『東日本大震災被災地支援競輪 伊東競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:12月12日
 本日(12日)、静岡県・伊東温泉競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開設61周年記念「椿賞争奪戦奪戦」(GIII)3日目が開催されました。白熱したレースとなった準決勝戦は、順に白戸淳太郎選手、市田佳寿浩選手、加藤慎平選手が1着を飾り、明日(13日)の決勝戦も非常に興味深いメンバー構成になりました。北日本ラインが主導権取りを宣言する中、他のラインがどう動くのか。そして優勝を飾るのは…? かなりのスピード戦が予想される決勝戦、瞬きすら許さない電撃をどうぞご期待下さい。
 そして最終日はお待ちかねのビッグプレゼントがございます。目玉は場内にも展示してある「マツダAZワゴン」のプレゼント、応募は開門から13時までとなっておりますので、ふるってのご参加を。またファン先着1500名様にスピードくじを配布、最終日のA賞はオリジナルウインドブレーカー&オリジナルクオカードが当たります。そして先着1008名様には最終レースの2車単車券(100円券)をプレゼント、3日目最終レースの2車単配当は5260円でした。またまた好配当決着でしたね。決勝はどのような結果になるでしょうか! 場内イベントは、連日大盛況の情熱サーカス大道芸人「タカシェンカ」ジャグリングショー(5R発売中)、専門記者による予想会・競輪トークショーが開催を盛り立てます。最終日も伊東温泉競輪場で、存分に競輪を堪能して下さい。
タカシェンカの大道芸は必見!
タカシェンカの大道芸は必見!
最終日のビッグプレゼント!
最終日のビッグプレゼント!
<1R>
緑川修平選手
緑川修平選手
 補充出走の緑川修平(写真)が捲り追い込んで勝利。3日目の一般戦は3分戦の自力3車での決着からスタート。
「後ろ攻めになったんですけど、鷲田(佳史)君がカマす前に突っ張ろうと思ったのに、園田(鉄兵)君がイエローライン付近まで上がっていったのが予想外でしたね。あれで7番手になってしまいました。でも番手にいってくれたことで展開は有利になりましたね。自分だけのレースにはなってしまいましたけど…。(補充は)福島から時間をかけて来ました(笑)。年末は何かとかかってしまうので、明日も勝てるように頑張りたいですね(笑)」
 鷲田の番手を奪取した園田鉄兵が2着。
「もっとビューンと鷲田(佳史)が来ると思ったんですけど、全然踏んでなくて。中団でも捲れないと思ったし、引いても緑川(修平)にカマされると思ったし、ジャン過ぎだったので番手にいきました」
 主導権を握った鷲田佳史は3着。
「園田(鉄兵)も徹底先行というタイプでは無いし、今日はチャンスだと思ったんですけどね。園田が出してくれると思って、流してしまいました。園田が内をしめている時に、もっと踏み込んでラインを出させれば良かったですね。そうすれば4番手におけたんですけど」

<2R>
廣川貞治選手
廣川貞治選手
 松岡彰洋が内に詰まると、補充の廣川貞治(写真)が自ら捲って勝利。
「詰まったら、自分でいくことも考えていました。軽かったですけど、絡まなかったらもっとスッと出たと思いますね。練習の成果も出てきているし、何よりもこうして捲りが出たということで、やっと本来の自分の動きが戻ってきたのかなと思います。来年は立川ダービー(13年)があるから頑張らないといけないしね。一昨日、高野山にいったので、その御利益もあったのかな(笑)」
 廣川を追走した関智晴が2着。関東ワンツーが決まる。
「松岡(彰洋)さんが内にいったのも見えていたし、そうしたらガシャガシャと音もして。溝口(和人)さんもあそこは譲れないところでしょうけど、廣川(貞治)さんはギアもかかっていますしね。自分は大恵まれですよ」

