『東日本大震災被災地支援 名古屋競輪開場62周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:3月26日
 本日で3日目を迎えた「東日本大震災被災地支援 名古屋開場62周年記念 金鯱賞争奪戦」。メインの準決勝を勝ち上がって決勝進出を決めた9選手は当然のごとく精鋭揃い。その中でも、最終レースで見せた深谷選手があまりにもインパクトの強い勝ち方をしていましたね。明日の決勝では8選手が深谷選手のクビを虎視眈々と狙っています。それを退けて深谷選手が優勝するのか、それとも深谷選手の快進撃を止める選手が出てくるのか。必見の一戦は明日16時30分に号砲です!
 また、明日は「スペシャルゲスト・小松辰雄トークショー(6R発売中、9R発売中※2回目のみ競輪選手参加)」、「選手会ステージ【クイズ大会】(8R発売中)」といったイベントが予定されていますので、こちらの方もお楽しみに!
<1R>
西村正彦選手
西村正彦選手
 片岡の先行に乗った西村正彦(写真)が展開有利に抜け出し白星を挙げる。
「本当に久々の1着なので、とにかく嬉しいですね。3番手に付いてくれていた大井(啓世)さんが内を締めたり、捲りを牽制したりとかなり仕事をしてくれたのが本当に大きかったですね。これはラインのおかげで取らせてもらった1着というのは実感させられますね」
 2着は末脚よく逃げ残った片岡迪之が入線する。
「今日はハンドルを少し前にする調整をしてみたんですけど、3日間の中で1番いい感じで踏めましたね。一般戦は1着のみとちょっと厳しい勝ち上がりですけど、内容あるレースが出来たと思うので、そこはヨシとします。それに、今シリーズの自分の状態から考えれば2着でも上出来かなという気もするので」

<2R>
舘泰守選手
舘泰守選手
 逃げた東鉄也マークの舘泰守(写真)が捲った越智ライン後位に切り替えて1着入線。
「中1日での補充参戦ですけど、前回は自力を使っていなかったので、疲れの面は大丈夫だと思います。レースの流れにも上手く反応できたと思うし、調子は悪くないんじゃないですかね。何より補充とはいえ、地元記念で1着を取れたっていうことが嬉しいですね」
 いいスピードの捲りを放った越智展孝だが直線で失速してしまい5着。
「あの展開で残れていないというのはちょっとマズいですよね。出脚は良かったんですけど、粘りが足りてないですね。まあ、ホームで8番手になるくらいだったら踏もうと思って、自分のタイミング仕掛けた訳ではなかったんですけど、それでも残らないとダメでしたね。とりあえず、あと1日あるので、明日は連に絡める様に頑張ります」

<3R>
椿佳友選手
椿佳友選手
 カマした及川を追走した椿佳友(写真)が直線で抜け出し快勝。
「及川は最高のタイミングで行ってくれたし、本当にいいダッシュでしたよ。ホームから2コーナーまでがすごく流れていたし。昨日は失敗したから今日は何とかと思ってました。自分の中では抜けないんじゃないかなというくらいの感じで踏んだんだけど、5ヶ月ぶりの1着はやっぱり嬉しいですね」
 その及川裕奨は3着で北日本ワンツーこそならなかったが満足げな表情を見せる。
「初手の並びも予想通りだったし、これなら早めに仕掛けないとと思っていきました。踏み出しで後続を離せたのは良かったんですけど、ワンツー決めたかったですね。出切ってからは踏みっぱなしでしたし、風の影響なのかちょっと重い感じがあったので、4コーナーから少し垂れてしまいましたね。僕の悪い方の持ち味が出てしまったかなと(笑)。それでもワンスリーでラインを生かすことが出来たのは良かったかなと思います」

<4R>
菊谷信一選手
菊谷信一選手
 前団で落車のアクシデントがある中、後方から早めの巻き返しを見せた菊谷信一(写真)が逃げる高橋マークにはまってからの抜け出しで1着。
「(番手にはまった)バックでは早めに抜け出さないといけなかったですけど、ちょっと脚が一杯になってしまいましたね。まあ、展開に恵まれての1着ですけど、とりあえずは良かったかなと。あと1日あるので、最終日もいい結果を残して帰れる様に頑張ります」
 後位の落車を尻目に逃げ残ったのが高橋陽介
「落車があったのは音で分かったんですけど、僕の後ろが全員いなくなってるとは思ってなかったですね。落車した音が聞こえた段階でそのまま後ろを千切る様な感じで踏んでいったら逃げ切れたかもしれないですね。昨日は見せ場を作れなかったですけど、感じ自体はそこまで悪くはないので、明日も持ち味を出せればいいかなと」

