『富山競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:8月12日


 富山競輪場開設58周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」が明日8月13日から4日間に渡って開催される。主役はもちろん、地元のエース・小嶋敬二だ。昨年は途中欠場と悔しい思いをしているだけに、今回はリベンジの一戦となる。永井清史、山口幸二ら援軍も充実しており、5年ぶり5度目の地元記念制覇へ視界は良好だ。好調な木暮安由や鈴木謙太郎、松岡貴久ら他地区の自力型が強力中部勢にどこまで抵抗できるかが焦点になる。
 なお、開催中はファンサービス、イベントが盛りだくさん。初日の明日は小嶋敬二選手の通算500勝記念セレモニーが第5R終了後、バンク内で催されます。また、先着1500名様に地酒・満寿泉(小嶋敬二選手500勝記念ラベル)&富山競輪オリジナルクオカードが当たる抽選券を配布いたします。ぜひ、この機会に富山競輪場へお越しください。


<1R>
水書義弘選手
水書義弘選手
   水書義弘(写真)は7月にS級復帰を果たしてから積極的な競走が目立っている。
 「A級のときは目標のある番組が多かったですからね。今期に入って先行が増えているけど、別に意識はしている訳ではありません。流れで先行しているだけだし、今まで通り位置を取るレースもしていきます。久しぶりの記念だし、やっぱりこの雰囲気はいい。体調もいいので、なるべく上のレースを走れるように頑張ります」


<3R>
中村雅仁選手
中村雅仁選手
   中村雅仁(写真)は今期S級に初昇格。勝ち星はまだないが、3場所7走の全てで最終バックを取っている。
 「S級でも自分のレースはできているし、ボチボチという感じですね。最近の調子も悪くないと思います。そろそろ1勝したいですね。記念は今回が初めてです。FIとは違うと思うし、走ってみないと何とも言えないですね。少しでも上のレースに勝ち上がりたい」


<4R>
 市川健太は6月の福井記念で準決勝Aに進出するなど大活躍したが、そのあとの2場所は精彩を欠いている。
 「ここ2場所は結果が出ていないけど、流れに乗れなかっただけで、感じは悪くないんです。前回が終わってから20日ぐらい空いたので、練習は十分できました。福井記念と同じぐらいの状態で走れると思います。後ろの藤井(克信)さんはしっかり仕事をしてくれるので信頼して頑張ります」


<5R>
笹倉慎也選手
笹倉慎也選手
   地元コンビにファンの期待が集まりそうだ。笹倉慎也(写真)は前回豊橋の最終日に落車した影響が気になる。
 「落車直後は軽めの練習しかできなかったけど、ケガが治ってからは普通に練習できました。影響はないと思います。まだ記念で準決勝に乗ったことがないので、今回はそこを目標に頑張ります」
 番手の宮越孝治は「ここ2場所の成績は悪いけど、展開が向かなかっただけ。ここを目標に練習してきたし、今回は仕上がっていると思います。笹倉君とは初連係だけど、いつも一緒に練習しているし、お互いの仕事をきっちりすれば、ワンツーが決まるはず」と強気のコメント。


<6R>
筒井裕哉選手
筒井裕哉選手
   筒井裕哉(写真)は直近10場所のバック回数22回。そのうち逃げ切りの連がらみが12回もある。
 「こんなにバック数を持っているとは思わなかった。優秀ですね(笑)。前回から初めてギアを3・85に上げて決勝に乗れたんですが、ギアのおかげというよりは展開でしたね。練習ではもっと重いギアも使っているし、このギアでも全く問題ありません。前回から中3日だたので、マッサージや整体に行き、1日だけ自転車に乗ってきました。三三バンクはいつも成績がいいか悪いかはっきりしているんです。今回はいい方だといいんですけどね」
 佐藤朋也は筒井との89期同期対決に闘志を燃やす。
 「筒井君との対戦はたぶん初めてだと思います。強いイメージがあるけど、同期だから負けたくないですね。最近はいまいちレースの流れに乗れていないんですが、前回のあとは間隔が空いていたので、しっかり練習できました。状態はいいと思います」
 小川勇介は調子上向きだ。
 「前々回の弥彦記念は追加で体調も悪かったから参考外の成績です。前回の立川は乗れていたし、終わってからみっちり乗り込めたので、今回も調子はいいはず。行けるところから仕掛けたい」


