『東日本大震災被災地支援競輪 静岡競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:11月27日
 本日は「東日本大震災被災地支援 静岡開設59周年記念 たちあおい賞争奪戦」の3日目が開催されました。日曜日ということもあって場内には大勢のファンが詰めかけ、準決勝をはじめとする熱いレースに一喜一憂の1日となった様です。明日は決勝戦。4者勝ち上がった北日本勢と西日本勢の二分戦となりましたが、単騎戦を選択した藤原憲征選手の動向が展開を大きく左右する可能性を十分に秘めています。注目の決勝戦は今日までの3日間同様に16:05に号砲と少し早めのスタートになっていますので、くれぐれもご注意下さい。
 イベント紹介です。明日の最終日も、「あまる大道芸ショー(3R、8R発売中)」、「選手会スピードコンテスト(4R、5R発売中)」、「競輪小僧、DJカツヨシ予想会(6R発売中)」、「決勝戦出場選手特別紹介(7R発売中)」、「サルサダンスショー(9R発売中)」と盛りだくさんの内容となっております。もちろん、連日ご紹介してきた「現金ミカチュウ(未確定車券抽選会)」、「サイクルタイムトライアル」、「ヤング応援企画」もお楽しみに!
 激闘続きの4日間を締めくくる最高の熱戦を本場にてその目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。
<1R>
神開将暢選手
神開将暢選手
 高比良豪の7番手捲りにスピードをもらった神開将暢(写真)が大外捲り追い込んで1着。
「高比良がいいところまで捲ってくれたおかげで突っ込むことができましたね。8番手でも前から離れることさえなければ勝負できるだけの自身はあったんですよね。調子はいいので。ここ最近は調子がいいのに展開が向かずに成績が悪いのが続いていて、自分の中で少しモヤモヤした感じがあったんですけど、今日のレースでそれは晴れましたね。こうなったら、連勝して帰りたいと思いますし、それが可能な今のデキだと思うので、明日も頑張りますよ」
 神開マークの平坂典也が2着に続き西日本ワンツーが完成。
「最後は内に突っ込もうかどうしようか迷ったんですけど、周りの動きを見て外からの方がいいだろうと思って。かなりの接戦にはなりましたけど2着キープできて良かったですよ。脚にも余裕があるし、周りも見えているので調子はいいと思いますよ。来月には地元記念が控えているので、そこに向けていい弾みをつける為にも明日も何とか連絡みしたいと思います」

<2R>
高田真幸選手
高田真幸選手
 高田真幸(写真)が逃げ切り勝ちで福岡勢の連勝となる。
「思い切って仕掛けたのがいい結果に繋がりましたね。1レースで同期・同班の島田(雅彦)さんが先行していたのを見て、追い込みで島田さんでさえああいうレースが出来るんだったら、バック本数持ってる自分にも同じことが出来るはずだし、そういうレースをすれば何とか勝負できるんじゃないかなと思ったんですよね。正直、掛かりは全くよくなかったんですけど、色々と運が良かったですね」
 高田マークの阪本正和は絶好の展開を生かせずの3着に首をひねる。
「すんなりの展開ですからね。捲りを牽制しているし、高田もしっかり踏み直していたというのがあるにせよ、本当なら交わさないといけないところなのに、後ろから喰われている様じゃダメですよね。これが今の僕の現状なんでしょうね…。(負け戦での)勝ち上がりの2着を逃してしまったという部分でも悔しいですね」

<3R>
榊原洋選手
榊原洋選手
 最終3コーナーで逃げる今井マークの豊田一馬の内をすくって差し脚伸ばした榊原洋(写真)が1着。
「普通に捲っていったら乗り越えられないだろうなと思っていたので、内は意識してましたね。それにしても、体が上手く反応してくれたと思います。まあ、余裕はあったんですけどね。今年やっとの2勝めです(笑)。長かったことは長かったので、やっぱり嬉しいですね」
 今井裕介が逃げ残りの2着で3日目にしてようやくの連絡みを果たす。
「やっと自分のレースが出来ましたけど、まだまだ本調子ではないかなという感じですね。今日は逃げ切らないといけない展開でしたから。踏んだ手応えもイマイチだったし、掛かりも悪かったですね。その辺を調整して、明日こそ逃げ切れる様に全力を尽くしたいと思います」

