『東日本大震災被災地支援競輪 開場59周年記念大垣競輪(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:11月5日


 本日(5日)、岐阜県・大垣競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開場59周年記念「水都大垣杯」(GIII)3日目が開催されました。白熱したレースが展開された準決勝戦はそれぞれ山崎芳仁選手、山田裕仁選手、武田豊樹選手が1着で勝ち上がりました。3選手は2日目の優秀戦で対戦しており、決勝戦で再戦となります。混戦模様の決勝を誰が制するのか、好勝負間違いなしの最終日をどうぞお見逃し無く。
 最終日のファンサービス情報です。先着1000名様にラッキーカードを配布、記念クオカードが250名様に当たります。場内イベントとしては、スピーチーズライブ(第8R及び第10R発売中) 、競輪選手会岐阜支部によるイベント(第6R及び第9R発売中) 、専門記者による予想会(第4R及び第6R発売中)、奥美濃カレー協同組合の出店があります。最終日も、ぜひ本場でお楽しみ下さいませ。
今日の大垣競輪場、6Rから雨模様に。
今日の大垣競輪場、6Rから雨模様に。


<1R>
山口貴弘選手
山口貴弘選手
   中団奪取した山口貴弘(写真)が捲りで制して3日目のオープニングレースを制する。
「今日は前受けからの組み立てで、うまいこといけましたね。(中団は)開いていたので入りましたし、取れた時点で行けると思いました。タイムは11秒9だったし、重かったですけど1着で良かったです。1着は本当に久しぶりなんですよ。たぶん5月以来取ってないから半年ぶり。前回1着を取った時も、そこから流れが良くなったので、今回も良くなると良いですね」


<2R>
原田隆選手
原田隆選手
   肥後公允が主導権を握ると、番手絶好の原田隆(写真)が差し切り1着。
「付いていくだけでしたよ。でもバックで不安になって、さらに5番(藤原浩)の捲り頃になっていると思っていたら影が見えたからまた不安になって(笑)。でも今日は自分よりも公允が強かったです。最後は7番(川村昭弘)も来ると思っていたし、踏み込んだ時に公允と合ってしまいましたけど、ワンツーで良かったです」
 ここまで大敗続きだった肥後公允だが、今日は持ち味の先行で2着に粘る。
「浅野(将弘)さんだけを見ていました。ホームは絶対に仕掛けてくるところだし、全開でいきました。あとはペースで踏んでいった感じですね。ワンツーが決まったのは良かったです」
 ホームでの仕掛けは不発も3着入線した浅野将弘
「昨日も今日もそうでしたけど、見てしまうんですよね。切って前出てから考えれば良いんですけど、どうも休んでしまって。展開も良くなかったし、しっかり修正して行きたいです」


<3R>
吉松直人選手
吉松直人選手
   鷲田佳史が先行態勢に入ると、後続で4車が落車のアクシデント。逃げる鷲田を今日から補充出走の吉松直人(写真)が捲り追い込みで捕えた。
「今日は中途半端になってしまったことすら自分でもよく分からないくらいでしたね…。すんなりいかないレースが続いていたので、後ろにも迷惑をかけてしまいました。結果的には1着ですけど、道中でも無理やりでも先行するか中団を取るかずっと迷ってしまって…。ここの後は四日市記念なので、良い方に考えて頑張りたいと思います」
 先行した鷲田佳史は2着入線。
「3コーナーで先頭に立ったけど、そこから駆けても中団から捲られるだけだし、ちょっと引っ張っろうと。そうしたら松崎(貴久)さんがカマしてくるかなと思っていたら、内から来ましたね。それに9番(森岡正臣)も追い上げてきたので慌てて踏みました。先行で2着ですけど、落車もあったし実力の2着ではないですね…」


<4R>
岡本英之選手
岡本英之選手
   南関ライン3番手追走の岡本英之(写真)が1着。
「何とか1着に来られましたけど、付いていかないといけないのに、という感じですね。最後は前の動きで外には踏めなかったし、前が開けばいこうと思っていました。結果は1着ですけど、自力で買ったわけでもないですし…(落車もあって)何とも言えないですね」
 笹倉慎也は3着入線も門野匡秀が失格で繰り上がり2着。
「捲り追い込みにいこうとしたんですけど、内にも外にもいたし、イチかバチかという感じでしたね。片寄(雄己)さんがすんなり駆けていったし、バック5番手からいっても合わされると思っていました。今日は単騎でしたけど、いろいろ考えて臨機応変に走って確定板に乗ろうと思っていました。でも単騎は難しいですね。すんなり4番手だったらもっと楽だったんでしょうけど、まだまだ技術も足もないです」
 落車は何とか避けられた荒澤貴史(5着)だが「3コーナーで勢いで行ければと思っていたんですけど、危なかったですね。ヨシ!と思った時に体がぶつかりました。コンマ1秒ないタイミングで出が悪かったですが、出が悪かったから落車に巻き込まれなかったのもあるので、良いのか悪いのか…」


