『東日本大震災被災地支援競輪 一宮競輪開場61周年記念競輪(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:6月17日


昨日の夕方から降り続いていた雨も止んだ一宮競輪場で、本日、「東日本大震災被災地支援 一宮開設61周年記念 毛織王冠争奪戦」の2日目が開催されました。メインの11R・優秀「織姫賞」は深谷知広選手の先行に乗った山内卓也選手が快勝。地元・中部勢にさらなる勢いをつけました。その深谷選手もしっかりと2着に残り、敗れて尚強しといったところを存分にアピール。明日の準決勝でも地元・中部勢の大活躍が期待されます。また、イベントでは、2日目まで開催されてきたイベントに加えて、明日は介助犬紹介やスピーチーズのミニライブもありますので、週末の思い出に是非一宮競輪場までお越し下さい。


<1R>
小松剛之選手
小松剛之選手
   打鐘過ぎからの先行勝負で逃げ切った小松剛之(写真)
「打鐘で内が空いたときにはとりあえず中団が欲しいなと思っていたんだけど、前も流していたし、このままだとカマされちゃうなと思ったんですよね。だったら、このまま自分で駆けちゃった方がいいだろうと。後ろが一生懸命残してくれたのもありますけど、一宮で逃げ切れたのは自信になりますし、調子も問題ないと思います」
 齋藤友幸に前を任せた櫻井丈は自らの判断ミスを悔やむ。
「齋藤君が出切った時点で、カマシが来るとしたら外からだろうと思っていたので、内を空けてしまったんですよね。あそこが勝負の分かれ目だったというか、自分のミスで齋藤君には迷惑をかけてしまって悪いことをしちゃいましたね」



<2R>
山下渡選手
山下渡選手
   吉田のホームガマシに乗って直線追い込んだ山下渡(写真)が1着。
「(吉田が)ホームで出切ってからはけっこう掛かっていたし、これは誰も捲って来れないだろうなとは思っていたんですよ。そんな時に後ろを確認したら、重倉(高史)君が外に浮いてるのが見えたんで、これはラインで決まったなと。今日の1着は吉田君の頑張りに尽きますね」
 その吉田裕全も2着に粘り満足げな表情を見せる。
「スタートで中団が取れたのが大きかったです。先行、捲り、飛びつきと全ての作戦を考えていたんですけど、最高のタイミングで仕掛けられました。山下さんとは初連係だったんですけど、ワンツーを決めることができて最高にいい気分です。今日はよく眠れそうです(笑)」


<3R>
吉原友彦選手
吉原友彦選手
   吉原友彦(写真)が逃げる金山栄治の番手奪取から抜け出して1着。
「イン粘りは作戦の1つとしてありましたし、あの展開になった以上引くに引けないですから。何とか上手く決まってくれてよかったし、ファンの期待に応えられたかなと思うので、とりあえずホッとしました」
 増成富夫の捲りに乗って追い込んだ近藤修康が鋭い差し脚発揮して2着。
「増成さんの捲りで上手くスピードに乗ってくれましたね。今日の2着は増成さんのおかげです。これで、僕自身いい流れに乗ってくれるといいんですけど」


<4R>
開坂秀明選手
開坂秀明選手
   主導権奪った小谷田公則マークの開坂秀明(写真)が難なく抜け出し快勝。
「矢内君が前を切ってくれたのが大きかったですね。それで、小谷田がカマシやすくなったのもあるけど、ここしかないっていうタイミングで行ってくれました。しかも、2車なのに、躊躇なく仕掛けてくれて、その気持ちが嬉しかったです。あとは、その気持ちに応えるためにも1着を取るだけだったんですけど、小谷田を残しての1着がベストでしたね。2着だと明日は選抜ですけど、3着だと一般になっちゃうんで。だから、小谷田には悪いことをしてしまったけど、僕としてはこの1着でいい弾みが付きそうです」


<5R>
飯嶋則之選手
飯嶋則之選手
   二次予選最初のレースは飯嶋則之(写真)が巧みなコース取りから1着ゲット。
「バックでアンコになった時に危ないかなとも思ったんですけど、岡田(征陽)君が上手く捌いてくれましたね。あとはそのスピードをもらって、無我夢中で踏みました。それで、何とか突き抜けることが出来て良かったです」  
 逃げた和田圭マークの有坂直樹が2着で準決勝進出。
「苦しかった~。5レースなんて早いレースだったから、変に緊張しちゃいましたよ。ただ、これで明日は最悪でも9レースと遅いレースになるし、朝から少しはゆっくりできるんで良かったです(笑)」


<6R>
加藤圭一選手
加藤圭一選手
    田中孝彦が先行、番手の加藤圭一(写真)が、田中誠の捲りを牽制しつつ抜け出し1着。
「孝彦はホームで流していい感じで踏んでいたし、僕もかなり引きつけて牽制したので、一発で仕留めたつもりだったんですけどね。ただ、田中(誠)君も僕の牽制を想定してタイミングをずらして捲ってきてましたね。残してやれなかったのは残念ですけど、とりあえず結果は出ているんで良かったです。昨日の落車の影響はないと思いますし、踏み出し重視のセッティングもいい感じですね」
  2着入線は田中誠の捲りを利した三宅伸
「(田中)誠はちょうどいいタイミングで持ってこられちゃってたね。その後は落ち着いてコースを探したんだけど、ここは直線が長いから外を踏みたかったんだけど、そこまでの余裕がなかったね。ただ、(田中)誠も持ってこられながらも3着に残ってくれたし、とりあえずはホッとしました。最近は腰の痛みも出ていないですし、状態的には悪くないと思いますよ」


