『伊東競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
配信日:11月14日
明日から伊東温泉競輪場開設58周年記念「椿賞争奪戦」が開催される。伏見俊昭を筆頭とするS級S班、目下絶好調の石橋慎太郎らの地元勢と強豪選手が一堂に会した。予断を許さないグランプリ出場枠を巡る争いもにらみ、V戦線は大混戦。目の離せない4日間になりそうだ。
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伊藤之人選手
成長株の
伊藤之人(写真)
がオープニングレースに闘志を燃やす。別線も強力だが、「強気に戦うことを心掛けるようにしたら成績がアップしました。気持ちで負けていたら、変に早く踏んで脚を使ったり、逆に仕掛け所をためらったりといいことがない。明日もとにかく強気、強気で攻めます」と言い切った。
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前回の松阪記念で好回転を見せた
塚本貴雄
。「たまたま良いコースを踏めただけ」と謙遜するが、明らかに自転車は伸びていた。
「バックを踏みながらゴールするのだけは嫌なので、今は外を踏むようにしています。もちろん空いているなら内も考えますけどね。松阪は、自分でも踏んでいて気持ちよかった。明日も、どんな展開になっても、モガキ切りたいですね」
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地元静岡から最初に出撃するのは
中川司
だ。練習仲間の田中孝彦と同乗。目標にも恵まれ気合が入る。
「伊東は久しぶりだね。静岡は走るんだけど、こっちはなかなかない。田中はいつも一緒に練習する相手だから、どれぐらい強いかも分かってます。明日は僕を離さないよう駆けさせますよ(笑)」
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石川雅望選手
一カ月以上の欠場から復帰した
石川雅望(写真
)。幸い骨に異常はなかったようだが、それでも重傷を負ったことには変わりない。
「一週間ぐらい自転車に乗れませんでした。股関節のところをひどく打って、内出血もありました。選手になってからこれだけ間隔が空いたことはあまりないんですけど、練習自体はしっかりやれたので問題ないと思います。ここはA級で何度か走りましたけど、地元の前橋に感じが似ていて好きなバンクですよ」
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細川秀勝選手
伊東をホームバンクとする
細川秀勝(写真)
は、「地元記念は何年ぶりかな」と感慨にふける。
「記念を走るのは、神奈川から移籍してきてすぐの開催以来だから、もう12年ぐらいぶりかな。あの頃は僕もS級1班だったから呼ばれてたけど、今となってはね。今回は中井達郎や大木雅也が出られなかったら、彼らの分も頑張らないと。緊張するなぁ」
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廣川泰昭選手
自在戦で売り出す
廣川泰昭(写真)
はここも強気に勝負と宣言。多彩な技を持つ注目レーサーだ。
「京王閣記念はカゼで散々な成績でしたけど、前回の地元ではそこそこ走れたと思うし、ここに向けてしっかり練習もできました。9月に子供も生まれたし、もっと頑張らないとね。何でもするつもりで自在に走ります」
松阪記念で赤板先行で押し切るなどめざましい活躍を見せた
松坂洋平
は評価急上昇。さっそく記者に囲まれた。
「一本よかっただけですから。前回から疲れは残さないように気を付けてきました。もともと地脚タイプなので、長い距離を踏むのは苦じゃない。一時期、まくりに回って点数を落としたときに、師匠からバックを付けて力を戻せとアドバイスしてもらったのが、徹底先行に戻したキッカケ。やっぱり僕にはこのスタイルが合ってますね」
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前回の岸和田Sで2勝を挙げた
菊谷信一
だが、「内容には納得してません」と不満顔だ。
「何本かは逃げ切りもあるけど、最近の勝ち星はまくりが多い。バックももちろんだけど、逃げの決まり手をもう少し増やしたいですね。今回は積極的に行きますよ」
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深井高志選手
チャレンジャーの
天田裕輝
は、金山栄治の存在を意識する。
「記念を走るのは今回で2回目。強い人と当たるのは楽しいけど、やっぱり厳しいですよね。僕も先行基本に行きたいし、仕掛けるタイミングが難しい。ここはA級で優勝したこともあるし、悪いイメージはないんですが、直前に地区プロや新人訓練があったので、ちょっと忙しかったのがどう出るか…」
天田に前を任せる
深井高志(写真)
は、小田原Sでの落車が思いの外、重傷だったようだ。
「家に帰ってから、急に頭が痛くなったんです。さすがにマズイと思って、病院に行きました。出血や骨折はなかったんですけど、頸椎がずれて血管と神経を圧迫していたみたいです。整体とかでケアしたので、今はもう大丈夫ですよ。天田君とは初めてかな」
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石橋慎太郎選手
井上昌己選手
今や静岡のエースとも言うべき存在に成長した
石橋慎太郎(写真)
が満を持して登場する。しかも明日は同期の藤田竜矢との対決。気合の入る一戦だが…。
「前回の富山が終わってからは、いつも通りゆっくりしてました。ちょっと太ったかな(笑)。藤田さんみたいなタイプは一番やりにくいんですよ。富山では少し体が重かった。最近、ちょっとバックが減っているので、今回はしっかり付けたいですね。3日目、4日目に息切れしないように頑張ります」
石橋に前を任せる
新田康仁
は、「千葉記念での落車は軽傷でした。擦過傷もほとんどないし、軽く突き指した程度。明日は石橋に離れないことだけですね。共同通信社杯で失敗しているので、今回はキッチリ決めたい」。
井上昌己(写真)
は久しぶりに笑顔を見せた。
「千葉記念からなので、2週間ぐらい空いたことになりますね。久しぶりに時間ができたので、自分のやりたい練習がしっかりできました」
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矢口啓一郎選手
伏見俊昭
は、番組を見て思わず笑顔。佐藤友和の欠場で自力も覚悟していた初日特選だが、佐藤朋也という目標を得た。
「連係は3回目ですね。去年の親王牌の準決勝でマークして、その後の松戸記念でも付きました。どっちも1着を取らせてもらってるんですよ。状態的には問題ないし、体に不安な部分も全くない。多少、強めにはやってきたけど、オーバーワークということもありません。グランプリまでは、ここ(伊東)と全日本選抜しかないので、しっかり走り抜きたいですね」
矢口啓一郎(写真)
にとって、伊東はS級初優勝を遂げた思い出の地。だが「ちょっとレベルの低い話しですね」と苦笑い。
「普通なら、『記念の優勝は…』とかって話しになるのに、僕はS級シリーズでしょう。もっと頑張らないとね。明日は手島さんと一緒だけど、『矢口のために』走りますよ(笑)。間隔が空いて練習充分です」
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村上義弘選手
村上義弘(写真)
は久しぶりに強気なコメントを連発した。
「広島では成績こそ今一つだったけど、自分の中ではかなり手応えがあった4日間でした。オールスターの後に思い切って一カ月休んだのが良かった。しっかり休めたことで、膝の痛みも消えました。静岡県は僕にとって第二の地元みたいなもんなので、良いところを見せて帰りますよ。伊東は4年振りぐらいかな。最近は、テレビでしょうもないところばかり見せていたので、伊東のファンの方には『生で見る村上はなかなかやるな』と思ってもらえるような走りをしたい」
坂本健太郎
は久々のG3出走。地元の共同通信社杯、ふるさとダービーとビッグを連戦したが成績は振るわなかった。
「9月ぐらいからカゼを繰り返した影響ですね。競走も詰まっていたし、ゆっくり休めなかった。ようやく感触が戻ってきたところ。明日には大分良くなっているはずです」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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