『伊東競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:12月14日
 伊東温泉競輪開設65周年記念「椿賞争奪戦」は後半戦となる3日目に突入。準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。村上義弘をはじめ、深谷知広、渡邉晴智らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点が決まる。
 最終日も井上茂徳や伊藤勝也氏による予想会に選手会サイクルタイムトライアルなどイベントは盛りだくさん。ぜひ、伊東温泉競輪場でお楽しみください。
<10R>
渡邉晴智選手
渡邉晴智選手
郡司浩平選手
郡司浩平選手
 郡司浩平が後ろ攻めからレースを動かすと、前受けから一旦引いた脇本雄太が赤板手前から巻き返して先行態勢に入る。しかし、打鐘手前で郡司が再びアタック。主導権を握った。脇本後位で競り合っていた稲川翔と田中誠は打鐘3コーナーで落車。叩かれた脇本は4番手から反撃を試みるも郡司のかかりが良く、最後は地元の渡邉晴智(写真)が郡司を寸前で差し切った。
 「郡司君がいろいろと考えながら走ってくれた。3人で決められれば良かったけど。決勝に乗れたのはラインのおかげです」
 南関ワンツーへ導いた郡司浩平(写真)が2度目の記念優参を決めた。
 「脇本さんが相手だったので早めに押さえにいったけど、すかさず来たので(もう一度引いた)。そこは冷静に走れました。自信も付いてきたし、今までよりは脇本さんが相手でも良い勝負ができるかなと思っていました。また決勝でも頑張りたいです」
 脇本雄太は直線で1車交わし3着。ギリギリで決勝の権利をつかんだ。それでもレース後は反省の弁を述べる。
 「突っ張れなかったし内容は良くなかった。郡司君とはたまに一緒に練習をするので、自分の走り方をわかっていましたね」
 ホームの土屋裕二は惜しくも4着で優参ならず。がっくりと肩を落とす。
 「あれで(決勝に)乗れないんじゃ…。これが実力です」

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
柴崎淳選手
柴崎淳選手
 青板から動いた鈴木竜士が早めに先頭に踊り出ると、中団は深谷知広(写真)と石井秀治で併走に。鈴木は後方の動きを警戒しながら打鐘前からスパート。中団争いは石井が制し、最終ホームからまくっていくが菅田のけん制により失速。このまま鈴木、菅田の勝負になるかと思われたが、石井にキメられて7番手に引いた深谷が2コーナーから仕掛けると圧巻のまくりで前団をまとめて飲み込んだ。
 「連日展開だけなんで。決勝だとそうもいかないと思うんで。決勝はできることを探していきます。競輪祭後に体を壊して休んだんですけど、それが良い方向に向いてくれました。直前も良い練習ができましたし。明日もしっかりと自分の走りをします」
 柴崎淳(写真)は深谷の仕掛けに続き、中部ワンツーで決めた。
 「深谷はすごいですね。スピードがすごかったです。良いときの状態に戻っていますよ。自分としては“グッ”っていうのはないんですけど、付いてはいけてるのはいけてるんで。抜くのはちょっとあれですけど。脚自体は悪くないんですけど。いっぱいでもなかったですし。決勝は深谷がいけるところでいってくれればいいです」
 菅田壱道が3着で昨年12月松戸記念以来の優参を果たした。
 「今日は鈴木竜士君のおかげです。初日、2日とカマシになっていたんで、今日は先行しますって言ってくれて。僕も番手から出ることはしたくなかったし、無理駆けだけはしないようにと話してました。落ち着いてましたね。最後は竜士君を交わすか交わさないかの勝負でした。深谷は敵だとすごいですね。あそこから飛んでくるんですから。あのスピードで来られると止められないです」
 記念初参戦の鈴木竜士は惜しくも4着で決勝進出を逃した。
 「今日は納得のいく負け方です。こんなもんだなという感じ。今の現状が分かりました。まだまだ脚がなかったです。流すところを流して駆けるところで駆けていればもっと良い結果だったかもしれないですけど。明日もあるんで切り替えていきます」

<12R>
内藤宣彦選手
内藤宣彦選手
和田真久留選手
和田真久留選手
 赤板前から佐川翔吾がハイペースで先行。斬って4番手を確保した早坂秀悟はホーム手前から反撃に出る。これに合わせて村上義弘が最終2コーナーから番手まくりで応戦。バック過ぎに内に切り込んだ内藤宣彦(写真)が村上の内から鋭く鋭く抜け出した。
 「早坂の頑張りに尽きる。ホームでまさか行くとは思わなかったし、びっくりしました。余裕があってコースががら空きになったのが見えて、自然と踏んでいった感じですね」
 番手まくりの村上義弘は2着。今シリーズは未勝利での勝ち上がりとなった。
 「佐川が3コーナーぐらいまで残ってくれると思って、引きつけすぎた。後ろの坂口(晃輔)に迷惑をかけてしまったし、判断が甘かったのかなって。しんどかったです」
 バック前から大外を懸命にまくり上げた和田真久留(写真)が3着に。5月武雄以来となる4度目の記念優出を果たした。
 「最低限の位置は取れました。そこから全く緩まなかったですね。番手から村上さんが出て、内から内藤さんが行って、腰砕けになってしまった。前に踏むのがきつかったけど、気持ちで走れていると思います」
 早めに巻き返した早坂秀悟は村上に合わされて不発に終わった。
 「なんかうまくいかないですね。展開は良かったんですが…。作戦的にはもうちょっと待ってからだったんですけどね。どうしたらいいのか自分でもよく分からなかった」
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