『小田原競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:8月28日


 小田原記念開設60周年記念「北条早雲杯争奪戦」が8月29日から4日間の日程で開催される。S級S班は佐藤友和、新田康仁、紫原政文の3名だけの参戦となったが、山田裕仁、荒井崇博らのS級上位陣が顔をそろえ、4日間激戦を繰り広げる。
 本場ではイベントをたくさん用意して皆様のご来場をお待ちしています。明日はKEIRINアイドルユニットLOVE9によるパフォーマンスや、豪華景品の当たるスーパーガラポン抽選会、地元選手によるお客様のお出迎えなどが行われます。どうぞ小田原競輪場にお越しください。


<1R>
 桂馬将人は今期S級に復帰後、初の記念参戦となる。
「前々回の四日市Sあたりから、どうも身体が重たいんです。直前は疲れを抜いてきたつもりだけど、走ってみないと分からないです。記念は本当に久しぶり。F1とそう大差は無いけど、朝イチなのがちょっと嫌ですね」


<2R>
 2レースは南関コンビに人気が集まりそうだ。前を回る“徹底先行”の酒井大樹が「やることは決まってます。女屋(文伸)さんが相手だけど、関係ない。自分のレースをします」と話せば、三上佳孝も「番手を回るからにはしっかり仕事をします。最近は成績が悪いけど、調子は変わらずにずっといいんです。みっともないレースは絶対にできない」と気炎を上げる。


<3R>
 ここでは地元の新鋭・上野真吾が登場する。
 「記念は2回目ですけど、前回(久留米)は4日制に馴染めずに疲れた。でも今回はそんなことはないだろうし、いつも通りやれそう。33バンクは久々ですけど、嫌いではない。自分らしいレースがしたいですね」
 石坂永伍は今期が初のS級戦。ここが記念初参戦となる。
 「記念は初めてだし、いろいろとアピールして帰りたいですね。明日は(上野と)同期対決だし、絶対に負けたくないです」


<4R>
 斎藤友幸は5月の全プロ大会で肩甲骨々折のアクシデントに見舞われ、約3ヵ月間ほど戦線離脱を余儀なくされた。
 「復帰戦(8月川崎S)ではまだ6割程度でしたけど、日にちも空いたし今はもう完全に治っています。ここに来る前に田中(孝彦)君と合宿に行って身体も作ってきたので、やれる自信はあります」


<5R>
太田黒大心選手
太田黒大心選手
   伊藤成紀は春先に負った怪我がずっと尾を引いていたと話す<。
 「今年の3月に交通事故に巻き込まれたんです。それでもだましだましで走っていたけど、どうも調子が悪い。そこで5月から7月にかけてじっくり休みました。おかげで今は十分に戦えるだけの状態です」
 太田黒大心(写真)は「だいぶ戻ってきた」と明るい表情を見せる。
 「今年はずっと身体の具合が悪かったんだけど、ここ最近、練習でもタイムが出るし、やっと調子が戻ってきました。実戦でひとつ結果が出ればもっと自信が付くと思う。記念は久しぶりだし、小田原は好きなバンク。自分から動くレースで積極的にいくつもりです」


<6R>
岡田征陽選手
岡田征陽選手
   6レースからは選抜戦。岡田征陽(写真)は前回の8月熊本Sを途中欠場。巻き返しに躍起になっている。
 「1週間空いたし、強めに練習してきました。少しずつだけど踏めるようになってきたし、動きもまずまず。最近、記念にそんなに呼ばれないし、特に大事に走りたいです」
 高谷雅彦は前回7月立川Sで落車負傷。ここが復帰戦となる。
 「まだ強気なことはいえないけど、走るからには頑張ります。(今の状態で)先行するときついですけど、ここは33バンクだし後ろに置かれたらおしまいでしょう。そのあたりをじっくり考えて走ります」


<7R>
川崎健次選手
川崎健次選手
   7レースには小田原のエース・川崎健次(写真)が登場する。
 「福井(記念)での怪我で、正直間に合わないと思ったんですよ。だけど、どうにか間に合った。ちょうど良いタイミングでしたね。明日はラインもしっかりしているし、総力戦で戦います」
 池田良は小田原バンク初登場。それでも「不安は無い」と言い切る。
 「33バンクは好きだし、どこも一緒でしょう。最近はS級の競走に慣れてきたし、レースが見えるようになってきた。明日は和田(誠吾)さんと一緒で気持ちが入りますね」


