豊橋競輪場で開催の開設74周年記念「ちぎり賞争奪戦(GIII)」は10月1日が最終日。注目の決勝はS班の新山響平と稲川翔のラインが人気を集めたが、突っ張り先行の町田太我が後続のモツれを尻目に堂々の逃げ切り勝ち。2着入線の松本貴治が失格になったこともあって3連単20万円台の大荒れの結末となった。なお、町田のGIII優勝は21年6月松山での国際自転車トラック競技支援競輪以来で2回目。記念は初優勝となる。
決勝戦 レース経過
号砲で外枠から岡本総も出るが、最内枠の松本貴治が譲らず正攻法の位置を確保。町田太我-松本-香川雄介の中四国勢、新山響平-稲川翔、荒井崇博、山田雄大、川口聖二-岡本の中部勢となって周回を重ねる。
レースが動き出したのは青板3コーナーからで、川口が上昇を開始。当然、町田に切らせる気はなく突っ張る構え。それを見越していた川口は新山をキメて4番手に割り込もうとする。だが、新山は譲らず中団は併走に。これを見た町田は流していき、打鐘3コーナーあたりからペースアップ。抵抗する川口を退けた新山は最終2コーナー入り口からまくりで前団に襲い掛かる。だが、町田との車間を空けて待ち構えていた松本が金網近くまで新山を持っていってブロック。新山のスピードは止まる一方、香川、岡本が内に入ってきて番手がモツれる。そのまま直線に入り、最後まで快調に逃げた町田が堂々の押し切り。香川との踏み合いを制した松本が2着に入るが失格で、新山の動きを見極めて中団に降りての直線勝負に転じた稲川、終始絡まれる展開にもゴール前で伸びた荒井がそれぞれ2、3着に繰り上がった。
町田太我選手
唯一の3車ラインを形成した中四国勢。その先頭を任された町田太我(写真)の頭の中には、突っ張り先行の組み立てしかなかった。
「(赤板で)誰が来ても突っ張るつもりでした。自分達が前を取って車番通りに並べば、押さえに来るのは(川口)聖二さんなんで。そこを突っ張って、新山(響平)さんと併走してくれたらラッキーだなって思ってた。そしたらその通りになってくれました」
中団のもつれを見ながらも、打鐘過ぎには自ら踏み上げてペースアップ。川口から4番手を守り切った新山がまくるが、松本貴治の過度なけん制を受けて失速する。これで展開が向いた面こそあるだろう。それでも、この逃げ切りVの価値は変わらない。初日に圧巻の逃げ切りを決めてから、4日間本来の先行勝負を貫いた結果がこの優勝だ。
「(ラインの)後ろの方々のおかげだと思うし、感謝しかないです。諦めずに、気持ち一本で最後まで踏みました。豊橋は初めて走ったけど、風も強くて連日きつかった。レースが終わってからちゃんと休養できたのが良かった。前に勝ったGIIIは施設改善のGIIIだった。記念を獲ったのは初めてだし、嬉しいですね。自信になります」
誰よりも力を出し切った今開催が終わり、次はGIの大舞台。記念ウィナーとして、寛仁親王牌に挑む。
「まずはゆっくり休みたいです。それからしっかり練習して弥彦(での寛仁親王牌)に挑みたい。勝ち上がりとかは気にせず、力を出し切ることだけですね。そのなかで、決勝の1個前くらいのレースを走れればいいかな(笑)」
最後は冗談でほのめかしたが、GIでもド先行のスタイルを曲げないことは確かだ。いよいよ本格化の兆しを見せる町田が、意気揚々とGIの舞台に乗り込んでいく。
2着入線の松本貴治は斜行失格。稲川翔は、外に浮いた新山から中四国勢の後ろに降りて切り替える。3着入線から繰り上がっての準Vとなった。
「前からはちょっと厳しいかなと。その点の判断も全て新山君に任せていました。しっかり普段は周りが見えているんですけど、(松本が)予想をはるかに越えた動きだったんで。乗り越えられるスピードだったんですけどね。そこからは無我夢中で踏んだ感じですけど、最後もきつくて。なんであんなにきつかったんだろう」
決勝戦唯一のS班として臨んだ新山響平だったが、無念の8着。あそこまでのブロックをもらっては致し方ないか。
「前からはいやだったので、中団かなと。(川口)聖二が外にはいたんですけど、町田が巧く駆けていましたし、当ててからその勢いで出ていけたんですけどね。ちょっと引っかかってしまって止まってしまった。(松本が)番手から出るのを考えていたんですけどね。乗り越えられれば良かったんですけど。この後は、中1日で地区プロでそのあとは久留米があるので、またそこに向けて調整していきます」
