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『東日本大震災被災地支援競輪開場59周年記念大垣競輪（GIII）レポート』　2日目編

配信日：11月4日

　本日（4日）、岐阜県・大垣競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開場59周年記念「水都大垣杯」（ＧIII）２日目が開催されました。メインの優秀「麋城（びじょう）賞」は捲りで抜け出した武田豊樹選手の番手から岡田征陽選手が差し脚を伸ばして１着を飾りました。先日の共同通信社杯秋本番ではビッグ初優出を決めた岡田選手、初日は平原選手、２日目は武田選手と連係し、共に番手回りは初とのこと。好調の流れに乗って、どこまで突き進むのでしょうか。明日３日目はいよいよ準決勝戦を迎えます。ファイナリストが決まる３個レースは、どれも好メンバーで必見です。もちろん地元勢の活躍にも期待ですね！
　３日目のファンサービス情報です。先着1000名様にラッキーカードを配布、東北地方物産品が200名様に当たります。場内イベントとしては、スピーチーズライブ(第8R及び第10R発売中) 、競輪選手会岐阜支部によるイベント・バックヤードツアー(第7R及び第9R発売中～発走) 、専門記者による予想会(第4R及び第6R発売中)、ケータリングカー(たこ焼きなど)が開催を盛り立てます。３日目もぜひ、大垣競輪でお楽しみください。

神山雄一郎選手

＜１Ｒ＞

門野匡秀選手

　２日目は選抜戦からスタート。まずは坂本匡洋が前団を叩いて主導権を握ると、好マークの門野匡秀（写真）が差し切って「匡」ワンツーが決まった。
「前（坂本）は脚があるし、スピードに乗せてもらったから仕事はしやすかったですね。安心して付いていきましたよ。７番（吉田勇人）が捲ってきたら、全部付いてきてしまうからと思っていたし、牽制しました。８番（北澤育夫）の捲りにもびっくりしましたね」
　先行した坂本匡洋は逃げ粘って２着。
「引いてくれたので、だいぶ展開は楽になりましたね。出切ってからはずっとペースで踏んでいました。悪くないと思ったし、だいぶマシになってきた感じはします。勝ち上がれば特選まで行けるし、また頑張ります」
　単騎捲りで前団に迫った北澤育夫は３着まで。
「来たラインに切り替えていこうと思っていました。ちょっと捲りは大きかったですね。（門野に）見られてしまっていたし、牽制されたら止まると思って。３着ですか。徐々には戻ってきているとは思います」

＜２Ｒ＞

荒澤貴史選手

　九州勢が突っ張り先行に打って出る中、３番手をキープした荒澤貴史（写真）が直線伸び１着。
「６番（浅野将弘）はフタして突っ張りはないと思ったんですかね。中団、中団をいう作戦だったんですが、切ろうと思っても、出たあとに切られて２車で叩かれたら遅れてしまいますからね。１センターからかかっていたし、捲れなかったです。それに立石（拓也）さんが後ろを見ていたのも分かっていたので、踏まないで２センターで僕が先に仕掛けました。うまくいきましたけど、後ろには悪いことをしてしまいましたね」
　山口貴弘が先行し、番手の立石拓也は２着。
「前を取って、流れでという作戦だったんですけど、突っ張って先行してくれましたね。でも真後ろに９番（荒澤）がいるのも見えていたし、詰まる勢いで来られたらダメだと思っていたんですが…。もう少し自分が何とか出来れば良かったのに、力不足です。でも感触は悪くないですよ。復帰して４戦目なんですけど、結果を残さないと気持ちも乗っていかないし、この２着で明日も選抜なので、また上に上がれるように頑張ります」

