『東日本大震災被災地支援競輪 一宮競輪開場61周年記念競輪(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:6月15日


 函館記念の興奮冷めやらぬ中、明日からは一宮開設61周年記念「毛織王冠争奪戦」が開催されます。注目はなんと言っても史上最速でGIタイトルを獲得した地元の深谷知広選手。高松宮記念杯決勝での勝ち方が圧巻だっただけに、今開催も深谷選手の独壇場となるのか、それともストップ・ザ・深谷を成し遂げる選手が出てくるのか。そして、それは一体誰なのか…!? とにかく見所満載のシリーズとなっております。さらに、イベントも充実。4日間通してのイベントとして、スピードコンテストと中部地区限定ユニフォームのチャリティー販売を実施。また、初日のイベントは各種予想会、一宮DEクイズ、チャリティーオークションが開催されます。さらに、3000円分の未確定車券で1回ガラポン抽選会に参加できますし、お子様に嬉しいお菓子の掴み取り(小学生以下のお子様連れでガラポン抽選に参加した方のみ)もあります。さらに、さらに! 初日限定イベントとして、10:10から深谷選手の高松宮記念杯の優勝報告会まで!(イベントの詳細は一宮競輪のHPまで) 是非、1R前からご来場してみてはいかがでしょうか。


<1R>
古屋琢晶選手
古屋琢晶選手
   オープニングレースで人気を集めそうな関東勢の先導役を務める古屋琢晶(写真)
「前回の落車はとりあえず大丈夫です。しっかり練習も出来ましたし。ここ最近は先行しても残れないことが多くて、逃げの決まり手が少なくなっているので、明日はしっかり持ち味を出して連に絡みたいですね。この一宮は協賛記念で決勝に乗って武田(豊樹)さんの優勝に貢献できたバンクなので、イメージ的には悪くないと思います」
 その古屋マークから勝機を窺うのが朝倉佳弘
「前回の西武園で初日、準決勝と連勝で勝ちあがれた(決勝5着)ので、流れは確実に良くなってますね。というのも、フレームを元に戻したんです。色々と考えていじくってる間に自分の持ち味が生かせなくなってきた様な感じがしていて、それじゃあ意味がないなって思ったので、思い切って元に戻してみたのが正解だったみたいで。なので、このシリーズで今のいい流れを確実なものにして、もっと上で走れる様にしていきたいですね」


<2R>
小松剛之選手
小松剛之選手
   ここは近況1着数が増えてきた小松剛之(写真)を注目選手として推したい。
「確かに、最近は流れがいいみたいですね(笑)。展開に恵まれてるっていうのもあるかなとは思うんですけど、今の成績はやっぱり自信にはなりますよね。一宮は1年ぶりくらいだと思うんですけど、けっこう走りやすかった印象ですね。ただ、400バンクの中では直線が長いので、仕掛けどころをしっかり考えて最終日に1つでも上のレースで走れる様に全力を尽くしますよ」
 野田源一は1着か大敗かといった大味のレースが続くが…。
 「ちょっと波が激しすぎますよね…(苦笑)。ただ、その中でも1着は取れているんで、調子は悪くないと思うんですよ。1着の時は後ろから食われてる訳でもないですしね。ただ、流れが悪かった時に自分で何とかできていないというのがあるんですかね。記念ではそういうケースの方が多くなると思うので、落ち着いて状況判断をして勝ち上がっていきたいなと」


<3R>
濱田浩司選手
濱田浩司選手
   ここは実績で勝る濱田浩司(写真)が本命を背負うことになりそうだ。
「最近はなかなか思う様な結果を残せず、ファンの方には迷惑かけてしまっているかも知れないですけど、調子自体はそこまで悪くはないんですよ。なので、この開催で浮上のいいきっかけを掴めればいいなとは思っていて。しかも、明日は同県の渓(飛雄馬)君と一緒なので、愛媛ワンツーを決めて2日目以降にいい弾みを付けられる様に頑張ります」
 関東勢の前で自在に攻めるのは山下渡
「明日のレースにしてもそうですけど、仕掛けるべきところでしっかり仕掛けられる様にしていかないといけないですよね。このシリーズとにかく後手だけは踏まない様に気をつけていきたいと思います」