<3R>
原田和明選手
原田和明選手
 北日本ラインを3番手追走した原田和明(写真)が直線で伸びて1着。
「番手から捲って出ていってくれたし、展開が良かったですね。加美山(隆行)君も連日、積極的なレースをしていましたし、今日も先行すると思っていました。僕は脚を使っていませんでしたよ。最近は成績が良くないけど、この1着をキッカケにしたいですね。今開催も捲りに離れたり、4コーナーからの伸びがイマイチだったりと、ちょっと力不足の感じがあったので、この1着の流れに乗って最終日も頑張りたいです」
 加美山隆行の番手から捲り発進した大内達也は2着。
「う~ん、これで勝てないようではダメですね…。加美山(隆行)は弟弟子なんですけど、まさか補充で来て、一緒のレースになるとは思っていませんでした。自分のやることをやるだけだったんですけど、加美山が本当に気持ちの良いレースをしてくれて。ああやって駆けてくれたのが、すごく嬉しかったですね」

<4R>
小原太樹選手
小原太樹選手
 神奈川の若手自力型が連係。上野真吾の先行を利した小原太樹(写真)が抜け出して連勝を決める。
「並びはどちらが前でも良かったんですけど、今回は上野(真吾)さんが前で。もし次に連係があったら僕が前で(笑)。今日は上野さんがあれだけ先行してくれたおかげです。本当ならワンツーを決めたかったですけどね。番手はやらないので、見よう見まねでしたよ。奇跡的に1着を取れましたけど、ずっと焦りっぱなし(苦笑)。初日はダメでしたけど、中日から1着1着で来ているので良いと思います。最終日は先行して頑張りたいですね」
 2日目同様に後方から一気に捲り追い込んできた岡崎景介だが僅かに届かず2着。
「6番(難波政則)を処理するのに時間がかかってしまいましたね。他人任せで甘いです。昨日も今日も展開が向いているだけで全然脚を使っていないです。捲りが出ているのはフレームのおかげでもあるんですけど、もっと早めに動いていかないと。今日も後ろの人(三浦稔希)が3着(3着までが特選)に入ってくれて、そのことだけ気持ちが楽です。あれで自分だけ届いたりしていたら…。最終日は頑張ります」

<5R>
坂本貴史選手
坂本貴史選手
 長島大介の先行を3番手追走から坂本貴史(写真)が捲りで昨日までの大敗を払拭。
「ジャンで叩かないとダメでした。でも昨日よりはうまく回せたと思うし、マッサージもしてもらって少しずつ良くなっていると思います。でも(先行出来ず)情けないですよ」
 坂本マークの坂口卓士が2着。連日の好展開を活かしている。
「(坂本)貴史が入って、捲っていくのが分かったから、ムダに余計なことはせずに黙って付いていくことだけ考えました。落ち着いていましたね。先行一本ということだったのでドキドキしていたんですけど(苦笑)。結果オーライ。自分は付いていくので一杯でしたし、2着は齊藤(紳一朗)さんのおかげですよ」
 単騎になった田中孝彦は3着に入線。
「今日は何も考えずにいきました。スタートは誰も出なかったので、取りました。引いて中団か、遅めでも中団と思っていたけど、もっと踏んでいれば、あの3番手は入れましたね。でもギアをかけていたから、そういう動きは…。脚を使っていなかったので、届いたのは展開のおかげですね」

<6R>
筒井敦史選手
筒井敦史選手
 根田空史と小川祐司が牽制しあう中、先行したのは木本賢二。中団に入った小川が捲り切り、マークの筒井敦史(写真)が差し切った。
「なるべく前の方が良いと思っていました。バックを見たら、まだ根田(空史)が後ろの方にいたのが分かったので、それを確認してから、もう一回(小川を)入れました。まだジャン前ですからね。あれが正解でした。冷静だったし、(小川の)踏み出しも良かったですよ」
 中団から捲りとなった小川祐司は2着。筒井とともに最終日は特別優秀へ。
「中団と思ったんですけど、木本(賢二)さんの突っ張りもきつくて。脚を使ってもどっちかと思っていたんですけどね。根田(空史)が抑えに来るのも遅かったですし。後ろを見たらまだ根田も来ていませんでしたし、入れてもらってから捲っていったんですけどきつかったですね。今日はちょっとアホなレースをしてしまいました」

