『富山競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:6月23日


 富山競輪場開設57周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」は後半戦となる3日目に突入した。準決勝A、B、Cの4個レースをメインに、熱戦が繰り広げられた。落車や失格が相次ぐ波乱の開催となったが、村上義弘や石毛克幸をはじめ、地元の松崎貴久、有賀高士らベストナインが出そろい、明日はいよいよ決勝戦が争われる。
 最終日の24日は先着2000名様にスクラッチクジを配布。抽選でライトレールエコバック、ハンドタオルをプレゼントいたします。伊藤克信さんによる富山記念予想会も引き続き行われます。ぜひ、本場へ足をお運びください。



<8R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   8レースの準決勝Cは伊原克彦が先行。伊藤大志との競り合いを凌いで番手を死守した村上義弘(写真)が直線鋭く追い込み、決勝一番乗りを果たした。
  「今日は伊原の頑張りに尽きます。状況を見て踏むべきところでしっかり踏んでくれた。1着上がりのレースなので、他の人にいかれる訳にはいきませんから。笠松(信幸)が見えたからブロックしながら思い切り踏ませてもらいました。こういうメンバーの時は周りの目もあるし、しっかり結果を出せて良かった」
  笠松信幸は好位置キープからまくり上げるも、僅かに届かなかった。
  「番手戦に参戦することは考えていなかったし、打鐘で1回バックを踏んだのが痛かった。2コーナーぐらいから仕掛けたかったけど、村上さんが余裕がありそうだったので、躊躇してしまった。最後は一杯だったし、しょうがないです」
  村上の勝利に貢献した伊原克彦は「考えすぎると失敗してしまうので、いつも通りのレースを心がけていました。村上さんの追い上げを待って、ラスト1周半から踏みっぱなし。村上さんが1着で良かったです」と満足げ。
  番手勝負を挑んだ伊藤大志は「追い上げられた時はきつかった。脚が全然違っていたし、力の差を感じました」と完敗を認める。


<9R>
三宅 達也選手
三宅達也選手
石毛克幸選手
石毛克幸選手
   9レースの準決勝Bは七番手に置かれた三宅達也(写真)がインまくりを決めて快勝した。
  「打鐘で1回行こうか迷ったんですが、石毛さんに合わされそうでしたからね。思い切って内を狙ってみたけど、いい具合にコースが空いてくれたし、ラッキーでした。前回の宮杯はダメだったけど、最近は練習の感じがずっと良かったんです。その成果がやっと出ました。記念の決勝は去年の四日市以来だから嬉しいです」
  石毛克幸(写真)は今日も先行策。末良く2着に粘った。
  「今日は中団を取ってまくろうと思ったんですが、また先行になっちゃいました。昨日は焦って踏んだけど、今日は落ち着いて駆けられました。自分でもかかっていると感じたし、内さえ空けなければライン3人でたぶん決まっていましたね。先行で勝ち上がったのは久しぶり。先行はやっぱりきついです」
  石毛ラインの三番手から追い込んだ村本大輔は3着。
  「今日は一番楽だったけど、内は全く警戒していなかった。ちょっと残念でしたね。あれでは3着までが精一杯だった」
  4着の成清貴之も内を空けてしまったことを悔やむ。
  「いい展開だったし、余裕もありました。内を空けなければワンツースリーでしたね。でも、今回は結果が出て自信になります」


<10R>
松崎貴久選手
松崎貴久選手
井上辰也選手
井上辰也選手
   10レースの準決勝Aは五日市誠の先行を松崎貴久(写真)がまくって決着。地元で記念初優出を決めた。
  「地元記念で決勝に乗れるなんて信じられません。選手になって本当に良かった。今日は全て有賀(高士)さんのおかげ。有賀さんに入れてもらったけど、すぐに井上(辰也)君のまくりが来ると思ったし、休んでいる暇はなかった。ギヤは悩みましたが、踏みなれている3・85に変えて正解でしたね。明日も挑戦者の気持ちで頑張ります」
  後方からまくった井上辰也(写真)は松崎に合わされながらも懸命に踏んで2着に入った。
  「朝に加倉(正義)さんと話して任せてもらえることになったので、気合は入りました。ちょうどいいタイミングで仕掛けられたし、何とか決勝に乗れて良かったです。でも、状態は良くないですね。膝に水が溜まっている状態で、来る前の練習の感じも悪かった。先に乗った(三宅)達也と加倉さんのおかげです」
  有賀高士は失格審議が長引いたが、セーフの判定に安堵の表情。
  「危ないレースで迷惑をかけてしまいました。まっすぐ走っていたけど、肘がかかってしまって…。でも、頭は当てていない。地元じゃなかったら、あんなレースはしていなかったと思います。僕の20年来の夢が富山記念の優勝。小嶋(敬二)の強さをファンにみてもらえないのは残念だけど、後ろだと抜くのは無理でしょう。明日はチャンスがあると思うので、最後の最後まで頑張ります」
  4着の加倉正義は「3着の展開だったけど、車輪がこわれて最後は全然踏めなかった」と悔しがる。


<11R>
松田優一選手
松田優一選手
   最終11レースは朝日勇がイン斬りに出て展開がもつれ、最終ホームで3人が落車。1着入線の濱口高彰が斜行により失格となり、志智俊夫が繰り上がった。
  「いいレースとは言えないし、作戦についてはあまり話したくありません。状態は悪くないので、決勝も頑張ります」
  先行した松田優一(写真)は2着で記念初優出。
  「朝日さんのイン斬りにはびっくりしました。出た後にすぐに行こうと。最後までしっかり踏めたし、状態はいいと思います。記念の決勝は初めてだから嬉しい。明日は思い切って行くだけですね」
  3着に繰り上がった西村正彦は「落車を避けて追いかけて4番手。そのまま4着に流れ込んだだけなのに、繰り上がりですからね。今日はもう運だけですよ」。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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