『静岡競輪開設56周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:2月6日


 静岡競輪場開設56周年記念「たちあおい賞争奪戦」は開催2日目。今日は二次予選A、B合わせて6個レースに、メーンの11レース「ちゃっきり賞」で準決勝への勝ち上がりを争った。今日はベテラン勢が大活躍したが、期待を集めた地元の新田康仁が落車のアクシデントで勝ち上がりに失敗。無念の途中欠場となった。
  明日も引き続き未確定車券抽選会や静岡応援スタンド&予想会を開催。さらに明日はお笑いコンビ「クールポコ」の爆笑ステージも11時55分頃、14時05分頃の2回、正門入場口付近特設ステージにて開催されます。明日も静岡競輪場へご来場ください。


<5R>
中谷渉選手
中谷渉選手
    二次予選Bは5レースから。このレースは逃げた九州勢が上位を独占した。勝ったのは番手絶好の展開をモノにした中谷渉(写真)。自身初の準決勝Aに駒を進めた。
  「流れが良かったですね。今日はカマシか打鐘で押さえるかって作戦だったんだけど、小林くんは何で中団でフタしてるんだろうと思いました。まあ結果良かったですけどね。サドルポストの角度が違う新車に乗り出して4場所目だけど、ようやくセッティングが合ってきました」
  三番手から外を踏んだ中塚記生は2着で準決勝Bへ。
  「三番手から抜いてやろうと思ったけど、ちょっと出なかったですね。軽かったんだけどなあ。まあ準決勝に乗れたし、上出来です」
  逃げた小林弘和は3着に粘り、初の記念で準決勝に進出した。
  「誰かに切ってもらってからカマす作戦だったけど、押さえ先行みたいになってキツかったですね。明日もチャレンジャーの立場で頑張るだけです」


<6R>
中澤孝之選手
中澤孝之選手
   6レースは逃げる田中孝彦の番手で内村泰三がイン粘り。隊列が短くなったところを北川智博‐中澤孝之が一気にまくった。勝った中澤孝之(写真)は苦笑い。
  「みんなにサドルはいらんかったんじゃない?って笑われました。昨日はバック九番手だし、今日もホームでこんな後ろになってしまったと思ったけど、内村くんのイン粘りで少しチャンスが広がったと思った。良かったなあ。これで少し楽になりました」
  まくった北川智博は「流れも感じも良い。まくったときに行けるなと思った」としてやったり。
  やや離れた3着争いは静岡コンビの三番手から中を割った村上清隆が制した。
  「(内村の)イン粘りはある程度考えてたけど、慣れない作戦だし、好きなように走ってくれと言ってました。(外を)何人行ったか分からなかったから、どうかな?と思ったけど、3着で良かった。感じは悪くないです」


<7R>
梅澤謙芝選手
梅澤謙芝選手
    7レースはS級復帰後は好成績を残している梅澤謙芝(写真)が連勝で準決勝に進出。逃げる牛山貴広の番手にはまる展開に「狙ってました」と照れ笑い。
  「やっぱり若い子には勝てないね。(今日はカマすつもりで)カマす余裕はあったけど、カマし切る脚がなかった。でも流れが良いし、デキ過ぎやね。今は点数がないから警戒されないし、とりあえず今を楽しみます」
  2着には梅澤マークの酒井耕介が流れ込んだ。
  「(梅澤は)行きますと行ってたけどホンマに行くとは。しかも前が駆けてへんのに行ったから、よほど自信があるのか、開き直らんと行けんでしょ。僕は悪くはないけど、ゴール前で伸びる脚が残ってない感じがするね」
  逃げた牛山貴広は3着に敗れ、準決勝Cに回ることに。
  「後ろは誰だか分からなかったですね。(競りは)宮倉(勇)さんが勝ってくれてると思って、まくらせないように駆けました。なるべくラインで決まるように駆けたかったけど。僕はあまり感じが良くないです。(疲れが)抜けてないのか疲れてる感じがするし、上手くケアができてなかったみたいです」


<8R>
関戸努選手
関戸努選手
   8レースからが二次予選A。このレースは藤田竜矢が先行すると中団がモツれる。このモツれを尻目に関東勢で決まるかに見えたが、バックどん尻からコースを縫った関戸努(写真)が鮮やかに突き抜けた。
  「良い位置を回れればこの位は伸びるかなとは思ってたけど、あんなコースは空かないですよね。ラッキーです。久々の1着だから嬉しいです」
  四番手確保からまくり追い込んで2着の松尾淳だが、後ろの合志正臣が落車したことで表情は浮かない。
  「突っ張れたら突っ張ろうと思ってました。でも関戸くんまで付いてたんだし、突っ張らんといかんかったなあ。情けないです。最後は無理やりで行ったけど、今日は中団に入れてくれた合志のおかげです」
  逃げた藤田竜矢は4着で準決勝Bへ。
  「僕はいつもどおり、突っ張られたらまくりに構えるとしか考えてなかった。踏み切れてる感じがするし問題はないけど、今日は重かったですね」


