」

<4R>
飯山泰行選手
飯山泰行選手
 飯山泰行(写真)は茨城から出身の北海道に移籍。心機一転、今後さらなる活躍を誓う。
 「引っ越しは大変でした。でも、自分で選んだことなんで。北海道に移って初めての1戦目なんで頑張ります。今回は高校の先輩の三谷(幸宏)さんがいるんで、しっかりと。体調も万全です」
 永井清史は約3年半ぶりの平塚参戦。当所でグランプリを走っただけあって、バンクの特徴も承知済み。
 「平塚は高速バンクなんで、巻き返しが難しいですね。普通に練習をしてきましたし、疲れとかも問題ない。最近は良くなってきましたね。(前回の函館最終日のまくり1着は)誰も前を取らなかったし、前が駆けちゃったんで]

<5R>
 及川裕奨は2月平でのV以来、一息の成績。しかし、前回川崎記念は初日で敗退も、その後は2連対とキレのあるまくりを見せた。
 「状態は開催の中で立て直せているので、何とかって感じですね。しっかりと練習もしてきました。練習の感触も悪くはないと思います。いつもは(山崎将幸に前を)任せているけど、初日は前でやりたい」
 黒川茂高は3月向日町で落車や、体調不良で前回玉野を欠場と散々な近況。ここで悪い流れを変えたい。
 「前回は風邪で休んだんですけど、もう大丈夫です。風邪が治ってから練習もしてきました。練習の感触はいつも通り。落車で少し調子を崩したんで、今回戻せれば良いですね」

<6R>
 小岩大介は4月西武園記念で2勝をマークすると、前回豊橋では久しぶりの優勝とキメ脚軽快だ。
 「(優勝は)3年振りくらいですかね。ギア規制がかかってから楽になりました。練習はいつも通りしてきました。(平塚は)悪いイメージはないですね」
 5年前の当所記念覇者坂本亮馬は近況苦戦が続くも、「今は試行錯誤している」と様々な角度から復活を模索している。
 「住んでる場所を変えたり、バンク中心の練習からウェイト中心に変えたり。変えてから3カ月経つけど、どこで練習して、どこでケアしてとかリズムが出てきた。やっと使える体になってきましたね。今回から結果につながる時期だと思います。相手を意識してもしょうがないので、いつも通り自分のリズムで走りたい」

<7R>
 共同通信社杯を初日で敗退した稲毛健太だったが、3日目には後続を3車身も突き放す大逃走劇を披露と見せ場は作った。
 「反応だけ早かったら、いけると思うんですよ。共同通信社杯の最終日も反応さえできていれば、いけたと思う。疲れは大丈夫です。(中2日だが)2日とも軽いギアで練習してきました。感触も悪くないですね」
 宿口陽一は毎場所で白星を挙げ、今期すでに10勝をマークしている。
 「(準決の)中身がもったいないですね。自分のレースでも良いですけど、任された以上は後ろの人に応えないといけないですし。平塚はナイターより昼間開催の方が成績が良いんですよ。平塚は前の記念のオープニングレースでも1着ですし、イメージは悪くないです」

<8R>
矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
 矢口啓一郎(写真)に人気が集まりそう。昨年後半の不振から立ち直り、前回岸和田準決では人気のドミトリエフに先着と、キレのある動きを披露した。
 「体調もトレーニングも噛み合ってきて、いろいろ良くなってきました。でも、良くなった分、慎重にいかないと。一時期だいぶ落ちたんで。今年いっぱいは(S級2班で)予選スタート。初日が勝負なんで、しっかりトレーニングしています。(平塚は)いい時も、悪い時もありますね」
 愛敬博之は前回久留米を優出と良い流れのまま、当所記念に乗り込んできた。
 「(前回は)僕の中では、まだいまいちですね。でも、結果はついてきました。久留米の後は練習も良い感じでできたので、それが出せれば。メンバーは強いけど、力を出し切れるように」

