『名古屋競輪開場60周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:3月27日
名古屋競輪開場60周年記念「金鯱賞争奪戦」が開幕した。主力組の特選レースでは地元の吉田敏洋をはじめ、永井清史、加藤慎平らの中部勢は相次いで着外に敗れ、二次予選からの巻き返しとなった。
本場ではたくさんのイベントが予定されております。開催を通して、先着入場者1500名様(3,4日目は1000名様)に各種プレゼントが配布されます。また、明日の28日はアスリートジャパンミニトークショー(ギャオス内藤・高橋智)、ストラックアウトDE野球教室、世界の山ちゃん出張屋台、早朝予想会などが予定されております。こちらもどうぞお楽しみに。
<1R>
川井利晃選手
オープニングレースは片折亮太がチャレンジャーらしく積極的に主導権を奪うと、最後は番手の
川井利晃(写真)
が抜け出して1着を手にした。
「今日はホント恵まれましたね。片折君があんなに目一杯行ってくれたし、中団がもつれていて後ろから誰も来なかったし。朝の1レースで1着が取れて嬉しいですね」
逃げた
片折亮太
は4着。僅差で二次予選進出を逃した。
「くそー!(3着内に)残れると思ったんですけどね。押さえてたらすぐに後ろから来ると思ったし、行かれたらおしまいだから、はじめに踏み過ぎてしまった。そこからは内外を見ながら駆けられたんですけどね。3着がよかったです」
<2R>
須藤誠選手
須藤誠(写真)
が7番手からまくって快勝。石井毅と南関ワン・ツーを決めた。
「宮本さんのすんなりの先行になってしまったし、7番手だけど落ち着いていこうと思ってました。練習はできていないけど、そのぶん休めたんで軽い感じでした。レースは集中できたけど、終わってからは(兄弟子のことを)悲しいというか思い出してしまって…。何とも言えないですね…。今日はライン3車だったけど、4番手に富澤(勝行)さんが付いていてくれると思って、気持ちだけで頑張りました」
まくられたものの、
宮本憲
が3着に粘って二次予選進出を決めた。
「7番(須藤)がカマしてくるかと思ったけど来なかった。自分のタイミングで仕掛けられたし、マイペースにも持ち込めました。それでまくられたんだから仕方ないですよ」と、納得の様子。
<3R>
渡部幸訓の先行に乗り、
海野晃
が直線で抜け出して1着となる。
「渡部君が思い切って行ってくれたし恵まれましたね。中団がもつれてるのは全く分からなかったし、今日は全て渡部君のおかげ。最後に3番(田中雅史)が内からきたのが見えたんで焦ってしまい、早めに踏んでしまったんで悪かったですね」
地元の
田中雅史
は中団内に包まれ、まさかの不発。引き揚げてきた検車場内で呆然とする。
「内をすくって行こうと思ったけど、躊躇してしまい、その間に閉められてしまった。すんなり引いてから巻き返せばよかったね。今回、調子は良いし気持ちも入ってたけど、組み立てで完全に失敗しました」
<4R>
清水広幸選手
高橋和也
が中団まくりを決めて快勝。4レースで敗れた田中雅史の敵を討った。
「6番(引地正人)が前を取ったし突っ張るかも知れないから初手は中団を取りました。ジャンで行こうと思ったけど、後ろの動きが全くなかったんで中団に入り直しました。そこからは落ち着いて自分のタイミングで出ました。前回落車しているけど、今日1着が取れたんで体は問題ないです」
清水広幸(写真)
が好マークして2着に流れ込んだ。
「高橋君は踏み出しはそんなではないんだけど、3コーナーからグングン掛かっていく感じだったからキツかったよ。最後は抜けると思って車を外にはずしたけど、全然ダメだったね。自分が抜いていれば後ろの長村(達也)さんが3着に入れたんだけど。悪いことをしました」
<5R>
5レースは鈴木雄一朗が先行。7番手に置かれた
稲吉悠大
だが、力強くまくって1着を手にした。
「誰かに振られても乗り越える自信があったけど、ジワジワと行ったから高橋(武)さんに持ってこられたときは危なかったですね。でも、ワン・ツーが決まったし良かったですよ」
同県の
高木和仁
は「3コーナーで(稲吉が)止まったかと思い内に下りようとしたら、もう一回踏んで行ったから慌てて外を踏みました。2着に入れてよかったですよ」と、ワン・ツーを喜ぶ。
鈴木雄一朗
は9着大敗。ガックリと肩を落とす。
「良い展開に持っていけたし、久しぶりに風を斬って良い感じだったんだけど、あっさり行かれてしまった。手嶋(靖)さんが中団から早めに踏んできたってことは、自分の掛かりが良くなかったってことでしょう」
<6R>
佐野梅一選手
前受けの佐野梅一がジャン過ぎで腹をくくって先行し、
山岸正教
がゴール寸前で差し切った。
