『岐阜競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:9月20日
 岐阜競輪場を舞台に開設70周年記念「長良川鵜飼カップ(GIII)」が、9月21日に幕を開ける。浅井康太と武田豊樹のS級S班2人をはじめ、山崎賢人や山田英明、太田竜馬ら豪華メンバーが集結。竹内雄作、志智俊夫、永井清史ら地元勢が一丸となって、他地区の強敵を迎え撃つ。
 本場では開催中の毎日、先着有料入場者1000名様に岐阜競輪場オリジナル「カニチップ」をプレゼント。さらに、クオカードが50名様に当たる「ラッキー7カード」も1000名様に配布。日本競輪選手会岐阜支部によるトークショー&イベントステージ(2R・4R発売中)や、山口幸二さんと後閑信一さんによるレース展望(3R・5R発売中)も行われます。また、21日の初日には、木戸彩音さん(6R発売中)や長田真友子さん(8R発売中)によるSPEEDチャンネルスペシャルライブ、しんどう幹司さんによるものまねライブ(7R・9R発売中)も予定されています。ぜひ、岐阜競輪場でお楽しみください。

<1R>

 近況は大きい着も目立つ取鳥雄吾だが、前回の共同通信社杯では一次予選で2着に逃げ粘る豪脚を披露した。
 「割と良くはなってきているけど、良かった時に比べればまだまだですね。前回からは中3日だったけど、毎日自転車には乗ったし、マッサージもしてきました。1レース1番車はよくあるんですけど、好きではないです。でも、勝ち上がれれば1日ゆっくりできるので、ミスのないようにしっかり走ります」
 8月向日町FIで準Vのあとは、優出を逃している畑段嵐士。今回はしっかり結果を残して流れを取り戻したい。
 「(前回の)防府からは特に変わったことはしてないです。普通に練習してきました。(初日は)1レースなのがちょっとイヤですね。朝早いので…。僕が前でも全然良かったんですけど、小林(史也)さんに付けます。取鳥も仕掛けが早いし、気を付けたいです」

<2R>

吉田茂生選手
吉田茂生選手
 岐阜勢のトップバッターを務める吉田茂生(写真)は、初の地元記念に気合いが入っている。
 「デビューして9年目ですけど、初めて(地元記念に)呼ばれました。ここに来る前は、違反訓練で競輪学校に行っていて、松岡篤哉さんとかと練習してきました。競走はちょっと(中11日)空いたので、練習量が落ちちゃっている部分があったので、戻すように練習はしてきました」
 堀内俊介は共同通信社杯で4358着。白星こそなかったが、収穫は多かったようだ。
 「単騎2回と番手2回でいつもとは違ったんですけど、いろいろと勉強になりました。終わってからは、1日休んであとは普通に練習してきました。疲れがないことはないですけど、ケアはちゃんとしてきたので大丈夫だと思います。(共同通信社杯で)自力でレースを走ってないので不安はあるんですけど、しっかり仕掛けられるようにしたいです」


<3R>

桑原大志選手
桑原大志選手
 前年度覇者の桑原大志(写真)は、前回の青森記念で3連対。勢いある中四国勢の若手に乗って、安定した成績を残している。
 「去年、優勝していますけど僕は過去は振り返らないので。目の前の一戦一戦を戦っていれば、どんどん課題が見えてきて、こうやったら強くなる、ああやったら強くなるって思いながら走っています。体は老化しているので、良いころの感じを求めるのでなくて、違った感触を求めてやっています」
 共同通信社杯で約2年ぶりにビッグレースの決勝にコマを進めた稲川翔。復調ムードで今回も見逃せない存在だ。
 「決勝に上がれたのは一戦一戦、戦った結果です。疲れは取ってきたし、状態は変わらないと思います。中3日ですけど、他の人もこの日程で参加しているので問題ないです」


<4R>

永井清史選手
永井清史選手
 地元の永井清史(写真)は、直前の防府FIを欠場している。状態面はどうか。
 「(前々回の)広島の前に練習で転んで、親指の腱をやっちゃいました。広島はハンドルを握りづらい感じだったんですけど、今は曲がるようになったし、練習もしっかりやってきました。勝ち上がって、(竹内)雄作たちと走れるように頑張ります」
 名古屋オールスターで2連対を果たした長島大介だが、前回の福井FIでは準決勝で敗れた。
 「調子自体は悪くないと思うんですけどね…。オールスターの前に落車してから、練習をやり過ぎて、福井は動きが良くなかったです。今回は調整したんで、大丈夫だと思います」


<5R>

 9月福井FIで6場所ぶりに優出した早坂秀悟は、続く防府FIでも決勝進出を果たした。
 「新ルールになってから、ある程度、長い距離を踏むことも大事だなと思って走っています。何でもかんでも引いてカマすのは難しいので。一時期よりは良くなったかなって思うけど、まだまだ全然です」
 オールスターで復帰した三谷将太だが、まだ本調子ではなさそうだ。
 「中3日が続いているから、疲れはありますね。レースばかりだから、もうちょっと練習したいです。(当所は)去年の12月に優勝しているし、イメージは良いと思います。(初日に連係する)伊藤(信)も、最近調子が良さそうだし、しっかり付いて行きます」


<6R>

山田諒選手
山田諒選手
 注目の新人山田諒(写真)が、地元記念に初参戦。持ち前の先行策で別線を完封しよう。
 「(前回の)富山記念は終わってからは、力の入れ方を見直しました。調子は良いと思うので、あとはしっかり前に出切ることですね。細切れ戦なら、もし失敗してもチャンスはあると思うんですけど、逆に難しいですね。最低、準決勝には行きたいです」
 野田源一は、前回の福井FIから中15日空いて、今シリーズを迎える。
 「ある程度、追い込みつつ、疲れも残さないように練習してきました。調子が良いかなって感じはなかったんですけど、練習した感じはいつも通りだったので。レースが空いた分、レース勘は気になりますけど、前回までが走りっぱなしって感じだったので、一走すれば大丈夫だと思います」


