『岐阜競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:6月29日
 今日から岐阜競輪開設63周年記念「長良川鵜飼カップ」が始まった。やはり気合が違う地元勢は4勝を挙げる大活躍。2日目は特選を勝った加藤慎平、長塚智広、幸田光博らによって争われる「かがり火賞」がメーン。さらに2次予選で準決勝進出をかけた勝ち上がり戦が繰り広げられる。
 明日も「岐阜・天下布武隊」&「岐阜姫軍団」による開門時お出迎え(10:00~)やステージ(岐阜姫軍団は2R発売中11:05頃~、岐阜・天下布武隊は5R発売中 12:30頃~)、爆笑ものまねタレント「晋道幹司」のステージ(6R発売中13:00頃~、8R発売中14:05頃~)などイベントが盛りだくさん。明日もぜひ岐阜競輪場へご来場ください。
<1R>
佐野梅一選手
佐野梅一選手
 佐野梅一(写真)は正攻法から中団の位置を確保。最終バックで吉原友彦の仕掛けを追走し、直線で鋭く伸びた。
「5番(小川祐司)が遅い仕掛けなら粘りもと思ってました。4番(吉原友彦)の動きが、斬りたいのか中途半端な動きだったし、うまく中団にいられた。まくって来たのが2人だったら無理矢理にもドカしてと思ったが、4番が一人だったのを確認できたので、差しでも良いやと思って落ち着いて仕掛けられた。朝のレースは慣れていないから身体が重たかったけど、勝てているので良いでしょう」

<2R>
石丸寛之選手
石丸寛之選手
 石丸寛之(写真)が最終2コーナーから一気にまくって快勝。初日白星スタートに安堵の表情を見せた。
「8番手になって展開は良くなかったが、踏み出した感触は良かったですね。最近のレースで足りない部分が分かっていたし、それを補う練習をしてきて、その成果が出せた。S級1班の点数がギリギリのところなので、最終日まで緊張感を持って走らないと」
 大前寛則は石丸とワンツー決着で1番人気に応えた。
「あれが本来のマル(石丸)さんの姿でしょう。高松のF1でも一緒だったけど動きが3倍くらい違う。踏み出す感じのところが良くなっているよ。自分も調子は大丈夫。そうじゃなかったらきっと付いて行けてないですから」

<3R>
 舟元権造が主導権を握ると、三ツ石康洋がすんなり中団をキープ。バックからまくり上げると、四国ラインで上位を独占した。
「考えてた中で一番良い展開になりましたね。吉川(誠)君が行くと思ったけど、舟元君もギアを上げてたし、僕と併走をしたくなかったんじゃないかな。でも何かしんどいね。最近、出し切るとエライです」
 番手の増田鉄男は追走一杯。
「すんなり中団が取れて良かった。でも何ですんなりでこんなにしんどいんやろ。三ツ石君は最近流れが良いし、俺もその流れに乗りました」

<4R>
 打鐘から矢野昌彦と緑川修平で踏み合いになったが打鐘過ぎに下げた矢野が中団から再度発進する。この動きに上手く高木和仁が追い上げ番手を取り切るとゴール寸前で逆転した。
「(追い上げは)狙ってない。たまたまです。矢野君を追うので精一杯だったし、後ろがどうなってるのか分からなかった」
 2着に敗れた矢野昌彦だったが、力強い動きが光った。
「緑川君と踏み合って脚を使ったからキツかった。疲れもあって、ちょっと重かったですね。でも緩んだところを行けたし、内容としては悪くなかったですね」

<5R>
 打鐘過ぎから伊藤信が押さえ先行。ペース良く逃げると、渡辺航平が番手絶好の展開を生かし伊藤を捕らえた。
「伊藤君は僕と一緒の時は自信を持って走ってくれる。展開も良かったが、良い先行だった。押さえて駆けてたし粘れるかなと思ったけど、強くて頼もしいね。自分も今日の1着で良い流れに乗りたいし、自信になるレースになった。脚は軽くて感じは良い」
 伊藤信は2着の結果にも満足げな表情。
「考えていた中で一番理想の展開になった。何も考えず、流れにのって上手く走れました。ワンツーが決まって嬉しいですが、3着に来た屋良(朝春)君はやっぱり脚がありますね」

