『東日本大震災被災地支援 名古屋競輪開場62周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:3月24日
 本日から「東日本大震災被災地支援 名古屋開場62周年記念 金鯱賞争奪戦」が始まりました。地元・中部勢はもちろんのこと、関東勢と南関勢の活躍が目立った1日となりましたが、とくに、10レースで見せた木暮選手の上がりタイム11秒2の快速捲りには目を見張るものがありました。そんな木暮選手も出場する明日のメインレースは優秀「太閤賞」。深谷選手が先導する中部ラインがやや強力ですが、他ラインも一発を十分に秘めており、目が離せないレースとなること間違いなしですね。
 さて、明日のイベントですが、「BOYS AND MENステージ(5R発売中、10R発売中)」、「BOYS AND MENと競輪講座(7R発売中~)」、選手会ステージ介助犬PR【レース予想】(4R発売中)」、「選手会ステージ介助犬PR【オークション】(6R発売中、BOYS AND MEN参加)」、「選手会イベント ヴァンガード【カードゲーム大会】(10:30受付開始、11:001回戦開始。※参加希望者多数の場合、ご参加いただけない場合があります)」、「あべにゅうぷろじぇくと feat.佐倉紗織(3R発売中、8R発売中)」と、日曜日だけあって充実のラインナップとなっております。この機会に是非、ご家族やお友達をお誘い合わせの上、名古屋競輪場までお越し下さい。
<1R>
須藤雄太選手
須藤雄太選手
 高橋陽介の先行に乗って直線追い込んだ須藤雄太(写真)が名古屋記念のオープニングを制す。
「東(鉄也)さんの捲りが止まったのは見えたんですけど、菊谷さんがすごい勢いで来るのが分かったんで、前に踏ませてもらいました。ラインで決めるのが1番良かったんですけど、そこは自分の技術不足が出てしまって。ちょっと見た目が悪かったですかね。それでも、1着で勝ち上がれているから調子はいいと思うので、また明日頑張ります」
 2着には7番手からの捲り追い込みが届いた菊谷信一が入線する。
「本当はホームで追い上げようかとも思ったんですけど、打鐘で脚使ったし、ムリヤリいくだけの脚が残ってなかったですね。でも、東さんは絶対に仕掛けるだろうし、それを目掛けてと思って。よく届いてくれたなとは思いますけど、ちょっと組み立てが甘かったですね。そこはしっかり反省して明日に臨みたいと思います」

<2R>
溪飛雄馬選手
溪飛雄馬選手
 越智展孝が先行する中、吉田裕全の番手勝負を凌いだ溪飛雄馬(写真)が1着。
「越智がよく頑張ってくれましたね。吉田君に粘られるのは全然想像してなかったんですよ。だけど、あれは展開上仕方なかったと思うし、その上で僕ももっと早く番手戦に決着をつけておかないといけなかったね。番手戦が長引いてしまって、かなりキツくなってしまったし、感触的には最後に交わされたかなと思ったけど、1着取れて良かった。何といっても今年初勝利だから(笑)。これで流れが変わってくれるかな」
 その溪後位に切り替えた朝倉佳弘を交わした真崎新太郎が2着に突っ込む。
「自分の中では捲り追い込みにいってもいいかなと思ってたんだけど、吉田も頑張っていたし、外に浮いてくるかなと思って。朝倉は最後には絶対に外を踏む選手だし、自分はコースだけ絶対に間違えない様にと思って。何とか結果に繋がってくれたので良かったです」

<3R>
荻原尚人選手
荻原尚人選手
 前受けの荻原尚人(写真)が打鐘で近藤を、最終ホームで中井太祐を突っ張って逃げるとそのまま押し切り勝ち。
「今日は脚を使わないでいい位置を取りたかったんだけどね(笑)。前を取らされちゃったから。完全に予想外の突っ張り先行。それにしても逃げ切ったのは本当に久々ですよ。いつ以来だったかな? まあ、みんな脚を使っていたから逃げ切れた様なもんですけど、一次予選を突破できたのは良かったかな」
 荻原に突っ張られはしたが、そのまま番手にはまった近藤保が2着に続く。
「恵まれましたね(笑)。まさか、突っ張られるとは思ってなかったです。ただ、それで結果的に番手にはまれたのはラッキーでしたね。記念で二次予選に進めるのは初めてのことなので、そこは嬉しいです。あとは、明日こそ自分のレースが出来る様に頑張るだけですね」