<7R>

根田空史選手
根田空史選手
 7月川崎FIで優出を逃すなど、やや調子落ちの印象があった根田空史(写真)だが、ここにきてスピードが戻ってきた。
 「(前々回の)小田原記念の準決勝で、フレームを戻してから良いですね。(前回の)福井の時は副鼻腔炎で体調があまり良くなかったんですけど、それでも115着だったんで今回は楽しみですね」
 門田凌は7月和歌山FI以降、優出がない。この悪い流れをなんとか断ち切りたい。
 「最近は成績を見てもらった通りです。新ルールになってから、先行しようと思ったら2周なのでキツいですね…。(前回の防府FIからは)毎日、自転車に乗って来ました。疲れもないです」


<8R>

 前々回の広島FIは、112着とオール連対を果たした小松崎大地。しかし、続く共同通信社杯では6915着と物足りない結果に終わった。
 「1着もあったんですけど、考え直さないとって思った開催でした。見てた方向性を修正しないと、トップとの差が詰まらないですね。(共同通信社杯からは)中3日ですけど、もともとのあっ旋で追加でもないので、計画的にトレーニングはできました」
 今期からS級の舞台に立った林慶次郎は、8月小倉FIと9月西武園FIで連続優出を果たしている。
 「まだ展開に恵まれているレースが多いので、S級で通用しているなとは思ってないですけど、チャンスはモノにできていると思います。まだ、警戒されてないから良いんですけど、そろそろ警戒され始めるころですもんね。ここを乗り越えて行かないと」


<9R>

 野口裕史は、共同通信社杯で9221着。得意の先行策で3連対を果たした。
 「(共同通信社杯が終わって)次の日から普通にウエイトをしたんですけど、追加の電話がかかってきたのですぐに治療をしてもらいました。松戸で1日練習したんですけど、その練習の時の感じは悪くなかったです。このあとは、(地元の)松戸(滝澤正光杯)なので、次につながるレースをしたいですね」
 山内卓也は、前々回の武雄FIでワンツーを決めた廣田敦士に前を任せて勝機をつかむ。
 「(廣田とは)何回か一緒に走っていますね。結構、相性は良いイメージがあります。前回(久留米FI)くらいから背中がおかしくて、練習をちょっとキツめにやったら、腰が痛くなってしまって…。痛みは収まってきているので、今日(前検日)1日ゆっくりして、整えます」


<10R>

志智俊夫選手
志智俊夫選手
 地元の志智俊夫(写真)は、前回の防府FIで812着。決勝はまくり脚を発揮した。
 「オールスターで新車にしたんですけど、防府はまた違う自転車を試しました。サドルを前乗りにしたのは感じが良くなかったんですけど、ハンドル幅を2センチ狭くしたら結構、良かったです。ここ何年も(2015年以降、地元記念で)決勝に上がれてないので今年こそは上がりたい」
 石塚輪太郎は、徐々に良い感覚を取り戻している。
 「最近、1着はないんですけど、自分の中では調子が良いなっていうのが続いています。シューズで悩んだ時期があって、全て元に戻したら、そのタイミングで新ルールになったりしたんですけど、前々回の伊東で新車にして、外国人相手に戦えたので噛み合ってきたなって思います」


<11R>

 共同通信社杯で準決勝にコマを進めた鈴木竜士は、最終日に番手戦で白星を挙げた。
 「自力で勝ち星がなかったので、なんとも言えないですね。中3日は自転車に軽く乗ったくらいです。疲れは特にないです。岐阜は初めてですけど、前検日にバンクに乗って風は強いけど、重いって感じはしなかったです」
 その鈴木を目標にする志村太賀は、共同通信社杯の落車から中4日で参戦。体の状態はどうか。
 「ケガはほとんどなかったです。擦過傷だけ。治療はしてきました。その前から練習を結構、やっていたから、その疲れが取れていれば、今回悪くないと思います」


<12R>

竹内雄作選手
竹内雄作選手
 練習中に落車し、9月伊東FIで約2カ月ぶりに復帰した竹内雄作(写真)は、続く函館FIを無傷で優出した。
 「もうちょっと早く復帰できたんですけど、初めて鎖骨を折ったので、どれくらいで復帰できるのかが分からなかったです。(前回の)函館は共同(通信社杯)の裏開催だったから、優勝したかったですね。ケガをしてから4日制が初めてなので、不安もありますけど大垣記念を走れなかったので、ここはしっかり走りたいです」
 共同通信社杯の予選を連勝で突破した浅井康太だったが、準決勝で失格。切り替えて今節に挑む。
 「最近は地元とか、地元地区とかを考えないように走っています。でも、前回(共同通信社杯)の分も取り返せるようにしっかり走りたいです。若手の積極的な機動型もいるし、太田(竜馬)や岩本(俊介)みたいにスピードある人もいて、良いメンバーですけどしっかり頑張りたいです」
 オールスターで落車して以降、調子を落としている太田竜馬だが、随所に持ち前のスピードを披露している。初日特選は単騎で一発を狙う。
 「ずっと一緒のことをやっていても勝てるわけじゃないんで、総合的に考えないとって思っています。模索中ですね。答えに向かう姿勢が大事だと思うので。単騎は苦手でも得意でもないですけど、勝ちにこだわるだけです」