＜３Ｒ＞

鈴木誠選手

　捲りで接戦を制した鈴木誠（写真）。
「粘ることも考えていたんですけど、位置取りがね。前がどうなっているかは後ろだったので分からなかったです。とにかく２コーナーから出切るから、そこからが勝負だなと。後ろに付いていてくれるし頑張ろうと思っていました。それに松崎（貴久）さんが内にいったのも見えたので、それで牽制が来ないで済みましたね。牽制されたら終了だと思っていたので、結果的には良かったです」
　篠原龍馬が先行態勢に入ると、イン粘りに出た笹倉慎也。最後は内を突いて２着に入線した。
「今日は篠原さんの番手にいこうと思っていました。初手で最高の並びになりましたしね。僕が切ったら（篠原が）来ると思っていました。下りで来られたけど、なんとかこらえました。最後は内が開いたのでラッキーと思って内を突きました。でも篠原さんの先行なら捲りは来ないと思ったのに、１番（鈴木）が来るとは…。イン粘りでかなり脚を使っていました」
　先行の篠原龍馬（３着）は「ちょっと抵抗はしたんですけど…。まだ踏めていないし、ギアも悩んでいますね」

＜４Ｒ＞

松岡彰洋選手

　片寄雄己が一気駆けで森田進とともに後続を引き離すも、４回転の松岡彰洋（写真）が豪快に捲りで仕留める。
「片寄（雄己）が行ったことで、目標になったしだいぶ楽にはなりました。あとはタイミングだけだし、行けると思いましたね。中団は欲しかったし、あそこで引いてもね。内が開いたらいこうと思ったんですけど、開かなかったです（笑）。中１日で補充、このあとはまた中２日で小倉があるんです。精神的には疲れるかもしれないけど、脚的にはボチボチやっていけると思います」
　玉手翔が直線伸び２着に入線。
「車間があいているのが分からなくて、（長谷部純也が）遅れてきたのは分かっていたんですけど、追いつくのかと思っていましたよ。飛びつくので脚を使っていたし、２着はたまたまです。出来れば松岡さんには捲られたかもしれないけど、２コーナーで捲りにいけば良かったですね。そうしたら２人で入れたかも。体はまあまあ動いているし、85にギアを上げて重かったけど、その分、最後は伸びたのかも」

＜５Ｒ＞

渡邉晴智選手　　海野敦男選手

　ここから３着までが準決勝進出の二次予選。小原太樹が先行する流れで、番手絶好となった渡邉晴智（写真）が１着、２着に海野敦男（写真）が入線し、静岡のワンツーが決まった。
　渡邉は「ラインのおかげですね。先行してくれたし、後ろのキャプテンを確認して安心しました。誰が落車したとかは分からなかったです。小原と決めることが出来なかったのは自分のせいで、申し訳なかったです。でもああいう先行選手が出てきてくれたことはすごく嬉しいですね。強かったです。海野さんには今回からキャプテンと呼ぶように言われているんですけど（笑）、キャプテンは点数がかかっていたし、本当にすごいですよ」
　キャプテンこと海野は「やった！何年か前の静岡ダービー二次予選の再現でしたね。あの時も晴智が１着で、内をしゃくられそうになったけど頑張ったんです。最近は気持ちを切り替えて練習もしているし、このままでは終われないですからね。忘れられちゃうし（笑）。今日はラインのおかげです。僕は95点しか今ありませんけど（笑）」
　３着の松尾大樹は「恵まれました。落車があった時は、またやってしまったかと思ったんですけど、乗り上げなかったのが大きいですね。このＡ～Ｃの時代はあったんですけど、この制度になって準決勝に行くのは初めてです」
　先行した小原太樹（４着）は「相手も強いし、後ろも晴智さんが付いてくれるので先手を取ることを考えていました。流したところをカマされてもダメだし、２センターくらいから踏んでいきました。また頑張ります」

＜６Ｒ＞

稲垣裕之選手

　相川永伍が引っ張る関東勢が主導権を握るが、中団から稲垣裕之（写真）が貫禄の捲りを放つ。
「相川君がジャンからいってくれて良いピッチになりましたね。でもかかりが良くて、兵藤（一也）君もいたから、一瞬ヒヤッとしましたけど、良かったです。相手が６番車とか関係なく、今日は引かずに中団を取りました。感触は良いですし、決勝に残れるように精一杯頑張ります。ワンツースリーが決まったのが何よりですね。（番手の三谷については）まだまだ抜かせませんよ（笑）！」
　稲垣マークの三谷将太（２着）は「抜けなかった…。今日は付いて行くことだけ考えていたんですけど、バック過ぎに兵藤さんが来たから動いたんですけど、そんなことしなくてもいいくらいに稲垣さんが強かったです。２センターでは、もらった！と思ったんですけど、全然。踏み直しがすごかったです。付いていけたし、（落車の影響は）問題ないです」
　３番手の玉木勝実が兵藤との接戦を制して３着。
「スピードが合ってしまったし、もってこられたら負けると思いましたよ。今日は付いていても余裕はありました。踏んだら進んでくれたし、ゴール前で投げ勝ったのも良かったです。準決勝も離れないように、しっかり付いていきたいです」

