『東日本大震災被災地支援競輪 花月園メモリアルin小田原(GIII)レポート』 2日目編

配信日:2月24日
 本日(24日)、神奈川県・小田原競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・花月園メモリアルin小田原(GIII)の2日目が開催されました。初日とはうって変わって、朝から気持ちよく晴れた小田原バンク。2日目のメインである優秀「Lucky花月くん賞」はカマした松岡健介選手が押し切って1着となりました。近畿ラインが上位独占で、松岡選手も連勝。ますますGレース初優勝への期待も高まるところです。さて、花月園メモリアルも明日(25日)、準決勝戦を迎えます。決勝進出をかけた3個レースは今まで以上にヒートアップすることは間違いなさそうです。松谷秀幸選手と佐々木龍也選手の師弟連係をはじめ、見所もかなり多いです。ぜひ、週末は小田原本場で迫力あるレースを堪能して下さい。
  3日目のイベント・ファンサービス情報です。3日目は先着1500名様に駄菓子の詰め合わせをプレゼント。もちろん未確定車券によるガラポン抽選会もあるので、ぜひ運試しにどうぞ。場内イベントとしては、地元コンサルタントによる早朝予想会(10時頃~)、日本競輪選手会神奈川支部による競輪グッズ販売特設ブースのコーナー、スピードチャンネル解説者によるレース展望会(3日目の担当は内林久徳氏、3R後)に、4・7レース終了後には競輪スター選手トークショーも開催されます。ダービー出場を控えた小嶋敬二選手(4R・7R後)に加え、女子競輪の生徒(7R後)も参加するので必見ですよ。3日目も小田原競輪でお楽しみ下さい。
神出鬼没!大道芸パフォーマンス。
神出鬼没!大道芸パフォーマンス。
<1R>
榊枝輝文選手
榊枝輝文選手

 五日市誠の突っ張り先行で、番手絶好となった榊枝輝文(写真)が1着。
「今日は突っ張るなら前受けが無難かなと。あの展開になれば、自分はラインで決めるだけ。でも大ギアだから、失速するとバック踏むようになるから。このギアは自分にもあっています。五日市は初日からこういう走りが出来れば良いんでしょうけどね。もちろん自分もですけど(苦笑)。敗者戦だから吹っ切れているのもあるし、今日は負けられないしね。状態はすごく良いし、(1着は)良かったです」

 北日本ラインを追走した平田徹が2着。
「最高の展開でした。前に任せていたし、3番(藤野光吉)のところだけ凌げれば、と思っていました。ギアをあげていたのも良かったですね。1周半もいってくれた五日市君のおかげです。また頑張ります」

 突っ張って先行した五日市誠(3着)は「後ろは取れないと思ったし、前か中団なら中団で突っ張る作戦。いつもこれくらい積極的にいければ良いんですけどね。すごい垂れたけど、頑張れたから悪くはないかな」


<2R>
森田進選手
森田進選手

 城幸弘が主導権を譲らず先行、マークの森田進(写真)が差し脚を伸ばした。
「ちょっと作戦とは違う感じでしたけど、あの方が良かったのかな。予想以上に(城が)頑張ってくれました。付いていても良い感じだったし、最後はギアがかかってないからだと思うけど、強かったですよ。(1着は)良かったです」

 先行して3着に粘った城幸弘は「作戦ではいかせた上を叩いていこうと思ったんですけどね。来るのが遅かったし、あれだったらかなり踏まないといけないですから。今は駆けた方が固いのかもしれないです。苦手な感じも分かってきたし、定着できるように頑張りたいですね」


<3R>
八日市屋浩之選手
八日市屋浩之選手

 近畿勢を追走していた八日市屋浩之(写真)が捲ってきた増原正人にスイッチして直線で差し切り勝ち。
「前2人のおかげですよ。(舟元権造が中村敏之輔に)追いついてくれれば文句なしでしたね。でも一生懸命なのが伝わってきて嬉しかったです。感覚的に捲りが来ると思ったので準備はしていました。北川(智博)さんもキレがあるからと思っていたけど、バック踏んでからだったから出切られてしまったので。伸び勝負できたし、悪くないですね。とりあえず良かったです」

