『東日本大震災被災地支援競輪 開場62周年記念豊橋競輪(GIII)レポート』 最終日編
 
配信日:5月24日


 本日は愛知県・豊橋競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開場62周年記念「ちぎり賞争奪戦」(GIII)の決勝戦が行われました。好調の自力型同士が激しく火花を散らした決勝を制したのは村上義弘選手でした。冷静な状況判断から、見事に決めた近畿ワンツー。まさに貫禄とも言える村上選手の優勝劇で幕を閉じました。地元期待の深谷-金子の師弟ラインは惜しくも金子が4着、深谷5着という結果に終わりました。

決勝戦 レース経過
 スタートで近畿勢が飛び出し、村上義弘-南修二、木暮安由、深谷知広-金子貴志-島野浩司、菅田壱道-平沼由充、浅井康太で周回を重ねる。まず赤板前に菅田が木暮の横まで上昇して、打鐘で一気に前を叩いて主導権を握っていく。菅田ラインを木暮が追い、深谷もすかさず巻き返しを図りスパートしていく。菅田と深谷の主導権争いとなり、一旦離れた金子も深谷を追っていく。深谷は最終バックで菅田を捕えて先頭に立つものの、後方で脚を溜めていた村上が捲りで深谷を捕えて、ゴール線を駆け抜けた。2着に南修二、3着に浅井康太が入線した。


村上義弘選手
村上義弘選手
 捲りで激戦を制した村上義弘
「素直に、今回はものすごく嬉しいです。あまりにも地元の深谷(知広)君が強いし、結束も固いし、崩すのは厳しかなと思ったんですけど、どこかでそのチャンスを作ってと思っていました。前が混戦になって、どうなったか分からなかったんですけど、とにかく自分の脚が引っ掛かった時に思いっきり踏みました。豊橋は僕の競輪人生が始まったバンクやと思ってますし、連日皆さんの温かいご声援のおかげで今回優勝することができました。また、一戦一戦全力を出して頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」

 南修二が村上の捲りに食らいついて2着。近畿ワンツー決着となった。
「前受けは決めていたわけではなく、取れた位置から、いつも通りにお任せでという感じでした。村上さんはさすがでしたね。差し切るも何も…最後は浅井(康太)が来たのも見えていましたし。とにかくワンツーが決まって良かったです」

 3着は浅井康太が入線。1コーナーの失敗が大きく響いた。
「調子が良すぎたのかも知れません。踏んでもいないのに自転車が出てしまって。それで一回止めてから、勝負にいったんですけど、もうその時には村上(義弘)さんが捲りに行っていました…。諦めるのは嫌なので、最後まで踏んだら意外に伸びたし、何とか連には入れて良かったです。次はGIですけど、昨年はまともな調子で一度もGIを走れなかったので、この調子で、しっかり調整してまた頑張りたいと思います」

 地元優勝の期待がかかった金子貴志だが、村上の前に4着。
「深谷(知広)に任せていました。いつも頑張ってくれるので、今日もチャンスがあるかなと。(最終バックは)まだ(深谷が)踏んで復活してきたので、下がるようならそのままいこうかなと思っていたところでした。何とかラインで決めたかったですけどね。もう少し僕が冷静に判断できれば良かったです。またチャンスが来るように、自分が頑張らないといけませんね」

 こちらも悲願の地元記念初Vはならなかった深谷知広(5着)。
「決勝はやっぱり難しいですね。菅田(壱道)君は脚があったし、強かったです。思い通りにならなかったです。出切れないといけないですし。また頑張ります」

 愛知ライン3番手を固めた島野浩司は6着。
「深谷(知広)もよく行ってくれたけど、相手もそういうレースで来ると思っていました。なんとか付いて、出脚は踏み切れなかったんですけどね。(最終バックは)金子もちょっと待ったような感じでしたけど、あれだけいっていますからね。僕は今日も脚は軽かったし、今開催は上手いこと仕上がっていました」

 木暮安由は内に詰まって見せ場無く7着に終わる。
「組み立ては前々で3~4番手を狙っていた感じですね。最後はホームで平沼(由充)さんをしゃくったんですけど、追っかけていくのがきつかったです。深谷(知広)君の番手に入って良いなと思ったら、その上をいかれてしまって…。みんな深谷(知広)君を見ていましたからね。でも僕もレースは見えていたので、プラスに考えて次(高松宮記念杯)に繋げたいです」

 優秀戦同様に深谷との真っ向勝負に出た菅田壱道(8着)。
「申し訳ないですけど、深谷にリベンジのつもりでした。2日目の優秀戦でやられてしまいましたからね。あそこで引いて4番手でも深谷(知広)の展開になってしまうのでね。4番手取ったら、流れ込みでそれなりの着は獲れたとは思いますけど、それでは面白くないですから。脚力不足ですけど、凌げれば深谷も何とか倒せると思ったんですけどね。でもアピールは出来たと思うし、また頑張ります」

 菅田マークの平沼由充は9着。
「深谷がすっ飛んでくると思ったから、前々にいないとダメだし、それは壱道も分かっていましたね。ホームで深谷(知広)を牽制したんですけど、そこで内があいたので、木暮(安由)に内をしゃくられてしまいました。それで、仕方なく木暮を入れるしか無く、開いてしまいました。菅田(壱道)君が頑張ってくれたから、自分も何とか援護しようと思った結果ですからね。流れは大事だし、中4日の弥彦も頑張ります」


ゴール




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