<4R>
和田圭選手
和田圭選手
   成績表に1着が目立つ様になってきた和田圭(写真)に大きな注目が集まる。
「ただ、ここ最近は体調を崩して練習できなかったし、それが治って練習を再開しようと思ったら雨が降ったりして、あんまり自転車に乗れていないので、不安といえば不安ですよね。なので、好調とはいえないですけど、調子は『普通』という感じですかね」
 抜群の積極性でラインへの貢献度が高い窪田陽介の動向からも目が離せない。
「でも、最近はあまり積極的に動けていないというか…。先行の決まり手もついてないですしね。なので、明日はポイントが来たら躊躇せずに、きっちり主導権を取ってファンにアピールしたいですね」


<5R>
朝日敦選手
朝日敦選手
   出走表を見て「?」と思った方もいるはず。「朝日敦(写真)」とは「新藤敦」のこと。
「何で名前を変えたのかですよね、よく聞かれるんですよ。『離婚したの?』とかね(笑)。実際のところ、そういうことでは一切なくて、家庭の都合というか、嫁さんのところに養子縁組したんですよ。いわゆる『マスオさん』ってやつですか。というのも、嫁さんのところのお墓を守っていくためっていうか。ちょうど、俺には両親がいないから、ずっと前から考えてたことだったんだけど、子供たちの学校の関係もあって、なかなかタイミングがなくて。今開催が『朝日敦』として走る初めてのレースなんですよ。まあ、声援はどっちでもいいですよ。『朝日~!』でも、『新藤~!』でも、呼びやすい方で。とりあえず、心機一転ということで頑張っていきたいと思うので、応援よろしくお願いします」
  そんな朝日を含め南関ラインを先導するのが田中孝彦
「ここ最近は周りから警戒されているのもあるんですけど、先行できていなくて流れがあんまり良くないですね。ただ、僕の持ち味はやっぱり先行することだと思うし、出切りさえすれば何とかなっているので、このシリーズでは持ち味を出せる様に頑張りたいと思います」


<6R>
小川将人選手
小川将人選手
   最近は目立った成績を残せていない小川将人(写真)だが、地元記念で浮上のきっかけを掴みたいところ。
「今回は追加で地元記念に出られることになったんですけど、その追加が決まってから照準を絞って調整してきましたし、とりあえずやれることはやってきたつもりです。調子も悪くないですし、今回は中部の自力選手がみんな強いので、しっかり付いていくことが出来れば僕にもチャンスが出てくると思うので、前の選手の後輪をしっかり見てゴール前勝負に持ち込みたいと思います」
 前走の小田原で連勝を飾るなど、勝率・連対率ともに上昇中なのが小笠原弘高
「まあ、小田原は前の選手が頑張ってくれたっていうのもあるし、ある程度恵まれていた部分はあると思うんですけど、流れが良くなってきていることは確かだと思うので、何とかこのいい流れを切らさない様にしていかないといけないかなっていうのはありますね」


<7R>
篠塚光一選手
篠塚光一選手
   S級シリーズ中心の斡旋ではあるが、S級でも安定した成績を残しているのが篠塚光一(写真)
「前回の小田原から中3日での参加なので、練習というよりは疲れを抜くことに専念してきました。おかげで、体調的には問題ないレベルですね。S級で成績を残せているっていっても、S級シリーズでのことだし、それもたまたまって感じがしないでもないので(笑)、こういう大きなレースでどれだけの結果を残せるかで真価が問われるんじゃないかなって。そういう意味では、このシリーズは僕にとっても大事な4日間になると思うので、何とかいい結果を残せる様に頑張りますよ」
 6Rの小川同様、林巨人も地元記念出走で奮起する選手の1人。 「もちろん、ここに向けてやれるだけのことはやってきました。平塚記念では初日・2日目と連続9着で落ち込んだりもしましたけど、その次の小田原の初日に1着取れたことで、少し気が楽になったので、今回は最低でも準決勝まで行きたいですよね。まあ、平塚記念より悪い成績っていうのはまずないと思うし、あそこが『底』だとしたら、もうあとは上がっていくだけだとも思うので、地元ファンの方の期待に応えられる様に頑張ります」