 捲った増原正人は2着も組み立ての甘さを反省。
「後手を踏んでしまいましたからね。展開は最悪でした。2番(中村敏之輔)がいって、9番(小林覚)が離れて、(舟元に)ハコに入られて、あれでヤバイと思いました。でも昨日みたいに遅めではいけないし、無理やりでもいった感じでした。まだまだ組み立てが下手ですね。もう一度振り返って、また明日頑張ります」


<4R>
大網俊昭選手
大網俊昭選手

 南関3番手だった大網俊昭(写真)が、石井毅を交わして1着。
「(柴田竜史は)一番強いんだから、もっと余裕を持って走れば良かったと思うんだけどね。離れないようにだけ付いていたし、最後は恵まれました。前のみんなが脚を使っていて、俺だけ脚を使っていなかったので、その分、伸びたと思います。(調子も)変わりなく大丈夫です」

 柴田竜史が不発になるも、前々に踏んだ石井毅が2着。
「(柴田は)格上だし、好きなように走ってくれればと思っていました。そうすれば自分は自分の仕事をするだけ。外並走からでも捲っていけると思っていたんですけど、浮いてしまうし、一番悪いタイミングでしゃくられてしまいましたね。出なかったから、2コーナーで立ち上がったところからコースを見極めていこうと思っていました。それで踏んでいったら、前までいけて。(南関ワンツーは)良かったし、最低限ですね」

 試練が続く柴田竜史(9着)は「今日は内容を重視して、突っ張れればいけると思っていたんですけどね。柿沼(信也)君の締めもすごくて、引いて巻き返そうと思ったら、煽りをくらってしまって…」


<5R>
阿部康雄選手
阿部康雄選手

 松田優一が主導権を握り、番手から阿部康雄(写真)が差し脚を伸ばし連勝ゴールを決める。
「展開ですね。付いていけばよい展開になりましたから。抑えて、普通に筒井(裕哉)が出なければフタしてジャンをめがけて、という感じで作戦通りにいきました。松田(優一)が強かったし、4コーナーからかかっていましたよ。あとは(筒井が)少し見えたから牽制して。333バンクだし展開でだいぶ違うので、松田君が脚で頑張ってくれたおかげ。車も出ているので、良いとは思います」

 関東勢を追った平田崇昭が2着に入線。
「前のおかげですね。何もしていないし、付いていくだけでした。本来なら大宮で筒井君の3番手に付いていたので悩んでいたんですけど、関東へ。筒井君には申し訳なかったですけどね。昨日は絶体絶命の展開でしたけど良かったし、調子自体は悪くないと思います」

 松田優一(3着)は力を出し切る先行で、ラインの上位独占に貢献。
「(筒井の)カマシを警戒しながら、ちゃんと自分の展開に出来て良かったです。ある程度、自分の中でもかかっていたと思います。最近はなかなか勝てなかったけど、こういうレースが勝ち上がりで出来るようになって良かったです」


<6R>
和泉田喜一選手
和泉田喜一選手

 弟弟子でもある田中晴基が先行、番手有利に和泉田喜一(写真)が1着。
「良かった!嬉しいですね。(田中)晴基が頑張ってくれたおかげだし、良い後輩を持って幸せです。晴基が届く感じで良いと思っていたけど、気楽にいって良い展開になりました。馬場(勇)君が切ってくれたことで、晴基にとってはカマシやすい展開にもなりましたね。4レースで大網(俊昭)が勝ったから、流れが来てましたね」

 7番手から捲り追い込んだ西村光太が2着。
「チャレンジもA級もこうやって上がってきましたからね。いいスピードで3コーナーに入れたから、届くかなと思いましたけどね。和泉田(喜一)さんも一回牽制にいったから、次はそんなに来ないとも思いましたし。本当は逃げたかったんですけど、早めに切りすぎて(田中の)展開になってしまいました。でも落ち着いていけたし、脚の調子は良いですね」

