『静岡競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:2月13日


 静岡競輪開設58周年記念「たちあおい賞争奪戦」は今日がシリーズ3日目。準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。SS班の村上博幸、海老根恵太をはじめ、絶好調の岩本俊介、川村晃司、地元の渡邉晴智らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点を決める。
 最終日の明日はS級S班の村上義弘選手トークショーに、競輪小僧お笑いライブとイベントは盛りだくさん。静岡餃子や横浜カレーパンなど話題のB級グルメも場内で販売中。ぜひ、静岡競輪場へお越しください。


<9R>
岩本俊介選手
岩本俊介選手
渡邉晴智選手
渡邉晴智選手
   準決勝最初のレースを制したのは岩本俊介(写真)だった。柴崎淳の先行を鮮やかにまくって快勝。上がり11秒1のシリーズ一番時計を叩き出した。
 「細切れでしたけど、実質は柴崎君との2分戦のような感じでしたからね。初手は柴崎君より前に位置して先に動いてもらおうと思っていました。園田さんが追い上げてくれたので、仕掛けやすくなりました。踏み出した瞬間、いける手応えはありました。今回は新フレームでギアも初めて3.85に上げたんですが、上手くかみ合っていますね。このギアは本当に良く伸びます」
 地元渡邉晴智(写真)が好マークから2着に流れ込んだ。
 「岩本は強いから任せるだけでした。落ち着いて走っていたし、全てやってもらいました。すごいスピードでした。あれは抜けませんね。タイムもかなり出ていると思います」
 園田匠は先行した柴崎淳に追い上げると、まくってきた岩本ラインに切り替えて3着に食い込んだ。
 「小野さんに任されたし、ワンツーを決めたかったんですけどね。ちょっと悔しいです。とにかく動いて前々の位置にいようと考えていました。今回の岩本君は仕上がっているし、スピードが違いましたね。最後は気持ちで追っていきました」
 先行した柴崎淳は園田の動きが誤算だった。
 「岩本さんが内に詰まっているのを確認して流していたら、園田さんが来たので、あせって踏んでしまった。かからずに終わった感じです」


<10R>
五十嵐力選手
五十嵐力選手
海老根恵太選手
海老根恵太選手
   先制した小嶋敬二の後位で五十嵐力(写真)がイン粘りを敢行。濱口高彰からあっさりと番手を奪うと、最後は鋭いキメ脚を発揮した。
 「中団、中団の予定だったんですけどね。小嶋さんが出て流していたし、あのタイミングで引いたら、まくれないと判断しました。番手を取ってからは余裕があったし、あとは濱口さんの追い上げとか、後ろのことばかり気にしていました。こういうレース内容で勝てて、いい収穫になりました」
 五十嵐の後ろをきっちり死守した海老根恵太(写真)が2着をキープ。勝ち上がりオール連対で決勝に進出した。
 「今日は五十嵐君の頑張りに尽きますね。引くのかと思ったら粘ったのでびっくりしました。ああなったら内だけ締めて、あとは直線だけ踏もうと思っていました。最後、抜ければ良かったけど、決勝に乗れてホッとしました」
 濱口高彰は4番手で立て直して、しぶとく3着に食い込んだ。
 「情けないですね。五十嵐君は引くと思って、ちょっと油断していました。追い上げたかったけど、ペースが上がっていけなかった。申し訳なかったです」
 先行した小嶋敬二はゴール前で末を欠いて4着。惜しくも決勝進出を逃した。
 「五十嵐君は斬って中団だと思っていた。すんなり番手に入られてしまったし、仕方ないですね。自分のタイムを考えれば状態は悪くないと思います」


<11R>
村上博幸選手
村上博幸選手
川村晃司選手
川村晃司選手
   人気の近畿コンビでワンツー決着。マイペースで逃げた川村晃司を村上博幸(写真)が好援護からゴール前できっちり捕らえた。
 「(川村)晃司さんが自分を信頼して駆けてくれたし、人気にもなっていたので、責任を感じましたね。絶対にまくりは止めようと思っていました。晃司さんのかかりなら、車間を切ってしまえば、対処はできますからね。ワンツーが決まって良かったです。脚の状態は問題ないですね」
 別線を上手く封じてペース駆けに持ち込んだ川村晃司(写真)が末良く2着に粘り込んだ。
 「後ろは信頼できる選手ですからね。吉本君が車間を空けていたので、すごい勢いで来るんじゃないかと心配でしたけど、自分のペースで駆けられました。最後まで感じ良く踏めたし、状態は悪くないですね。ラインで決まって良かったです」
 近畿コンビを追走した内村泰三が3着に流れ込み、S級初の決勝進出を決めた。
 「やっちゃいましたね。F1でも決勝に乗ったことがなかったのに、記念で決勝に乗れるなんて信じられない。いい思い出になりました。いい位置を回れたのが大きかったです。前が村上君で安心感がありましたね。付いていて余裕はありました」
 吉本卓仁は後方7番手で見せ場なく終わった。
 「悪い癖が出てしまいましたね。自分の仕掛ける順番が来たのに見てしまった。明日は先行基本に力を出し切るレースをします」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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