『静岡競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:1月21日
 静岡競輪開設60周年記念「たちあおい賞争奪戦」は3日目が終了。準決勝3個レースが争われました。S級S班から深谷知広が勝ち上がりを決め、地元静岡勢からは新田康仁が決勝に勝ち進みました。
 最終日は先着入場者1000名様に焼き菓子詰め合わせを配布します。場内では井上茂徳さん、吉井秀人さんによる早朝予想会(2R発売中)、後閑信一選手によるトークショー(4R発売中)、選手会静岡支部主催のスピードコンテスト(5R、6R発売中)、競輪小僧、DJカツヨシによるガチンコ車券バトル(8R~10R発売中)と様々なイベントを予定しております。ぜひ、静岡競輪場にて、熱いレースとともにお楽しみください。
<9R>
新田康仁選手
新田康仁選手
松岡貴久選手
松岡貴久選手
 後方で周回を重ねた田中孝彦は、赤板から上昇を開始。打鐘を目掛けて一気にスピードを上げる。田中の番手を回った新田康仁(写真)は最終2コーナーから番手まくりを敢行。力強く押し切り、決勝戦一番乗りを決めた。
 「孝彦がハイペースでしたね。ホームで松岡(貴久)君が後ろにすんなり入ってるのが見えて、早く行き過ぎると食われてしまうと思い、タイミングを待ちました。孝彦があれだけ行ってくれてるから、勝たなければいけないし、勝てて良かった。最低でも決勝と思ってて、そのノルマは達成できました。決勝に乗ったからには優勝しか狙っていません」
 林雄一が新田に続く2着。ファンの1番人気に応えた。
 「オッズを見たらものすごく売れていたし、応えないといけないと思って緊張しました。後ろの様子は確認できていなかったけど、(松岡が)居るだろうと思ってたら、やっぱりそこに居ましたね。1番人気だったし、絶対に後ろからは抜かせない、決めてやると思って最後もホームで少しだけ振った。平塚の時は自分を盛り上げてもらうし、ここでは静岡勢をしっかり援護したい」
 松岡貴久(写真)は打鐘2センターで、南関ラインを追走していた白井圭一郎をドカして4番手の位置を確保。最終2センターから追い込みを駆けるが、直線で林がけん制。バランスを崩しながらも、3着で入線し決勝進出を決めた。
 「ホームで思ったよりも前と詰まった。仕掛けのポイントはあそこでしたね。新田さんがまくって前に出てからもスピードを緩めてて、自分もバックを踏んでちょっとキツかったです。松戸のF1から中2日で来たけど、決勝に乗れたし、良い追加になった。もちろん優勝を狙いに行きます」
 田中孝彦は自分の役割をしっかり果たした。
 「こういうメンバーになったからやることは一つでした。後ろで粘られたくないし、ほぼ全開で踏んでました。初日も2日目も勝ち上がりのプレッシャーを感じていたけど、準決勝の方が何倍も緊張しました。最終日は勝って帰れるように頑張りたいです」

<10R>
神山拓弥選手
神山拓弥選手
鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手
 神山拓弥(写真)はホームガマシの鈴木庸之の後位から、バックでまくる鈴木謙太郎の後位へ切り替える。直線では鈴木謙を交わして勝利した。
 「先輩である庸之さんが前でガンガン行ってくれて、自分も出て行くか判断が難しかった。謙太郎さんは1人だったし行かせてもと思ったけど、その後に藤木さんが飛んでくるだろうし、前に踏ませてもらいました。切り替えたからには、意地でも1着を取ろうと思って必死で最後まで踏みました」
 鈴木謙太郎(写真)は最終2コーナー3番手の位置からまくり発進。神山拓弥には屈したが、2着で決勝行きを決めた。
 「レースの流れで、関東を先に行かせるレースになりましたね。何をするか分からない藤木は自分の前に居て欲しかったけど、そう上手くはいかなかった。2コーナーまくりで、踏む距離は短かく、勝てる仕掛けだったのに差されたのはショック。だけど、決勝に乗れて良かったです」
 藤木裕は鈴木謙の後位で粘る形となった。伏見俊昭に競り勝ち、まくった鈴木謙に続こうとするも、最終3角バックで神山にブロックされて一度は後退。しかし、4番手で立て直すと、最後は粘る鈴木庸との3着争いを制した。
 「粘ったと言うよりも、引けない場所だったので前に踏んだ感じ。展開の中での動きですね。1番(鈴木謙太郎)のまくりをすんなり追えてないし、今日のデキに関しては少し不満だけど、自分の中では勝負した結果で納得の3着。優勝を狙って来てるので、決勝も自分の力を出し切りたいです」
 鈴木庸之は4着惜敗。決勝進出はならなかった。
 「今日のメンバーだと、拓弥が前よりも自分が前にガンガン行く展開の方がチャンスがあると思いました。良い展開になったけど、3着に残れないのは自分の脚力ですかね。もっと鍛えないといけません」

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
 佐藤和也が打鐘過ぎに先頭に立ち主導権。中団に牛山貴広、後方に深谷知広(写真)で最終ホームを通過する。深谷は最終2コーナーから一気にスパートを開始。佐藤和也の番手からまくる菊地圭尚に合わされたが、直線でも勢いは衰えず、菊地を交わして勝利した。
 「連日、前受けで展開はきついですね。(渡邉)晴智さんに付いてもらって、一緒に決めたかったけど、競りになって走りにくかったです。長い距離をモガく自分のレースが出来ていないのが不満ですが、体調的な問題はなさそう」
 菊地圭尚(写真)は佐藤和也の先行に乗り、深谷に合わせて番手からまくった。
 「佐藤さんがあれだけ逃げてくれて、勝たなければいけないけど、深谷君が強すぎでしょう。今回は連日前に目標が居て、感謝の気持ちで一杯。勝てなかったけど、良い手応えは感じています。今後は後輩が出てきて、番手の競走も増えてくると思うし、一戦一戦が勉強だと思って頑張りたい」
 山田敦也は菊地に続き3着入線。決勝戦進出に笑顔がこぼれる。
 「圭尚さんと一緒に決勝に乗るのが目標でした。F1戦では何度かあるけど、記念の舞台では初めてです。一番年齢が上の佐藤さんがあれだけ行ってくれて、結果を残せてよかった。今回は自分のデキよりも、良いメンバーに恵まれたことの方が大きいですね」
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