 主導権を握った田中晴基は3着で準決勝進出を決める。
「良かったです。でもあまりかかってはいなかったと思いますね。展開は楽に出られたので、これなら(準決勝に)上がれるかなと思ったのに、楽ではなかったです」


<7R>
松谷秀幸選手
松谷秀幸選手

 中団で内に包まれる苦しい展開になった松谷秀幸(写真)だが、バックで抜け出し連勝。
「内容は最悪でしたけど、その中でも出て行けたのは良かったです。突っ張ったら番手が離れていたから入れるかなと思ったけど、もう少し踏ませれば良かったです。並走になってどうなるかと思ったけど、踏んでくれたのであきました。脚は問題ないですし、今回は師匠と走るのが目標なので、また頑張ります」最終レース終了後、番組が発表され準決勝での師匠・佐々木龍也との連係が実現した。

 神奈川3番手の関根幸夫が2着。
「質問されなくても、自分から喋っちゃうよ~(笑)。内に詰まったら、俺がいっちゃうよ!と思ったし、初日同じ感じでうまくドッキングしていけました。成田(健児)は残念だったけどね。昨日の予選5着で勝ち上がれたのが大きかった。やっぱり持ってますね(笑)」

 舘泰守が3着に入線。
「先行争いは想定していたけど、あんなに早くとは。何でこんなに早くからみんな踏んでいるの?と思いましたよ。きつかったけど、点数が無いから開き直っているし、脚は良くないけど、流れが良いですね」


<8R>
村上直久選手
村上直久選手

 村上直久(写真)は中村美千隆にしゃくられて主導権を奪われるも、3番手に入り直して捲りで1着。
「3番手に入れたのが大きかったと思います。もし4番手だったら、出られていなかったと思いますので。(中村が)しゃくってくるとは思っていなかったし、後ろに申し訳ないです。内容が悪いので、セッティングを見直して、また頑張りたいと思います。戻すだけなので、上積みはないと思いますが…」

 バック8番手になるも谷津田将吾が巧みなコース取りで2着。
「昨日はまったく脚を使わずに終わりましたからね。前でバシャバシャあったし、荒澤(貴史)さんが踏むのを待って、最後は紙一重でした。展開が悪い中、2着まで来られているし、伸びも良かったです。練習で使わせてもらっているバンクですしね。今回は北日本があまり勝ち上がってないから明日も厳しいレースになると思いますけど、決勝に乗れるように頑張ります」

 南関3番手の古川孝行が3着で準決勝進出。
「内にいかれてしまいましたね。村上(直久)は捲くっていって、先に踏もうかと思ったけど、細川(洋)さんも踏んでくれていたので、様子を見ていました。まさか、こんな急に(流れ)来るとは。準決勝すら半年もいってなかったんですけどね。記念の準決勝は昨年の立川以来です」


<9R>
星島太選手
星島太選手

 橋爪亮に対して大塚玲がイン粘り。そこを大西祐が一気にカマシ先行。大西マークの星島太(写真)がきっちり差し切る。
「(大西)祐君のおかげです。付いていくだけで一生懸命でしたよ。ホームで2回風を受けるからきつかったと思いますよ。けっこう(風が)強いですね。橋爪(亮)君も抑えるのがきつかったと思います。(大西が)すかさずいってくれたし、中団を取ったのが良かったですね。良い形になりました。ラッキーでした。昨日は失敗したので良かったです。明日も連に絡めるように頑張ります」

 橋爪マークの金子真也が直線伸びて2着に食い込む。
「橋爪(亮)がスピードに乗せてくれたおかげですね。大塚(玲)も前々に踏まなくてはいけなかったんでしょうけど粘ってきたから、橋爪の本来の競走ができなくなってしまったし。2着までいけたのは良かったです」