<5R>
古原勝己選手
古原勝己選手
   篠原龍馬が坂本匡洋を叩いて先行するも、坂本マークの古原勝己(写真)が直線で巧みなコース取りで1着に突き抜ける。
「良かったです。坂本君とはここに来る前に一緒に練習していたし、調子が良いのは知っていたんですよ。昨日も良いレースをしていたし、ホームで駆けるか、行かれてしまっても3~4番手に入れると思っていました。坂本君も楽に付いて行った感じでしたね」。これで199勝、節目勝利にリーチとなった。
 篠原龍馬マークの立石拓也が2着に入る。
「詰めが甘いですね。今開催は前の選手がみんな先行してくれて、こんなことはないのにね。ワンツーだと思っていたし、1着を取らないといけませんでしたが、あいだは気にしていなかったですね。すんなりだったのに、もったいなかったです」
 カマした篠原龍馬は3着入線。
「1番車だったし、順番が来た時に行く感じでしたね。チャンスかなと思って思い切りいったんですけど、粘りを欠きました。道中で流せなかったし、重かったです。タイミングは良かったと思うし、踏まないと流れに乗れないし。展開は良かったんですけどね」
 坂本匡洋(4着)は「楽だったし、もう少し進むと思ったんですけどね。3コーナーで止まってしまいました」


<6R>
中谷渉選手
中谷渉選手
   特選のスタートとなった6レースから天候は雨。相川永伍が先行するも、中団キープの坂本健太郎が捲り発進。小橋正義も捲りで出るが、坂本マークの中谷渉(写真)が鋭く伸びた。
「久々に恵まれましたね(笑)。ワンツーが決まって良かったです。(坂本とのワンツーは)5~6年ぶりじゃないですかね。(坂本は)レースは上手いし、ちょっと今は脚落ちしていますけど、格上ですからね」
 2着の坂本健太郎は「小橋(正義)さんが合わされていたからヨコに来る余裕は無いなと思っていましたが、結局ずっと並走になってしまって、中谷さんには抜きやすくなりましたね。1回出切ればペースを入れてもう一回踏めて決まるんですけど、並走で踏みっぱなしでしたからね。それに思ったよりも(相川と加賀山淳が)やり合わなかったです」
 先行の相川永伍(7着)は「申し訳なかったですね。加賀山がカマしてきて中団でフタをするような展開になれば良かったですけど。自分に脚が無かったです。力及ばずでした。もっと力付けられるように頑張ります」


<7R>
松岡篤哉選手
松岡篤哉選手
   ここは地元の松岡篤哉(写真)が堂々のレースを見せる。抑え先行で後続をシャットアウトして逃げ切り勝ち。
「今日は良かったと思いますね。良い感じで踏めたと思います。最近は中団からのレースも考えろと言われるんですけど、フタをされたりしても嫌だし、基本通りに後ろから抑え先行でいきました。本当は組み立てがワンパターンになってしまうので、後ろ攻めだけではいけないんですけど、今日はかなりいけましたね。まだ余裕がない時がけっこうあるんですけど、今日は余裕もありました。特別優秀にいけたのは大きいですね」
 松岡マークの吉村和之が2着。初日の予選と着こそ違えどワンツーが決まる。
「踏み直しがすごかったです。2コーナーでの踏み直しもきつくて、実際離れ気味になりましたからね。1番の藤田(大輔)君も見えたから来るのかなと思っていたら、止まったので前を見たらまたかかってました(苦笑)。セオリー通りに落ち着いて駆けると強いですね。いつもは赤板からいって自分で展開を悪くしていたので、後ろ攻めですけど今日はワンテンポでも遅らせていくような作戦でした。強かったです」


<8R>
小原太樹選手
小原太樹選手
   先行態勢の小原太樹(写真)を柴崎淳がカマすが、後ろが千切れて小原が柴崎の番手にはまる。ゴール前で小原が交わして1着。
「突っ張るところでしたけど、たまにこういう展開にもなるんですよね。後ろの気配がなかったから、番手に入れるなと思いました。でも結果的に(柴崎に)いかれているのが…やはり力が違いました。小菅(誠)さんのおかげですね。特別優秀戦に進むのは初めてです。みんな強い人ばかりなので、やることやって頑張ります」
 カマした柴崎淳(2着)は「引いた時に遅くいったらいいと思ったけど、(小原が)早く行ったので、カマシになっちゃいましたね。こういう展開になってしまったし(2着は)仕方ないです」


