『岐阜競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:9月3日
 岐阜競輪開設64周年記念「長良川鵜飼カップ」が8月31日~9月3日の日程で行われた。波乱続きの今シリーズ。まさにサバイバルレースとなった今節を勝ち抜いたベストナインによる決勝は、村上義弘がまくって1着。26回目のG3優勝とともに、節目の通算500勝を達成しました。
決勝戦 レース経過
 スタートで磯田旭が飛び出して正攻法へ。周回は磯田―宗景祐樹―金子真也―村上義弘―有賀高士―園田匠―小倉竜二―山崎芳仁―高木隆弘の並び。
 青板4コーナーから山崎が上昇を始めるが、この動きを封じて村上がホームから上昇。山崎が上昇を諦め、下げた磯田に代わって村上が正攻法に入ると、そこを園田が斬って打鐘を迎える。さらにその上を磯田が叩いてペースを緩めると、そこを一気に山崎が叩きに行く。宗景は磯田を迎え入れようと山崎ラインに続いた村上をけん制するが、前では山崎、磯田で壮絶な先行争いに。山崎が2センターで強引に叩き切ったが、宗景のけん制も構わずその外を村上が一気にまくり切ってしまう。村上後位にスイッチしていた宗景と高木がからむと村上は後続を千切って記念Vを節目の500勝で飾った。高木のブロックをしのいだ宗景が2着。ホームで村上との連結が外れたが7番手で立て直すと空いたインコースを伸びた有賀が3着に食い込んだ。


村上義弘選手
村上義弘選手
 村上義弘(写真)は準決勝を逃げ切り、自らの脚で通算500勝にリーチを掛けると、翌日の決勝戦で一発ツモ。期待高まるファンを魅了した。
 「昨年くらいから先輩から言われてたし、今年中に何とか決めたいと思ってました。一安心ですね。オールスターに取っておきたかったけど(笑)。確か300勝も記念優勝だったと思う。これも日々の積み重ねなんでね。ただ500勝は嬉しいけど、ホントこれは節目でしかないので」
 レースの読みも完璧だった。山崎芳仁が叩きに出ると、すかさずそのラインにスイッチ。磯田旭とモガキ合ったところを一気に勝負を決めた。
 「今日は磯田君は先輩2人連れてるんで、勝ち上がりのようなレースはしてこないかなと。責任を感じてのレースをしてくることもある思った。その辺は磯田君はさすがでしたね。僕としては無駄な動きはしないように。山崎君は大ギアだからタイミングを外させるように組み立てたけど、さすがうまく対処してきた。でも、それでも上手くスイッチして行けたと思います」
 次は大一番のオールスター。勢いそのままで京王閣に乗り込む。
 「これでテンポ良くいけますね。ただ、最近は疲れが出たり、思ったよりも調子が上がってきてないんで。何とか最大限努力してオールスターに備えます」

 同県の後輩の援護を受け、宗景祐樹が2着に入る。
 「磯田君が頑張ってくれましたね。山崎君がワンテンポ早いか、もう少し遅ければ3番手なり、ペースで駆けられたと思うけど。前が頑張ってくれたし、後ろに金子さんもいるんで、どこまで行けるか分からないけど外を行きました。今回は調子云々ではなく、連日前が頑張ってくれたおかげです」

 有賀高士は3着に入ったが、力差を感じるレースとなった。
 「付いていけなかったね。トップスピードの差を感じました。結果3着はよかったけど、4日間で2回も置いてけぼりを喰らってるんで。オールスターまでに立て直してきます」

 山崎芳仁は磯田に合わされ、バック線を取るのが精一杯だった。
 「いいタイミングで行けたけど、磯田君はダッシュが良いね。抵抗されてあれで脚にきてしまった。今回は連日早めの仕掛けができたんで悪くはなかったと思います」

 その磯田旭は力を出し切り納得の様子。
 「今日は先輩2人が付いてるし、自分のレースをして何とかラインで決めたかったけど。(山崎が)カマしてきたときに、村上さんが付いてきてるのが分かったんで全開でいくしかなかった」

 園田匠は見せ場を作れず。
 「ジャンで斬ったときに山崎さんがくるかと思ったら磯田君だったのは計算外でした。一旦前が緩んだんで、僕もバックを踏んでから仕掛けたんでスピードが乗り切らなかった。小倉さんに迷惑かけてしまいました」


ゴール
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