＜７Ｒ＞

山口富生選手

　青森伸也が当日病気欠場のアクシデント。レースは吉田敏洋が先行し、番手の山口富生（写真）がゴール前で差し切り地元ファンの声援に応えた。
「（吉田）敏洋は強いので、絡まれることだけ覚悟はしていましたよ。でも敏洋がうまく駆けてくれましたね。安心して前だけを見ていました。欠場があったし、捲ってくるのは藤田（大輔）か（佐藤）慎太郎だと思っていたけど、慎太郎は後ろにいたのが分かっていましたから、内だけは締めていました。ここだけは負けない気持ちで走っています。敏洋を抜けているから悪くはないけど、現状の脚という感じですね」
　吉田敏洋が逃げ粘って２着、一番人気に推されていた中部ワンツーが決まる。
「今日は昨日に比べて軽かったと思いますね。昨日は勝負にいった結果だし、今日はあそこから仕掛けて残れているし、一番良い形で運べたと思いますね。明日の準決勝に向けても良い準備は出来たと思います」
　欠場で目標不在になった佐藤慎太郎だが中部近畿ライン追走から追い上げて３着に入線した。
「自分なりの追い込みを目指してやっているんですよ。藤田（大輔）がもっと先行するのなら別ですけど、吉田（敏洋）の先行１車になってしまいましたからね。抜けていないので、そこは調整していきます」

＜８Ｒ＞

佐藤友和選手

　加賀山淳が先行し、井上昌己の捲りも不発に終わるが、佐藤友和（写真）が後方からスピード捲りで突き抜けた。
「自分の踏もうとしたタイミングと井上さんのタイミングが一緒だったのできつかったです。練習自体は良かったんですけどね。昨日は迷惑をかけてしまったので、（１着は）良かったです」
　加賀山淳マークの飯尾主税が２着入線。
「（加賀山が）強かったですね。落ち着いていたし、自分は恵まれましたよ。とりあえず準決勝にいけたし、これも連日前が頑張ってくれたおかげです。その流れも大事にしたいですね。記念の準決勝もかなり久しぶりですよ」
　佐藤友和マークの佐々木健司が３着。
「自分の仕事はスタート取ることで、あとは友和に任せて付いていくだけ。友和の捲りとは相性が良いしね。友和がいけるのは分かっていたので、付いていけるかどうかでした。（準決勝は）良かったです」
　捲り不発の井上昌己（６着）は「余裕はすごいあったんですけど、伸びがなかったです…」
　先行の加賀山淳（８着）は「ラインから１人でも（準決勝に）入れたので、最低限の仕事は出来たと思います。欲をいえば倒したかったですけどね。また戻していきたいと思います」

＜９Ｒ＞

佐藤悦夫選手

　先行態勢に入ろうとする松岡篤哉を叩いて平原康多が巻き返す。平原マークの佐藤悦夫（写真）がゴール前で捕えて１着。
「（平原が）強かったですね。付いていて余裕はなかったですし、今日はラインのおかげです。平原は格上だし、ＳＳですし、意外な展開でしたけどさすがでした。調子自体も良いと思います」
　先行策に出て２着の平原康多は「先行になったのはたまたまですよ。松岡（篤哉）君が何かするのかなと思っていました。松岡君が強いのは知っているし、それに坂本（健太郎）さんが番手に入ったので、きついと思って全力で力任せでいきました。結果的にワンツーで良かったし、明日に繋がるレースは出来たと思いますね」
　中部３番手だった冨岡健一が直線伸びてタイヤ差の接戦を制して３着、準決勝進出を決めた。
「良かったです（笑）。今日はきつかったですよ。ジャンで僕だけ内に入れず、追い上げるところまで追い上げようと思っていました。気持ちだけですね。前場所の初日にセッティングを変えたんですよ。後ろに体重がかかっていたから、前にしたら良くなかったので、また後ろに戻したらすごく良くなりました（笑）」
　松岡篤哉は平原に叩かれ３番手に入るが、最後は内をすくわれて８着に終わる。
「平原が見えたから踏んだんですけど、強かったです。坂本さんの動きも全然警戒していなくて予想外でした。後ろが離れているのも気付かなかったし、展開がとにかく速かったです。ＦＩとは全然違います。あのタイミングでは来ないですからね、テンポが速いです。また頑張ります」

