『平塚競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:5月4日
 平塚競輪開設65周年記念「湘南ダービー(G3)」が、5月4日に2日目が行われ、メーンの優秀戦では新田祐大が1コーナーまくりで快勝。3日目は準決勝3個レースが争われ、決勝戦に進出する9名が決定します。
 3日目も平塚競輪場ではイベントが盛りだくさん。「マツモトクラブ」お笑いライブ(5R終了後、8R終了後、ログステージにて)や、「錦野旦」オンステージ(6R終了後、9R終了後、ログステージにて)などのイベントを予定しています。5日の3日目も「湘南ダービー(G3)」をぜひ本場でお楽しみください。
<6R>
岩本俊介選手
岩本俊介選手
 城幸弘、黒田淳と切った上を藤井昭吾がカマして打鐘の2センターで風を切る。藤井の後位は離れて単騎逃げの展開となるが、それでも後続を突き放して全開でふかす。しかし、岩本俊介はすぐさま巻き返すと、徐々に前との差を詰めて2センターで藤井を抜き去る。最後は地元の武田憲祐が鋭く追い込み、岩本と1着を分け合った。
 「展開が向きましたね。今日もまずはしっかり追走。そこで迷惑をかけないようにって意識してました。前回弥彦で岩本君と走って、ケツの上げ方とか、癖がわかっていたのは大きいですね。でも、(岩本が)強い。自分を貫いてやってくれている。(状態は)岩本君がダッシュしても(口が)空いてないんで、弥彦からは修正できてますね」
 岩本俊介(写真)は連日、軽快な動きを披露している。
 「行こうと思ったところで、ああ言う展開になりました。ピンチだったんで助かりました。外踏んで良かったですね。追いついて、吸い込まれる形になったんで、後はゴールまでいければ、武田さんとワンツーだと思ってました。南関で(ワンツーが)決まったのはでかいですね」
 真崎新太郎は最終バックで後方に置かれるも、空いたコースを鋭く伸びて3着に入線した。
 「ある程度良い形でレースができました。ラインのおかげですね。でも、あんなに(コースが)空くとは思わなかった。どのレースでもやることは限られてるし、準決勝に乗らないと、記念の意味がないんで。とりあえず、良かった」

<7R>
小川勇介選手
小川勇介選手
 打鐘前に先行態勢に入った稲毛健太を矢口啓一郎が叩きに出る。しかし、稲毛は突っ張り前に出させない。中団の5番手を確保した小川勇介(写真)は最終バック前から冷静に仕掛けると、3番手から先まくりを放った矢口を直線で捕らえた。
 「もがき合ってくれたし、展開が向きましたね。矢口さんが行かなきゃ行こうと思ってたし、行ってくれたから、さらに良い目標になって良くなった。大塚(英伸)さんもきつそうだったから、そこでからむと持ち味が出せないんで。(腰の痛みは)アップの時は出るんですけど、レースになればわからない。(スピードの)乗りは良いですね」
 稲毛に突っ張られた矢口啓一郎は内に降りて3番手を奪取し、2コーナーから二の脚を使って踏み上げる。小川には屈したが2着で準決勝に駒を進めた。
 「ピンチだったけど、何とか…。でも、(車が)出ましたね。考えるより、体が反応して前に。今のままでは勝てないなって思ってたんで、自分自身を変えていかないと。(状態は)周回中も軽かったです」
 池田良は最終ホームで小川と連結を外してしまったが、最終3コーナーから懸命に外を踏んで3着に食い込んだ。
 「締められたんで、失格が怖くて付いていけなかったです。でも、脚は良いですし、踏んだ感触も良かった。最近とは別物ですね」

<8R>
岡田征陽選手
岡田征陽選手
 後方から上昇した飯山泰行が河端朋之にフタをすると、赤板の2コーナーで踏み上げ先制。前受けの岡田征陽(写真)は飯山を送り出すと、最終1センターからアタック。番手の及川裕奨の抵抗を乗り越え、そのまま力強くまくり切った。
 「大方、予想通りの展開でした。ハコまくりも想定していたし、あのスピードなら、番手から出られても行けると思って。(状態は)前回よりは良いです」
 朝倉佳弘はゴール前で岡田に迫るが、惜しくも2着。
 「前回(鈴木)謙太郎のハコでしくじっているので今回は気をつけていました。(岡田が)強いですね。G1以外は自力でいけますよ。(自分は)内を締めて、まずは(勝ち上がり)権利をしっかり。感じも良いし、同級生でワンツーを決められて良かったです」
 及川裕奨は岡田に上をいかれるも、東京勢に切り替える形で3着に入った。
 「飯山君のおかげだし、すごく頑張ってくれた。実力的に自分のレースをしてくれても良かったけど…」