「今日は佐野君のおかげ。安心して付いていったけど、4コーナーで(佐野が)また踏み返した。これはヤバいと思って自分もゴール前で踏み込んだら何とか抜けました」
佐野梅一(写真)
は引き揚げてくるなり、ドッカリと腰を下ろした。
「先行屋ではないからキツいですよ。誰も押さえに来ないから、ジャンの3コーナーで腹をくくりました。向かい風が強かったけど、出切ってからは良く踏めていたし、脚は軽かったですね。あれだけ踏み切れていれば上出来です」
<7R>
疋田敏選手
三槻智清が単騎でまくって出ると、
柴崎俊光
が番手に巧くスイッチ。最後は柴崎が早めに抜け出し、地元の疋田敏とワン・ツーを決めた。
「ジャン過ぎで前に行こうと思ったけど、(小林大介と)モガキ合ったらダメだしどうしようかと思ってたら、疋田さんが巧く中団を取ってくれたんで助かった。ここに来る前から体の状態がつかめなかったけど、しっかり反応できてるんで悪くないと思います」
疋田敏(写真)
は柴崎を好援護し2着に入った。
「自分が先に下りて中団を取ってあげないと、内からシャクられてしまうからね。三槻がまくってきたときはキツかったけど、あれを見ずにすぐに追い掛けてくれたのが良かったね。自分も最後はうちをすくわれないように、ガッチリ内を締め込みました。今日はお客さんの声援が大きかったし、自分も気合が入ってました」
<8R>
伏兵の
鮒田博文
が1着となり波乱となった。目標の笹倉慎也を追走から2センターで内を突き、直線では中を割って突き抜けた。
「笹倉君が頑張って中団を取ってくれたし、あとはコースが空くのを待って踏みました。選抜になるとメンバー皆強いから、かえって自分は気楽に走れました。思ったより伸びは良いですね」
2着は
小埜正義
。7番手に置かれたが鋭くまくって直線で外を強襲した。
「3番(笹倉)が前に追い付く勢いでまくり切ると思ってたけど、止まってしまったんで、慌てて自分で外を踏みました。最後は良く伸びたと思う」
<9R>
五十嵐力選手
単騎の
五十嵐力(写真)
が一発やってのけた。前受けから巧く中団を確保すると、小岩大介のブロックをかいくぐって快勝した。
「すんなり中団がとれたのが全てだけど、まくれたのはタマタマですよ。明日は自在タイプがそろってるんで、良く考えて走ります」
吉本卓仁の先行に乗り、
小岩大介
が2着に入った。
「五十嵐さんをしっかりと止め切れればよかったんですけどね。永井さんがいつカマしてくるのかとずっと思ってたし、バックも五十嵐さんの上を来るんじゃないかと思った。ずっと緊張してましたよ。最近ずっと展開に恵まれているし、今日もそうでしたね」
兵藤一也
が佐藤悦夫の後ろから鋭く伸びて3着に入った。
「前の動きをギリギリまで待って、4コーナーから踏んだだけ。自分では伸びたとは感じなかったけど、ずっと練習はできているんで悪くないでしょう」
<10R>
新田康仁選手
10レースは
大塚健一郎
が1着。中川誠一郎が後方になり、自身も8番手に置かれる苦しい展開となったが、巧みなコース取りで見事に勝利を手にした。
「前のレースで小岩が頑張ってたんで刺激になった。厳しい展開だったけど、2センターからは落ち着いてコースが見えたし調子も良いと思う」
2着となったものの、
新田康仁(写真)
のデキも光った。中団をキープするとバックからスパート。逃げた伊原克彦をひとまくりした。
「ジャンで前を叩こうと思ったけど行けなかった。でも、すんなり中団が取れたし、すぐにニュートラルに入ったけど、あそこ(バック)で行かないと被ってしまうんでね。車の出は良いし、前回より調子は良いですね」
笠松信幸
は3着に入ったが、「新田さんを止められなかった。コーナーでくれば止められたけど、直線で並ばれたんで止められなかった」と、悔しがる。
<11R>
友定祐己選手
11レースは友定祐己のまくりが炸裂。吉田敏洋が叩いたところをすぐさままくると、追走した
小倉竜二
がゴール寸前で差し切った。
「友定が良いタイミングで行ってくれたね。自分も感触はマズマズかな。明日も友定に頑張ってもらいます」
友定祐己(写真)
はギアチェンジが奏功したが、「今日はギアを(3.71)上げたんだけど、重たくて回ってないですね。菅田君が流してたところを吉田君がすぐに行ったんで、それを目掛けて自分も行った。重たくて調子が全く分からなかったし、このギアだと3日間持たないんで明日は下げます」と、明日の「太閤賞」は修正して挑む。
栗原厚司
は離れながらも懸命に追走し、3着を確保した。
「踏み合いになりそうな雰囲気があったんで友定君のラインに付いていった。離れたけど、あおりがなかったから何とか付け直せましたね」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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