『東日本大震災被災地支援 名古屋競輪開場62周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:3月25日
 本日は「東日本大震災被災地支援 名古屋開場62周年記念 金鯱賞争奪戦」の2日目が開催されました。午前中は雨が降ったり止んだりとハッキリしない天気となった名古屋競輪場でしたが、午後からはスッキリと晴れ渡り大勢のファンが競輪場に詰め掛けました。そんな場内の熱気にあてられて選手も大ハッスル。メインの優秀レース「太閤賞」では柴崎選手が見事に1着を飾っての中部勢による上位独占に場内は大歓声に包まれていました。明日も地元・中部勢がその猛威を振るうのでしょうか!?
 明日のイベントはゲストが超豪華! 気になるその内容は…、「JRAジョッキー・武豊&福永祐一トークショー(6R発売中)」、「伏見俊昭選手トークショー(7R発売中)」、武豊騎手&福永祐一騎手&伏見俊昭選手トークショー(9R発売中)」、「選手会ステージ【クイズ大会】(8R発売中)」となっていますので、これは見逃せませんね。
<1R>
山田雅之選手
山田雅之選手
 東鉄也の4番手捲りに乗って鋭い差し脚を見せた山田雅之(写真)が1着。
「前のおかげですね。上手くいい位置を取ってくれましたし。ただ、東君の捲りが前に合わされちゃってたんで、少し早めに踏ませてもらいました。前回(観音寺)の最終日も1着取れていますし、自転車の伸びは全然悪くないですね。初日は失敗してしまいましたけど(苦笑)、最終日に少しでも後ろのレースで走れる様に明日も頑張ります」
 先行・片岡迪之マークの村上清隆は2着ながらも苦い表情。
「結果的には恵まれたっていうことになるのかもしれないですけど、あのレース内容では全然ダメですね。せっかく前が頑張ってくれたのに、番手としての仕事を全くしていない訳ですからね。番手失格。本当に悪いことをしてしまったなという気持ちしかないですね」

<2R>
白岩大助選手
白岩大助選手
 大井浩平の先行に乗った白岩大助(写真)が捲ってきた佐野梅一の捲りにスイッチして直線追い込む。
「佐野さんの捲りは自分の中で、出来ないながらも牽制したんですけど、それでは止めることが出来なくて。それでも、その捲りが佐野さん1人だったことが助かりましたね。それからは上手くスイッチすることが出来たので。ただ、最後は馬場さんがすごい伸びてきたので、交わされたかなと思ったんですけど、1着取れて良かったです。1年8ヶ月ぶりの1着なので、そこは素直に嬉しいです」
 白岩マークの馬場喜泰が2着に続き埼玉ワンツーが決まる。
「前の2人が強かったですね。自分はちょっと離れ気味だったから。いや、3番手で良かったですよ。あれが番手だったらカッコ悪すぎますもんね(笑)。まあ、何とか追いついてからはそこで態勢を立て直すことが出来たし、頭まではいかなかったけど、2着までは突っ込むことが出来たので、上出来な方じゃないですかね」

<3R>
佐藤成人選手
佐藤成人選手
 先行勝負に打って出た中井を利した佐藤成人(写真)が展開有利に抜け出し1着。
「今日は中井が強かったですね。バックではすごい掛かってたし、上吹越(直樹)君が捲ってくるのは分かったんですけど、それも止まっていたからね。とりあえず交わせて良かったですよ。実は今回からシューズを変えたんですけど、それがいい結果に繋がったのかもしれないですね」
 マイペース先行に持ち込んだ中井太祐は末脚よく2着に粘り込む。
「今日のメンバーで初手の位置取りではもう早めにいかないといけないなと思って。残り1周は思いっ切りいきました。後ろの佐藤さんにはずっとお世話になっているので。自分ではそんな掛かっている感じはしなくて、ちょっと重かったんですけど、2着に残っての上位独占なので、いいレースが出来たんじゃないかなと思います」

<4R>
國村洋選手
國村洋選手
 単騎戦を選択した國村洋(写真)が4番手キープからの自力捲りで快勝。
「最近成績を残せなくてもやもやしていたものがあったので、自分のワガママで1人でやらせてもらったんですけど、今日の展開では自分から仕掛けないとかぶったまま終わってしまいますからね。結果的に捲り切って1着取れたということはセッティングが出ているということなので、ある程度は次に繋がるレースが出来たかなと思います」
 後方から捲り追い込んだ天田裕輝はあと一歩届かず3着まで。
「もうワンテンポ早く仕掛けないとダメでしたね。ちょっと前を見すぎてしまったかなと。その分だけ捲りが届かなかったです。その前を見てしまったのが、感覚的なものなのか、まだ調子が上がってきていないことが原因なのかは微妙なところですけど、残り2日あるので、出来る限り修正していきたいと思います」