<4R>
佐藤愼太郎選手
佐藤愼太郎選手
 逃げる吉川ライン3番手から突き抜けた佐藤慎太郎(写真)が今シリーズ初勝利。
「今日は前の2人が頑張ってくれたおかげで恵まれましたね。最後は自分でもよく伸びてくれたと思いますし、けっこういい手応えはありました。昨日は2着でしたけど、やっぱり1着の方が気分はいいですし、この流れに乗って明日も結果を残せる様に頑張りたいです」
 その吉川誠は果敢な攻めでラインに貢献すると共に自身も2着に残る。
「何かしらきっかけを作るためには昨日や今日みたいな小細工なしの先行勝負をしていくしかないと思うので、そういう意味ではいいレースが出来たんじゃないかなと。ただ、今日は誘導も使えたし、梶原(亜湖)さんの牽制もあったので、いつもなら逃げ切れているパターンなんですけど、残れていないということは自転車が進んでいないということなんですよね」

<5R>
田中勝仁選手
田中勝仁選手
 番手の細川洋が離れながらも田中勝仁(写真)が単騎ガマシでの押し切り勝ちを収める。
「力勝負で出切っているのでキツかったんですけど、押し切れて良かったですよ。これはすごく自信になりましたね。余計に初日に弱気なレースをしてしまったのがもったいなかったかなとは思いますけど(苦笑)。でも、今日の1着でS級点キープに向けて光が差してきたので、明日も積極的なレースで結果を残したいですね。僕の場合、変に勝ちを意識して捲りに回るよりも主導権を意識して組み立てた方がいい結果に繋がることが多いので」
 最終バックで田中マークにはまった中野彰人だが、同期を交わすことはできず2着。
「(田中が)1車だというのは分かりましたし、引くに引けなかったですね。自分では合わせられると思ったんですけど、あわせられなかった…。1回は牽制したんですけど、あれは1回じゃなくて2回くらいいっても良かったのかな。相手が同期だけに、かなり悔しいですよ」

<6R>
坂上忠克選手
坂上忠克選手
 1着は捲った佐野梅一マークから直線強襲の坂上忠克(写真)
「佐野は踏む距離は長かったと思いますけど、よく仕掛けてくれたと思います。あとは捲りが来るとしたら牛山(貴広)だけだったし、絶対に来るのは分かっていたので、上手く対応できたと思います。実は明日が誕生日なんですけど、今日の勢いでしっかり決めたいですね。本当は決勝で決めたかったんですけど(笑)。いい誕生日になる様に頑張りますよ」
 主導権奪った五日市誠に任せた緑川修平が2着入線を果たす。
「2センターで坂上さんが持っていったときの空いた内へ突っ込めればよかったんですけど、自力でやっていた分、反応できなくて。もし、あそこで反応できていれば五日市さんの先行に応えることが出来たと思うんですけどね。やっぱり、1着欲しかったことは確かですけど、すごくいい勉強になりました」

<7R>
濱田浩司選手
濱田浩司選手
 石橋慎太郎のカマシ先行を大ギアを駆使した豪快な捲りで沈めた濱田浩司(写真)
「石橋君がいいカマシを打ってきたので、ちょっとヤバイなと思ったんですけど、とりあえずそれを目掛けて捲っていこうと思って。タイミング的にはちょっと遅かったですし、前との車間もけっこう空いてはいたんですけど、届いてくれてよかったです。勝ち星のほとんどが負け戦で、勝ち上がりではなかなか結果を残せていないですけど(苦笑)、こういうところで少しでも勢いをつけて、大きなレースで勝ち上がっていける様に頑張ります」
 濱田マークの青井賢治が2着に続き、四国の同期両者によるワンツー決着。
「濱ちゃんは2コーナーで並走になった時に一瞬溜めてから捲っていくのかなと思ったんですけど、すかさず行ったので、ちょっと口が空いてしまって。そこからグングン加速していったし、本当に強かったですね。僕もちょっとつっかかり気味だった分、いい勝負はしたけど、交わし切れなかったかなと。それでも、同期で四国ワンツーを決められたので良かったです」

<8R>
吉永和生選手
吉永和生選手
 2車ながら積極的なレース運びを見せた北津留に任せた吉永和生(写真)が勝機をモノにする。
「翼が強かったですね。2車であれだけ行ってくれたし、それに応える為にも全部止めてやろうと。2車だったし、外に振ったら誰かしら内から来るのが分かっていたので、それにしっかり反応できたと思います。おかげで最後は脚が一杯でやっと抜けた感じになっちゃいましたけど(笑)、来月の地元記念に向けていい弾みがつきました」
 北津留翼は2着に残り復調へ向け期待の持てるレースとなった。
「今日は2車でも先行するつもりでした。今は先行の方が安定していますしね。もうあと1つ何かあれば昨日の4着が3着に、今日の2着に1着になるのかなと思っていて。その『何か』も自分の中でもしかしたらこれなんじゃないかなと思い当たるものはあるので、これからそれを試しつつ、また上位で結果を残せる様に頑張っていきたいなとは思っているんですけど」

