『小田原競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:8月23日


 小田原競輪開設61周年記念「北条早雲杯争奪戦」は3日目を迎えた。本日のメインは準決勝3個レース。9レースは大本命の佐藤友和が落車し、いきなり波乱が起こったが、以後は落ち着き海老根恵太、永井清史、坂本亮馬らが順当に決勝へ駒を進めた。
 本場ではたくさんのイベントが予定されております。まずは先着2,000名様に小田原競輪オリジナルタオルをプレゼント。また、4、7R終了後に豪華賞品が当たるガラポン抽選会(ハズレ車券3000円以上で1回)が行われます。また、縁日コーナーや競輪グッズ販売など盛りだくさん。最終日もぜひ本場に足をお運びください。


<9R>
松岡貴久選手
松岡貴久選手
   1つ目の準決勝は松岡貴久(写真)が勝利した。レースは桐山敬太郎が押さえたところを、さらに松岡が叩いて先行。一本棒のマイペースに持ち込むと、吉永好宏の援護を受けて堂々と逃げ切った。
 「今日はほとんど先行するつもりでいたし、まくられたらまた練習すればいいと開き直ってました。別線が何かしてくれば対処したけど、とりあえず一旦前に出てから考えようと。後ろから誰も来なかったし、内もしゃくって来なかったんでホームから腹をくくって行きました。吉永さんの援護のおかげもあってうまくいきましたね。でも今日は重たかったです」
 吉永好宏は車間を空けて松岡を好援護し、2着で決勝進出を決めた。
 「松岡はジャンでもう出させない感じだったんで、あとは自分が後ろからのまくりを止めるだけだと。ホームで確認したら2番(桐山)が来てたんで、1回持っていってまた来たら2発目いこうと思ったけど、1回で止まったんで。昨日は余裕がなかったけど、今日が一番軽かったし余裕がありましたね。でも、ちょっと空け過ぎたかな。今日は松岡君のおかげ。恵まれました」
 桐山追走から新田康仁が伸びて3着に入った。
 「松岡は出させない雰囲気だったし、桐山も叩きにいけないよね。それでも桐山は頑張ってくれたんで。車を調整して昨日よりは乗った感じは良かったけど、脚の状態は今ひとつですね」
 桐山敬太郎は後方を警戒しすぎた。
 「(佐藤)友和のことが頭にあって、焦って前に踏んでしまった。あれだったら2センターまで我慢してもよかったね。自分のキレのなさもあって、ああなって(早めに踏んで)しまった」
 なお、佐藤友和は7番手でまくり不発。最終4コーナーで谷津田将吾と接触して落車してしまったが、「今日が大事だったんですけどね。怪我は擦過傷程度だから大丈夫。オールスターまでには間に合うと思います」と、検車場をあとにした。


<10R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手 小倉竜二選手
小倉竜二選手 豊岡哲生選手
豊岡哲生選手
   10レースは濱田浩司が押さえてペースに持ち込んだが、うまく中団を取った海老根恵太(写真)がバックからまくって圧勝。実力の違いを見せ付けた。
 「初手で中団が取れたのが大きかったですね。濱田君と一緒に上がって行って、内を締め込みながらうまく中団が取れました。そこからは藤田は早めには来ないだろうから、自分のタイミングで。でも、番手は小倉(竜二)さんだし、通り過ぎるまでは油断できなかった。連勝で勝ち上がれたし、調子は引き続き良いと思います」
 新藤敦は踏み出しで離れて8着に。濱田の番手から小倉竜二(写真)が追い込んで2着に入る。
 「海老根の番手が離れてたし、何とかして濱田を残したかったんだけどね。宇都宮のデキだったらハコ4着くらいだったかもしれないけど、今回は大分マシですね」
 藤田のラインを選択した豊岡哲生(写真)は絶体絶命のバックドン尻に。しかし、内のコースをスルスルと抜けると、最後はゴール前で強襲し、3着に食い込んだ。
 「ああなったら内しかなかった。一か八か行ってみてダメだったら仕方ないと割り切って、思いっきり突っ込みました。イメージ通りにいけたし、最後にうまくコースが空きましたね」
 濱田浩司は1/4輪差交わされ4着惜敗。
 「決勝に乗るのと乗らんは全く違うし大きいからね。3着に残りたかった。今日は小倉さんに迷惑をかけないようにと必死だった。悔しいけど仕方ない」
 藤田竜矢は今日はまくりが届かず7着に敗れた。
 「もう少し早く踏んでいれば海老根さんの番手に入れたかもしれないのに。悔しいですね」


<11R>
坂本亮馬選手
坂本亮馬選手永井清史選手
永井清史選手
   最終レースは自力型同士での決着となった。レースは坂本亮馬(写真)が永井清史を叩きに出たが、ジャンで合わされると素早く内に斬り込み、井上剛を飛ばして3番手を確保。永井が懸命に逃げる一方、坂本が鮮やかにバックまくりを決めた。
 「昨日もそうだったけど、勝負所で中団が空くのを確認してたんです。今日も絶対にそうなるだろうと思ってたから、万が一叩けなかったら中団に入ろうと思って。カマしながら連日見てたんですよ。作戦通りバッチリでしたね」
 まくられた永井清史(写真)だが、幸い坂本は単独でのまくり。末脚を発揮し、追撃を振り切って2着に粘った。
 「坂本君は昨日と同じ所から仕掛けてきたんで、今日は絶対に合わせてやろうと思ってました。踏み出してからは全開でした。結果的に行かれてしまったけど、最後までしっかりと踏めていたし、タイム(上がり9秒5)も悪くないんでね。明日は邪魔してやりますよ」
 一旦は離れた田中誠だが、何とか中団に潜り込み、自分の脚で3着をもぎ取った。
 「亮馬は(中団に)入ると分かってたし付いて行けたけど、前でガチャガチャしてたんで迷ってたら4番(志村太賀)の後ろが空いたから入りました。脚はまだ残ってたんで、あとは付いていく感じで踏んでいきました」
 志村太賀はムダ脚を使い最後に失速した。
 「(永井の番手に)飛び付こうと思ってたけど、内がものすごく重たくて。あそこで脚を使ってしまったね。中団に入ったときには脚が一杯だった」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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