『伊東競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:12月16日
 伊東競輪開設62周年記念「椿賞争奪戦」は後半戦となる3日目を迎えた。準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。SS班の長塚智広を筆頭に、地元の新田康仁、好調な飯野祐太、園田匠らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点を決める。
 最終日も場内では専門解説者による予想会、情熱サーカス大道芸人「タカシェンカ」ジャグリングショーなどイベントが盛りだくさん。ぜひ、伊東温泉競輪場でお楽しみください。
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内藤宣彦選手
内藤宣彦選手
矢野昌彦選手
矢野昌彦選手
 赤板過ぎに阿竹智史を叩いた矢野昌彦がそのままハイペースで快調に飛ばしていく。内藤宣彦(写真)が番手好展開を生かして決勝一番乗りを果たした。
「矢野君が強いとは聞いていたけど、本当に強かったです。付いているだけでいっぱい。車間を空ける余裕もなかった。よほどのことがない限りまくられないかなと。阿竹(智史)君が来たのが見えて、軽く外に外したら、いなくなりました。ワンツーが決まって良かったです」
 矢野昌彦(写真)は丸2周を最後まで力強く踏み切った。
「自分のペースで先行できました。久々に逃げの決まり手が付いて嬉しい。初日にけっこう早めに踏んで5着に粘れたので、それが自信になりました。最近の中では一番いいデキですね」
 中団からまくった阿竹智史が3着。ゴール後に落車したが、最後まで諦めない執念が実を結んだ。
「小嶋(敬二)さんが来たのが見えて、外に持ち出して仕掛けました。タイミングも何もなかったですね。直線で(野木義規に)肘をかけられたけど、最後は押し返せました。3着と4着では全く違いますからね。落車のケガは大丈夫です」
 後方からまくった小嶋敬二は不発に終わった。
「いけたと思ったんだけどね。阿竹があのまま伸びていってくれれば良かったけど、持ってこられて邪魔になってしまった」

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新田康仁選手
新田康仁選手
飯野祐太選手
飯野祐太選手
 飯野祐太が赤板から突っ張って逃げる。中団で態勢を立て直した新田康仁(写真)は最終2コーナーから再びスパート。懸命に粘る飯野を捕らえて人気に応えた。
「飯野がすごい強かった。中団で少し休めたんですが、1回脚を使ってからですからね。すごいかかっていたし、もう必死でした。あとはまくれるか、まくれないかの勝負。気力で走りました。脚は問題ないですね。セッティングも昨日よりは良かったです。決勝も力を出し切るだけです」
 単騎の小岩大介は先制した飯野ラインの3番手で流れに乗り、最後は外を伸びて2着に入った。
「今日は先手ラインに付いていこうと考えていました。飯野君が強かったです。新田さんを突っ張って、残っているんですからね。すごいかかっていました。自力選手がみんな強いから難しいですけどね。余裕はなかったけど展開に恵まれました」
 飯野祐太(写真)は突っ張り先行で3着にしぶとく粘った。
「今日は先行と決めていました。いい走りはできたと思います。ここは相性がいいですね。残れたのはタマタマです」
 西谷岳文は後方から好回転で迫ったが、最終2センターで力尽きた。
「打鐘で踏み遅れたのが痛かったですね。あそこで飯野君が流していたので、いくチャンスがあった。ホームから仕掛けて新田さんの後ろにいけたんですが、そのまま踏んじゃいました。もったいないけど仕方ないです」

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園田匠選手
園田匠選手
筒井敦史選手
筒井敦史選手
 打鐘前に先行態勢に入った松坂洋平を新田祐大が強引に叩いて主導権を奪う。長塚智広が番手から鋭いキメ脚を発揮した。
「新田君のダッシュがすごかった。相当、かかっていたし、決まったと思ったんですけどね。新田君に申しわけないです」
 単騎の園田匠(写真)は俊敏な立ち回りで最終バックを4番手で通過。最後は外を踏んで2着に強襲した。
「脚を使って、あの位置ですからね。外を踏んで2着なら悪くない。このバンクは33なのに踏める感触があるし、相性がいいですね。脚の状態もいい。明日もゴチャつけばチャンスがありそうですね」
 筒井敦史(写真)は松坂マークから最終ホームで長塚後位に切り替えた。
「ちょっと切り替えが早すぎたかな。シビアにいきすぎましたね。最後は中を割ると決めていた。長塚君の内にいくのは怖かったですけどね」
 新田祐大は直線で末を欠いて4着に敗れた。
「力は出し切れたけど、ちょっとタレすぎです。気持ちを切り替えて明日も積極的に動きます」
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