<9R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
明田春喜選手
明田春喜選手
 3番手を確保した菊地圭尚(写真)が捲りの1着で決勝1番乗りを決める。
「ギアは昨日よりも落とした4・08を使ったんですけど、これも初めて使うギアで。道中から脚は軽かったし、周りも見えていたので、昨日の4・17に続いてこのギアも使えるんじゃないかなとは思いましたね。昨日もそうですけど、今日も後ろの明田には絶対に抜かれたくないので(笑)、それが力になってる部分は大きいですね」
 昨日の「ちゃっきり賞」に続き、菊地との同県同期ワンツーを決めた明田春喜(写真)
「昨日も今日も圭尚を交わせずという感じになってしまいましたけど、今日の圭尚は3番手捲りですからね。だけど、明日こそは抜きますよ! 脚自体は絶好調なので、明日圭尚を抜いて、この2日間分の借りをまとめてしっかり返してやりますよ(笑)」
 目標の吉本卓仁が不発になったものの、直線で見事な差し脚を見せた新井秀明が3着入線。
「静岡は本当に相性がいいですね。吉本(卓仁)君が行ききれないと思った時に内へ切り込んでコースを探していたんですけど、いい形でコースが空いてくれましたね。展開としては決して楽なものではなかったんですけど、直線では自分の思った以上に伸びてくれたと思います」

<10R>
藤原憲征選手
藤原憲征選手
中村美千隆選手(右) 奥谷広巳選手(左)
中村美千隆選手(右)
奥谷広巳選手(左)
 藤田竜矢の捲りに乗って鋭く伸びた藤原憲征(写真)が1着。
「藤田君のおかげですね。今日は展開に恵まれたと思います。踏んだ時には突き抜けるかなという手応えはありましたね。久々の記念決勝はやっぱり嬉しいですし、あと1日しっかり頑張っていい結果を残したいですね」
 そして2着は先行勝負の中村美千隆(写真右)奥谷広巳(写真左)の兵庫コンビが同着入線。
「準決勝で逃げて番手と決勝へ行けるのが本当に嬉しいですね。気が付いたら岩本(俊介)が7番手にいて、そこで藤田(竜矢)君が上手く岩本君を牽制してくれたので、今のうちに駆けておこうと思って踏んだらペースに持ち込めたのが大きかったですね。しかも、岩本君にも合わせることができたし、最高のレースだったんじゃないかなと思います」(中村)
「コメントは昨日と一緒ですよ。『中村さまさま』、もうこれしか言うことがないですね(笑)。記念の決勝は初めてなので本当に嬉しいですし、それが中村君のおかげというのが…。2着同着で抜けなかったかもしれないですけど、とにかく決勝に行けたことが本当に嬉しいので、もうそれだけで十分です」(奥谷)

<11R>
大槻寛徳選手
大槻寛徳選手
小野大介選手
小野大介選手
 2車ながら積極先行を見せた屋良朝春に乗った大槻寛徳(写真)が抜け出す。
「今日はもう屋良のおかげとしかいいようがないですよね。かなり掛かってましたよ。出来れば残したかったんですけどね。あれだけ頑張ってくれたのに悪いことをしてしまったかなと。これがライン3車だったら決まっていたかもしれないですけど、なかなか難しいですね」
 8番手捲りの松岡健介マーク・小野大介(写真)が直線外伸びての2着入線を果たす。
「1コーナーで荒井(崇博)さんに当たられたのはキツかったですけど、そういうのも想定して準備していたので。今回は気持ちが充実していたので、レース中も落ち着いていたし、体もしっかり反応してくれたと思います。なかなか記念決勝に乗れない中でこのカベを越えられたのは本当に良かったです。こうしてみると、ケガをしてからしっかり休んで、じっくり治したのは正解だったんだなと思いますね」
 昨日に続いて目標選手(荒井)が不発になる苦しい展開となった紫原政文だが、懸命な追い込みで3着に滑り込む。
「直線は外へ自転車を持ち出したからあんまり伸び切らないかなと思ったんですけど、思ったよりも伸びてくれましたね。踏んだ感じとしてはけっこう良かったですよ。共同通信社杯秋本番からのこの1ヶ月でしっかり練習できる様になったことで、気力も沸いてきたことがこういう結果に繋がったんだと思います。昨日、今日と苦しい展開を凌いで決勝に乗れたことは価値があるんじゃないかなと」
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