 カマした大西祐だが風の影響を受け3着に。
「めちゃくちゃバンクが重かったです。周回中から風が巻き込んできていて、重いなと思いましたから。橋爪(亮)君は4回転だし、ペースを落としていたからどこからでもいいかなと思っていました。それで一発踏んで回したんですけど、踏みあがらなかったです。風がすごかった。楽に駆けさせてもらったのに、めちゃくちゃきつくて3着に沈んで。展開に助けられました。(準決勝進出は)良かったです」


<10R>
伊藤信選手
伊藤信選手

 中団から捲った伊藤信(写真)が連勝を決める。
「良かったです。頭では自分が先行かなと思っていたんですけど、小泉(俊也)さんが内をしゃくってきて、このままでは来るなと思ったときに、やっぱり来ましたね。そこでもう頭を切り替えて、いけるところからいこうと。良い展開になったかもしれないですね。風はきつかったですよ。流れるところと、向かい風のところがあって、自分は向かい風のところでいけたので良いタイミングだったと思います。最近は大阪の佐川(翔吾)と練習しているんですけど、優勝もしたし記念の準決勝にもいっていたので、負けていられないですからね。記念の準決勝は初めてです」

 後方に置かれるも岸澤賢太が捲り追い込んで3着。
「すんなり8番手になってしまいましたね。自分だけのレースになって申し訳ないです。早く仕掛けたかったんですけど、余裕がなかったです。松岡(孔明)さんはすごい勢いでいっていたし、ジャン前で内に差してしまっていて。(調子は)悪くないけど、もっと力を出し切るレースをしないと」

 人気を背負った松岡孔明はジャンからカマシていくも5着に沈み、二次予選で敗退。
「きつかったですね。持つと思ったんですけど、(風が)ホームもバックもきつくて。最近はモガく距離が短くなっていたし、練習不足です」


<11R>
松岡健介選手
松岡健介選手
伊藤保文選手
伊藤保文選手

 2日目のメインは優秀「Lucky花月くん賞」。レースは矢口啓一郎の後位が競りとなり、そこを松岡健介(写真)が一気の仕掛け。近畿ラインが出切り、上位独占となった。
 1着の松岡は「内藤(秀久)が先手のハコということだったので、どっちでも良かったんですけど、前受けから。矢口は2分戦でけっこう前を取っていたので、スタートは全員で取りにいったんですけど、出てみたら自分たちのラインしか出ていなかったですね。(仕掛けのタイミングは)良かったと思います。体は重いけど、走りやすかったです。(上位独占は)良かったです」

 松岡マークの伊藤保文(写真)が2着、3番手の中澤央治が3着に入線。
 伊藤は「スタートを取らないと(内藤が)競りに来ると思っていたので、良かったです。(松岡が)強かった。抜けんかったね」
 中澤は「自分の仕事をきっちりとしました。出切ってからペースで流したと思ったけど、内をあけたら有坂(直樹)が来そうだったし、内に来ると思ったから見ていました。あとひとかかりしていたら、千切れていたかも。(松岡は)さすがやね」

 明暗分かれた関東勢。矢口啓一郎(9着)は「強い松岡(健介)さんがあの位置だし、後ろは競りだし、仕掛けたら後ろが離れてしまうし…。向こうに条件が揃ってしまいました。でも2日間、これだけ前々にいけているのは久しぶりですね。(感触は)良いですよ」
 十文字貴信(7着)は「踏み出しで離れてしまったし、力負けです。離れないようにと思っていたんですけど、競りも内藤君の方が余裕がありましたね。矢口に申し訳ないです」

 競りにいった内藤秀久は「前々にいって、そこからの勝負でした。前にいれば例え脚が売り切れたとしても、333バンクなら持ち直せると思っていたんですけどね。でもツケマイで抑えにいっている感覚だったから、矢口さんのダッシュもきつかったです。あれを付ききるには矢口さん以上の脚がないと…」

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