レースが動き出したのは青板3コーナーからで、川口が上昇を開始。当然、町田に切らせる気はなく突っ張る構え。それを見越していた川口は新山をキメて4番手に割り込もうとする。だが、新山は譲らず中団は併走に。これを見た町田は流していき、打鐘3コーナーあたりからペースアップ。抵抗する川口を退けた新山は最終2コーナー入り口からまくりで前団に襲い掛かる。だが、町田との車間を空けて待ち構えていた松本が金網近くまで新山を持っていってブロック。新山のスピードは止まる一方、香川、岡本が内に入ってきて番手がモツれる。そのまま直線に入り、最後まで快調に逃げた町田が堂々の押し切り。香川との踏み合いを制した松本が2着に入るが失格で、新山の動きを見極めて中団に降りての直線勝負に転じた稲川、終始絡まれる展開にもゴール前で伸びた荒井がそれぞれ2、3着に繰り上がった。
町田太我選手
「(赤板で)誰が来ても突っ張るつもりでした。自分達が前を取って車番通りに並べば、押さえに来るのは(川口)聖二さんなんで。そこを突っ張って、新山(響平)さんと併走してくれたらラッキーだなって思ってた。そしたらその通りになってくれました」
中団のもつれを見ながらも、打鐘過ぎには自ら踏み上げてペースアップ。川口から4番手を守り切った新山がまくるが、松本貴治の過度なけん制を受けて失速する。これで展開が向いた面こそあるだろう。それでも、この逃げ切りVの価値は変わらない。初日に圧巻の逃げ切りを決めてから、4日間本来の先行勝負を貫いた結果がこの優勝だ。
「(ラインの)後ろの方々のおかげだと思うし、感謝しかないです。諦めずに、気持ち一本で最後まで踏みました。豊橋は初めて走ったけど、風も強くて連日きつかった。レースが終わってからちゃんと休養できたのが良かった。前に勝ったGIIIは施設改善のGIIIだった。記念を獲ったのは初めてだし、嬉しいですね。自信になります」
誰よりも力を出し切った今開催が終わり、次はGIの大舞台。記念ウィナーとして、寛仁親王牌に挑む。
「まずはゆっくり休みたいです。それからしっかり練習して弥彦(での寛仁親王牌)に挑みたい。勝ち上がりとかは気にせず、力を出し切ることだけですね。そのなかで、決勝の1個前くらいのレースを走れればいいかな(笑)」
最後は冗談でほのめかしたが、GIでもド先行のスタイルを曲げないことは確かだ。いよいよ本格化の兆しを見せる町田が、意気揚々とGIの舞台に乗り込んでいく。
2着入線の松本貴治は斜行失格。稲川翔は、外に浮いた新山から中四国勢の後ろに降りて切り替える。3着入線から繰り上がっての準Vとなった。
「前からはちょっと厳しいかなと。その点の判断も全て新山君に任せていました。しっかり普段は周りが見えているんですけど、(松本が)予想をはるかに越えた動きだったんで。乗り越えられるスピードだったんですけどね。そこからは無我夢中で踏んだ感じですけど、最後もきつくて。なんであんなにきつかったんだろう」
決勝戦唯一のS班として臨んだ新山響平だったが、無念の8着。あそこまでのブロックをもらっては致し方ないか。
「前からはいやだったので、中団かなと。(川口)聖二が外にはいたんですけど、町田が巧く駆けていましたし、当ててからその勢いで出ていけたんですけどね。ちょっと引っかかってしまって止まってしまった。(松本が)番手から出るのを考えていたんですけどね。乗り越えられれば良かったんですけど。この後は、中1日で地区プロでそのあとは久留米があるので、またそこに向けて調整していきます」
次回のグレードレースは、松戸競輪「オールガールズクラシック」が10月2日(月)~4日(水)の日程で行われます。
6月の「パールカップ」に続き優勝者がグランプリへの出場資格を得る新設GIの第2弾です。参加選手は全員ガールズという大会で、ナイター開催となります。
42名が参加するGI戦は、予選1~2着の10名、3着4名と初日特選の「ティアラカップ」にシードされた7名が準決に勝ち上がり、準決の1~2着の6名と3着1名が決勝に進みます。従来の開催のポイント制の番組と異なり、一度のミスが命取りとなる緊迫の3日間です。
9月23日時点の出場予定選手データを分析した、松戸競輪「オールガールズクラシック」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
プロスポーツ号外版は"こちら"
6月の「パールカップ」に続き優勝者がグランプリへの出場資格を得る新設GIの第2弾です。参加選手は全員ガールズという大会で、ナイター開催となります。
42名が参加するGI戦は、予選1~2着の10名、3着4名と初日特選の「ティアラカップ」にシードされた7名が準決に勝ち上がり、準決の1~2着の6名と3着1名が決勝に進みます。従来の開催のポイント制の番組と異なり、一度のミスが命取りとなる緊迫の3日間です。
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