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『伊東競輪開設57周年記念（GIII）レポート』　前検日編

配信日：12月14日

　伊東温泉競輪開設57周年記念「椿賞争奪戦」が明日15日から開幕する。先の全日本選抜競輪で年末のグランプリ出場選手9名が決定。当所出走を予定していた地元の渡邉晴智や、佐藤友和のグランプリ組は残念ながら欠場となってしまったが、実力伯仲の混戦となった分、熾烈なV争いとなりそうで見応えは十分だ。今日から決勝戦までの5日間、選手達の舞台裏の様子をレポートいたしますのでどうぞお楽しみに。
　なお、場内では数多くのイベントが用意されております。まず、明日（15日）はペア宿泊券をはじめ、豪華商品が当たるスピードくじが先着1,500名様に配布されます。また、最終レース3連単車券が4日間、1,008名様にプレゼントされます。更に、お子様100名様にキャラクターグッズがプレゼントされますので、ご来場はどうぞお早めに。

＜１Ｒ＞

須賀和彦選手

　オープニングの1レースは、須賀和彦（写真）が主導権獲りを狙う。最近は点数を落とし、F I 開催でも予選スタートになってしまった須賀だけに、そろそろ巻き返しを図りたいところだ。
　「最近は調子が成績が良かったり悪かったり。自分でもなぜなのか良く分からないんですよ。とりあえずこれ以上点数を落とせないし、今月は大事にいきたい。かといって、別線に行かれないように油断せずに」

＜２Ｒ＞

　2レースは小原則夫を。今期の競走得点は93.4点となり、S級点維持を賭け今節は勝負駆けだ。
　「点数は全く余裕がないからね。練習仲間の工藤君に頑張ってもらいます」

＜３Ｒ＞

池田勇人選手

　3レースは先の豊橋レインボーカップファイナルで決勝に進出し、見事S級特進を果たした池田勇人（写真）にスポットを当てたい。徹底先行の長尾博幸との対戦が組まれたが、池田は主導権は譲らない構え。
　「S級に上がったからといって、戦法を変えるつもりはありませんよ。ある程度やり合う展開になっても仕方ないでしょうね。伊東は初めて。練習では感じが良かったし、自分の力がどこまで通用するのか試してみたい」

＜４Ｒ＞

　4レースは大御所・滝澤正光が出走。2レースの小原則夫と同様に、滝澤もS級残留をかけて当所に挑む。
　「前々回、失格をやっちゃっているからね。ずっと調子は悪くないんだけど、どうも展開がね。明日は岡本（英之）君となんですか。何度も連係したことはありますよ。成績は良かったり悪かったりだね。追加は昨日の昼に入りました」
　前を任された岡本英之は「33だし、とにかく後手だけは踏まないように」と気を引き締める。
　対戦するのは佐藤亙。11月の松戸に続き、前回向日町で落車しており体調が気掛かり。
　「前回の落車で肩が上がらなくなり、今回は十分にケアをしてきました。だから練習は調整程度ですね。でも、疲れが溜まっているよりは余程良いですよ。落車が続いているけど体は動いているし、何より落車にはもう慣れましたね。ここは成績が良いんで頑張ります」

＜６Ｒ＞

中村美千隆選手

　6レースは中村美千隆と新鋭・鈴木謙太郎の先手争いに注目が集まる。
　胸を借りる鈴木謙太郎は「調子自体は変わらずってところですかね。S級に特進してまだここが4場所目だけど、S級は誘導が退避してから緩む所がないし、仕掛け所も少ない。少しずつ対応はできているけど、とにかくタイミングを逃さないことが大切。油断せずにいきます」。
　受けて立つ中村美千隆（写真）は「中4日だけど疲れはないし、調子は悪くないと思う。鈴木君がどれだけ抵抗してくるかにもよるけど、普通に駆けることができれば残れると思います」。

