『東日本大震災被災地支援競輪 伊東競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:12月11日
  本日(11日)、静岡県・伊東温泉競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開設61周年記念「椿賞争奪戦奪戦」(GIII)2日目が開催されました。メインは優秀「いで湯賞」。渡邉一成選手が先行策を取る中、うまく3番手を追走した小林大介選手が捲って快勝し、昨日に続く連勝を飾りました。いで湯賞は連覇ということで、相性の良さは抜群のようです。さあ明日(12日)は準決勝戦を迎えます。好メンバーが激突し、初日・2日目以上に白熱したレースが展開されることでしょう。必見です。
 3日目のファンサービス・イベント情報です。まずは連日好評、ファン先着1500名様にスピードくじを配布、3日目のA賞はオリジナルウインドブレーカー&オリジナルクオカードです。先着1008名様には最終レースの2車単車券(100円券)をプレゼント、2日目最終レースの2車単配当は17580円と高配当になりました! これは3日目も見逃せないですね! 場内イベントは、天城連峰太鼓によるオープニング、情熱サーカス大道芸人「タカシェンカ」ジャグリングショー(5R発売中)、専門記者による予想会・競輪トークショーが行われます。開催も佳境に入った伊東温泉記念で明日もお楽しみ下さい。
入場ゲートにある開催告知ピストレーサー
入場ゲートにある開催告知ピストレーサー
<1R>
岡崎景介選手
岡崎景介選手
 7番手から岡崎景介(写真)が捲り一発、モーニングショットを決める。
「3番(須賀和彦)も早くから踏んでいってペースが速かったから垂れると思ったし、1番(原誠宏)もこっちを見てからいくので失速すると思っていました。早くいったら、どこかで合わせられると思ったし、自分の慣れている展開になりましたね。セッティングがグチャグチャだったんですけど、昨日サドルのハナを2ミリ下げたら良い感じになりました。伊東は富山と同じ感じで走りやすいですし、(点数は)昨日と合わせてこれでチャラになったかな。(S級点確保へ)なんとかあと2勝したいですね」
  岡崎景介マークの古閑良介が2着に入線で笑顔。
「(岡崎の)おかげです。4・08だからどうするのかなと思っていましたよ。緩んだところからいくのかなと思って、そうなったら自分の仕事をするだけだし、駆け出しだけは注意していました。須賀(和彦)君は抑えられたし、原(誠宏)君は中団だったし、みんながみんな思い通りの展開になったんですね。初日は良いか悪いか分からなかったけど、今日は良かったです。本当なら抜いたら格好良かったんですけどね。また明日、頑張りますよ」

<2R>
上野真吾選手
上野真吾選手
 8番手と苦しい展開になるも上野真吾(写真)が捲りで突き抜ける。
「細切れだったので巻き返しが難しいと思ったんですけど、前受けになってしまいましたね。今日の展開では4回転をかける必要はなかったかもしれません。最後は伸びましたけど、危ない展開になって焦りましたよ。前が飛んだら、一緒に浮いてしまったかもしれないですしね。先行してもっとドンドン脚をつけないといけないと思っているので、明日はしっかり出し切れるレースをしたいと思います」
  北日本ライン3番手の齊藤紳一朗が2着。
「誰が捲ってくるのかなと思っていましたよ。4番手が松岡(彰洋)さんだったら捲られてしまうなと。でも加美山(隆行)が頑張ってくれたし、澤(隆昌)さんがいってくれたおかげ。さすがでした、あれは108点の走りですね。自分なら出られなかったと思いますし」
  加美山隆行マークの澤隆昌は番手から出て3着。
「かぶったら終わりだと思ったからね。ここからいかないと間に合わないと。ラインでワンツーだったら最高だと思っていたけど、もう少し自分に余裕があれば良かったです」

