『富山競輪開設56周年記念(GIII)レポート』 前検日編
配信日:6月9日
明日から富山競輪開設56周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」が開幕する。先の高松宮記念杯を制した小嶋敬二が中3日にもかかわらず、リラックスした様子で元気良く検車場に姿を現した。地元の小嶋が圧倒的に他をリードしており、武田豊樹をはじめ佐藤友和、新田康仁や、小嶋を破り5月小倉F1を優勝した中川誠一郎などがどこまで肉薄できるかが今節の焦点となる。また、白水洵、古屋琢晶、鷲田佳史、浅井康太ら、勢いのある若手の走りにも注目が集まる。 今日から決勝戦までの5日間、選手の舞台裏の様子をレポートしていきます。
なお、明日から本場内ではイベント・プレゼントが予定されております。ご来場のお客様に先着順で粗品をプレゼント。明日10日はパフォーマンスユニット「LOVE9」によるイベントが行われます。どうぞお楽しみに。
<1R>
白水洵選手
オープニングの1Rは、
白水洵(写真)
の先行一車の番組構成となった。
「先行一車はあまり得意ではないんですけどね。前回の松山から中1週間くらい。調子はいつも通り普通ですね。自分は地脚だけど、カマシ、まくりが得意。来月の寬仁親王牌で初めてG1に出るんです。前橋も33なんで、ここで勉強してG1につなげたい」と意気込む。
<3R>
3レースは先行職人の
増成富夫
を取り上げたい。
「何分戦だとかはあまり意識しないし、自分はいつも通りの走りをするだけ。ただ、二分戦だと向こうも先行を意識してくるだろうし、早めの仕掛けになるからちょっと嫌だね。調子はいつも通りです」
<4R>
地元選手で先陣を斬るのは
松崎貴久
だ。
「地元戦に向けてやるべきことはやってきたつもり。富山は33バンクの中では直線は長め。勿論、先行を考えて走るけど、引くに引けなくなったときには粘ることも頭に入れておきたい」
<5R>
続けて5Rには
宮越孝治
が登場する。4Rの松崎と同様に「ここに向けて、やれることは全てやってきました」と仕上がりは万全といった様子。「宮司(周郎)さんは岸和田の最終日は強かったし(逃げ切り1着)、信頼して付いていきます。気負わずにリラックスして、着を気にせず走りたい」
その
宮司周郎
は昨日まで岸和田を走っており中0日の強行日程だ。
「疲れはあると思うし、一日ゆっくり休みますよ」
<6R>
6レースはメキメキと力を付けている
古屋琢晶
を取り上げたい。
「前回の落車は全く影響がないですよ。記念クラスでも少しずつ戦えるようになってきましたね。33は得意なバンクなんで頑張りたいですね。記念の選抜スタートは初めてだけどやることはいつもと一緒なんで、力を出し切る競走をするだけ」
<7R>
鷲田佳史選手
7レースは若手の成長株・
鷲田佳史(写真)
が出走する。
「大垣記念はオーバーワークで調子は最悪でした。そのあと、1週間空いてゆっくりしたら松戸では感じが良かった。松戸のあとも日にちが空いて練習もできたんで、前回よりも状態は良いと思う。来月の地元(福井)記念に向けても良い感じできている」
対戦する
竹田和幸
は「鷲田君は大垣記念で一緒だったし、強いのは知っている。自分の調子は最悪の状態は脱したけど、良いとは決して言えないし普通ですね。でも、自分の力を出し切るレースをすればイケると思うんですけどね。二分戦だしやり合う展開になるかも知れないけど、そうなっても仕方ない」と叩き合い覚悟の構え。
<8R>
山本健也選手
8レースも激しい主導権争いが予想される。岸和田記念で気を吐き、今が売出し中の
浅井康太
は「富山はデビュー後すぐに追加で走った以来ですね。短走路は成績が良いんです。あまり気にはしていないんですが、A級で初優参したのも奈良だし。山本(健也)さんとは伊東の最終日と、高松の最終日に対戦して1勝1敗なんです」。
山本健也(写真)
も主導権は譲れない。
「5月の終わりに、違反点のペナルティーで競輪学校に行って1カ月配分が空きました。その分しっかりと練習ができたし、調子は良い意味で変わらず。自分はいつも通り先行主体のレースをするだけ」
<9R>
佐藤友和選手
特選競走の9レースは佐藤友和-金成和幸の東北コンビに人気が集まりそう。前回のびわこで特別初優参した
佐藤友和(写真)
は「びわこの後に沖縄に行っていました。自転車には乗っていないし、びわこの疲れがまだあるけど、走る分には問題はないと思う」。
金成和幸
も沖縄帰り。
「リラックスできましたよ。自転車には乗っていないけど、前が強いんで心配はしていないし、あとは自分の仕事をするだけですよ」
対戦する
峠祐介
は、F1戦ながらも近況は勝ち星が増えている。
「一週間くらい空いてしっかり練習ができました。調子は変わらずってところですね。33は成績が良いけど相手が強いからね。当たって砕けます(笑)」
石丸寛之
はややトーンが低め。
「千葉の落車がまだ残っていますね。短走路は踏む距離が長くなるから嫌なんだけど、細切れだし入れ替わりが激しくなるから踏むチャンスはあると思う」
<10R>
古田義明選手
武田豊樹
は10レースに番組が組まれた。前回のびわこで決勝を逃し、次の寬仁親王牌に向けまたここから仕切り直し。
「前回は脚の状態は良かったし、それで勝ち上がれなかったんだから仕方ないというしかない。中3日は体を休めることに専念しました。小回りの33は好きだし頑張ります」
松尾淳
は武田に胸を借り真っ向勝負を挑む。前回、青森の最終日は痛恨の一般戦回りとなったが「前回はいつもと違うフレームを乗ってセッティングもめちゃくちゃでした。今回は全て戻してきたので大丈夫だと思います。明日の天気はそどうなんですかね? 雨、風の重いバンクが大好きなんで」。
連係する
古田義明(写真)
は相変わらず好調を維持している。
「いつも通り練習してきました。松尾君とは初連係で楽しみ。33は成績が良いんで、記念で成績を残したいですね」
新田康仁
も堅調を維持している。
「中3日で自転車には乗っていません。でも、今年はずっと調子を維持できているし、流れも良い。ここはS級シリーズで何度も優勝しているしゲンの良いバンクなんです」
<11R>
小嶋敬二選手
11Rは
小嶋敬二(写真)
が地元でトリを飾る。高松宮記念杯を優勝したことにより、今回はモチベーションの維持が心配されるが…。
「正直、疲れはありますよ。でも、地元だし手は抜けないから頑張りますよ。それに、今年は年間70勝を取れると思っているし、それを目指して勝ちにいきたい」
濱口高彰
はびわこで落車したが、「落車したけど体は全く大丈夫ですよ。調子自体も変わらず。中3日だけど、それなりに自転車に乗って調整してきました」。
対戦する
中川誠一郎
は、高松宮記念杯前の5月小倉Sの決勝で小嶋を破る大金星を挙げた。
「初めて小嶋さんに勝ちました。小倉、びわこと良い流れが続いているから、この流れを切らせないように頑張りたい」
和田健太郎
も一矢報いたい。
「このメンバーでまくりに回ってもまくれる訳がないからね。自分が逃げて小嶋さんを後方に置くのが理想だけど。深く考えずに前々にいきたい」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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