<7R>
吉永好宏選手
吉永好宏選手
    濱田浩司の捲りにスピードをもらった吉永好宏(写真)の直線強襲が決まる。
「濱田さんがホームから積極的に仕掛けてくれたおかげでチャンスが生まれました。あのまま7番手だったら厳しい状況だったんでね。まあ、あとワンテンポ早く仕掛けていればラインで決められたかも知れないですけど、そこは仕方ないです。西村(豊)君を内にキメて自分が踏むコースを作れたのはイメージ通りでしたし、レースは見えてますね」
  吉永に任せた大前寛則が3着で準決勝への切符を手にする。
「昨日、増成を残せなかったのは残念だったけど、今日もラインが頑張ってくれて恵まれてますね。それに、今日は前のレースで(三宅)伸が準決勝進出を決めていたので、それもいい刺激になりました」  
  捲り不発の石毛克幸は首を傾げる。
「今日の展開で捲れないのはマズいっすよね。完全に踏み合いになってましたもんね。何か、悪い意味でタイミングがあっちゃったというか。落車の影響は多少あるとは思いますけど、それにしてもなぁ…」


<8R>
佐々木龍也選手
佐々木龍也選手
   逃げた柴田マークの佐々木龍也がベテランの貫禄見せ付ける白星。
「今日の柴田は落ち着いていましたね。誰にも捲られない様に踏んでましたから。彼はまだまだ強くなりますよ。本当によく頑張ってくれましたし、3番手を固めてくれた宮倉(勇)さんのおかげもあって、ラインの力で勝つことが出来ました。昨日は自分のミスもあって9着でしたけど、今日は1着取れたし、このままいい流れをキープしたいですね」


<9R>
竹内智彦選手
竹内智彦選手
    ライン2車ながら果敢な先行勝負を見せた飯野マークの竹内智彦(写真)がきっちり差し切って1着。
「(野田)源ちゃんが切ってくれたのが大きかったですね。それにしても、2車でも、今日は先行が正解だったのかも。捲りに構えてたら8・9番手になっちゃいますからね。まあ、先行してくれた以上は、あとはどうやって残すかを考えながらのレースだった訳ですけど、しっかりワンツーを決めることが出来て良かったです」 
 末脚よく粘り込んだ飯野祐太が2着で北日本ワンツーの完成。
「スタートは前から2番目が欲しかったんですけどね。野田さんが3番手に入っているのは見えていたんで、捲られない様に踏んでいたら脚に来ちゃったんですよね。4コーナーでは踏みなおしたんですけど、その(脚に来ていた)分粘りきれなかったかなと。昨日のレースでは失敗しましたけど、今日は行くべきところで行けたんで、脚の感じは悪くはないと思います」


<10R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
   1コーナーからのパワー捲りで逃げる古屋琢晶を粉砕した吉田敏洋(写真)が1着。
「今日みたいな追い風で7番手に引いたらマズいなとは思っていたんですよ。それに、他のラインは僕をどうやったら後方におけるかっていう作戦を考えてきていたと思うんですけど、僕が先に動くケースは想定してなかったと思うんです。僕もそんな感じで構えていたんですけど、体がいい意味で勝手に動いてくれたおかげで結果的に捲り切ることが出来たんじゃないかなと。それもこれも昨日あっての今日だと思うんです。昨日の先行が気持ち的な面で自分にもプラスになったし、今日の対戦相手にもプレッシャーになったと思うんで。去年11月の一宮記念より状態は全然いいし、これで中部勢がかなりの数、準決勝に乗ることになるので、最大の山場である明日に向けて気合い入れていきますよ」
 山中貴雄の奇襲・イン粘りにより吉田との連係が崩れた山口幸二だが、見事に立て直しての2着で、「現地集合」のワンツー決着。
「先行なら付いていけたんだけど、敏洋が捲りにいく瞬間だったから、離れてしまって。それでも、何とかあいつとワンツー決められて良かったですよ。それにしても、あれだけ脚使ったのに、よく2着に届いたよね。だけど、昨日は深谷に離れてしまっているし、自分でも調子がよく掴めていないっていう感じかな」


<11R>
山内卓也選手
山内卓也選手
   地元の山内卓也(写真)が逃げる深谷を差し切って1着。
「深谷は落ち着いて前を抑えて逃げてくれたし、駆け出しは楽でしたよ。ただね、バックからの踏み直しがメチャクチャきつかった…(苦笑)。本当、グングン加速していく様な感じで、これでみんな離れていくんだろうなとか思いながら、それでも自分のペースで踏んでいったら、何とか付いていけたんでホッとしました。だから、最後は抜いたかどうかなんて全然わからなくて。多分、練習では離れてたでしょうね(笑)。明日も厳しいメンバーですけど、今日みたいに深谷とワンツー決められる様に頑張ります」 
 当然、深谷知広もきっちりの逃げ粘っての2着で、ファンの期待に応える。
「スタートしてから、道中とずっと重かったんですよね。もちろん、出切ってからも軽くなる様なことはなくて。これは疲れとかの問題じゃないと思うんですよ。状態はいいですから。なので、明日・明後日もしっかりと修正して地元から優勝者が出せる様に自分の仕事をしたいと思います」  
 深谷ライン3番手を固めた服部竜二は3着で地元上位独占に胸を撫で下ろす。
「2周目のホームでみんなバック踏んだ時があって、あそこからキツかったですね。深谷は最終バックからさらに掛かっておったし、3番手でも付いていくのがやっと。本当にキツかったですよ(苦笑)。でも、地元3人で決められて本当に嬉しいし、このいい流れのまま明日、明後日と戦いたいですね」

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