<5R>
前田拓也選手
前田拓也選手
 ここからは二次予選。突っ張り先行の守谷陽介を西谷岳文の捲りが捕らえると、番手の前田拓也(写真)が交わして1着。
「何とか抜けましたね(笑)。最近の西谷はギアを上げてから調子がいいみたいだからどんな展開になってもいい勝負が出来ると思っていたので、安心して付いてました。本当は中団が欲しかったので、あそこだけが誤算でちょっとヒヤヒヤしましたけど、結果的に行き切ってくれたので、やっぱり強かったですね。ああいう捲りを差せるということは、やっと自分らしさが出てきたのかなという感じですね」
 守谷マークの溪飛雄馬は3着で準決勝進出を決める。
「ホームの向かい風がキツい中で守谷はよく突っ張ってくれましたね。西谷君の捲りは見えていたんですけど、けっこうバンクの上の方を捲ってきてたし、ちょっと止まらなかったですね。自分に余裕があればもうちょい牽制できたんだろうけど、もう脚が一杯でした。本当は残してあげたかったんですけど、あの近畿2車はさすがにムリでした…。でも、個人的にはこの2日間で1着3着ときているので、ようやく流れが戻ってきたというか、調子に成績が追いついてきたんじゃないかなとは思っているんですけどね」

<6R>
根田空史選手
根田空史選手
 最終ホームでカマシ気味に先行した根田空史(写真)が昨日に続いての押し切りで連勝。
「やっと戻ってきた感じですね。今回は初めての名古屋参戦なんですけど、風はかなりキツいです。だけど、バンク自体が軽いので、それが僕には助かっているかなと。まあ、4コーナーからはいつも通りのガマン勝負でしたけど(笑)、連勝できたことは良かったかなと。ここ(準決勝進出)まで来た訳ですし、どうせなら深谷君と戦いたいですね。自分の調子がいい内に対戦しておきたいという気持ちが強いので」
 根田マークから2着となった萩原孝之は根田の仕上がりに太鼓判。
「いや、キツかったですね(苦笑)。この風の中1周半くらいの距離を逃げ切ってしまうんだから、根田は強いですね。あれは相当仕上がってますよ。自分の状態としては日に日に良くなってきていると思います。まあ、根田は抜けなかったですけど、ラインで上位独占することが出来たので、とりあえずはヨシとします」

<7R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
 1着は最終ホームで逃げる大谷靖茂マークを吉田健市から奪った菊地圭尚(写真)
「本当は粘るつもりはなかったんですけど、大谷がそこまで勢いつけて来る様な感じではなかったし、ホームの強烈な風の影響もあったのかペースがかなり緩んだので、あれでは引くに引けなくなってしまって。逆に大谷がドーンと来る様な先行だったら自分は引いて中団のつもりだったんですけどね。まあ、どういう内容であれ3番手の朝倉(佳弘)さんまで連れ込めての上位独占なので、良かったです」
 菊地マークで2着入線を果たした荻原尚人はレース後の検車場で安堵の表情を見せた。
「ホームで風が強くて、3番手で競り負けそうになっちゃって。あれで、自分が競り負けていたら圭尚さんに顔向けできないですからね(苦笑)。本当、何から何まで圭尚さんにやってもらっちゃった感じでしたね。それに、3番手の朝倉さんもしっかりと仕事をしてくれていましたし、今日は本当にラインのおかげですね」

<8R>
園田匠選手
園田匠選手
 目標不在だった園田匠(写真)だが、上手く3番手を確保してからの自力捲りで1着。
「今日は何も考えずに、まずは前々に踏んで、そこからタイミングとって捲っていくつもりでした。(古川)圭さんとは何でかよく分からないんですけど、本当に相性が悪くて、さすがに今日の展開ではワンツー決まるだろうと思ったし、決めたかったんですけど、仕掛けた時に僕が須藤(雄太)君と絡んでしまったりして、ちょっとツキがなかったですね。須藤君と絡んだ時に自分自身も車体故障かなと思って1回踏むのを止めたんですけど、その後はしっかり踏めての1着なので、状態は悪くないと思います。今日は上手く流れに乗れましたね」
 最終バック9番手と絶体絶命だった山下渡だが、藤田竜矢の捲りに乗っての直線強襲で2着入線を果たす。
「展開は悪かったんですけど、藤田さんが前々に踏んでくれたおかげで、そのスピードをもらうことが出来ましたね。(番手の)木村(貴宏)さんが内に行ったので、自分は外を踏むしかないと思って突っ込んだんですけど、思った以上に伸びましたね。自分では交わせないと思っていたので、そこはちょっとビックリです(笑)。記念の準決勝はA~Cが無くなってからは初めてですし、せっかくだから決勝に乗れる様に明日も頑張りたいですね」

