『豊橋競輪開場64周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:7月22日
 豊橋競輪開場64周年記念「ちぎり賞争奪戦」は3日目が終了。準決勝3個レースが争われました。地元の金子貴志は3連勝での勝ち上がりを決め、地元記念の完全Vへリーチ。最終日はシリーズのベストナインによる決勝戦が争われます。
 豊橋競輪場は最終日も引き続き先着1,000名様に三角くじを配布。最終日はデジタルカメラ、クーラーバック、クオカードなどが当たります。場内では伊藤克信さんによる予想会(6、8、10R発売中)、しおかぜ太鼓によるパフォーマンスステージ(開門時、2R発売中)や縁日コーナーなど様々なイベントを用意してお客様のご来場をお待ちしております。豊橋競輪場にてレースとともにお楽しみください。
<9R>
後閑信一選手
後閑信一選手
神山拓弥選手
神山拓弥選手
 周回中から鈴木裕ラインを追走していた後閑信一(写真)は鈴木の先行策に乗って3番手の位置を確保。最終2コーナーから仕掛けると、直線でもスピードは衰えず、力強く押し切って決勝戦1番乗りを決めた。
 「ある程度想定していた通りに組み立てられました。最終ホームで緩むようなら叩いて先行するつもりだったし、川村(晃司)君が来る前に先頭に立とうと思って仕掛けました。2日目の優秀戦で失敗していたのでそれを活かすことが出来たと思う。久しぶりに気持ちのいいモガキが出来ましたね。良いメンバーの中で勝つことが出来たし、自信にもなります。決勝ももちろん自分でやりたい」
 後閑の仕掛けを追う形となった神山拓弥(写真)は後閑に続いて2着入線。
 「自分のタイミングで仕掛けようと思って様子を見たんですが、後閑さんが強すぎでした。吸い込まれるような感じで踏んだんですけど、最後まで垂れず、むしろ加速していく感じで抜けませんでした。勝てなかったけど、自分の動き自体は悪い感じはないですね」
 神山雄一郎は神山拓に続いて3着入線。
 「後閑君が強いですね。4コーナーで少し垂れてくるようだと、自分も抜きに行きやすかったけど、加速していく感じで交わせませんでした。この2日に比べると自転車の感じも良く、今日は力が入りました。レースが終わって感じることが出来たこともあるし、修正する方向も見えている。もう少し何とかしたいですね」
 人気を集めた川村晃司は後方で山田英明にフタをされ、仕掛けのタイミングを逸した。
 「山田君の動きが読めずに誤算だったけど、こじ開けてでも出て行かないといけなかった。ハウスしたりして、立て直せたけどそこまでになってしまいました」
 先行した鈴木裕は9着に沈む。
 「自分の競走は出せたと思います。ラインが2車だったし、難しい面もありました。後閑さんが強かったのもあるけど、自分がまだまだ力不足でした」

<10R>
牛山貴広選手
牛山貴広選手
東口善朋選手
東口善朋選手
 原田研太朗が先行すると、中団を確保した牛山貴広(写真)が最終2コーナーからまくりを仕掛ける。番手の浦川尊明は続けず、牛山は単独で先頭に立つが、2着に4車身差の圧勝劇で勝利した。
 「僕が勝つには深谷君を後ろに置いての先まくり。それしか勝つ方法がないと思っていた。原田君のカカリが良かったけど、初日に一緒のレースを走って駆け方は分かっていた。それをまくれているし、調子はよさそう。(上がりタイム)10秒7は練習でも出せないタイムですしね」
 最終3コーナーから仕掛けた深谷知広は2着の結果。
 「レース展開はなるようにしかならないし仕方ないですね。9番(荒井崇博)が浮いていてタイミングをひとつ逸してしまった。あと一走だし、気持ちで乗り切りたいですね」
 原田研太朗の後位を荒井崇博と競った東口善朋(写真)。番手の位置を取り切って、直線で追い込み3着で決勝進出を決めた。
 「近畿ライン以外では3番手を走ったことはないし、自分の力を出せるようにと思って積極的に攻めた結果。番手を取って少し休めたので最後しっかりと踏み込めた。上手く対応できたと思うし、地元のF1戦を走る前にひとつ結果を残しておきたかったんですよね」
 原田研太朗は後ろが競りで難しい競走となったが、果敢に逃げて持ち味を発揮した。
 「競ってもらっているし、深谷さんも下げたのが見えた。逃げないといけないと思って仕掛けました。4コーナーまで先頭で夢を見たんですが、あせって踏み上げたせいか、踏み方がいつもと違って最後はタレてしまいました」

<11R>
金子貴志選手
金子貴志選手
浅井康太選手
浅井康太選手
 正攻法の浅井康太は赤板で北津留翼が上昇すると、渡邉一成の動きをみずからけん制して中団の位置を確保する。北津留が先行態勢にはいると、浅井が最終2コーナーから仕掛け、最後は番手の金子貴志(写真)が浅井を交わして勝利した。
 「浅井君がタイミングじゃないのに無理やり行ってくれましたね。その気持ちがうれしかったです。今回は深谷君、浅井君の頑張りで自分を盛り立ててもらっているし、感謝の気持ちを忘れないようにしたい。チャンスがあれば自分も勝ちたいけど、豊橋記念は深谷君も獲らないといけないレースだと思うし、彼らしい競走で頑張ってもらいたいですね」
 まくった浅井康太(写真)は2着に粘る。
 「無理やりに仕掛けたので、北津留君のペースにハマってしまったけど、親王牌から練習ゼロで来た割には動けているほうだと思います。決勝は豊橋バンクじゃなければ、別線で走るけど流石に地元の邪魔は出来ない。3番手も勝てる位置だと思うし、そこから優勝を目指したいです」
 3着は中村浩士。後方から仕掛ける渡邉一成のスピードをもらい最後は内コースを伸びた。
 「終わった展開だったけど、渡邉君が踏んでくれて最後のチャンスが生まれました。調子とかじゃなく最後は気持ちですね。無我夢中で踏んだ結果、決勝に進むことが出来ました」
 北津留翼は3日続けての先行策も、準決勝では力及ばずに着外に沈んだ。
 「浅井さんが強いってのもあるけど、もう少し落ち着いて先行するべきでした。負けてしまったけど、こうやって実戦で脚を使って戻していくしかないと思うので」
 渡邉一成は後方からのまくりが思ったように伸びなかった。
 「今年に入ってからなんか良くないですね。それでもあと一走あるので、最終日こそしっかりと出し切りたいです」
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