『岐阜競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:7月2日
 岐阜競輪開設63周年記念「長良川鵜飼カップ」が6月29日~7月2日の日程で開催された。決勝に大挙6名が勝ち上がった中部勢は別線勝負を選択。レースでは川村晃司の先行に対し、中団を争った。外併走を耐えてまくった浅井康太が通算3度目の記念制覇。続く寬仁親王牌へ向け、大きな弾みをつけた。
決勝戦 レース経過
 号砲で加藤慎平がまず出て、目標の松尾淳を迎え入れる。別線勝負となった中部6人は松尾―加藤―濱口高彰で前団、浅井康太―山口幸二―藤原誠で中団を形成、川村晃司―南修二―稲村好将のラインが後攻めの形で落ち着く。
 赤板手前から川村がゆっくりと上昇すると、中団の浅井も合わせて踏み上げる。川村は打鐘前に誘導を交わして先行態勢に入る。前受けの松尾は中途半端に車を下げるが、打鐘で内を進出して浅井と中団争いに。川村は中部勢の出方を確認してから一気にペースアップ。最終2コーナーで浅井が中団外併走の態勢から一気にまくり上げる。南のけん制をかいくぐり、3コーナーで先頭に踊り出た浅井が後続の追撃を振り切って優勝を飾った。浅井を好追走した山口は直線で詰め寄るも届かず2着。川村の番手から追い込んだ南が3着に入った。


浅井康太選手
浅井康太選手
 6名が優出した中部勢は別線勝負。レースでも打鐘過ぎから浅井康太、松尾淳で中団を争ったが、外併走からまくった浅井が上がり11秒1の好ラップで優勝した。
「後ろが幸二さんだったので、早めに仕掛けたかったけど川村さんも踏んでたし行けなかった。バックでは(山口に)抜かれるなと思ったし、タレたらみんなに食われると思ったので3コーナーから目一杯でした」
 昨年の当所オールスター以来となる優勝。「オールスターを獲ったこのバンクでしっかり走れてよかった」と笑顔を見せる。
「これで流れが変わるとは思ってないし、いつもどおり。でも思ったよりもしっかりと踏めてたし、今年も後期に入ったので攻める気持ちを忘れず走りたい」
 連覇のかかる寬仁親王牌へ、浅井が大きな弾みをつけた。

 2着は山口幸二。懸命に詰め寄ったが、去年のオールスター決勝同様に逆転はならなかった。
「近くて遠い優勝のゴールやね。今日は外併走で一杯だった。川村もかかってたし、あれは差せん。よくあそこまで詰めたと思う。やっぱり2着、今年も2着か…」

 浅井を止め切れなかった南修二は3着までが精一杯。
「今日は後ろ攻めからの作戦でした。浅井を止められたらベストだったけど、あれは無理。止められへんな。ああなったら自分が1着と思って突っ込んだけど届かなかった」

 まくった浅井ラインにスイッチした加藤慎平だが、南にからまれ伸び切れず。
「修二が幸二さんのところに飛びついてくれたらチャンスだったけど、俺のところだったからね。でも今回はすごく軽かった。宮杯より状態は良かったです」

 逃げた川村晃司は8着に敗れたが、上がりは11秒5とまずまず。相手が悪かったとしか言いようがない。
「今日は先行主体に組み立てようと思ってました。中団の外にずっと浅井が見えてたし、流せるところがなかった。浅井が強かったですね」

 濱口高彰は加藤に乗って外を伸びたが4着まで。「松尾も内から行ったけど、浅井も斬ってくれなかったね。最後も慎平が中に入るか見てたから」と致し方なし。


ゴール
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