<9R>
松坂洋平選手
松坂洋平選手
 挑戦者の谷口遼平が、前受けの松坂洋平(写真)を押さえて打鐘から果敢に先行。6番手まで車を下げた松坂は、中団を確保した宿口陽一に先まくりを放たれるも、2コーナーから仕掛け、力でねじ伏せた。
 「(もっと早く)仕掛けないとダメですよね。(内容的にも)ちょっと…。(勝ち上がれて)うれしいですけど、反省の方が多いですね」
 佐久間仙行は2センターで松坂をけん制するも止められず。直線で宿口を交わして2着を確保した。
 「2人で勝ち上がれて良かった。でも、松坂が強すぎて。一発張れば止まるかなって思ったけど、脚の差が出ちゃいましたね。宿口も46歳に抜かれたら、さらに練習するでしょ(笑)。今、ギアが(3.)86なんですけど、あれくらいの方が、引っかかりがあって良いですね」
 まくった宿口陽一は3着に食い下がった。
 「谷口君がふかしてたんで、口を空け過ぎちゃいました。でも、やりやすかったですね。何とかしのげたし、状態は悪くないです」

<10R>
桐山敬太郎選手
桐山敬太郎選手
 地元勢を背負った矢口大樹が赤板の1センターから前に出ると、気持ちの入った先行を見せる。前受けから下げた菅田壱道が梶山裕次郎をすくって4番手を確保するも、桐山敬太郎(写真)は慌てずに番手から発進し、地元ファンの期待に応えた。
 「とにかくホッとしました。ああいう気持ちで(矢口が)前で走ってくれて、本当にうれしい。また、明日勝負できますね。一戦、一戦取りにいこうと思ってますけど、メンバーが強すぎます。G1と一緒の気持ちですよ。状態が戻せているかわからないけど、気持ちでここは走れると信じて頑張ります」
 4番手を奪取した菅田壱道はそのまま南関ラインに続くと、2センターから車を外に持ち出して2着に。
 「レースは見えていたし、猪俣(康一)さんがきたら突っ張ろうと思ってたけど、早すぎたから。内は狙ってましたね。後は桐山さんの動向次第。かぶらない限りは外を踏もうと思ってました。(齋藤)登志信さんまで連れ込めたし、良かったです」
 菅田マークの齋藤登志信が3着に続いた。
 「今日は(菅田に)任せてました。(状態は)普通ですね。これっていうものはないです。まあ、この状態を保ったまんま、明日も走りたい」

<11R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
 打鐘前から中井勇介が主導権を握ると、続いた中川誠一郎(写真)が、絶好の3番手を確保。番手の吉川誠が2コーナーから合わせて出るが、その上を鮮やかにまくり切った。
 「昨日に比べたら軽くなったけど、後手は踏めないと思ってました。南関が行く気だったんで、しっかり3番手に続いて。(状態は)昨日よりだいぶ。自分を信じる時はいいんですけど、悪い時はあそこに行くしか。でも、ここに来た以上は(負けられない)。成田(和也)さんが後ろ走っていたんで、良かったですね」
 岩津裕介が中川をしっかりマークして2着に入る。
 「成田さんもしっかり見えてました。折り返しもしっかりとらないといけないし、確実に(中を)割られないように。(状態は)まあ、良いとは思うんですけど。明日は前々自在に走ります。自分でやる力も付けていきたいし、展開に応じて走るのが自分の持ち味なんで」
 後方から仕掛けた根本哲吏だったが、中川をまくれず不発に。根本マークの成田和也は2センターで岩津後位に切り替えて3着に流れ込んだ。
 「根本にスピードを乗せてもらいましたね。3コーナーで(根本が)下がってきちゃったんで、悪いけど(岩津の後ろに)降ろさせてもらった。(状態は)まあまあですかね」

<12R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 単騎戦でも抜群のスピードを発揮した新田祐大(写真)が優秀戦を制した。レースは大方の予想通り、ライン4車となった脇本雄太が赤板の1センターから主導権を握る。中団を確保した神山拓弥が打鐘の4コーナーから巻き返すと、前団はもがき合いに。すると、新田は1コーナーからを一気に踏み上げ、前団をひとまくりした。
 「今日はすごいメンバーで緊張しましたね。でも、すごい集中できました。結果にもつながっているし、良いレースが出来たと思います」
 番手まくりで応戦した村上義弘だったが、スピードに乗った新田を止めることはできず。それでも懸命に踏み上げて車間を詰めるが2着まで。
 「きついところをワッキー(脇本雄太)が仕掛けてくれて、その気持ちはうれしいですね。精一杯頑張ってくれた。自分も責任感を持って走っているし、前も責任感を持って走ってくれている。準決も自分の位置をしっかり守って」
 村上に続いた稲川翔が3着を確保。しかし、レース内容の歯がゆさを口にする。
 「連日、ラインの先頭がレースを作ってくれてますけど、自分でやれることがもう少しあると思います。期待には応えられてないですね。いつまでも、助けられてるだけじゃダメなんで」
 目標不発となった武田豊樹は、自らまくり転じるも4着に終わった。
 「今日は(人の後ろで)よくわからないですね。(神山)拓弥も仕掛けてくれたからね。まあ、勝った人が強いんですよ。明日は、拓弥が後ろが良いって言うんで、自力で」
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