『東日本大震災被災地支援 名古屋競輪開場62周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:3月27日
 本日、「東日本大震災被災地支援 名古屋開場62周年記念 金鯱賞争奪戦」の最終日が開催。優勝を飾ったのは地元の吉田敏洋選手でした。ゴール直後から感動の涙を流していた吉田選手を場内も大歓声と拍手で祝福。吉田選手にとっては忘れられない記念初優勝となったことでしょう。さらに、来月に控えているここ、名古屋競輪場での共同通信社杯にも最高の弾みがついたはずで、1ヵ月後が本当に楽しみですね。
決勝戦 レース経過
 周回中の並びは誘導以下、柴崎淳─山口幸二、菊地圭尚─成田和也、木暮安由─佐々木龍也、深谷知広─吉田敏洋─園田匠。赤板過ぎから上昇した深谷が打鐘で先頭に立つと、そのまま一気に先行態勢に入る。これを追走した木暮が4番手を確保し、6番手に菊地、8番手に柴崎で一本棒となる。快調に深谷が飛ばす中、最終1センターから柴崎が、バックから木暮がそれぞれ捲って出るが、深谷を捕らえるまでには至らず、深谷マークから抜け出した吉田が1着でゴール。柴崎に乗って直線追い込んだ山口が2着、3着には木暮が入線した。


吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
☆歓喜の記念初優勝を飾った吉田敏洋は目を真っ赤にしながら喜びに浸る。
「デビューして12年ですけど、今日のために苦労してきたんだなぁとつくづく思いました。正直まだ実感がわかないんですけど、多分嬉しいんだと思います。昨日が不甲斐ない2着の勝ち残りだったんですけど、もし抜かなくても誰も責める人はいないんじゃないかと、ちょっと開き直って今日を迎えられたので、作戦も全面的に深谷君に任せて、とにかく彼が気持ち良く走りやすいようにまずは走ってもらって、僕は深谷君の後輪を見て、とにかくしっかり付いていくっていう、そこだけに集中しました。最後4コーナーくらいですかね…、ちょっと何考えているか今記憶がないんですけど(苦笑)、もうとにかく今日は付き切ったところで、抜くことしか考えてなかったです。今日ほど名古屋の直線が長いと感じたことはなかったですけど。来月また立て続けに名古屋でGⅡがあって、来年のダービーも決まったと聞いて、ちょっと脚が重たくなったんですけど、今日だけは余韻に浸りたいと思います」

●柴崎の捲りに乗った山口幸二が2着に突っ込む。
「柴崎がいいところまで連れていってくれたからね。2着に突っ込めたのは良かったかなと。それに、今日は別線勝負だったけど、地元の吉田が優勝した訳だし、良かったんじゃないですかね」

●3着には4番手から捲った木暮安由が入線した。
「昨日までは位置取りが下手くそだったんですけど、今日は自分でいい位置を取れたと思いますし、そこから自力で仕掛けていけたんで、良かったと思います。最後に幸二さんに食われてしまったのは仕方ないかなと。内に園田さんがいたので、それがちょっと気になってしまって」

●深谷ライン3番手を固めた園田匠は4着。
「自分にとってあまりにもいい展開過ぎて、逆に色んなことを考えてしまったんですよね。それで、ちょっと金縛りみたいな感じになっちゃって(苦笑)。僕からは深谷が全開で踏んでいる様には見えなくて、どこかで踏み直すんだろうなと思ってちょっと見てしまったというか。そこのヨミがちょっと甘かったですね」

●菊地が捲り不発となってしまい番手の成田和也も5着に終わる。
「深谷君が先行して、番手が自力選手の上に一本棒になってしまってはさすがに厳しいですよね。最後はちょっと踏むコースがなかったです。まあ、これも競輪ですし、今日は任せた結果なので仕方ないですよ」

●6番手から仕掛けられず6着に終わってしまった菊地圭尚
「仕掛けるタイミングを逃してしまいましたね。まあ、これはこれで仕方ないし、今日のレースをこの先に繋げていける様に頑張ります」

●木暮に任せた佐々木龍也だったが伸び脚を欠いてしまい7着。
「木暮は頑張ってくれたんだけどね。あそこまで連れていってくれた訳だから。、そこから突っ込めるかどうかは僕次第なんで、この結果は僕の力不足というか。記念の決勝があまりにも久々すぎて、直線でどのコースを踏んだらいいか迷っちゃいました。でも、こういう大きな舞台は雰囲気が最高ですね。また、ここ(記念決勝)に戻ってこれる様に頑張ります」

●吉田を連れて積極的なレース運びを見せた深谷知広だったが、直線でまさかの失速で8着。
「今日は初手で後ろなら打鐘までに先行態勢に入るか、前受けなら突っ張って先行という感じで決めてました。それでも、今の調子だったら3着までには残れるかなと思ったんですけどね…」

●8番手捲りで見せ場を作った柴崎淳だがバック過ぎには後退してしまい9着に沈む。
「中団を取りたかったですね。ただ、8番手になってからは自分のタイミングで捲っていこうと、切り替えていたんですけど、やっぱり8番手からではさすがに苦しかったですね。それでも幸二さんが2着に突っ込んでくれたのはちょっと救われたかな」


ゴール
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