<5R>
三ツ石康洋選手
三ツ石康洋選手
 逃げる中井太祐マークを佐野梅一から奪った三ツ石康洋(写真)が1着で勝利のVサイン。
「今日のメンバーではあれ(イン粘り)しかないでしょう。初手で前を取ってもらって、脚を使わずに番手勝負できたのが大きかったですね。昨日も今日と同じ様なことがしたかったんですけど道中で脚を使ってしまった分、それが出来なかったので、その雪辱は晴らせたかなという感じですね」
 単騎戦を選択した吉田健市だが、巧みなコース取りからの直線強襲で2着入線。
「ちょっとやりにくいというか、難しいメンバー構成でしたね。本当は番手で勝負したかったんですけど、佐野さんにも世話になっているので、それもちょっとどうかっていう感じで…。なので、あとはもう自分でしっかり位置を取って、そこからコースを探していこうと思っていたんですけど、よく伸びてくれましたね。昨日は自分の中に油断があって9着を叩いてしまったんですけど、調子は悪くないので最終日に1着取って帰りたいですね!」

<6R>
稲吉悠大選手
稲吉悠大手
 昨日までは見せ場を作れなかった稲吉悠大(写真)だが、力強い逃げ切りで場内を沸かせる。
「とりあえずは今シリーズ初勝利できて良かったです。今日は自分の中で踏み直しも意識していたし、自転車の乗り方に関しても3日間で1番良かったかなと思います。それが結果に繋がってくれたんだと思いますし、自分の力を出し切った上での1着なので嬉しいですね。でも、本当はこういうレースを勝ち上がりでやらないといけなかったんですけどね(苦笑)」
 その稲吉ライン3番手を巡って立花成泰と笹倉慎也が絡んだことで2着入線の笹倉が失格し繰り上がって3着となった古川圭
「本当なら『ハコ4』ですからね(笑)。まあ、今日は稲吉が強かったですよ。いいダッシュだったし、掛かりも良かったですから。だから、稲吉が強かったっていうことプラス、僕が弱かったということでの(繰り上がり)3着だったということで」

<7R>
佐藤龍二選手
佐藤龍二選手
 1着は藤田竜矢と坂口晃輔の叩き合いを捲りでひと飲みした佐藤龍二(写真)
「ちょっと早めに出切っちゃったから、これは後ろに抜かれるかもしれないなと思ったんですけど、何とか押し切れて良かったです。まあ、今日は展開に恵まれましたね(笑)。それでも、1着を取れたことは素直に嬉しいですし、明日もいい結果を残せる様に頑張りたいと思います」
 その佐藤マークの法月成祐もきっちり2着に続き神奈川ワンツーが決まる。
「風が強くて番手回ってても脚が一杯になっちゃいましたよ(笑)。それに、佐藤君は出切った後も流したりしていたから、これは僕に抜かれたくないんだろうなっていうのが背中から伝わってきましたよ。結果、その通りになってしまった抜けなかったんですけど、ワンツーを決められたことは良かったかなと思います」

<8R>
柏野智典選手
柏野智典選手
 積極果敢な攻めを見せた守谷マークの柏野智典(写真)が絶好の展開をモノにする。
「僕自身もここで守谷が踏まないと苦しくなるかなってところで踏んでくれたので、上手く呼吸が合いましたね。けっこう楽なレースになってくれて助かりました。いつもこういうレースばっかりだといいんですけどね(笑)。ただ、僕がしなくてもいい牽制をしてしまったせいで、3番手の佐竹(和也)さんもそれにつられて内が空いてしまい、ラインで上位独占を決めることが出来なかったので、それはちょっと悪いことをしてしまったなと。それでも、最低限の岡山ワンツーは決めることが出来たので良かったです」
 逃げ残った守谷陽介はいつものごとく疲労困憊といった様子を見せていた。
「大谷(靖茂)君もそんなにフカしていない中で自分が踏んでいったからこれは楽に出切れるかなと思って。ただ、風があるからちょっと重かったですね。その分、最後にちょっと垂れてしまって。でも、今日は後ろが柏野さんだし、自分が先行すれば絶対に仕事をしてくれる人なので、先行した方が堅いなと思ったし、安心して駆けられました。このワンツーでだいぶ流れが良くなってくれたんじゃないかなと思いますけどね」