<9R>
岩本俊介選手
岩本俊介選手
 予選のメインを好調の岩本俊介(写真)が務める。前回弥彦では連日の逃走劇で完全V。ここも主導権を握って押し切りを狙う。
 「(優勝は)4年ぶりくらいですかね。(開催中は)レースでちゃんと動けてる感じがあったし、たまたま先行1車っていうチャンスが巡ってきて、つかめただけです。西武園記念の最終日に良くないレースをしたんで、弥彦の初日は緊張しました。明日も自力で」
 今期からS級に初昇進した谷口遼平は、ここが3度目のG3戦。前回落車したが、怪我の影響もなくチャレンジャーとして、思い切ったレースを展開するか。
 「(痛めたのは)左の腰なんですけど練習もできたし、落車の影響はないです。(記念は)慣れないですし、S級は厳しいですね。自分のレースをさせてもらえない。自分のレースができれば何とかなるかなって思ってます」

<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
 ここからが初日特選となり、まずは村上義弘(写真)が登場。初日は稲川翔の援護を背に優秀戦を目指す。
 「僕の中ではかみ合っていないですね。すべて総合的に。自転車には(共同通信社杯後も)2日間乗った。疲れは多少ありますけど、自分の中では思ったほどではなかったですね」
 その稲川翔はここが復帰3場所目。川崎記念、共同通信社杯と優出を逃しているだけに、ここが正念場だ。
 「他の人はわからないですけど、(共同通信社杯後は)自転車に乗ってないです。(当所はF1戦で2回優勝しているが)あんまり相性は気にしていない。でも、走りやすいですね。なるべく、得意、不得意を作らないようにしています」
 桐山敬太郎は悲願の当所記念初制覇を目指すが、川崎記念の落車で調子を崩すなど不安を吐露した。
 「自分、自分と言える状態ではないですね。(落車で負傷した)手の方は大丈夫だけど、体のバランスですかね…。(共同通信社杯の3日目でも)(和田)真久留に付きバテしちゃいましたし。たいした落車じゃないと思っていたけど、わからないものですね。でも、走ってみて、全然いいじゃないかと言われるように頑張る」

<11R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 新田祐大(写真)は共同通信社杯の2日目に防府のバンクレコードを更新。成績も1112着と抜群の機動力を披露した。
 「(共同通信社杯の決勝は)悔しかったけど、神山(雄一郎)さんの努力とか、培ってきたものが感じられました。結果はああいう形になったけど、決勝はわかりきったレースで、その中で自分がどう走るかだった。疲れは全然問題ない。いつも通り過ごして、調整もうまくやってきました」
 SS班として岩津裕介も意地を見せたい。初日は同県の後輩、黒田淳を足場にレースを組み立てる。
 「(黒田淳も)頑張ってくれるでしょう。共同通信社杯から家に帰ってない。そのまま福岡の方にいてマッサージを受けてきました。疲れが取れているかわからないけど、取れるようにはしてきました」
 石井秀治は前回四日市で落車したが、怪我の心配はなさそう。しかし、使い慣れた道具を欠損し心配な様子。
 「打撲はちょっと残っているけど、トレーニングも出来たんで体は大丈夫です。でも、シューズとかフレームとか全部壊れちゃいました。一応フレームは直してもらったんですけど、走ってみてですね」

<12R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
 盟友・平原康多が欠場となった武田豊樹(写真)だが、ここは自力で格の違いを見せ付けるか。共同通信社杯では、まさかの一次予選敗退となったが、その後は立て直し3連対でシリーズを締めた。
 「平塚は本当に走りがいのある競輪場ですね。(共同通信社杯後は)自転車に乗っていないです。体調は全然って言ったらウソになるんでしょうけど、中2日は前からわかっていたことなので関係ないですね」
 成田和也は復帰後1着こそないが、ここまでF1戦をオール優出。落車した影響も薄れて、全盛期の動きを取り戻しつつある。
 「(復帰後初のG3戦は)楽しみですね。でも、1着を取るのは難しい。(前回岸和田の決勝は)もうちょっとでしたけど、復帰直後よりだいぶ良くなってきました」
 菅田壱道は前回函館で3年ぶりの優勝と調子を上げてきた。初日は成田に任されて気合十分だ。
 「成田さんに付いてもらった時は気持ちが入ります。優勝してからもしっかり練習をしてきましたし、何とか頑張りたい。流れの中で好調を維持できているので、最低ノルマは決勝を目標にしてですね」
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