<8R>
柴田竜史選手
柴田竜史選手
   深谷知広に引っ張られる様に各地で活躍を見せる96期勢だが、柴田竜史(写真)もその1人。
「いやぁ、深谷は本当に強くなったというか、分かってたことなんですけど、遥か遠くまで行っちゃった感じですよね(笑)。でも、それが刺激になってる部分はあるし、他の96期も頑張ってますから、僕も負ける訳にはいかないですよ。とくに、小川祐司さんや西村光太さんは2人とも豊橋記念で準決勝まで進んでいて、僕だけ記念の準決勝未経験なので、今回は最低でも準決勝進出を目標にしていて。さらに、そこをクリアすれば深谷と対決できると思うんですよ。もちろん、厳しいことは分かってますけど、目標は高い方がモチベーションも上がりますからね。そのためにも、明日の一次予選は絶対にクリアしたいので、誰よりも気合いを入れて臨みたいと思います!」
 先行と捲りを巧みに使い分けS級でも着実に実績を残しつつあるのが吉田裕全
「調子は悪くないですね。点数的にはほぼ来来期のS級はキープできるところではあるんですけど、今開催で大きな着を連続で叩いてしまうと一気に怪しくなってくるかなというのもあるので、しっかり気を引き締めていかないといけないですね。一宮は直線が長い競輪場なので、しっかりと仕掛けどころを考えてラインで決められる様にしていきたいですね」


<9R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
   初日特選最初のレースの注目は柴崎淳(写真)のスーパーダッシュ。
「高松宮記念杯から永井(清史)さんのフレームを借りているんですけど、その宮杯ではギアの面とか何もかもが手探りだったので、あの成績は仕方ないのかなと。まあ、今回もそんなに調子は悪くないですし、地元地区での開催なので、いい手ごたえがつかめればいいかなという感じですね」
 その柴崎に任せる加藤慎平は宮杯を欠場、今開催が約1ヶ月ぶりの実戦復帰となる。
「体調の戻りは順調ですよ。欠場中は色んなレースを見てシミュレーションもしてきましたから。ただ、何回シミュレーションしても深谷には離れるイメージしか湧かなくて(苦笑)。30回やったら29回は離れてました(笑)。でも、明日連係する淳とは相性もいいですし、30回やったら29回はしっかりと付いていけるので(笑)、ラインで上位独占して車券に貢献できれば最高ですね!」


<10R>
新田祐大選手
新田祐大選手
   宮杯の初日・青龍賞でまさかの初日失格となってしまった新田祐大(写真)が雪辱を誓う。
「宮杯では本当に何も出来ずに終わってしまった感じで、ファンの方に迷惑かけてしまって申し訳ないなっていう気持ちですね。ただ、そこから気持ちの切り替えはしてきましたし、その分も今開催は絶対にやってやるんだっていう気持ちで来ましたから。練習も地元に帰ってしっかりできたので、今回こそはファンの方の期待に応えたいと思うので、応援よろしくお願いします」
 吉田敏洋との地元コンビで明日の優秀レース出走を目指す山内卓也
「落車や失格と不運が続いちゃってますけど、とりあえず、今の自分に出来ることはやってきました。もちろん、やり残したこともありますけど、ただ、あれもやればよかった、これもやればよかったって言い出したらキリがないでしょ。だから、今の自分の中ではいい状態だと思います。疲れに関しても問題ないですし。まあ、今回は中部の自力選手がみんな強いので、まずはしっかり付いていって、最後は抜ける様に全力を尽くします」


<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
   史上最速のGIVで時代の寵児となった深谷知広(写真)は、当然、今開催の優勝候補ナンバー1。
「宮杯で優勝してから色々とありましたけど、自分の中では仕上げてきたつもりです。この一宮記念は去年、師匠(金子貴志)の優勝に貢献できた思い出もあるので、今回もあの時みたいにしっかりとラインで決められる様に、中部の中から優勝者を出せる様に、僕は僕の仕事をするだけですね。それに、そうすれば自然と結果も付いてくると思うので」
 その深谷マークは山口幸二で、この両者が不動の人気を背負うことは間違いなさそうだ。
「宮杯の後は支部長としての仕事があったりで、ちょっと大変だったりもしたんだけど、その中である程度は練習できたし、仕上がったんじゃないかなとは思いますよ。調子は悪くないと思います。ただ、今回に限っては前が強すぎるからね~(笑)。俺も離れとるし、弟(富生)も離れとるんでね(苦笑)、今回はしっかり付いていける様にとにかく頑張りますわ」

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