<9R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手 佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
   ここから準決勝戦の火ぶたが切られる。後ろ攻めの山崎芳仁(写真)が上昇すると平原康多が突っ張って主導権を握る。山崎は後方に下がるも、持ち味であるパワー捲りが炸裂。11秒1の上がりタイムで前団を一飲みにした。
「今日は先行するつもりだったんですよ。そうしたら平原に突っ張られてしまって。先行しか考えていなかったのに、どこからでも突っ張る気だなと。でもモガキ合っても稲垣(裕之)さんの捲り頃になってしまうから、脚を使って上がっていったのに一旦引いて、定位置に戻ってしまいました(苦笑)。詰めないとまずいなと思っていたんですけど、2センターで吸い込まれる感じになったし、一時期よりは良いですね。大垣はやっぱり相性も良いと思います」
 平原康多マークの岡田征陽が連日の良い流れのままここも2着入線。
「いや、もう本当に今日も平原(康多)君のおかげです。出来れば埼京で決めたかったですけど、山崎(芳仁)さんが来てしまいましたね。外はまったく見えなかったです。最後は進みましたけど、本当に康多さまさまですよ。明日また良い着に入れれば良いですね」
 山崎マークの佐藤慎太郎(写真)が3着で決勝進出を決めた。
「良かったぁ…!山崎のあの仕掛けは、1着5着になるパターンですからね。付いていてどうかなと思ったんですけど、2センターで山崎はいけると思いましたね。今日も千切れる感じはしなかったし、悪くなってはいないですよ。この決勝は大きいと思います」
 先行した平原康多(5着)は「稲垣(裕之)さんには合わせることが出来たんですけど、さすがにそこから山崎さんに合わせるのはきついし、一杯でした。でも徐々には良くなっていると思うし、良いレースは出来たと思います」
 昨年の当地記念覇者・山口富生は詰めよるも4着まで。「山崎がいく上を叩く作戦だったけど、山崎が切りませんでしたね。伸びは悪くなかったけど、ちょとと踏むのが遅かったです。残念だけど、頑張った!」
 中団奪取の稲垣裕之は捲り不発で6着。「あそこまでいくと平原(康多)が駆けるだろうし、いいペースで駆けられましたね。ああなれば早めか遅めかの仕掛けだったんですけど、良くないタイミングでいってしまいました。もう少し早く出ていれば、簡単には出させてくれないでしょうけど平原のヨコまで行って勝負できると思いますが。山崎君の動きが読めなかったです」


<10R>
山田裕仁選手
山田裕仁選手 山口幸二選手
山口幸二選手
   佐藤友和が抑えたところを吉田敏洋がスパート。吉田のスピード良く、番手の山田裕仁(写真)が抜け出して1着。
「付いていくことだけを考えていましたよ。ただ(山口幸二に)前を任された以上は、そういったレースをしないとね。明日は決勝だし、支部長もいるので、また頑張りますよ」
 中部3番手の山口幸二(写真)が2着で地元ワンツーが決まる。
「(五十嵐は)何をするか分からなかったし、仕掛けて粘ってくるのかなと思っていましたよ。あとはあいつ(山田裕仁)の判断に任せていましたから。大垣はあんまり相性良くなかったけど(苦笑)、とりあえず決勝に乗れたことは良かったです」
 五十嵐力マークの白戸淳太郎が直線で伸びて3着入線を果たす。
「恵まれましたね。4コーナーから出なかったので、もう少し伸びても良いとは思うんですけど。一瞬踏み止めた感じもあったし甘かったです。余裕はありましたし、(五十嵐)力がうまいレースをしてくれましたね。自転車を戻したことで、自信も戻ってきましたよ(笑)」
 主導権を握っていった吉田敏洋は5着で決勝進出は逃すも内容には納得の様子。
「残念。最後はさすがにガス欠になってしまいました。でもあの展開でここまで残れているんですからね。今日は緩めたら(佐藤)友和が来るし、良いペースで踏めば中団から五十嵐(力)の捲り頃になりますし。でも11レースに中部の先行選手がいないのだから、僕が残らないといけなかったです。何とか残ろうとは思ったんですけどね」


<11R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手渡邉晴智選手
渡邉晴智選手
   準決勝最後のカードは村上直久が武田豊樹に挑んで先行勝負。武田の後位は佐藤悦夫と村上博幸で競り合う中、中団から武田豊樹(写真)が捲りを打ち、後続を4車身引き離す圧勝劇となった。
「後ろは後ろの競りだし、僕は僕の走りをするだけでした。僕の後ろで競っている意味を先行して見せたいのもあったんですけど、2分戦で村上(直久)君が駆けるレースでしたからね。100%1着を取るレースに徹しました。例え相手が格下だとしても、戦っている自分としては緊張していますよ。きっちりと優勝で締められるように、厳しく行かないといけない場面になれば厳しく行くし、頑張るだけですね」
 村上直久マークの渡邉晴智(写真)が2着。
「もう村上(直久)君のおかげですね。泣きたいくらいですよ。今回も南関の先行選手が本当に心強かったです。嬉しいですね。脚は見てもらった通り。決勝は白戸(淳太郎)君がいつも頑張ってくれるし、任せます」
 直線で伸びてきた合志正臣と三谷将太の3着争いはタイヤ差で三谷に軍配が上がった。
「前輪を変えたので、伸びましたね。記念決勝はけっこう乗っていてこれで4回目、今年は和歌山と2回目です。今日は後ろで競りを見ていて、本当に凄かったです。一流の人たちは本当に凄いなと。決勝は決めずに前々でいきたいと思います」
 惜しくも4着敗れた合志正臣は「向こう(三谷)はサラ脚の分、最後は伸びてきましたね。4番手にいって(武田の)捲りが来たら飛びつこうと思っていたんですけど、スピードが良くて飛びつけなかったです。自分で動いた分、伸びなかったですね」

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