『名古屋競輪開場65周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:3月9日
 名古屋競輪開場65周年記念「金鯱賞争奪戦」は後半戦に入り、3日目を終了した。今日のメインである準決勝3個レースは熾烈を極め、村上義弘、深谷知広、平原康多のSS3名がそれぞれ勝利した。連日のサバイバルレースを勝ち抜き、ついにベストナインが出そろいました。
 なお、名古屋本場では最終日もたくさんのイベント、ファンサービスが予定されております。まずは先着入場者2,000名様に「ジュース」をプレゼント。また、「グルメカー」出店、日本競輪選手会愛知支部PRブースなど盛りだくさん。明日10日(火)は、プレミアム展望、山口幸二さん&山田裕仁さんトークショー、2015ミス日本グランプリトークショー、OS☆Uトークショーなど盛りだくさん。こちらもどうぞお楽しみに。
<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
才迫開選手
才迫開選手
 五十嵐力が赤板前から上昇し、前受けの稲川翔は車を下げる。稲川が外を強引に退かして上昇すると、才迫開がさらにその上を押さえ、打鐘前から積極策に出た。稲川は上手く3番手を確保すると、最終2コーナーからスパート。稲川が力でねじ伏せるかと思われたが、才迫も必死に抵抗し、自ら止めに行って勝負は直線へ。それでも稲川マークの村上義弘(写真)が、直線でタテに踏んで決勝一番乗りを果たした。
 「稲川の気持ちを尊重して前を任せました。2コーナーから仕掛けていったけど、車の出も悪く苦しそうでしたね。最後は自分にも後ろが付いていたし踏ませてもらいました」
 強靭な粘りを発揮した才迫開(写真)は見事2着に残り、記念初優出を決めた。
 「いつも池田(良)さんが好きに走ってくれって言ってくれるんで、どうにか池田さんが3着以内に入ってくれって思ってました。決勝にいけたのは日頃面倒を見てくれてる先輩たちのおかげです。先行したらいいことありますね。決勝も頑張ります」
 五十嵐力の惰性を貰った萩原孝之が、直線を鋭く伸びて3着に滑り込んだ。
 「五十嵐君があそこまでいってくれてコースが空きました。自分自身も伸びましたね。記念の決勝は昨年(10月)の大垣以来です」

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 後ろ攻めから押さえた深谷知広の番手に神山拓弥が粘る展開に。しかし、打鐘で菊地圭尚がこの上を押さえ、神山が内から切り替え前へ行くと、さらに濱田浩司も叩いて主導権を取りにいく。すると、引いた深谷知広(写真)がすかさず一気のスパート。深谷はグングンとスピードを上げるとバックで濱田を抜き去り、最後も力強く押し切った。
 「今日は落ち着いて走れました。初日の失敗があったんで、今日は外で休んでからいきました。決勝に乗れたけど、最終日があるのでまだホッとはできないです」
 3番手の伊藤健詞が離れ、地元2人の後ろに神山拓弥がスイッチ。最後の直線で差し脚を伸ばして2着に入る。
 「深谷の番手は狙ってたけど、引いたので内を行った判断は良かったと思います。全日本から感じが良いし、F1でもまともに決勝に乗れなかったけど、練習でやってきたことが結び付いてきましたね」
 吉田敏洋(写真)は神山に食われたが、3着で地元で決勝進出。
 「深谷は打鐘過ぎの判断が良かったね。雨が強く降ってるなかで良いスピードだった。あいつの中ではまだまだだろうけど、普通の状態には戻っていると思うよ。俺は万が一、ムキに抜きに行って内をしゃくられたりするよりは、しっかり付いてた方がいいと思ったんで。抜かれたのは僕のミスです」
 菊地圭尚は展開を読み違え、勝負所で立ち遅れ6着。
 「濱田さんを出させるために切ったけど、流してしまったんで。あれで僕もバックを踏んでしまったし、その瞬間に深谷君に行かれてしまった。調子は悪くないし、脚も問題ないけど何か流れが悪いですね」
 その濱田浩司は思い切って前に出たものの、深谷に力でねじ伏せられ5着に。
 「自分が持つ所から仕掛けようと思ったので。2センターで一回バックを踏んでから行ったので中途半端でしたね。もっと思い切りカマしてれば、菊地君も離れながら付いてくる展開になったと思う。脚が違いましたね」

<12R>
平原康多選手
平原康多選手
松岡貴久選手
松岡貴久選手
 後ろ攻めの近藤龍徳が赤板前から上昇すると、前受けの天田裕輝は突っ張って激しい先行バトルへ。踏み負けた近藤は最終ホームで番手の平原康多をキメに行き、隊列がもつれた所を金子貴志が一気に叩いて主導権を握る。しかし、村田雅一が踏み出しで離れたため、天田が番手にハマる展開に。3番手となった平原康多(写真)は、後方から仕掛けた松岡貴久に合わせて自力で出ると、余力を残しゴール線を1着通過した。
 「まくり追い込みかなって思ったけど、松岡が良い感じで来ちゃって出ざるをえなかった。まだ余裕はありましたね。新車は元とほとんど変わらないんでセッティングもいじらなくていんですけど、新しい方が感じが良いです。ダービーもこのままいきます」
 松岡貴久(写真)はまくり出たが、結果的に平原にマークする形で2着に。
 「打鐘過ぎで内に差してしまったのが失敗でしたね。そこからは平原さんに警戒されていました。思ったほど自転車が出なかったです」
 3着には松岡マークの大塚健一郎が入った。
 「硬めのフレームにして、セッティングも一からだったけど、良い方向へ出ました。ぴったり追走できてるし、前までの感覚とは違う。明日は調整するとしてもサドルくらいですね」
 近藤龍徳は地元で決勝進出ならず。天田の予想外の抵抗に遭い7着に敗れ、「あそこから突っ張ってくるのか」と驚きを隠せない。
「でも、それでも出れるようにならないといけないですね」
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