＜７Ｒ＞

　7レースは志村太賀と小川勇介による90期同士のガチンコ対決。
　志村太賀はやや緊張した面持ちで「2場所前から新車に替えたけど、角度とかは全く変わっていないし一緒ですよ。明日は力を出し切る競走をするだけ」と淡々と答えた。
　一方の小川勇介は北津留翼の欠場により、繰り上がりでヤンググランプリ出場が決定。当所は大事をとって欠場かと思われたが出走を決めた。しかし、元気がない。
　「高松でウィルスを貰ってしまったのか、下痢や嘔吐を繰り返してしまって…。病院に行って治療をしていたので、自転車にはほとんど乗っていない状態です。欠場も考えたけど、ヤンググランプリの前に一本走っておきたくて。調子を見るためにも、今回は積極的に走りたいですね」とヤンググランプリ本番に向け黄色信号が点滅か。

＜８Ｒ＞

　8レースは地元の大木雅也に前を任された松崎伊佐央を。
　「向日町のあとは日程が空いていたからキツめに練習をして、その後はゆっくりと休みをとりました。調子は良いと思いますよ。岡田（征陽）君とは何度も対戦したことがあります。番手を回ったこともありますよ。対戦成績は五分五分くらいだったような気がします」

＜９Ｒ＞

稲垣裕之選手

　9レースからはシリーズをリードする特選組。地元の中井達郎、望月裕一郎を引っ張る五十嵐力のデキはどうか。
　「成績がまとまっていないけど、ずっと調子は良いですよ。しっかり練習をやってきたし、今回も感じは良かったです。前回の全日本選抜は狙いすぎて初日に失敗してしまいました。その分も明日は頑張りたい」
　対戦するのは稲垣裕之（写真）。ふるさと松阪を制しG2タイトルを引っ提げて熊本入りしたが、前回は初日であっけなく敗退。今回で汚名返上といくか。
　「ふるさと松阪から1カ月空いて練習をやり過ぎてしまい、全日本の直前に疲れが出てしまった。レース勘も鈍っていたし散々でした。でも、今回はしっかりと調整してきたし、前回よりは体調は良いですよ」
　地元期待の中井達郎は「追加だけど、こっちから希望を出していたくらいだから準備はできている。前回（熊本全日本３６７５着）に関しては、自分の力からしてあんなもんでしょう」と冷静さ装いクールに答える。

＜１０Ｒ＞

岡部芳幸選手

　10レースはV候補の一角である岡部芳幸（写真）に人気が集まる。全日本では準決勝で敗れ涙を飲んだが、今節は気持ちを入れ替えての一戦となる。
　「グランプリに乗れなかったのは悔しいですよ。でも、熊本が終わった時点で気持ちを入れ替えた。東王座を取ったりここは成績が凄く良いけど、バンクの印象はそんなに走りやすいイメージはないんですよね。でも出るからには精一杯走りますよ」
　11月の川崎、向日町を連覇した和田健太郎が勢いに乗っている。しかし、「展開が向いているだけで、調子自体はむしろ良くないかも。レースでも前を抜いている訳でもないし。今回一緒の山賀（雅仁）と練習をしているんだけど差はないからね」とあくまで楽観視はしない。

＜１１Ｒ＞

新田康仁選手

　渡邉晴智に代わり新田康仁（写真）が追加参戦して11レースに出走。渡邉からキャプテンマークを託された新田が、最終レースのトリを務める。
　「全日本の決勝で3着以内に入ればグランプリ出場の可能性があっただけに悔しいですよ。あんなに小嶋（敬二）さんをすんなり出させる展開になってしまうとは思わなかったですね。追加だけど、早い段階から分かっていたから問題はない。明日は石橋君に前を任せます。連係は2年前の東王座以来ですね」
　石橋慎太郎は今回から心機一転、新車でレースに挑む。
　「前回から使おうと思っていたけど間に合わなくて。練習でも全く乗っていないけど、サイズは全く変えていないしセッティングも一緒だから何も問題はない。走ってみないとわからないけど、前回から調子が良くなってきたから今回もやれると思います」

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情報提供：日刊プロスポーツ新聞社