<7R>
海野敦男選手
海野敦男選手
 先行する山田久徳に楢原由将が捲りで巻き返す展開。両者の主導権争いにより田中晴基に展開は向き、ゴール前で粘る田中をマークの海野敦男(写真)が差し切り勝ち。これで通算250勝達成となった。
「これで250勝!デビュー20年目です!今日は作戦は色々あったんですけど、なかなかその作戦通りにはいかないですからね。任せてというか田中(晴基)君はレースがうまいですから。きつかったけど、最後はハンドルを投げて抜けた感じです。地元で節目勝利が出来たのは嬉しいですね。また頑張ります!」
 好展開をモノにして田中晴基は捲りで2着。
「中団で後ろが上がってきたら出ていって、ひるめば突っ張って先行もしようと思っていましたよ。展開が良かったですね。やりあってくれましたし、あとはブロックされないように外を踏んでいきました。余裕もありましたね。前検日にセッティングを変えて日に日に良くなっているし、今日が一番良かったですね」

<8R>
早坂秀悟選手
早坂秀悟選手
 後ろ攻めになった早坂秀悟(写真)が抑えて先頭に立つと、中団で阿部大樹と安東宏高が並走。これで一気に展開が良くなった早坂が悠々の逃げ切り勝ちをおさめる。
「1着取れて、これで特別優秀にいけますね。そうすれば特別競輪を走る選手とまた走れるので、力試しができると思います。今日はラッキーでしたよ。(阿部)大樹君はもっと下げると思ったんですけど、中団にいたので、安東(宏高)さんを飛ばさないように仕掛けていきました。飛ばしてしまうと、大樹君が来てしまいますからね。ちょっとズルかったかな(苦笑)。でも先行の仕方はこれからもいろいろ考えていきたいです」。1着勝利者インタビューで「お客さんに『決勝も頑張れよ!』と言われてしまいました…。僕、乗れないんですよ~(苦笑)」
 追い上げマークに出た安東宏高は4着。
「早坂(秀悟)君が先行で残り1周しかないから追い上げたんですけどね。力不足でした」

<9R>
白戸淳太郎選手
白戸淳太郎選手
村上博幸選手
村上博幸選手
 9レースから準決勝戦。稲毛健太がハイペースで飛ばすも、永井清史が巻き返す。そこを岡村潤がさらに捲る展開になると、南関3番手の白戸淳太郎(写真)が外伸びて1着入線。
「運が良かったですね。3コーナーで上を踏みながら走っていったんですけど、そうしたら村本(大輔)君が内にいっていなくなってしまったので、なんだか近道をしているような感じになりました。決勝に乗れているので悪くはないと思います。記念は今年4回走って4回とも決勝に進んでいるんです。記念は良いんですよ(苦笑)。今年はケガして夏に走れなかったり、震災もあったりと、白戸家もいろいろありましたね」
 好機を逃さず仕掛けた岡村潤が2着、地元記念で優出を決める。
「先行争いにもなると思っていたし、中団から攻めようと思っていました。流れ的に余裕もありました。今日は判断というよりも展開が大きいですね。(村本)大輔さんと決勝に進めなかったのは残念ですけど、今回は200勝も決めたし、流れは良いと思います。練習の成果も出ていると思いますね」
 稲毛から永井の番手にスイッチした村上博幸(写真)は3着、動きの良さは際立っていた。
「2周半から稲毛(健太)が先行してくれたんですけど、さすがにもたないと思って番手捲りの準備はしていたんですよ。後ろには宗景(祐樹)さんも付いてくれましたし。でも永井(清史)も来ると思ったし、仕掛けようと思った時に飛んできましたね。最後も煽りがなかったら捲れていたと思うけど…厳しかったが(優出は)良かったと思います。きつかったですね…(笑)」
 捲った永井清史だったが力尽き6着。
「一本棒の展開になってしまって、前までが長かったです…。それに333だとすぐコーナーが来てしまって…」