<6R>
 近藤隆司の先行に対し、上手く中団を確保した松尾淳がバックまくりで快勝。地元勢の勢いを作った。
「緊張しました。全然車が出なかったけど、僕はこの地脚でメシを食ってるしね。地元のトップバッターだし、まくれて良かった。飯尾君のブロックはあったけど、行ける気がしてた。明日も頑張ります」
 前回の失格でこれ以上失格はできない飯尾主税だったが、近藤の番手で精一杯の仕事をした。引き揚げてくると「近ちゃんが頑張ってくれた。ありがたいね。勝ち上がれて良かった」。笑顔でレースを振り返る。

<7R>
松岡篤哉選手
松岡篤哉選手
 前受けから引いた7番手から松岡篤哉(写真)が一気のカマシ先行。小川将人と2車で後続を千切ると、そのまま押し切った。
「前は嫌だったけど、けん制になったので。引く前に誘導を斬らなアカンかったけど、ボーッとしてました(苦笑)。緊張したけど、最後まで踏み切れたんで感じは良いですね」
 小川将人はただただ松岡の強さを絶賛する。
「誘導を残して7番手だし、大丈夫か?と思ったけど、めちゃくちゃ強かったね。バックで1回後ろを見たらけっこう離れてたので、もう見る必要はないなと。でも抜ける感じはしなかったです」

<8R>
竹内雄作選手
竹内雄作選手
 棚橋勉に突っ張られ苦しい展開になった竹内雄作(写真)だが、外々を耐えると最後は力で飲み込んだ。
「全く体が動かなかったですね。調子が良いか悪いかわからないレースだったけど、我慢できたので問題ないと思います。勝ったのは良かったけど、ラインで決めたかったですね。明日からは相手が強くなるし、今日みたいなレースではダメ。しっかり勝てるように修正します」
 直線鋭く伸びた土屋仁が2着に食い込んだ。
「最後は風のないところを行けたから。前回からシューズを換えて、初日からけっこう伸びてる感じがあった。どうなるかと思ったけど、勝ち上がれて良かったです」

<9R>
加藤慎平選手
加藤慎平選手
 9Rからは特選レース。前受けから下げた浅井康太が打鐘の4コーナーから一気の巻き返し。きっちり続いた加藤慎平(写真)が地元記念で最高のスタートを切った。
「康太が最高のタイミング、良いスピードで行ってくれた。ラインでワンツースリーを決めるには、あそこしかなかったね。そうでもないんだけど、久しぶりに勝った気がします」
 2着の浅井康太はラインの勝利に大きく貢献した。
「出脚でキュンて出たし、タイムもぼちぼち良かったので。今日は自分が仕掛けて慎平さんが勝つって感じの番組だったし、自転車は新品だけど迷惑をかけんようにと思ってた。結果ラインで勝てて良かったです」
 3番手を回った大庭正紀にとってもこの3着は大きい。
「しっかり付いていけたし、後ろに食われず良かった。これで1班の点数が見えてきたけど、流れを切らさないように集中して頑張りたい」

<10R>
長塚智広選手
長塚智広選手
 荒井崇博が主導権を握ると、川村晃司が早めの巻き返し。これで中団内に詰まってしまった長塚智広(写真)だったが、直線で内々を突いてアタマまで突き抜けた。
「今日は中団、中団の組み立てだったけど、川村さんに出られてしまったので内しかなかった。稲村(好将)さんと決められず残念です」
 荒井マークの西川親幸が2着に入った。
「荒井が良いレースをしてくれました。内から来られて残れなかったけど、前半からかかってましたね。自分としてはちょっと重たいです」
 川村晃司は外々を耐えて3着に入ったが、表情は浮かない。
「強引に行ったら出させてくれるかと思ったけど…。たまたま3着まで入れたけど、(南)修二に悪いことをしました」

<11R>
山口幸二選手
山口幸二選手
 このレースは最終バックで木暮安由が落車し、これに小嶋敬二も乗り上げるアクシデント。木暮の落車を避け内から小林則之の番手を奪った幸田光博が1着をゲットした。
「落車があったので内に。あそこしかなかったけど、とっさに踏めて良かった。でも木暮君が落車したからね…」
 小嶋が落車し、目標を失った山口幸二(写真)だが、まくり気味に踏み上げると2着に突っ込んだ。
「どうしてもあんな展開になりますね。小嶋は打鐘で1回踏んだのが余計だったかな。後ろに濱口(高彰)さんもいたので、行けるとこまでと思ったけど、良く伸びましたね。でも小嶋が心配です」
 3着には米澤大輔が入り、3連単は30万円を超える高配当となった。
「内から3番(幸田)が来てアレッと思った。でも今日は小林君のおかげですね。前回の準決勝で初めて4倍を使ったけど、感じが良かった。上のクラスなら使えるなって感じです」
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