『大垣競輪開場60周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:11月3日
 大垣競輪開場60周年記念「水都大垣杯」は3日目が終了。準決勝3個レースが争われました。S級S班からは、唯一深谷知広が勝ち上がり、地元岐阜からは志智俊夫が決勝に勝ち進んだ。また、上原龍、藤田大輔はともに初めての記念決勝の舞台。最終日はフレッシュな面々も加わったファイナリスト9名による決勝戦が争われます。
 最終日も引き続き先着入場者1000名にラッキーカードを配布、記念クオカードが200名に当たります。また場内では、内林久徳さんによる予想会(3R、4R発売中)、競輪選手会岐阜支部によるイベント(5R、7R発売中)、スピーチーズライブ(8R、10R発売中)と様々なイベントも予定されています。ぜひ、大垣競輪場に脚を運び、レースとともにお楽しみください。
<9R>
朝倉佳弘選手
朝倉佳弘選手
上原龍選手
上原龍選手
 細切れ戦となったこのレースは早坂秀悟が先行。稲垣裕之はその3番手を確保。山口富生が最終ホームで稲垣後位へ切り替え、最終2コーナーから仕掛ける稲垣を追うが、その後ろに続いた上原龍が4コーナーから追い込みをかけると、上原マークの朝倉佳弘(写真)がその外を強襲した。
 「上原君が上手く仕掛けてくれて、チャンスがめぐってきた。今シリーズは連日後閑(信一)さんのアドバイスがあって、感じ良く踏めています。今日が誕生日だったし、嬉しい勝利ですが、もっと上を目指しているのでこれに満足してはいけない。脚はないけど気持ちで負けないように頑張りたい」
 2着の上原龍(写真)は自身初となる記念開催での決勝進出に笑顔。
 「身体も良い状態だけど、それ以上に今シリーズは流れが向いている。大きな舞台で戦えるので、決勝は胸を借りるつもりで挑戦していきたいですね」
 まくりを放った稲垣裕之は3着に粘る。
 「余裕を持って走れたが、風も強かったし伏見(俊昭)さんの抵抗もあり、最後はタレてしまった。今シリーズはセッティングやシューズなどいろいろ試しているけど、1走ごとに収穫があります。あとはもう少し末脚がほしいですね」
 最終ホームで稲垣後位へと切り替えた地元の山口富生は4着で準決勝を終えた。
 「松岡(篤哉)には悪いが、切り替えて3着に入れると思ったんだが。悔しいね。走れる感覚はだんだんと戻ってきている」

<10R>
荒井崇博選手
荒井崇博選手
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
 牛山貴広が正攻法。その5番手の位置は内に中野彰人、外の渡邉一成で周回中から併走が続いた。打鐘まで動きはなく、牛山が意を決して先行策。渡邉も最終ホームから早めに巻き返しにかかるが、最終3コーナーで荒井崇博(写真)が牛山ラインから渡邉ラインの3番手に切り替え、直線では大外を伸びて勝利した。
 「単騎で気楽に走れるが、勝負圏のある位置には居ようと思ってました。牛山君が最近調子がよかったみたいだし、神山さんが後ろに居るので積極的には行くだろうなと。ダメでも切り替えていけばいいと思ってました。最後はコースが空けばと思っていたが、踏みやすいところをいけた。転戦続きで疲れはあるけど、踏ん張りどころでしょう」
 2着は神山雄一郎(写真)。最終4コーナーで牛山が自ら渡邉をブロックした時に空いた内コースを迷わず踏み込んだ。
 「牛山君が頑張ったね。前受けから自分達のラインにとって、良い形になりました。最後は余裕があった訳じゃないし、今日は牛山君の力が大きいです」
 目標の渡邉は止められたが、直線を踏み込んだ佐藤慎太郎が3着で決勝行きを決めた。
 「風がほんとうにキツくて、先行選手はつらいだろうね。番手の自分もあおりを受けるくらいだった。自分は一成君を交わせてるし、余裕が無いわけじゃないですよ」
 逃げた牛山貴広は末を欠き4着に沈む。
 「4車のラインになったし、腹をくくって逃げましたが、最後はもう一杯で力が残ってなかった。渡邉君は止めないと行かれると思ったしあれが最後の力でしたね」

<11R>
志智俊夫選手
志智俊夫選手
深谷知広選手
深谷知広選手
 後方で周回した深谷知広は打鐘を目掛けて一気にスパート。飛び付きを狙った岡田征陽だが、最終2コーナーで岡田の動きが原因となり3名が落車のアクシデント。勝負の行方は深谷、志智俊夫(写真)でマッチレースとなったが、志智が余裕を持って追い込んだ。
 「このレースの前に、地元はみんな負けていたので、最後の1人だと思ったらかなりのプレッシャーでした。深谷君が思い切った仕掛けをしていた。1周半もモガキっぱなしだからキツかったと思う。岐阜から勝ち上がったのは僕だけなので、最終日ももう1回頑張るだけですね」
 逃げた深谷知広(写真)は2着で決勝戦に進出。
 「バックの向かい風がキツかった。ある程度、思ったようには走れたと思うけど、(中部の)3人で決めたかった。出切れませんでした。4倍ギアも踏めている手応えはあるが、もっと練習で乗りたいですね。このギアをずっと踏んでる人は凄いなと思いました」
 落車を避けた藤田大輔は、先を行く岡光良、南和夫を交わして3着。自身初の記念決勝の舞台へ駒を進めた。
 「自分も(深谷ラインへ)飛び付きを狙っていたが、岡田さんもそういう雰囲気だったので引きました。後方になって展開はよくなかったけど、落車があって前に居るのは4人だし、なんとか2人をと思って踏みました」
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