『一宮競輪開場57周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:11月14日


 一宮競輪開場57周年記念競輪(G3)「毛織王冠争奪戦」が明日11月15日から開催。伏見俊昭、荒井崇博、佐々木則幸、平原康多といった精鋭たちを、山内卓也、一丸安貴、永井清史、山口幸二らの地元中部勢が迎え撃ち4日間白熱する攻防を繰り広げます。
  明日は場内イベントも盛りだくさんで、先着2000名様にクオカードなどが当たるスピードくじの配布やメダリストプランニング出店による「競輪グッズ」の販売等が行われます。是非とも本場にお越しいただき、臨場感あるレースを御覧下さい。


<1R>
 オープニングレースからは佐野梅一を取り上げたい。上位戦では苦戦しているが、予選クラスでは力強いまくりを繰り出してたびたび白星をさらっている。
  「熊本を終えてからは普段通りの練習をしてきました。コンディションも問題ないし、一宮とは相性も抜群なので頑張りたい。まずは予選突破が目標ですね」


<2R>
 2レースの川島勝は自力勝負で存在感を示しており、松阪ふるさとでも1勝を挙げた。負け戦とは言えG2戦での1勝は、この先に向けて大きな自信になったはずだ。
  「やはりひとつ勝つとほっとしますよ。手応えがあったし、今は良い感じで練習をこなせています。来年のS級の点数も取れたみたいだし、より思い切った競走が出来そう。それを続けて更に結果が伴えば尚いいのですが」


<4R>
本村隆文選手
本村隆文選手
   4レースの本村隆文(写真)は追加参戦となった。地元地区である当所だけにより気合が入っている。
  「ここは今年だけで二場所走っているけど、あまり良い成績を残せていないんです。今回は記念だし、何とか良い仕事ができれば良いですね。長村(達也)さんと連係するのは初めてですが、最近はしっかりと先行できているし、体調も良いので精一杯頑張りたい」


<5R>
 5レースには山田圭二が登場。西村豊に前を任せ、地元で見せ場を作れるかに期待がかかる。
  「地元だし気合が入るのは当然だけど、それが空回りしないようにしないとね。去年のここの記念でも西村君と連係したけど、その時は彼が先制してくれて僕は2着だった。今回もひとつずつ勝ち上がれれば」
 西村豊は「練習は普段通り。上積みは無いけど、別に悪いわけでもない。今回は地元の山田さんがいるし、力を出し切りたい」と決意を語る。


<6R>
坂本健太郎選手
坂本健太郎選手
   6レースからは選抜戦。坂本健太郎(写真)は、まくりを主武器に直近5場所で9勝と現在は白星ラッシュの真っ只中。10月青森SではVを飾るなど好調をキープしながら今開催を迎えた。
  「青森は出来すぎでしたね。特に練習を変えたりとかは無いけど、それでも最近は良い結果を残せているのはコンディションが安定しているから。それに展開が付いてきているという感じですね。森山(昌昭)さんとは何度か連係していて、ワン・ツーを決めた事もあるので戦いやすいけど、ただここは相性がイマイチ。それだけが不安です」
 松岡彰洋は戦法を“自在”にチェンジ中。追い込みを意識しながらレースに取り組んでいるが、番組によってはタテ脚を出すこともある。
 「前回の松阪ふるさとでは自力をあまり考えずにいられた。だけどその前(10月福井S)は3日間先行した。番組次第だけど、しなくても良いときに先行してしまうことがたまにある。この辺を克服できればレースにも広がりが出ると思う」


<7R>
松尾淳選手
松尾淳選手
   7レースに登場する松尾淳(写真)は今回、追加での参戦となった。最近は“徹底先行”と呼んで良いほど主導権取りに徹しており成績も安定している。
  「追加が入ったのが10月末だったので、慌てる事無く予定通りの練習が出来ました。ここは風がキツイけど、普段通りの自分の競走ができれば…。この先も豊橋、大垣と中部地区での開催が続くので、一戦一戦集中して戦いたい」


<8R>
田島高志選手
田島高志選手
   8レースも中部勢に注目。松山桂輔は「先行したいし、いつも通り頑張る!」と意気込むが「岡村(潤)さんもいるし叩き合いだけで終わらないようにしないと」とレースへの対策も怠らない。
 松山に前を任せる田島高志(写真)は前回ふるさと松阪に補充で参加したが失格判定に泣いた。だが、「キツかったけど、いつまでも気にしたって仕方ないですからね。ちゃんと切り替えてしっかり練習してきました。仕上がりは問題ないと思います」とここに向けてすんなり切り替えをはかれたようだ。