<3R>
古川功二選手
古川功二選手
 河端朋之の番手にはまった古川功二(写真)が抜け出して1着。
「良い展開になりましたね。恵まれました。初手の位置はあまり考えていなくて、後ろになったから抑えてか、合せられてのカマシと思ってました。(初日9着も)気持ちだけはしっかり入れていきましたよ。ヤバイと思ったんですけど、来たのが1車(河端朋之)で番手に入れることができて、神様はついてくれていましたね(笑)。あとはタイミング見ていこうと思っていたし、仕掛ける所で仕掛られました。来期はA級ですけど、やっぱりS級がいいですね。今は初めて100点を超えているし、今日も人気でA級の時みたいで懐かしかったですよ」
  古川功二をマークした坂口卓士が2着で福島ワンツーが決まる。
「細切れ線で困ったけど、古川(功二)に全部任せていきましたよ。(河端朋之が)1車だったし、良い展開にはなりましたね。でも鷲田(佳史)の捲りも強かったし、自分の仕事をして付いていったら、古川も踏み上げていったので、一杯になりました。古川と決まったのは久しぶり、というか初めてかもしれないですね」
  捲った鷲田佳史は好スピードで前団に迫るも5着に終わる。
「叩ききればすかさずいこうと思っていました。ホームで緩んだからいったんですけど、古川(功二)さんは分かっていて、あそこで踏んで来ましたね。児玉(広志)さんが降りてきた分の1車の差が大きかったです」

<4R>
小原太樹選手
小原太樹選手
 8番手におかれるも、パワー捲りで小原太樹(写真)がゴール前で前団を捕える。
「全開で踏んだけどダメでした。ああなってしまっては、切り替えられるし、こうならないように先行したかったんですけどね。任せると言われていましたし…。ホームで後ろを見られていたから合せられるのかなと思っていたけど、いってくれたのでその勢いでいけました。捲りで1着に届いているので、(感触は)良いと思います」
  主導権を握った長島大介は粘り込んで2着に入る。
「今日も絶対先行しようと思っていました。中団から来てくれたので、徐々にペースを上げていく感じで踏んでいこうと思ったんですけど、あんまり上がらなかったですね。気温が昨日よりも上がっているのにバンクは重かったし、脚も重かったです。でもバックは取れましたし、明日以降も自分のレースが出来るように頑張ります。今期はS級点を取るのは厳しいですし、来期に繋がるように、ですね」

<5R>
伊藤健詞選手
伊藤健詞選手
 ここから準決勝戦を賭けた二次予選。口火を切るように小川祐司と坂本貴史が主導権争い、そこを稲毛健太が捲り切って追走した伊藤健詞(写真)が差し脚を伸ばした。
「(稲毛の)スピードが違いましたね。あとはブロックがどこまで来るかなと思っていたけど、それもなかったですし。今日は臨機応変に好きなように走ってもらいました。その方が僕も良いですからね。最後はスッと出たし、いけるところまでいこうと思って踏んだら抜けました。悪くないと思います」
 捲りで2着の稲毛健太は記念初の準決勝進出を決める。
「捲りはあまり得意ではないですけどね。けっこう踏んでいたところで来たので、いかせて落ち着いていこうかなと思っていました。踏めているし、調子も悪くないと思います。1番(室井竜二)を見て上のコースを走っていきました。初の準決勝なので、明日も頑張ります」
 稲毛ライン3番手の三浦靖が3着。
「前にお任せしていたし、そうしたら良い着が取れて恵まれましたね。稲毛(健太)君は普段から良いレースをしているからこそ、今日のような展開が向くレースになったんでしょう。捲り中心の選手だったら見透かされますしね。付いていけたし、ありがたいです」

<6R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
 中団を奪取した中川誠一郎(写真)が必殺のスピード捲りで1着突破。
「前が全然踏まなかったので、なんとか踏ませないとと思っていましたよ。もうまったく踏まないから、根性あるな~と(笑)。カマそうかなと思って踏んでいたけど、6番(望月紀男)のうしろがあいていたので、少し休憩していきました。あとはタイミングでしたね。自力で捲れて良かったです。競輪祭は全然でしたけど、戻って練習したらだいぶ戻った感じがあったので出したいなと思っていたんですよ」
  中川を追走する形になった古屋琢晶が2着。
「前々に踏んで中団を取ろうと思っていたら、中川(誠一郎)さんも来て、差し込んでいたし、焦って仕掛けても仕方ないと思って、バックで動きを見てから仕掛けようと思っていました。たまたまうまく位置取りもできましたね。内をしゃくられてもダメだから、直線だけ踏めるように我慢してましたが、余裕があったから最後は抜きたかったです。記念はこの制度になって準決勝は初めてなので、明日も頑張ります」
  田中晴基が主導権を握り、マークの村本大輔が3着で準決勝進出。
「(田中)晴基があんなにいってくれたおかげです。先手の組み立てでしたし、いいスピードでした。もう一回2センターから踏める脚があればもっとね。あとは(中川)誠一郎の捲りだと思って、けっこう牽制もしたんですけどスピードが違いました。申し訳ないです。何とも言えないですけど、気持ちで頑張ります」

