『豊橋競輪開場65周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:8月23日
 豊橋競輪開場65周年記念「ちぎり賞争奪戦」は佳境の3日目。今日は準決勝3個レースで決勝進出が争われた。11Rでは金子貴志、12Rは深谷知広が勝って、地元の2大スターはそろって決勝戦に進出。稲垣裕之、新田康仁に木暮安由、山田英明と2日目優秀と全く変わらない機動型が決勝戦でも激突する。
 明日は選手会愛知支部によるチャリティーオークション(13時23分頃~)や戸田みよ子選手、猪頭香緒里選手のガールズトークショー(12時15分頃~、14時35分頃~)などのイベント。さらに家族連れでも楽しめる様々なファミリーイベントも予定されています。注目の決勝戦をぜひ豊橋競輪場でお楽しみください。
<10R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
池田憲昭選手
池田憲昭選手
 稲垣裕之(写真)に任された高久保雄介に対して桑原亮が真っ向勝負を挑む。高久保は力で桑原を叩き切ったが、ホームから天田裕輝が一気のカマシ。磯田旭と2車で出切ったが、高久保後位から自力に転じた稲垣が1着で高久保の頑張りに応えた。
 「(九州が)あの並びになった時点で何かしてくるなと思ってたので、僕は飛びつかれないように。高久保は連日いいレースをしてるし、これからもああいう(警戒される)レースが増えると思う。ほんと強いので力を見せて欲しいなと思います。ホームで行かれてしまったのは天田君の力ですね。止めることはできなかった。そこから入れるのは厳しいと思ったので切り替えました。状態に不安はないです」
 2日目優秀に続いて池田憲昭(写真)が稲垣に食い下がって、記念初優出を決めた。
 「(出切った高久保が)あそこで流してたら九州も粘ったと思うけど、思い切り行ってくれたんで。(関東が行った上を)あれはなかなか行けんですよ。稲垣さんはすごいですね。記念の決勝は初めて。近畿さまさまですね。中四国に一人でいいからいてほしいです」
 まくった稲垣の3番手に切り替えた山田英明は桑原の頑張りを称える。
 「前で頑張るって言ってくれた気持ちが嬉しかったし、今日は桑原のおかげ。一杯だったけど、絶対3着までには入らんといかんなと思ってました。何とか着だけは応えることができましたね」
 天田裕輝はドンピシャのタイミングで仕掛けたが、稲垣のまくりに屈した。
 「緩んだんでタイミングはあそこだと思った。あれで3着までに来れないと…。稲垣さんは強いですね」
 稲垣の1着に貢献した高久保雄介だが、辛口の自己評価。
 「天田さんを出させてるようじゃダメですね。調子はよかったけど、気持ちと体のバランスがまだまだでした。近畿で認められるようになるにはまだまだ足りない。最終日も(自分を)宣伝できるように頑張ります」

<11R>
金子貴志選手
金子貴志選手
木暮安由選手
木暮安由選手
 伊藤裕貴が飛び出すと、番手の金子貴志(写真)には絶好の展開。バックから自分のタイミングで仕掛けると、きっちりと準決勝を突破した。
 「伊藤君がよく行ってくれた。向かい風でキツかったと思うけど、かかってたし強かったですね。地元記念は年に1回で緊張するけど自分も前回よりはいい。決勝も集中して走りたい」
 木暮安由(写真)は赤板で斬りに行ったが小埜正義に察知され6番手に。それでもバックからスルスルと内を上昇すると、4コーナーでは岩本和也を飛ばして2着に食い込んだ。
 「小埜さんの位置がよかったけどね。あの感じじゃ外は無理。動きは見えてたので小埜さんが仕掛けたら、そこから考えようと思った。(バックから)シャッ、シャッと自分のコースが空いたので行かせてもらいました。調子は変わらずだけど、レースは見えてる。いいと思います」
 浦川尊明は木暮のインまくりにしっかりと続いた。
 「ホームからバックのかかりがヤバかったし、そこからの番手まくりでキツかった。木暮ならあそこインまくりに行くなと思ってたし、俺も内を狙ってたから木暮の動きについていけました」
 金子マークの岩本和也は一瞬の隙が命取りとなって4着に敗れた。
 「一杯で余裕がなかったし、警戒してたのは外だった。気配を感じないくらいの早さで(内を)来られたし完敗。チャンスがある位置だったので残念です」
 さすがの坂本亮馬も8番手では出番がなかった。
 「イン斬り合戦に僕も加わったら伊藤君が楽になるし、(小埜か木暮の)どっちかが3番手を狙ってくれるしか(チャンスが)なかった。スタートが全てでしたね。もう少し我慢比べしてもよかったかな」

<12R>
深谷知広選手
深谷知広選手
新田康仁選手
新田康仁選手
 後ろ攻めの筒井裕哉が先行態勢に入ると、前受けから下げた深谷知広(写真)は8番手。それでも2日目の失敗を繰り返すまいと打鐘の2センターから仕掛けると、後続を引き離して危なげなく決勝へ勝ち進んだ。
 「昨日のこともあったんで早めに勝負していこうと思ってました。決勝に乗れたし、1着は取れたので。明日に向けて疲れを取って、決勝では力を出し切って金子さんと2人で決めたい。優秀を踏まえてリベンジできるようにしっかりと走ります」
 深谷のダッシュに番手の渡邊健が離れると、代わって新田康仁(写真)が深谷を追いかける。新田は徐々に車間を詰めていったが、逆転はならなかった。
 「俊敏に反応できたと思う。だんだん追いついてったので、ヨッシャー抜いてやると思ったけど距離が足りなかったです。深谷のスピードは違いすぎるんで決勝も上手く組み立てて。でも人任せにはしたくないんで、自分で何でもやっていきたい」
 新田の踏み出しにやや口が空いた勝瀬卓也だったが、立て直すとしっかり食い下がり決勝進出最後の切符を手に入れた。
 「新田さんがすげえ俊敏でしたね。雨だったんでワンテンポ、ワンテンポ遅れてしまった。(1コーナー過ぎに)新田さんと一緒に上がると渡邊さんからすくわれる。あそこで離れ気味になったのでキツかったですね。ギリギリです」
 伸びは悪くなかった柏野智典だったが、前が遠すぎた。
 「内で7番(三谷将太)がフラフラしてたし、イチかバチか外と思った。伸びたけど遠かったですね」
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