『岐阜競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:12月24日


 開設60周年記念「長良川鵜飼カップ」が本日24日から開幕した。注目のルーキー深谷知広は圧巻のカマシで快勝。初の記念で好スタートを切った。
 明日25日(金)も本場ではたくさんのイベントが予定されております。開催を通して地元予想屋による早朝予想会が行われます。また、先着入場者2,000名様に「串カツ券」をプレゼント。吉井秀仁さん&江藤みきさんによる「レース展望」、KEIRINグランプリ09に出場する、地元の加藤慎平選手と&永井清史選手によるトークショーが行われます。こちらもどうぞお楽しみに。


<1R>
大矢勝也選手
大矢勝也選手
   逃げた坂本佳憲の番手から、大矢勝也(写真)が抜け出して1着を手にした。
 「ジャンのキツいところで坂本君は緩めず全開で行ってくれたんでね。中団がもつれていたのが分かったけど、止めなきゃいけないし、『いつくるのか、いつくるのか』と構えていました。結構いいスピードできたから、坂本君には悪いけど早めに踏ませてもらいました。もうワンテンポ遅かったら行かれてたね」


<2R>
 2レースは小林則之が6番手から鋭くまくって快勝。落車のアクシデントを避けてラインでワン・ツー・スリーを決めた。
 「僕は前に踏むことでしか戦えないんで、中団を取り合うよりは前受けから引いて、前に踏む競走でいきました。池上(孝之)さんに中団を取られてしまうけど、僕の持ち味で戦おうと。本当はホームで行けたけど、躊躇してしまったのがね。あれがA級だったら前が早駆けしないから行けたかどうか分からないね。大事に行ったけど、その点は良く考えないと」
 連係した鈴木良太が2着に流れ込んだ。
 「前がぶつかったんで、自分は落車は大丈夫でしたよ。ノリ(小林則之)さんは落ち着いてたし余裕があったんで、踏み出した瞬間に行ってしまうと思った。ノリさんとはほとんどワンツーが決まったことがなかったんで良かったですよ。8,9着が多かったし、自分だけが1着とか。抜けなかったのは自分に脚がなかったから」


<3R>
佐藤幸治選手
佐藤幸治選手
   カマシ先行した佐藤幸治(写真)が、番手の澤隆昌を振り切って堂々の逃げ切り勝ちを収めた。
 「できれば後ろ攻めが良かったけど、辻(力)さんが出る感じではなかったんで、前ならそれはそれでいいかと。結果的にスピードに乗せられたし。この時期にしてはバンクが軽かったし、呼吸も楽でした。前回の平は初日4着だったけど、踏んだ感じは悪くなかったんで。一時期調子が悪かったけど、戻ってきたのが大きいですね」


<4R>
 坂木田雄介がホームからカマしてマイペースに持ち込むと、最後の直線も末脚良くそのまま押し切った。
 「後ろが競りだったし、5番手からのカマシだったから展開が良かったよね。自分の得意な展開に持ち込めたんで。岐阜は初日いつもアタマが取れているし相性が良いバンクなんです」
 番手の競り合いは坂口樹隆が制して2着に流れ込んだ。
 「今日は頑張るだけ頑張ろうと思ってたし、気合でいきました。番手を取れたのは良かったけど、野本君が自分のところにくるかと思った。でも、出切れたんでよかった。今日は緊張しすぎて、調子だとかは分からないですね」


<5R>
三浦靖選手
三浦靖選手
   佐藤亙の先行に乗り、地元の三浦靖(写真)が1勝を挙げた。
 「実際は3コーナーから山を上る感じで仕掛けたから、付いていくのがキツかったですよ。脚は付いていかなかったけど、気持ちでなんとか凌げました。出切ってからは抜けるか抜けないかの勝負かと思ったけど、脚は一杯だった」
 佐藤亙は交わされたものの人気に応え、ライン全員を二次予選に連れていった。
 「後ろから2人上がってきたんで、とりあえず誘導を斬らせてから引いて、あとは行けるところでしっかりし仕掛けようと思っていた。タイミングを逃して終わるのは一番ダメだから、そこだけは注意してました。周回中からホームが重たかったけど、行かなアカんとこだったからね。でも、バックは流れるんで、余裕をもってもう一回踏めるように流しました。1着が取れなかったけど、ラインで決まったからよかったですよ」


<6R>
藤原誠選手
藤原誠選手
   逃げた岡村潤を、原真司が後方からひとまくり。最後は藤原誠(写真)が直線で交わして1着。
 「今日は緊張で体が硬くなってしまい、重たかったね。最後も抜けないかと思ったけど、原君がタレてきたんで何とか交わせました」
 原真司は「前の岡村君が結構掛かっていたからヤバいかと思った。少し仕掛けは遅かったけど、いつものパターンだったから何とかまくれました。今回から新フレームなんだけど、セッティングもうまくいってるんで、今日は踏んでいて軽い感じがしましたね」