<9R>
山口幸二選手
山口幸二選手
木暮安由選手
木暮安由選手
 柴崎のカマシに乗って鋭い差し脚を見せた山口幸二(写真)が貫禄の1着入線。
「今日は柴崎にとってカマシ頃の展開になったし、その中で仕掛けないところでしっかりと仕掛けてくれたからね。多分、昨日1着取ったことで気分よくなってるんでしょうね、淳がね(笑)。久しぶりに後ろに食われなかったし、調子はいいと思いますよ。やっぱり、ダービーが終わってひと段落ついたことで、自分のペースで練習できたことが今回の成績に繋がってるんだと思います。街道もウエイトもしっかり出来たことが大きいかなと」
 後方からの捲り追い込みで2着入線を果たしたのが木暮安由(写真)
「位置取りは今日も『ヘッポコ』でしたね(笑)。ただ、スピードのノリに関してはいいと思うので、デキは問題ないですね。まあ、欲を言えば1着欲しかったですけど。荻原(尚人)さんと絡まなければ突き抜けまであったかもしれないですけど、それは仕方ないです。ここまで来たら2回目の名古屋記念優勝をできる様に、明日こそ上手く位置取りをしたいと思います」
 カマシ先行の柴崎淳は3着に残り決勝進出を決める。
「メンバー的に見ても、自分が先行するケースは十分にあるだろうなと思っていたし、そうなったらあとはどこまで粘れるかの勝負だと思ってました。最後に内から来られた時はさすがにちょっとヒヤッとしましたけどね(苦笑)。今日は逃げて粘れているので、脚的にはいいんじゃないかなと思いますよ」

<10R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
成田和也選手
成田和也選手
 先行態勢に入った北津留翼の番手にはまった菊地圭尚(写真)が最終バック過ぎからの自力発進で1着。
「打鐘で前に出るまでがけっこうキツかったので、そこで九州の連係が崩れてくれて翼の後ろに入れたのが大きかったですね。それでけっこう休めたので。脚は少し重い様な感じがするんですけど、1着取れたことは大きいですね。そろそろ優勝が欲しい気持ちはもちろんあるので、明日も位置取り厳しくやりますよ」
 成田和也(写真)は菊地マークをしっかりキープし2着入線を果たす。
「(菊地の捲りに)何とか付いていけましたね。ただ、この3日間走ってみて、自分が思っている以上に反応が良くない様な気がするんですよね…。その辺は明日に向けて調整・修正して決勝戦も圭尚とワンツー決められる様に頑張りたいと思います」
 北津留との連係が崩れた園田匠だが自力発揮しての3着と辛くも優出を決める。
「ホームで翼が1回踏むのを止めたから、これは下がってくるのかなと思って入れる準備をしていたら、そのまま踏んでいってしまったので、それに付いていけずに悪いことをしてしまったなと。捲り追い込みは自分のタイミングではなかったんですけど、届いてくれてよかった。ダービーでもそうだったけど、翼はよく頑張ってくれたので、明日はアイツの分も優勝を狙っていきます」

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 根田空史が先行する中、中団キープの深谷知広(写真)が快速捲りで後続を5車身離す圧勝劇を見せつける。
「とりあえず自分の力を出し切れているので、まずまずなんじゃないかなと思います。明日は中部別線ということになりましたけど、自分のやるべきことは1つだけだと思いますし、その仕事がしっかり出来る様に全力を尽くしていきたいと思います」
 深谷の捲りからは離れてしまった吉田敏洋(写真)だが、意地の追走で2着をキープしてみせる。
「『千切れ追い込み』だからカッコ悪いでしょう(笑)。決まり手は捲りなんじゃないの(実際はマーク)? 深谷は先行してあれだけ強いのに、捲りに回ったら、それ以上に強いのは当たり前ですよね。今日に関してはつくづく自分に自力があって良かったなっていう感じ(苦笑)。とりあえず、明日も深谷を『抜く』とかっていうよりも、しっかりとアイツに付いていけさえすれば、直線勝負で何とかなるかなとは思うんですけど…」
 逃げた根田マークの佐々木龍也が3着で最後の優出者となった。
「もう、今日は完全に根田のおかげですよね。こうして決勝に乗れている訳ですから、調子はまあまあっていうところですかね。久々の記念決勝ということになると思うので、何とかいい結果を残せる様に精一杯頑張ります」
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