<7R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
 根田空史が先行する中、中団を取った飯野祐太(写真)が捲って快勝。手応えを掴む。
「中団を取ってから感じは良かったですね。今日は乗り方を変えてみたんですよ。右と左のペダリングが一緒になった感じで、前のペダリングに近づいた感じだったので、自信がありました。今まで変な乗り方をしてズレていたので、これならいけそうですね」
  飯野マークの関戸努が2着で北日本ラインのワンツーが決まる。
「(飯野祐太は)吸い込まれていく感じになったし、中井(達郎)君も差し込んでいたので、牽制はしてこられないなと思っていました。展開が良かったですね。前のおかげですし、流れが良くてツイています。こんなにいいなんて、何かいいことしたかな(笑)」
  3着は中井達郎と富澤洋祐の地元両者の接戦となるが、これは富澤が制する。
「前と決めたかったんですけどね…。誰も乗れないのでは…。脚的にはもっと引っかかりがほしいですね。軽いことは軽いんですけど。記念の準決勝はこの制度になってからは初めなので良かったです」

<8R>
岡村潤選手
岡村潤選手
 山田久徳と山田庸平の主導権争いを捲った岡村潤(写真)が地元記念で200勝の節目。
「良かったです。今日は本当に緊張しましたよ(笑)。早めに差しておかないと内からしゃくられても仕方がないですしね。昨日から悪くはないし、体の動き的にも良かったと思いますよ。(200勝は)地元記念だし大きいですね。最近の練習の成果で、レース中は楽だし、苦しいところもなくなっています。いつでもニュートラルに入るし、成果は出てきていると思います。伊東は準決勝に乗ったり、初日に飛んだりという感じの成績ですけど(笑)、また明日頑張ります」
  岡村潤マークの渡邊秀明が2着。
「昨日のレースでだいぶ脚にもアタリがついていましたからね、きつかったけど展開も良かったし、前のおかげです」
  南関ラインを追った伊藤大志が3着。
「昨日の(早坂)秀悟のうしろは特別にきつかったですからね。今日は岡村君のおかげです。ギアを上げたのも良かったと思います」

<9R>
永井清史選手
永井清史選手
 逃げる早坂秀悟の番手に降りて取りきった永井清史(写真)が抜け出して1着。
「今日はカマシか遅かったら突っ張ろうと思っていました。でも早坂(秀悟)君もダッシュがいいし、早めのモガキあいにはならないように、勝つ競走をと。早坂君はけっこう飛ばしていったし、(番手が)あいていたので入れました。先行で勝つのが一番ですけど、良かったと思います」
 永井マークの市田佳寿浩はゴール前詰めるも2着。
「永井(清史)も行くばかりじゃないからね。自分が中を割っても仕方がないし、中を割られてもどちらかが飛んでしまう可能性があるので、外に踏み出す瞬間を待って踏み出しました。抜けると思ったんですけど、永井を捕えきれませんでした。永井も何回か脚を使っていたので、(仕上がりが)良いんだと思いますね」
 早坂との連係が崩れたものの宗景祐樹が3着。準決勝進出も笑顔はナシ。
「早坂(秀悟)君の仕掛けに反応したんですけど、低速からできつかったです…。これでは喜べないですよ。申し訳ないです。いいカカリだったし、自分がしっかり付いていけば2人で残れたと思うので…」
 永井との力勝負に出た早坂秀悟は粘るも4着に終わる。
「今日は行くしかないですよ。楢原(由将)君が抑えるのを待っていても仕方がないですしね。永井(清史)さんと初対戦で、力は出し切れました。準決勝に残れなかったのは悔しいけど、また頑張ります!」