<9R>
佐々木龍也選手
佐々木龍也選手
 主導権奪った松坂マークの佐々木龍也(写真)がきっちり勝機をモノにする。
「もう今日は洋平のおかげですね。出切った時点であとは洋平が掛かっていくだけだし、これはラインで決まったかなという手応えみたいなものはありましたね。ただ、後ろを固めてくれた飯田(辰哉)が準決勝に乗れなかったのは残念だったけど、とりあえずワンツー決められたのは良かったかな。また明日も気を引き締めていきたいと思います」
 最終ホームで吉田裕全を叩いて逃げた松坂洋平は2着に残る。
「出切ってからは風が強かったし流さずにそのまま逃げたので、ずっと踏みっぱなしで、バンクも重かったしキツかったですね。まあ、出切れたことに意味があると思うし、脚の状態も日に日に良くなっていると思いますよ。開催前に風邪を引いたんですっけど、もう治ったのでそれは大丈夫ですね。昨日より今日、今日より明日っていう感じでメンバーも厳しくなっていきますけど、常に力を出し切れる様に頑張ります」

<10R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 二次予選最後のレースを締めくくったのは地元期待の吉田敏洋(写真)による逃げ切り勝ちだった。
「あんな早く僕が先行する順番が回ってくるとは思ってなかったし、そこは意外だったんだけど、地元記念の二次予選で負ける訳にはいかないですからね。まあ、朝日さんに仕事をする最高の見せ場を作ってあげたということで(笑)。昨日は成績こそ6着だったんですけど、自分の感覚としてはそんなに悪くなかったんですよ。ただ、仕掛けるタイミングが悪かったというだけでね。そういう意味では今日はいいレースが出来たと思うし、明日の準決勝もファンの期待に応えられる様に頑張りますよ」
 吉田マークから2着に続いて地元ワンツーを決めた朝日勇はホッと胸を撫で下ろす。
「今日は仕事したよ(笑)! 昨日は(深谷マークで)離れてしまって何もせずに終わったけど、今日は頑張った。それにしても吉田君は強いね。2コーナーから伸びていくんだから。おかげで僕は本当にしんどくて吐きそうになったくらい(笑)。でも、これで昨日、ファンの方に迷惑かけてしまった分の少しくらいは返せたかな」

<11R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
深谷知広選手
深谷知広選手
 深谷の快速捲りを直線で捕らえて太閤賞を制した柴崎淳(写真)
「付き切ってからは楽でしたね。深谷が捲り切ってからはあとは抜くだけっていう感じでした。そうはいっても僕も脚が一杯だったんですけど(苦笑)。この2日間で先行していないので何とも言えないところはあるんですけど、今日にしても深谷の捲りに付いていけている訳ですし、脚自体は悪くないんじゃないかなと思いますけどね」
 その深谷知広(写真)は交わされはしたもののしっかりと2着に残りファンの支持に応える。
「いやぁ~、キツかったですね。自分では掛かってると思ったんですけど、やっぱり、番手が自力選手だと違いますね。ずっぽし交わされちゃいました(笑)。でも、自分の力は出し切れたと思いますし、状態に関しても日に日に良くなってきていると思います」
 中部ライン3番手を固めた山口幸二は3着キープに納得の表情。
「初手で前受けしたのは作戦通り。あとはどこから仕掛けるかに関しては深谷任せでした。まあ、番手が柴崎で離れる心配はないからね。それにしても深谷はよく出切ったと思いますよ。前がスピードに乗ってるところを踏んでいった訳だからね。僕は3着だったけど、中部3人で決められたので良かったんじゃないですかね」
 先行勝負を挑んだ北津留翼だったが、深谷に捲られてしまい力尽きての9着。
「やっぱり、深谷君は強いですね(苦笑)。最終ホームは自分なりに(深谷に)合わせようと頑張ったんですけど、向かい風でけっこうキツくて。まあ、それにしても深谷君のスピードが違いすぎたので、どっちにしてもあれはちょっとどうにもならなかったかなと」
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