<9R>
平原康多選手
平原康多選手
   9レースからは特選競走。関東勢の先陣を受け持つ平原康多(写真)は近況充実しており、レース内容にも自信を深めている。
  「前回の松阪は、準決以外は納得いく内容だっただけに本当に勿体無かった。その前の京王閣記念も取れると思ったしね。最近は身体の反応が良く、すんなりとレースに対応できている。松阪の最終日に体調を崩したけど、時間も空いたし影響は無い。一宮を走るのは三度目。F1戦で優勝しているし、そういう意味では相性は良いですね」
 その平原を飯嶋則之がきっちりと援護。「平原君との連係は何度もしているし、いつも通りの力を出せればいいですね」と話し、年末のグランプリへの準備は?との問いにも「まだ先だし、じっくりとやります」と一言。普段通りの“自然体”で競走に臨む。
 菊地圭尚山田敦也の北海道コンビが関東勢を脅かす。菊地は「平原さんのスピードが凄いのは分かっているので、楽に駆けさせないようにしないといけない」と平原を警戒しつつ、山田に対しても「10月の函館Sの決勝で交わされたし、今回はしっかり勝たないと(笑)」と闘志を燃やす。山田も「菊地さんに任せるだけ。状態もまずまず良いししっかり番手を固めます」と信頼で結ばれた強力タッグが関東勢粉砕を目指す。


<10R>
山内卓也選手
山内卓也選手
   10レースの永井清史は「ここでは去年F1戦で完全優勝をしているし相性は良いですよ。風が強い印象があるけど、スピードに乗ってしまえば何とかなると思います。デキはいまひとつだけど、山内さんが後ろだし、しっかりと走ります」と自身の状態を分析する。
 地元のエース山内卓也(写真)は、絶好の目標を得て俄然やる気だ。
 「ふるさと松阪を終えてから、バンクに入ったりしてここへ向けてしっかり調整してきた。かなり根詰めた練習をしていました。永井は『デキはいまひとつ』と言っていたけど、相当良い仕上がりだと思いますよ。毎年のように地元記念に出ているし、今年もしっかり勝ち上がらないとね」
 佐々木則幸は直近の10月千葉記念では力強い競走で優参を果たした。まくりの威力に磨きがかかっており、今開催もV候補の一翼を担う。
 「千葉記念では落車もあったし、ビッグレースが続いていたからさすがに身体が重い。だけど思い描いた通りの練習ができた。身体がすんなり動いてくれれば、そこそこ走れると思います」


<11R>
一丸安貴選手
一丸安貴選手
   11レースの伏見俊昭は今開催終了後、ナショナルチームの活動が本格化。ほぼ手中に収めているグランプリ出場を除けば、今年最後の開催となる。
  「今回が(GPを除けば)今年で最後だと思う。そういう意味でも油断せずにしっかり4日間走り切りたいですね。明日は金澤(竜二)君が前にいる。一緒に走るのは初めてだし、ゴールデンキャップの走りっぷりを見せてもらいますよ(笑)」
 その金澤竜二は「日ごろからお世話になっているし、メチャクチャ緊張します…」とやや緊張気味。
 一方、荒井崇博は防府記念、松阪ふるさとで連続して失格を喫するなど精彩を欠く近況。
 「今回は4日間完走しないといけないでしょう(笑)。練習時間も取れたので、熊本に行って合志(正臣)君らと練習してきた。流れは悪いけど、身体の状態は別に悪くはない」
 加倉正義は「いまは脚の状態が良いわけではない。ただ展開で勝っているだけ。とにかく荒井に頑張ってもらうしかない」と荒井に全てを託す。
 地元勢のトリと務めるのは一丸安貴(写真)。いつも通りのリラックスした表情で取材に応じる。
 「バンクでじっくり乗り込んで、ここに向けた練習をしてきました。今は疲れもないし、気持ちは十分高まっている。ここで魅せないと何処で頑張るのかと思うと負けられませんよ」と穏やかな表情とは裏腹に闘志漲るコメントが次々と溢れ出る。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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