<7R>
 人気の西谷岳文が直線でまさかの失速。レースは小川勇介のまくりに乗り、足達重満が直線で突き抜けた。
 「小川が早めに仕掛けてくれたし、あれで(内の)岡田(征陽)君に持って来られずに済んだ。最後の4コーナーまで良いスピードをもらったし、付いていて自分も余裕があった」
 2着は芦澤大輔。足達の後ろにスイッチすると、直線で外を鋭く伸びてきた。
 「展開が良かったですね。渡辺(一貴)さんのブロックで4コーナーであおりを受けたけど、外をうまく踏めましたね。練習でも調子は悪くなかったし、しっかり踏めていました」


<8R>
志智俊夫選手
志智俊夫選手
   前記の通り、8レースは深谷知広の圧勝劇となった。前受けから6番手まで車を下げると、ホームから一気にスパートする。前団を瞬時に飲み込むと、更にスピードはグングン加速。これには先輩の志智俊夫もツキバテし、深谷が3車身引き離してゴールした。
 「押さえ先行が一番理想だったけど、スタートで出なかったので。押さえが遅かったら突っ張ったけど、松本さんが早めに来たんで引いてから巻き返しました。出切ってから後ろを見る余裕はなかったけど、3コーナーからもう一回踏み直してました。S級に上がってから今日みたいな展開はなかったんで、勝てたので自信になりましたね。体は動いているし感じは悪くないと思います」
 志智俊夫(写真)は離れながらも懸命に追走。意地で2着を確保した。
 「キツかった。これじゃ2周行ってもらわないと差せないね。1周で出し切る力がもの凄いよ。コーナーで自分も伸びていくんだけど、それ以上に深谷が掛かっていった。バックからもグングン行ってしまうし。伸びがもの凄い」と、深谷の強さに舌を巻く。


<9R>
廣川泰昭選手
廣川泰昭選手
   9レースは坂本亮馬がまくり勝ち。1コーナーからスパートすると、逃げた松坂洋平を一蹴した。
 「深谷君の走りが刺激になりましたね。バックが追い風だし、後ろにいるとヤバいんで早めに仕掛けました。まくれたけど、今日は重たかったですね。でも、練習不足だった平のときと比べれば今回はしっかり練習したんで脚の感じは良いですね」
 2着は廣川泰昭(写真)。合志が坂本に離れ気味となり脚を消耗。3番手から廣川が差し脚を伸ばした。
 「展開に恵まれましたね。9番手になった時点でダメかと思ったけど、坂本君が早めに行ってくれたんで。合志さんが離れたけど、そこからも良いスピードで行けたんでね」
 合志正臣はまさかの千切れに首をかしげる。
 「(復調は)まだまだなのかなあ。離れたらアカンですよね。久々に付いたけど、亮馬は強くなってる。1センターから2コーナーで少し口が空いたけど、追い付く感じだった。でも、バックの追い風でもっと掛かっていった。何だかフレームを修理に出してから、芯がなくなった感じで、踏み出しで力が伝わらない感じ。それとも自分の脚のせいなのか分からないね」


<10R>
佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
   新田祐大のカマシ先行に乗り、佐藤慎太郎(写真)が抜け出して1着。
 「新田のダッシュが良いし、今日は踏み出しに集中していた。3コーナーで山を上ったからキツかった。新田を残せればよかったけど、まだ自分に自信がないから車間は切れないし、踏み込むタイミングもワンテンポ早くなってしまった。申し訳ないね。踏み出しも全開で踏んでいかなければいけないし、調子はまだ6~7割くらいなのかな。競走中は10割のつもりで走っているんだけどね」
 新田祐大は4着に沈んだ。
 「ホームは向かい風だし、ホームで踏み過ぎた分最後にタレました。仕掛けてからずっと踏みっ放しだったしキツかったですね」
 2着は長塚智広。レース後は逃げた新田を気遣う。
 「最終ホーム前に半周モガいてたし新田君はキツかったと思うよ。松尾(淳)さんが行って、今度は金山(栄治)さんが行ってハイペースになったし。付いていて自分も脚は一杯だった」


<11R>
井上昌己選手
井上昌己選手
   最終レースは金子貴志の巻き返しに合わせて、菅原晃が中団から先まくり。金子は失速し、直線で菅原後位から井上昌己(写真)が抜け出して1着を手にした。
 「今日は全て晃に任せていたし、展開がよかったですね。理想的なレースだったね。自分としては調子は良くないけど、今日は後ろに付いて楽だった」
 菅原晃はゴール前で末を欠いたものの、3着に粘った。
 「初手の並びは行き当たりばったりで、そこから前が緩んだらカマシなりを考えてたけど、うまく中団がとれましたね。セッティングを変えてどうかなと思ったけど、思ったより今日はタイムが良かった(11秒6)んで、調子は悪くないと思う」
 2着は小橋正義。目標の藤田竜矢がまくられると、3番手の松本大地をどかして追い込んだ。
 「藤田君は掛かっていく最中だったし、あんなに早くくるとは思わなかった。合わせて踏み上げていけなかったし、ああなったら3番手(をどかす)しかなかった」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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