＜１０Ｒ＞

村上直久選手

　柴崎淳が３番手から捲りを打ち、中部勢が盤石かに思えたが、村上直久（写真）が後方から一気の捲りで１着。連日の強さが光る。
「今日も先行をしようと思っていたんですけどね。作戦とは違って、７～９番手になってしまいました。でも踏んだら思いの外、出てくれましたね。柴崎（淳）がいくと思ったし、あれでは９着かなと思ったんですけど（苦笑）良かったです。明日はしっかり先行したいです」
　村上マークの白戸淳太郎は薄氷を踏む思いの２着。
「強い！でも僕は４コーナーで内にいこうと思ってしまったですよ。そうしたら閉まって失敗したと思って焦りました。本当にジリジリと踏んでいってすごかったです。村上君のおかげだし、恵まれましたね」
　柴崎淳マークの山口幸二が３着。
「あの捲り追い込みでは、ゴール前の直線で来たし、止めることが出来なかったです。（柴崎は）一歩目で膨らんでスピードが落ちてしまってかかりきっていない感じでしたけど、それでも淳の３番手捲りをいかれるとは…。村上君はもう来ないと思っていたのに、スピードが違いましたね」

＜１１Ｒ＞

岡田征陽選手

武田豊樹選手

　メインの優秀「麋城賞」。武田豊樹が抑えて先行態勢に入ると、内から上昇した山田裕仁が先頭に立つ意外な展開になる。山田が風を切る流れになるが、武田がバック過ぎに捲って先頭に立ち、追走した岡田征陽（写真）が差し切って１着。
「今日は何も言うことがないくらいです！武田（豊樹）さんのおかげです。憧れの武田さんの後ろを走れたということだけで嬉しかったです。自分は付いていっただけでした。準決勝は平原君の番手なので、また頑張ります！」
　２着の武田豊樹（写真）は「レースの流れですからね。内があいていたけど、番手勝負に来たら征陽君に凌いでもらうだけですし。（山田裕仁が内から来たが）山崎（芳仁）君の引き出しになっては情けないことだし、巻き返そうと思っていました。流れの中で人気に応える走りをすることが大事だし、１着を取れなかったことは反省ですけど、２人で連に絡んだということは間違った走りではなかったと思います。明日に繋がる走りは出来ました」
　中団から追い込んだ村上博幸が３着。
「番手にいく展開もあったんですけど、五十嵐（力）君もいたし、今日は内に行くことを考えていませんでした。武田さんか山崎君のどちらかが駆けるだろうし、それにどれくらい詰め寄れるか。もちろんやりあってくれるのが一番良かったですけど、山田さんの先行で流れが変わりましたね。伸びはイマイチのイメージがあったんですけど、悪くはなかったと思います。また明日頑張ります」
　関東勢を追った合志正臣（４着）は「抜かれているし、今日は良くなかったですね。92のギアにして流れすぎました。85の感覚で追走すると重い分、進みすぎましたね。バーンという感じのレースならいけたんですけど、山田さんの動きもはっきりしなかったのが」
　単騎で５着の五十嵐力は「スタートが失敗でしたね。タイミングがずれて位置が取れなくなりました。もっと前にいれば良いところにいけたとは思いますが。今日はそれが全てでした」
　８番手におかれて為す術なしの山崎芳仁（８着）は「前を取ってから突っ張る予定だったんですけどね…。いくならホームでしたけど、見過ぎてしまいました。山田さんの動きも見えていなかったです」
　結果的にＨＢを取るレースになった山田裕仁（９着）は「中途半端なレースになってしまいました。ギアをかけていた分、惰性で…。武田が外にいったのを確認して、あとは２車が飛んで来ると思っていたのに、誰も捲りに来ませんでしたね」

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