<4R>
萩原孝之選手
萩原孝之選手
 先行・佐藤龍二マークの萩原孝之(写真)が最終ホームでカマしてきた松尾と絡んでしまうが、そこを凌ぎきっての直線勝負で1着。
「佐藤があそこまで行ってくれた以上、番手を守るのが僕の仕事ですから。松尾さんが後ろに入ったのは分かったので、ちょっと怖かったですけど、佐藤を(3着に)残すこと出来た上での1着なので、いい形になったかなと。今日は本当に佐藤の気持ちが嬉しかったし、それに応えることが出来たので、とりあえずホッとしました」
 一方、松尾淳は3番手で態勢を立て直し萩原に続いての2着もやや浮かない表情。
「本当は(佐藤を)叩いて先行しようと思ったんだけど、自分の中で半信半疑のまま踏んでいったのが失敗でしたね。鰐渕(正利)さんに入れてもらったのは良かったんですけど、その前に色んな動きの中で脚を使ってしまっていたので、もう残ってなかったですね。自分だけが届く様な形になってしまって、鰐渕さんには本当に悪いことをしてしまいました…」

<5R>
吉田健市選手
吉田健市選手
 坂口の捲りに乗って差し脚伸ばした吉田健市(写真)が地元記念初戦を白星で飾る。
「坂口は最高のタイミングで行ってくれましたし、踏み出しも良かったですよ。松戸で彼と連係したことがここで生きましたね。まあ、その時は離れてしまってるんですけど(笑)。地元記念の1着はやっぱり気持ちいいですね。ここに向けてやってきた成果が出てくれたかなと。最高のスタートが切れて本当に嬉しいです」
 その坂口晃輔もしっかり2着に残っての中部ワンツーで人気に応える。
「残り1周切ったらどこからでも踏んでいこうと思っていたんですけど、昨日からの雨でちょっとバンクが重くなってましたね。抜かれる予定はなかったんですけど(苦笑)、ちょっとロング捲りみたいな感じになったし、昨日、今日の朝と雨でバンクで自転車に乗れなかった分、感覚的な部分が…。でも、今日のレースで脚に引っかかりみたいなものが出たのは収穫だったかなと思います」

<6R>
西谷岳文選手
西谷岳文選手
 西谷岳文(写真)が最終2コーナーからの捲り一閃で快勝。
「上手く展開が向いてくれましたね。前回の決勝からギアを落としたんですけど、これも良かったのかなと。まあ、本音を言えば大井(啓世)さんと近畿3人で決めたかったなといのはありますけど。ホームでもう少し早くいかないといけなかったかなとは思いますけど、中団がもつれているのをちょっと見てしまって。それでも、ある程度は自分のタイミングで仕掛けられたし、脚の感触も悪くなかったと思います」
 逃げる天田裕輝にマークしていた山下渡は絶好の展開を生かせずの3着。
「捲ってきた西谷さんを牽制しにはいったんですけど、凄い勢いでしたからね。その後は自分で前に踏んでいくか、もう1回天田の後ろに戻って直線勝負に懸けるか迷ってしまって。あれだけ天田が頑張ってくれたんで、その気持ちには応えたかったんですけどね。本当はもうちょっと車間を空けられていれば、対応できたかもしれないと思うと、やっぱり悔しいですね」

<7R>
大谷靖茂選手
大谷靖茂選手
 打鐘過ぎ4コーナーで三ツ石康洋を叩いた大谷靖茂(写真)がそのまま押し切り勝ち。
「逃げ切りは出来過ぎです(笑)。地元記念で会心のレースが出来て本当に嬉しいですね。レース前はかなり緊張してたんですけど(苦笑)、バックがすごい流れたし、自分でも掛かってるのが分かったんで、そう簡単には捲られないかなと。それに、番手の馬渕さんにも気合いを分けてもらった様な感じですかね。状態はいいと思いますよ。明日からも今日みたいなレースが出来る様に頑張ります」
 大谷マークの馬渕紀明が続いての中部ワンツーが見事に決まる。
「大谷は落ち着いていましたね。僕も車間空けたりしてたんだけど、ちょっと抜けなかったね。でも、それは仕方ないし、とりあえずワンツーを決められたことが良かった。明日の二次予選も頑張って、いい結果を残したいですね」

<8R>
根田空史選手
根田空史選手
 一次予選最後のレースは根田空史(写真)がパワー溢れる先行勝負から逃げ切って1着。
「打鐘からの先行だったんで、本当にキツイ…。それでも何とかペースに持ち込めたのは良かったかなと。しんどいんですけど、気持ちいい逃げ切りですね。今日、これだけしんどい先行をした分、明日以降はもっと楽になると思うんですけどね。ダービーで深めた自信が今日に繋がってるかなと。あの時は500バンクだったから後ろに抜かれてしまってますけど、4コーナーまではS級上位相手に勝負できてましたから。S級に特昇した頃が1番乗れていたと思うんですけど、その頃に比べても80%くらいは戻ってきてるんじゃないかなとは思いますけどね」
 法月成祐は根田を交わしきれずにやや苦笑いを浮かべながらのコメント。
「根田は普通に強かったね(笑)。自分では『チョイ差し』が決まったかなと思ったんだけど。自転車のセッティングがまだ出ていないので、そこをいじって調整していけば何とかなるかなと。あとギアもね。まあ、感じ自体は悪くないんで、もうちょいってところかな」