<9R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
   9レースは池崎太郎、吉川誠で主導権争いになると、待ってましたとばかりに菊地圭尚(写真)がまくりを決め、ラインで上位を独占した。
  「昨日はちょっとボケッとしてました。自分から動いたから良い流れになったし、良いときは流れも向いてくれる。連日脚が重いけど、日に日に軽くなってくれれば」
  ぴったりマークの坂口卓士はホッとした表情。
  「久々に人気になってたし、それに応えられて良かった。僕は付いていっただけだけど、日に日に感じは良くなってます」
  最終的に北日本ライン三番手を選択した山口貴嗣はライン選択がピタリ的中した。
  「(逃げるだろう吉川、池崎)どっちかのハコにこだわっても脚は残らないだろうし、ある程度北ラインに決めてました。結果、正解でしたね。調子は悪くないけど、最近は着が悪いので今回は頑張りたかった。明日もひとつでも上の着を目指して頑張りたい」
  村本大輔にとっては致し方のない展開。「吉川の気持ちは嬉しかったけど、モガき合いのメンバー構成だったからね。(菊地)圭尚の来る場所も悪かった。感じは悪くないし、決勝に乗りたい。明日も気を抜かずに走ります」


<10R>
小川将人選手
小川将人選手
   10レース最終1センターで人気の新田康仁を含む南関勢3名が落車するアクシデント。果敢に主導権を握った稲川翔ライン三番手から小川将人(写真)が抜け出した。
  「4コーナーを立ち直ってからと思ってたし、(渡辺)十夢もギリギリまで残してる感じだったから申し訳ないけど踏ませてもらった。ゴールして翔は4着だと思ったけど、(繰り上がりで)3着に残って良かった。自転車が前に進むし、調子はずっと良いですね」
  2着の渡辺十夢だが、稲川が3着に残ったことでホッと胸をなでる。
  「とにかく翔が残ればと思ってました。ホームでメチャクチャ踏んでくれたから後ろのモツれも誘えたしね。小川さんが来ても踏まずに我慢したけど、外に佐々木(則幸)さんも見えたのでスマンと思いながら踏んだ。翔が3着で何よりです」
  3着入線の佐々木則幸が失格したことにより繰り上がったのは稲川翔。出し切ったレース内容に満足げだ。
  「僕のやることは1コ(先行)だけだったので。二次予選で無駄なレースはできないし、出し切ろうと思ってた。こだわってでも後ろからと思ってたし、結果モツれてくれた。粘りは悪かったけど、道中はしっかり踏めてたと思う」


<11R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   11レースは全員が準決勝進出の権利を持つ「ちゃっきり賞」。自力型がそろって細切れのレースを制したのは村上義弘(写真)だった。打鐘過ぎに内から木暮安由にすくわれて後退したが、最後の最後に大外を強襲した。
  「前にいられたらって位で、初手の位置にこだわりはなかった。流れに上手く乗ってかんとと思ってたけど、乗れてなかったのでちょっと反省ですね。最後はしっかり伸びましたけど、たまたまバンクとの相性の良さで上手くいった感じ。展開に恵まれましたね」
  木暮のまくりに乗った神山雄一郎が直線鋭く伸びて2着に。
  「木暮が前々に攻めてくれたし、結構余裕はあった。外の村上は強かったとしか言えないけど、晴智を捕らえられたので良かった。今は色々試してるけど、3.79よりは71のほうが良いですね」
  カマした石橋慎太郎の番手を回った渡邉晴智は3着。
  「石橋が頑張ってくれた。最後は止められなかったけど、デキは変わらず悪くない」
  三番手確保からまくった木暮安由だが、渡邉のブロックに遭い不発に。
  「今日は三番手が欲しかったし、良い位置は取れた。行けなかったけど、もう少し脚を付ければいいだけだから。今日はしょうがないです」
  単騎の荒井崇博はまさかの9着大敗。「ミスばかりでしたね。1コーナーでは9着だなと思いました」と明日は準決勝Cで仕切り直し。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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