『一宮競輪開場62周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:10月26日
 一宮競輪開場62周年記念「毛織王冠争奪戦」は2日目を迎えた。晴天の下、優秀競走「織姫賞」をメーンに、二次予選6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。落車が多発し、高配当が続出する荒れ模様の1日となった。明日は準決勝3個レースをメーンに争われる。
 明日も場内では車券勉強会や競輪選手と日替わりゲームで対決するイベント、日本競輪選手会愛知支部による「ギヤ乗り比べ」など、多彩な催しで開催を盛り上げます。ぜひ、一宮競輪場でお楽しみください。
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松坂英司選手
松坂英司選手
 二次予選一発目のレースを勝ったのは松坂英司(写真)だ。田中誠のイン粘りに遭い、田中晴基の番手を明け渡したが、3番手で立て直して差し返した。
 「粘られるのは頭にあったんですけどね。踏み遅れてしまった。決められないのは力不足。田中晴基君に申しわけないことをしました。勝てても内容が悪いですね」
 まくった西村光太のスピードをもらった金田健一郎が2着に突っ込んだ。
 「西村君が頑張ってくれたおかげ。ある程度までいってくれればね。車は流れているし、伸びていますね。僕の場合は前次第。流れしかないですから」
 イン粘りから番手を奪った田中誠は3着で準決進出を決めた。
 「2人でやり合ってくれる展開が理想だったんですけどね。晴基が来て勝負するしかないと思いました。番手を取って余裕がなかった。あればまくりにいけるんですけどね。いっぱいいっぱいでした」

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大槻寛徳選手
大槻寛徳選手
 永澤剛がタイミング良く主導権を握って北日本ペース。大槻寛徳(写真)が番手から鋭く追い込み、久々の勝ち星を挙げた。
 「荒井(崇博)さんを後方に置きたかったし、一番いい展開になりました。こんなにいい展開は久しぶり。1着は久々なので、めちゃめちゃ嬉しい。もう一生、勝てないんじゃないかと思っていました。永澤もけっこうタレていたけど、一緒に勝ち上がれて良かったです」
 大塚玲が4番手確保からのまくり追い込みで2着に強襲した。
 「考えていた通りのレースができました。理想はもう少し早く仕掛けたかったけど大事にいかせてもらいました」
 永澤剛が最後までしぶとく逃げ粘り、3着に踏ん張った。
 「積極的に動けました。車番はやっぱり大事ですね。仕掛けやすい展開になった。今回からギアを初めて4.08に上げたけど重く感じる。明日は下げるかもしれません」

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東龍之介選手
東龍之介選手
 東龍之介(写真)が格上相手に大金星。番手まくりの小嶋敬二を追う形から渾身のまくり追い込みを決めた。
 「このメンバーで1着は自分でもびっくり。相手も相手なんで自分で動いて位置をまず取りにいきました。あとは緩んだら仕掛けようと。今回は先行できていないので、明日はしっかり主導権を取ってアピールします」
 人気の濱田浩司は後方8番手から猛追して2着に。
 「人の動きをアテにしてはダメですね。少しでも前にいないと厳しい。あの展開で2着まで届いたから脚は悪くないと思います」
 先制したのは大先輩に前を任された竹澤浩司。小嶋敬二は最終2コーナーから番手まくりを打ったが、最後は力尽きて失速した。
 「コーナーで竹澤がタレてきたので、出ていくしかなかった。最後はいっぱいでした」

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小倉竜二選手
小倉竜二選手
 井上嵩が得意のカマシで先制。これに乗った幸田光博がきっちり勝機をものにした。
 「井上君はいいダッシュだったし、強かったです。あれでも8割ぐらいの踏み出しらしいので、10割でいかれたら付いていけなかったですね。狙っていた通りの展開になってくれました。井上君の番手は初めてだったけど恵まれました。2人で勝ち上がりたかったですね」
 北津留翼のまくりは不発。小倉竜二(写真)は2センターで白戸淳太郎にからまれながらも2着に強襲した。
 「北津留君は2回ぐらい仕掛けるタイミングを逃しましたね。厳しい展開をしのげたから悪くない。1着までいきたかったですけどね」
 松谷秀幸は3番手をさばいたが、そこからイメージ通りに車が出なかった。
 「自分で動いて位置を取れたし、やることはやった。そこからいけるいけないは今の調子。2コーナーで仕掛けられなかった。デビューしてからこんなに状態が悪いのは初めてですね」

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矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
 矢口啓一郎(写真)が後ろが落車するアクシデントにも動じず力強く逃げ切った。
 「誰が転んだのか分からなかったですね。でも、自分のペースを崩さずに踏んでいれば、まくられることはないと思っていました。兵藤(一也)さんが落車してしまったので素直には喜べませんね」
 番手にはまった萩原尚人がそのまま2着に流れ込んだ。
 「矢口さんをいかせて4番手じゃ面白くないですからね。突っ張って高橋(和也)君を出させようと思ったら、内から来て番手に入れた。身体が勝手に反応しました。ラッキーでしたね。今日は流れ1本です」

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内藤秀久選手
内藤秀久選手
 吉田敏洋が前受けから突っ張り先行。中団からまくった田中孝彦の惰性を借りて内藤秀久(写真)が鋭く伸び切った。
 「田中君が前々に頑張って踏んでくれました。結果は僕が1着ですけど、展開を作ってくれたあいつのおかげ。伸びているし、感じはいいですね。状態はこの1年のなかでピークにきている。明日も期待してください」
 地元の笠松信幸が前残りの2着。吉田と一緒に勝ち上がれなかったことを悔やむ。
 「考えていた展開と全く違った。敏洋が頑張ってくれたおかげで準決勝に乗れました。何とか一緒に勝ち上がりたかったんですけどね。明日は厳しいメンバーだけど、チャンスは絶対にあると思うので頑張ります」

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佐藤友和選手
佐藤友和選手
 優秀競走の「織姫賞」は、新田康仁、浅井康太で最終ホームから激しいもがき合い。立ち遅れた佐藤友和(写真)だが、後方からのまくり追い込みで鮮やかに突き抜け、連勝を飾った。
 「スタートの位置で失敗。読み通りにいかずに、ああいう展開になってしまった。今日のレースならギアを落として正解。明日はまた考えます」
 落車を避けて態勢を立て直した加藤慎平が佐藤を追って2着に入った。
 「昨日、今日と走る前はかなり緊張しました。目の前の落車を避けられたし、感じも良かったです。集中して走れているのが一番。神経が研ぎ澄まされている感じですね」
 最後は佐藤、加藤の強襲に屈したが、新田康仁は浅井との踏み合いを制して突っ張り切った。
 「きつい展開でしたけど、力は出し切れました。感じは悪くなかったです。明日もしっかり頑張ります」
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