<10R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
内藤宣彦選手
内藤宣彦選手
 飯野祐太の先行に対して、川村晃司の捲りは不発。川村マークの市田佳寿浩(写真)は内から上昇して抜け出して1着。
「一つ一つ、開いていることを確認しながら内は入っていきましたよ。今日は諦めない走りでした。もちろん、良くなってきたからこそ、そう言えるんですけどね。まずは(川村)晃司君が出来ることを最優先でした。でも相手もやはりこうなるなという走りで、それに受けて立つのは仕方がないことですし、333は巻き返せるポイントが少ないですからね。8番(関戸努)のところは開かないかなと思って、でもバックは踏めないし、詰まったら終わりだと思ったんですけど、(中川)誠一郎が外で、僕が内で行きあっていました。そこでちょっと入ったら前が開きました」
 飯野祐太マークの内藤宣彦(写真)は2着入線。飯野が3着という確定放送を聞いて、安堵の表情を見せる。
「市田(佳寿浩)にいかれたと思ったから、飯野(祐太)には悪かったんですけど踏ませてもらいました。飯野が3着に残っていて良かったです…。川村(晃司)が引ききったのが分かったので、まだ仕掛けるのは早いと。7番の先行はないし、敵は川村だけ。あとは飯野が自分のペースでいけばいいと思っていました。飯野は昨日踏み方を変えて、だいぶ良くなったみたいですね。もっと楽にいけると思ったんですけど、今日が一番きつかったです」
 積極的なレースを見せた飯野祐太は接戦を制して3着に粘り優出を決めた。
「(検車場に帰ってきて記者に囲まれるも)えっ?4着じゃないんですか?」。その後、確定放送を聞いて笑顔を見せる。「3着に残れましたね!最後は一杯で内を開けてしまったのは良くなかったですけど。今日は川村(晃司)さんが相手だし、先行して、それで残れなかったら仕方ないという感じでした。ペダリングの感じは昨日よりも良くなかったんですけど、気持ちで行けましたね。また明日頑張ります!」
 8分の1車輪差で4着の渡邊秀明は悔しい表情。
「一杯でした。市田(佳寿浩)が前に入った時はヨシと思っていましたが…。気合いは入っていたんですけどね」
 川村晃司は巻き返し不発で9着大敗。
「いくとしたらジャン前しかなかったですね。申し訳ないです。昨年の優秀戦と(飯野を相手に)同じ展開になってしまって…待ってしまいました」

<11R>
加藤慎平選手
加藤慎平選手
渡邉晴智選手
渡邉晴智選手
 ここも激戦となった最終レース。渡邉一成が突っ張り先行する流れの中、金子貴志が中団捲り。これは前団を捕えきれないが、番手の加藤慎平(写真)が直線外伸びて連勝を飾る。
「もう今日は脚がパンパンですよ。もう少しだったんですけどね。今日は金子(貴志)さんのおかげです。自転車は予想以上に伸びてますね。競輪祭を我慢して休んだ分、今があるんだと思います。心配することなしに、3日間踏めていますね。今年のレースも明日でラストだし、決勝も来年に繋がるような走りがしたいですね」
 4回転のギアで先行した渡邉一成は2着に粘る。3日間連続のバック取りだ。
「今日は出し切りましたよ。決勝は(飯野)祐太の番手にいきます。連係は何回かありますよ。どうします?という感じだったら考えましたけど、前で頑張るということで。ギアは4回転のままでいきますよ。器用なことが出来るわけでもないですし、うまく凌いで、どう立ち回るかですね。勉強したいと思います」
 3着は小林大介と渡邉晴智の写真判定となり、微差で渡邉晴智(写真)が制して最後の決勝切符を掴んだ。
「もう展開も何も分からなかったし、とにかく苦しかったです。富澤(洋祐)には悪いことをしてしまいましたね。苦しかったですが、(渡邉)一成のおかげです。調子は見てもらった通り。決勝は岡村(潤)の番手にいきます。連係はたしか弥彦記念の決勝以来だと思いますね。もう5年くらい前かな。その時は2人ともダメでした。明日も頑張ります」
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