<9R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
阿竹智史選手
阿竹智史選手
 阿竹が主導権を奪うと、その3番手を巧みに捌いた柴崎敦(写真)が鋭く伸びて1着。
「道中からけっこう楽だったし、踏み出しも問題なかったかなと思いますね。阿竹さんと松坂(洋平)さんがもがき合うとは思わなかったですけど、自分の中では冷静に対処できたんじゃないかなと思います。(5レースで)後輩の坂口(晃輔)が頑張っていたので、それはすごく刺激になりましたね。僕も負けてはいられないですから」
 成田との急造コンビ結成となった阿竹智史(写真)だが、ダービー王の猛追を振り切っての価値ある2着逃げ残り。
「今日だけは絶対に先行してやろうと思ってました。せっかく成田さんが任せてくれた訳ですしね。結果的に先行してよかったです。さすが、ダービー王は上手いこと残してくれますね。昨日の夜は緊張して寝付きもあんまりよくなかったんで、何だか疲れました(笑)。でも、自分の仕事は出来たと思うので、とりあえずホッとしました」
 その成田和也は絶好の展開ながら何とか3着で優秀レースに滑り込む。
「自分としては抜けそうな感覚はあったんですけど、しっかりと踏み直されましたね。後ろもみんな脚を使っているから、そんなに早めには来ないだろうと思ったのもあったんだけど、風も強くて重かったのもあったかな。まあ、やっぱり阿竹君が思った以上に強かったですね。それでも、せめて抜かないとダメでしたね(苦笑)」

<10R>
木暮安由選手
木暮安由選手
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 最終2コーナー8番手の木暮安由(写真)が鮮やかな捲りを炸裂させての白星。
「後ろに稲村さんが付いているし、後手を踏んでしまったらそのまま8・9着だろうなというのがあったので、イチかバチか踏んでみたら自分の思ってた以上に自転車が進んでくれたなという感じですね。だけど、中団を取れなかったのは完全に失敗。位置取りがヘッポコでした(苦笑)。脚はヘッポコではなかったんですけどね」
 木暮マークの稲村成浩は2着に納得の表情を見せる。
「木暮の捲りは本当にいいスピードだったね。まあ、付いていくのは問題なかったんですけど、あれを交わすのはさすがに厳しいかなというのがあったので、この結果については納得ですかね。木暮とは相性もいいですし、その辺のアドバンテージが生きたのかなと。まあ、あのスピードの捲りに付いていけたので、状態は悪くないと思いますよ。明日も木暮との連係になると思うので、今日みたいにワンツー決められる様に頑張ります」
 地元記念で積極果敢なレースを見せた吉田敏洋(写真)だが、末脚を欠いてしまい6着に敗れる。
「あれだけの先行をしたので、もうバックでは一杯でしたね。でも、今日は強引なレースをしたいと思ってましたし、よっぽどのことがない限りは誰も前に出させるつもりはなかったので、それが出来たという点では良かったのかなと。ただ、打鐘の4コーナーで守谷(陽介)に並ばれたのが痛かった。その前に内を見て、外を見て、もう1回内を見たのが余計だったかな。それでも、これも自分で動いた結果ですしね、感じよく踏めたので手応えみたいなものは掴めましたね」

<11R>
北津留翼選手
北津留翼選手
深谷知広選手
深谷知広選手
 逃げる深谷マークの朝日勇が離れたことでその番手にはまった北津留翼(写真)が直線で抜け出す。
「本当は突っ張るつもりで踏んだんですけど、(深谷が)全然違うスピードで。その分、付いてた朝日さんもキツかったみたいで、上手く番手に入ることができたかなと。その後、すぐに1センターから仕掛けようと思ったんですけど、深谷君がもの凄い踏み直しをしたんで、このまま踏んだらヤバイかなと思って、もう1回番手に入り直して。深谷君もその踏み直しで脚を使ったみたいで、その分だけ僕が抜けたのかなと。初めて深谷君相手に1着を取ることが出来たんですけど、突っ張り切れなかったっていうことは脚力勝負では負けたということなんで、ちょっと複雑なものがありますね(苦笑)」
 2着に粘った深谷知広(写真)は予想外の展開に首を傾げる素振りを見せる。
「(北津留との)もがき合いは想定していたんですけど、まさか粘ってくるとは全然考えてなかったです。あれは完全に想定外でしたね。その後、北津留さんが番手に入っているのは確認できたんですけどね。結局、ラインに貢献することが出来なかったので、明日からはそうならない様に頑張ります」
 北津留マークの井上昌己が3着に流れ込み優秀レース進出最後の椅子を手に入れる。
「今日の展開だったら、翼が1回切って、深谷以外のラインを出させて先行させるのかなと思ってたんですけど、粘ったから俺もビックリしちゃって(笑)。バックでやっとニュートラルに入ったんですけど、それまでは踏んだり止めたりっていう感じだったから、今日の3着はまあ仕方ないかなと。それでも、九州2人優秀にいけるので良かったんじゃないですかね」
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