<8R>
田中孝彦選手
田中孝彦選手
   田中孝彦(写真)は、今開催に向けて並々ならぬ決意があるようだ。
 「今回は師匠(栗田雅也)と一緒なんです。勝ち上がりで一緒になって前で駆けたい。チャンスはそう無いですからね。前回の平Sを終えてからもみっちり乗り込んできました。直前の調整もうまくいったし、楽しみですね」
 その田中をマークするのは渡邊秀明。「離れないようにしなきゃ」と気を引き締めている。こちらも弟子の上野真吾がいるだけに、相当気合が入っている様子だった。
 黒木誠一からは「前回の高松(記念)同様、一発どこかで出せれば。まぁ、見とって」とひとこと。軽視は禁物だ。
     


<9R>
栗田雅也選手
栗田雅也選手
   9レースからは特選3個レース。栗田雅也(写真)は前回、静岡Sでは新田康のVに貢献。今回も見せ場を作りたいところだ。
 「中3日でしたし、ここに向けての練習はできず、疲れを取る程度でした。だけど集中力はキープできているし、調子も問題ない。明日は荒井(崇博)さんがいるけど、自分は自分のレースをします」
 紫原政文は全日本選抜後、一本欠場(函館記念)して当所を迎えた。
 「落車続きで、全身痛みが取れずにきつかったから一本休みました。この年齢になると、夏場の過ごし方がより重要になってくるからね。今はようやく練習で動けるようになってきました。戦える状態だけど、自分は展開ひとつ。荒井に頑張ってもらいますよ」
 その荒井崇博は「全日本選抜のあとに少し休みを入れました。だから疲れは無いです。でも走ってみないことには…」とのこと。明日の一走で、状態を見極めることとなりそうだ。
 天田裕輝は初の記念特選。ここで大いに名前を売っておきたい。
 「前回の豊橋Sを終えてから、日程も空いたしやりたい練習ができました。今回は特選に乗れると思っていたし、同県の金子(真也)さんと一緒で安心しました。明日は強い相手に、自分の力がどれだけ通用するか試してみるつもりです」


<10R>
新田康仁選手
新田康仁選手
   山田裕仁は函館記念から約3週間弱空けての実戦で、リフレッシュも万全だ。
 「地元ビッグを終えて、次の函館記念を走って、ようやくひと区切りって感じでした。だからそのあとは、少し休みを入れて気持ちを変えてきました。でもまたすぐにオールスターがあるし、また気持ちを入れていかないとね」
 新田康仁(写真)は8月静岡Sで優勝し、地元で意地を見せた。今回は五十嵐力に全てをゆだねる。
 「負けられないし、緊張するしで、G1と同じくらいのプレッシャーでした。結果を出せてホッとしているけど、何といっても周りの後押しが嬉しかった。おかげで体調的にも気持ち的にも、良い感じで開催に入れそうです。明日は五十嵐をしっかりと援護したい」
 坂上忠克は、F1戦に限っていえば、六場所連続優参中と、リズムが良い近況。
 「練習方法も変えたわけでもないし、流れとしか。ただ、今はその場その場の状況に応じてレースを見極められている。余裕が無いとその辺は全くダメですから。山田さんの後ろって、付いていくの結構大変なんですけど、今の状態なら付いていけると思う。しっかり食い下がります」


<11R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
   11レースにはS級S班の佐藤友和(写真)が登場。力上位を見せ付けるため、そして前々回の当所記念覇者としても、ここは負けられないところだ。
 「全日本の落車の影響で、しばらく休んでいました。腰の捻挫が特に痛かった。じっくりと練習できたのは1週間くらいですかね。自分の中ではそう大して変わってはいないつもり。ただ実戦を走ってみないことには分かりませんからね」
 松岡健介は前回の弥彦Sから程よく間隔が空いての参戦となる。ところが…。
 「弥彦のあとに熱が出てしまいブッ倒れました。ずっと熱が下がらなくてきつかったです。練習でも今ひとつって感じだった。ベストな状態とはいえないけど、走るからにはね」
 萩原孝之は追加参戦。6月福井記念では優参を果たすなど、このところはG戦線でも善戦している。
 「福井のあと、あっせん停止もあったし、その間にじっくりと練習してきました。8月中旬に新田康さんらと高地トレーニングにも行ったし、身体もうまく仕上がっています。33バンクは嫌いじゃないし、そろそろ結果を出したいですね」
 藤原憲征は山口貴弘と別線を選択した。
 「最近、やっと身体が動くようになってきたし、自力の決まり手も減っているってこともあった。だから、自分で動こうと思いました。山口さんも了解してくれましたから」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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