<10R>
加藤慎平選手
加藤慎平選手
 二次予選のラストカードも中部勢が魅せた。好機を逃さず金子貴志が捲り、マークの加藤慎平(写真)が差し切った。
「追い込み屋としてこうなったらこうなると考えるんですけど、金子(貴志)さんの後ろの時は、ポイントを絶対に逃さないから付いていても分かりやすいです。例えモガキあいの展開になっても、今の先行選手だったら自分のタイミングを見ていくんですけど、金子さんは自分のポイントで仕掛けますからね。やっぱり一流ですよ。自分は展開があれば戦える状態ですね。結果が出てきたので今後の楽しみはあります」
 近況は成績不振だった金子貴志だが、久々の連対(2着)で安堵の表情。
「ここ最近は6着以下が多かったので、今日は久しぶりに嬉しいですね。(大敗が続くと)合わされちゃうんじゃないかとか考えてしまうんですよね。今まできつかったけど、これでようやく気持ち的にも迷いが無くなって、前々にいけそうです。明日また頑張ります」
 阿部大樹マークの手島志誠が3着入線。
「前は見えていたし、あとは内と外しかないけど、(鈴木幸紀が)内にいきましたからね。もう少しタイミングが遅かったら、自分も仕事がもう少し出来たんですけどね。ここに来る前は調子は良いと思っていたんですけど、レースは違いますね。もう少しです」

<11R>
小林大介選手
小林大介選手
大塚健一郎選手
大塚健一郎選手
 2日目メインは優秀「いで湯賞」。3番手にうまく入った小林大介(写真)が捲りで混戦を制して連勝。いで湯賞は連覇となった。
「(渡邉)一成と川村(晃司)さんは自力型でお互い意地があると思っていました。昨日よりもギア(3・77)の良いところを引き出せたかなと思いますね。踏み出しが重い分、踏み出した時はアレ?と自分でも思ったけど、(1着は)良かったです。いで湯賞は昨年も勝ったレースなので、相性も良いですね」
 単騎戦となった大塚健一郎(写真)は混戦を縫うような走りで2着に入線。
「今日は単騎で流れを見て(仕掛けが)遅ければ前々に行こうと思っていました。でも小林(大介)君が切るのまでは読めなかったです。85のギアが良かったですね。(準決勝の番組が発表されると)準決勝は(中川)誠一郎の後ろですね。相性は良いし、お互いが相性が良いと思っているのがいい結果に繋がっていると思います。信頼関係ですね。コツコツ頑張ります」
 小林大介マークの渡邉晴智は3着、準決勝へ気持ちを切り替える。
「脚が無いですね。イメージはあるんですけど、イメージだけ。準決勝は(渡邉)一成に任せます。1着取りたいですね」
 渡邉一成マークの内藤宣彦(4着)は好機を逃して悔しさをにじませる。
「もったいないことをしましたね。(小林大介は)3コーナーで牽制できたんですけど、昨日レースがあったから(渡邉)一成もまた出ていくと思ったし、それに先に牽制して、後ろの人にコースを作ってもいけないと思ったのがね…。情けないです」
 渡邉晴智マークの白戸淳太郎は5着。
「いつ内からしゃくってくるのかと思っていました。締めるそぶりとかもしたんですけど、どうしたらいいのかと思って難しかったです」
 4回転で昨日に続き先行策に出た渡邉一成は最後に力尽き6着。
「2車だったので流せなかったですね。大塚(健一郎)さんを引き出して、川村(晃司)さんの邪魔になればと思ったんですけどね。最後は我慢が出来なかったです。4回転は練習の時に使うのとは違って、体に影響が出ますね。でも内容のあるレースは出来ていると思います。しっかり疲れを取って、準決勝は地元勢と決められるように頑張りますよ」
 初日ワンツーの再現とはいかなかった近畿勢。村上博幸(7着)は「小林(大介)さんが強かったですね。(川村が不発で)自分でいかないといけないと思ったから溜めていったんですけど、詰まるところで詰まらなかったです。バンクも今日は重かったですね」
 捲り不発の川村晃司(9着)は「(小林は)中団中団だろうし、僕と(渡邉)一成をやり合わせるのかなとは思ってました。でも接触もあってスピードが止まってしまいました。切り替えて、明日頑張ります」。両者の巻き返しなるか、準決勝戦は注目したい。
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