『一宮競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:5月8日
ようやく晴天が戻った一宮競輪場。バンク内は強めの風が終始吹き抜け、レースの行方を大きく左右した。最終レースを制した柴崎淳の強さが強烈な印象を残した一日。準決勝戦に向け、V候補たちが激しいレースを繰り広げた。
週末の明日(9日)は愛知県ケイリン選手権少年の部・決勝戦が行われます。また場内でも選手会愛知支部によるチャリティーオークションを開催。未確定車券抽選会など多彩な催し物でご来場をお待ちしております。
<5R>
安東宏高選手
昨日は前受けから先行した
安東宏高(写真)
だが、今日はイン粘りを敢行。しっかり番手を取り切って1着をゲット。
「今日は決めての走りです。走る前にオッズを見たら一番人気だったのでプレッシャーを感じましたよ。今年初めて走った記念で、これだけやれているのは自信になりますね。何回も走れるもんじゃないですから。記念開催は相性も良いし、楽しいですね」
2着は
篠原龍馬
と宮路智裕が分け合った。篠原は「調子は本当にそれほどでもないんですけど、内容のあるレースができていますね。風が強かったけど、しっかり踏み上げてペースに持ち込めました」
<6R>
大矢勝也選手
昨日に引き続き
竹山陵太
が後続のもつれを尻目に力強い先行で快勝。ようやく表情から堅さも消え、のびのびとプレーできる状態に戻ったようだ。
「(高田が)イン粘りしてくるんじゃないかとは思ってましたよ。誘導から車間を空けずに構えてましたからね。昨日、今日と展開に恵まれてツキがあると思います。自分のペースなら大丈夫だし、レース勘とかも気にならないですよ」
2着には
大矢勝也(写真
)が飛び込み高配当となった。
「イン粘りの4番手にいても勝負権はないですからね。思い切って追い上げて正解でした」
<7R>
光岡義洋選手
昨日は消極的なレースをしきりに反省していた
西村豊
だが、今日は思い切った先行で1着をゲットし溜飲を下げた。
「何度も追い出しをかけられたけど引っかかりませんでした。我ながら落ち着いてましたね。自分のレースはできたし、感じは悪くないと思います」
2着には
光岡義洋(写真)
がしっかりマーク。ゴール前は交わされかけたが…。
「後ろから食われそうになるのは、僕にはよくあることですよ(苦笑)。平塚記念ではケガの影響もあって苦しいレースが続いたけど、レースの感覚を取り戻すために4日間走りきりました。これも試練だと思うしかない。ここの追加は頭にありました。ここまでは思惑通りに進んでますね。4日制になってから地元記念はほとんど走っていないので、ここは頑張りたいですね」
<8R>
松山勝久選手
二次予選Aにグレードが上がり、さすがのスピードレースが展開された。荒井崇博、新田祐大らビッグネームを差し置いて1着をもぎ取ったのは伏兵・
松山勝久(写真)
。このメンバーでの勝利に笑顔が絶えない。
「岸澤君がまた行くのかと思って見てたんですけどね。しょうがなく自分で行って、最初は車が出ない感じだったけど、バックぐらいからスピードが上がってきて行けると思いました。走りながら、愛知での記念は相性がいいことを思い出したりしてたんですよね。明日も楽しみです」
荒井崇博
は昨日に引き続き軽快な動きで、ブランクを感じさせない。
「とりあえず突っ張って、新田が来たら飛び付くつもりだったけど、上を走られたんで中団狙いに切り替えました。レース勘とかじゃなく、まだ力そのものが足りないね。痛みはそれほどないんだけど、手術をした後の違和感みたいなのは残っている。それでも今日はやった方でしょう。交わされたのは後ろでサラ脚だった人だから仕方ない」
諸橋愛
は苦しい展開をしのいだ。
「よくしのげたと思いますよ。岸澤君が行けなかった後は必死でした。この競走で3着に入れたのは大きい」
<9R>
岩津裕介選手
後方で脚を溜めた
伊藤正樹
がまくり追い込みで快勝した。
「濱田君も踏まないし、小林君も内に詰まっていたんで、無理に動くよりもと思って構えてました。ペースが上がる前だったんで楽でしたけどね。感じは悪くないんで、明日も決勝に乗れるよう頑張ります」
濱田浩司
は得意のペース駆けに持ち込み、してやったりの表情だ。
「僕は(後ろを)もつれさせてナンボの選手ですから。最初から先行を狙っていた訳じゃなく、小林さんが前だったら押さえてしまおうという作戦だったんです。やりやすい番組だったし、うまくいきましたね」
番手を回った
岩津裕介(写真)
だが、内、外から差し込まれて伸びを欠く。
「伊藤さんの気配がして、車を振った瞬間に内から来られてしまった。前に踏む前だったので、完全に腰砕けになっちゃいました。みんな1着を取りに来るんだし、それをしっかり頭に入れて走ってなきゃダメですね。この反省は明日に生かします」
大塚健一郎
は納得の表情。
「瀬戸内勢が頑張ってくれたおかげです。よく行ってくれました。今回は安東より下のレースは絶対に走りたくない。その気持ちで必死なんです(笑)」
<10R>
倉野隆太郎選手
手負いの
石橋慎太郎
だが、今日は展開に恵まれた。中部と関東が激しくモガキ合う流れをひとまくり。石橋自身も「この1着は大きいですね。準決勝に乗れる自信は全くなかった。道中もきつかったし、前を追いかけるだけで一杯になりそうでした」と振り返る。
激しいつばぜり合いは
倉野隆太郎(写真)
が制した。
「まくり頃にはなっちゃうかもしれないけど、今日はあそこから行こうと決めてました。最近、駆けて結果を出せていないし、一丸さんが付いてくれていたので、しっかり前に踏むレースをしたいと思ってましたから。3着に入れて上出来です」
主導権争いに敗れた格好となった
池田勇人
は「昨日も今日もバックを取れていないので何とも。内容は悪くないんですけど…」
<11R>
柴崎淳選手
織姫賞のタイトルで争われた優秀戦。
柴崎淳(写真)
の充実ぶりが際だつレースとなった。稲垣裕之の先行をあっさりとまくる横綱相撲。
「ちょっとワンランク上の踏み出しもできる感じですね(笑)。本当に軽く感じます。昨日も今日も先行していないからかもしれないけど。でも、自分としては優勝を狙える状態だと思います」
柴崎に離れながらも2着を確保した
山内卓也
は完全に脱帽。
「信じられないぐらい強い。駆け出し一歩目は付けきったと思ったんだけど、3コーナーからの加速が強烈でした。アイツはもうまくり、カマシは禁止ですよ(笑)」
まくられた
稲垣裕之
はさすがに悔しそう。
「風が強烈で、カカリがどうこうというようなコンディションじゃなかったですね。でも、まくられたという結果は自分に力が足りなかったということ。また出直します」
↑ページTOPへ
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved