『東日本大震災被災地支援競輪 開場59周年記念大垣競輪(GIII)レポート』 初日編
配信日:11月3日
本日(3日)、岐阜県・大垣競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開場59周年記念「水都大垣杯」(GIII)が開幕しました。初日から熱いレースの連続で、休日も重なって場内は大盛り上がりでした。初日の予選は南関勢の活躍が目立っていましたね。2日目もこの流れが続くのでしょうか。メインの初日特選レースはそれぞれ山田裕仁選手、成田和也選手、武田豊樹選手が1着で勝ち進みました。2日目のメインは優秀「麋城(びじょう)賞」です。どんなレース展開になるのか、楽しみな一戦ですね。もちろん必見です。
2日目のファンサービス情報です。初日は先着1000名様にラッキーカードを配布、記念クオカードが250名様に当たります。場内イベントとしては、初日大盛況の深谷知広選手に続いて、神山雄一郎選手が来場!トークショー、サイン会を予定(第8R及び第10R発売中) しています。他にも競輪選手会岐阜支部によるイベント・バックヤードツアー(第7R及び第9R発売中~発走) 、専門記者による予想会(第4R及び第6R発売中)、ケータリングカー(たこ焼きなど)、そして気になる「奥美濃カレー協同組合」出店です。 開催2日目、明日も大垣競輪でお楽しみ下さい。
深谷知広選手
<1R>
本村隆文選手
主導権を握った
本村隆文(写真)
が後続を振り切って逃げ切り勝ち。地元勢にとって最高のオープニングとなる。
「大垣記念は毎年呼ばれているのに、いつも初日に負けてばかりだったので、1着は嬉しいですね。松尾(淳)先輩も付いてくれたし、後ろ攻めの作戦だったんですけど、誰も追わないので前受けになりました。誘導をあれだけ追うとは予想外で、いつもならあれで脚にくるのに、今日は緊張がMAXだったから分からなかったです(笑)。それに内からあんなレースも出来たので、いつも以上に気持ちも入っていましたね。決まって良かったです」
本村マークの
松尾淳
が2着で地元ワンツーが決まる。
「(本村の番手で)1着も優勝も獲らせてもらったことがあるのに、逃げ切られたのは今回が初めてです。決めないとアカンと思って緊張していました。荒澤(貴史)君もすぐ来ると思ったから、余裕がなかったです。でもラインで上位独占が決まったのは良かったです」
<2R>
中村圭志選手
片寄雄己の先行に笹倉慎也が捲りで詰め寄る展開。片寄マークの飯尾主税が抜け出すも、中コースを
中村圭志(写真)
が後方から一気の差しを決める。
「後ろになったからヒヤッとしたけど、どうにかしようと思っていたし、何とかコースが開いてくれて良かったです。なんとか届きましたね。勝ち上がって、少しでも上のレースを走れるように頑張りたいです。まずは良かったです」
2着の
飯尾主税
は「2番(笹倉)を牽制して、もう来ないと思ったんですけど、そこで3番(中村)に来られてしまいましたね。喰われてしまったんですけど、状態は前回の川崎より良いと思います。川崎の前に負荷をかける練習をして疲れが溜まっていたんですけど、今回は抜けているし、付いている時も余裕がある感じでした」
笹倉慎也の捲りは及ばずも、マークの
玉木勝実
は3着で二次予選進出を決める。
「笹倉がすぐに巻き返してくれましたし、頑張ってくれたおかげです。ちょっとだけ余裕はあったから、もう少し伸びれば良かったんですけどね」
<3R>
村上直久選手
大ギアのパワーが爆発!
村上直久(写真)
が後続をシャットアウトする逃げで好発進を決める。
「今日も主導権を取ろうと思っていました。最後は抜かれたと思ったんですけど、1着で良かったです。カマシだけに注意する感じで、9番(篠原龍馬)がいつ来るかとずっと見ていました。(近況は)ギアを上げたのが良いですね。明日からも精一杯頑張ります」
村上マークの
齊藤竜也
が2着で神奈川ワンツー決着。
「村上が強かった!気持ちよくバックから踏み直されましたね。9番(篠原)が良いスピードに見えたから牽制しようかなと思ったんですけど、それも必要ないくらいに村上が踏んでまた伸びていったので付いていきました。1着取れるレース展開になったと思ったんですけどね」
篠原マークの
星島太
は3着(同着)に入線。
「篠原君はかぶって変なタイミングでいってしまって。最後も内に行こうか外に行こうかどうしようかと思っていました。中団を取った時は楽勝と思ったんですけどね。3着同着か…」
<4R>
小菅誠選手
佐藤一伸が主導権を奪うと、同期の加賀山淳は捲りに出る。この捲りは届かないが、マークの
小菅誠(写真)
が惰性をもらって1着に突き抜ける。
「中団でフタをしていくと思ったし、でも長引けば前も待っているから踏み合いになるのかなと。(捲りは)乗り越えると思ったんですけど、牽制されて外に浮いてしまいましたね。あれでは中に入っていくしかないから踏んでいきました。初連係だったのでホームでどこから踏むのか分からず、ちょっと口が開いて遅れてしまいましたよ」
南関勢を追走の
鈴木龍之介
は3着。
「自分のウィークポイントが出ましたね…。加賀山君と前だけを見ていればいいのに、全体を見てしまうんですよ。それで反応が遅れてしまって。なんとか凌げて3着に入ったのは良かったと思います」
同期対決だった両者。
佐藤一伸
(4着)は「あまりかかっていなくてきつかったです。(加賀山が)カマしてくると思ったから流せなかったし、ずっと踏んでいた感じでした」。
加賀山淳
(5着)は「あの形になってしまっては言うことはないです。自分が弱かっただけです」。車券には絡めなかったものの、両者二次予選に進出を決めた。
<5R>
冨岡健一選手
相川永伍が先手を取って行くも、小橋正義との連係が崩れる。小橋は自力で追い上げていくが、直線で
冨岡健一(写真)
が差しで一閃。
「前走の大宮で連勝していたし、勢いでいけましたね(笑)。小橋さんが捲っていったので展開が良くなりました。あそこで入れていたら、バックを踏んでいたでしょうしね。感じも良いし、自転車が勝手に出ていった感じでしたよ。今日は1着取れましたけど、明日からも一生懸命頑張りますよ」
捲る形になった
小橋正義
が2着。
「ホームで下げると思っていたら、踏み遅れてしまいました。6番(大沼孝行)にあんなに突っ張られると思っていませんでした。9番(坂本匡洋)が来たらかぶってしまうし、6番のところに追い上げていこうと思って、そうすれば決まるかなと思ったんですけど、追い上げではなく捲りのようになってしまって」
先行の
相川永伍
は粘って4着入線。
「ずっと踏みっぱなしで回すところがなかったです。途中で欲が出てしまって、脚を使わずに駆けようとしてしまいました。もっと考えないといけないですね。しっかり修正して、2日目も頑張ります」
<6R>
佐々木健司選手
先行態勢の肥後公允を青森伸也が叩き、青森マークの
佐々木健司(写真)
が抜け出す。
「(青森が)良い感じでいってくれましたね。後ろに3番(門野匡秀)が入ったのも分かっていたし、自分は4コーナーから踏むだけでした。恵まれましたね。明日からも頑張ります」
藤田大輔
は捲り迫るも3着。
「8番(浦崎貴史)も気になってしまって、どうしようかと思っていました。降りられると思ったから閉めたら、また上がってしまって。ああなったら最高だなと思っていたんですけど、ちょっと自分に落ち着きがなかったですね」
主導権を奪った
青森伸也
は5着で、何とか二次予選進出。
「中途半端でしたね。もっとカツーンと乗せれば楽だったんですけど、ジワジワ踏んでしまったので変な感じになってしまいました。もっと余裕をもっていけば良かったです。前を見ながら踏んだ感じで、駆け方が良くなかったです。後ろが1着だったのは良かったですけど、修正してまた頑張ります」
<7R>
海野敦男選手
小原太樹が先行して南関勢にとっては最高の展開になる。ゴール前で番手の白戸淳太郎を3番手から
海野敦男(写真)
が捕えて1着。喜びのこのポーズ。
「久々!前の2人が積極的だったし、僕はどれだけ食い込めるかと思って走っていましたよ。自分的には余裕がありましたし、思い切り踏めましたね。前回から感触も良くなっていました。海野敦男はまだ終わらないのでね!南関勢がかなり勝ち上がっているし、盛り立てて自分も少しでも上のレースを走りたいと思います」
2着の
白戸淳太郎
は「落車の音を聞いてから、なんか余裕が生まれました。前回の宇都宮の予選で飛んでしまいましたからね。(小原は)行きっぷりが良かったし、あとは粘られたら嫌だなと。嫌といっても自分もやってきたことですから(苦笑)。でも9番(杉山剛)は引いてくれたし、前は4回転だと思いながら。恵まれました。全員で二次予選が決まったのは良かったと思います」
先行の
小原太樹
(4着)は「杉山さんが粘ると思ったし、引いてからも突っ張りが来るのかと思っていました。並走なら自分のペースでと思っていたし、展開は良かったと思います。明日また頑張ります」
<8R>
吉村和之選手
一次予選のラストは松岡篤哉が積極的なレースを見せ、番手の
吉村和之(写真)
が差して地元ワンツー。
「もう必死でしたよ。最初は徐々に篤哉との距離をおいていこうと思っていたんですけど、3コーナーくらいで見たら、後ろの家田(真宏)さんがいないのが分かって。7番(立石拓也)が僕との車間を切っていたから、これは付ききっていると一気に来られると思って、きついけどまた車間を開けたんです。緊張で脚がフラフラしましたよ(笑)。やっぱり地元記念は気持ちの入り方が違いますね。その気持ちが空回りではなく、良い方に出てくれたので良かったです」
主導権を握った
松岡篤哉
が2着。
「作戦は後ろ攻めしか考えていなかったです。出切るまでにかなり脚を使ってしまいましたね。あの形になるとは思っていなかったので、予想外でしたが、出切ってからはペースで踏んでいきました。あそこで仕掛けないといけませんからね。感触は前回より良いと思いますが、踏み上がっていなかったところは修正して行きたいと思います」
<9R>
山田裕仁選手
ここからメインの特選がスタート。まずは稲垣裕之の先行を利した
山田裕仁(写真)
が1着で地元記念を好発進。
「地元戦なので1着は嬉しいですね。今日は稲垣君に全て任せて、信頼して付いていきました。でも2回目の牽制は要らなかったかもしれないですね。稲垣君も良い感じで踏み直していましたが、(決められなかったのは)失敗です。でも初日に勝負と思っていたし、今日クリアできたのは良かったです」
内を突いて2着の
岡田征陽
は「たまたまですよ。流れの中で踏んだ感じだったので、分からなかったです」
中近ライン3番手の
西川親幸
が3着。
「一杯ではなく余裕を持っての3番手だったのでこれは自信になりますよ。最後は中にいって突っ込んだら、脚がある人に外をいかれて終わってしまう、いつもそれでやられていましたからね」
先行した
稲垣裕之
は4着も好感触は掴む。
「感じは良かったですよ。もう少しタイムは出ていると思っていましたが。終始後ろを見ながらのレースだったし、山田さんに最後合わせられるくらいに、もう少し上げたいです。でもケガしてから徐々に上がってきている感じはありますね」
7着に敗れた
佐藤友和
は「詰まった時に行こうかなと思ったんですけど、出が悪かったです」
動向が注目された
坂本健太郎
(9着)だったが、「追い上げていこうとしたら3番手になって、西川さんと絡んで…。出来たら内から準備したかったですね」
<10R>
成田和也選手
山崎芳仁が抑え先行に打って出ると、番手の
成田和也(写真)
が後続をおさえ1着。
「山崎がいってくれた、そのおかげですね。後ろから来たから焦りましたけど、(山崎が)強かったです。自分はもう少し早く反応していれば良かったです。吉田(敏洋)がいたので、外から来たのは分かったんですけど遅れてしまいました。(番手仕事は)きっちりでしたかね?最後は決められた感じはあったし、軽かったです。また明日頑張ります」
井上昌己の捲りに乗って直線強襲した
合志正臣
が2着。
「きつかった…。昌己の踏み出しに離れそうになりましたよ。バックで少し止まった時に、(山口)幸二さんもいたから怖かったです。昌己の仕掛け所は間違っていなかったと思います。頭までいけるかなと思ったんですけど、接触があって…。落車しなかったのは良かったですけどね」
先行の
山崎芳仁
は3着に粘る。
「今日は先行しようと思っていました。中団が取れたら中団が良かったですけどね。1回抑えてから、ジャン過ぎで小林(大介)さんが切ってくれたし、ラッキーでした。成田(和也)も信頼しているからね。現状を考えたら先行で3着は満足だし、やった方だと思います」
不発に終わった地元勢。
吉田敏洋
(9着)は「最近のレースを見ていても、山崎の先行はあると思っていました。タイミングを取っていたんですけど、あそこでいかれると苦しい。自分も行く気はあったけど、ホームで山崎は踏んでいたし、前まで我慢して踏んでいこうと思ったんですけどね。(大敗も)気持ちは死んでいない、また頑張ります」。
山口幸二
(4着)は「スタートの位置取りで失敗してしまいましたね。でも自分の状態は悪くないと思います。精神的にもピリッとして良いですよ」
小林大介
(8着)は「北の3番手を取る作戦は良かったんですけどね。吉田君にかぶって踏めなくなってしまいました。コースもなくなって重たかったです。難しかったですが、あれをどうにか対処しないと…」
<11R>
武田豊樹選手
最終レースは
武田豊樹(写真)
が圧巻のレースを見せた。最終ホームで外から3番手に追い上げると、すぐさま仕掛けて1着ゴール。
「長いラインもあったので、主導権を取りたいと思いながら走っていました。後方だったのでああいう形にはなりましたけど。でも番手(村上博幸)が強いから、止められると思ったので、休んでから踏みました。必死ですよ。踏んだ感じも風もなく良いコンディションだったし、それなりに戦えるかなと思いますね。明日もしっかり頑張ります」
先行した阿竹智史マークの
村上博幸
が2着入線。
「五十嵐(力)が見えたし、そこに牽制しようと思っていたんですけど、後ろからすごい勢いで来られましたね。武田さんがすぐ後ろにいるのは気付きませんでした。もっと後ろで内に詰まっているのかなと思って…。そうしたらすごい馬力で来ましたね。でも阿竹もすごく強かったですよ。僕も余裕はあったんですけどね」
3着の
五十嵐力
は「車番的にも中団は取れなそうだし、武田さんがカマす展開になるとその上を捲るのはきつかったです。兵藤(一也)が千切れているのを見てしまったのも大きいですね」
阿竹智史
は主導権を奪い8着も見せ場十分のレース。
「もっとペースで踏んでいきたかったんですけどね。相手は武田さんだし、余力残して捲られるのもしんどいですし。後ろは見てないし、全然分からなかったです。久しぶりにすごい緊張しました」
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