<7R>
 松崎貴久は昨年の当所記念で準Vと大活躍。今年もここに照準を合わせて仕上げてきた。
 「だいぶ調子は上がってきたと思います。前回の全日本選抜が終わった後もバンクに入って、しっかり練習してきました。今回は勝ちに行くレースをするつもりです」


<8R>
 和田健太郎は夏場に入って今ひとつ波に乗れない状況が続いている。
 「5月にここで落車して手を負傷したんですよ。もう治っているけど、それから気持ち的にハンドルを強く引き切れなくて…。でも、このバンクに苦手意識とかは全くありません。最近の成績は良くないけど、展開さえ向けば戦えるデキだと思います」
 荒木伸哉は富山バンク初登場。和田マークから一発を狙う。
 「ここのところずっと良かったのに、前回は成績、内容ともいまいちでした。今回は反省して、しっかり結果を残したい。調子はいい状態を維持できているし、初の富山をいい印象で走り終えたいですね」


<9R>
永井清史選手
永井清史選手
   地元開催の全日本選抜では惜しくも決勝進出を逃した永井清史(写真)だったが、状態に問題はなさそうだ。
 「全日本の後はさすがに疲れが出て、少し休んだけれど、その後は継続的に練習できているし状態は悪くない。富山は久しぶりだけれど、前回(4年前の当所記念)は決勝に乗って(加藤)慎平さんの優勝をアシストできたし、良い印象のバンク。三三バンクは仕掛けが早まるけれど、個人的には好きですしね。明日は後ろが競りになりそうだけれど僕は自分のレースをするだけです」
 絶好の目標を得た坂上樹大だが、別線の標的となる事は避けられそうもない。明日は厳しい番手戦を強いられそうだ。
 「永井の後ろだから、競りになるのは仕方ない。ただ、ここは地元戦だし絶対に負けられない。最近は、タイトなスケジュールが続き追い込んだ練習が出来ていないので、決して絶好調とは言えないけれど、明日は何としても凌ぎきりたいです」
 最近ではすっかりGレースでもお馴染みとなった山賀雅仁も、メダリスト・永井との直接対決に意欲は十分だ。
 「永井がメチャクチャ強いのは分かっているけれど、まだ1回しか戦っていない分、変に先入観を持たずに戦えますね。6月辺りからずっとヒザの具合が悪かったけれど、その中でも成績は安定させられていたし、今回はヒザの状態もだいぶ良い。最低でも決勝に乗る事がノルマだと思っているので初日に永井と当たれた事は逆にプラス材料ですよ」


<10R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
   全日本選抜では準決勝で不運の落車と地元ファンの声援に応えられなかった山口幸二もここから巻き返しを誓う。
 「さすがに、全日本後はゆっくりさせてもらいました。僕ぐらい歳を取ると、痛みが出るのも遅くって、全日本が終わって何日かたってから落車の痛みに苦しめられましたよ。今回は決して完調ではないけれど、十分に戦える状態ではあるし、気持ちもリラックスできている。富山は初めて記念競輪で優勝した場所だし相性も良いですよ」
 吉田敏洋(写真)も全日本選抜では中部勢をけん引する事が出来ず悔し涙を流した一人だ。
 「四日間通して良い競走が出来ないのは僕の課題。前回は日に日に状態は良くなったけれどGIでそれでは勝ちあがれないですからね。ただ、今回は全日本の時よりも脚の状態はしっくり来ている。最近は三三バンクであまり良い成績を出せていないのでここで良いきっかけをつかみたいですね。木暮君も鈴木君も僕よりだいぶ若いけれど、まだまだ僕も負けていられないし自分のスタイルで頑張りますよ」
 特別競輪の舞台で洗礼を浴び続けた木暮安由だったが、全日本選抜で遂にGI初勝利を挙げ、長い呪縛から解き放たれた。
 「宮杯、親王牌と不甲斐ない成績だったけれど、全日本は調子が良かったし、自分の競走で勝ち星をあげられた事は素直に嬉しかった。今回も引き続き調子は良いし練習もしっかり出来ている。地元(前橋)も三三バンクなので短走路は得意だし、いつも通りの競走が出来れば良い着が取れるはずですよ」


<11R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   地元勢の真打ちとして最終レースに登場する小嶋敬二(写真)。地元ファンの期待を一身に背負い5年ぶりの当所記念制覇を狙う。
 「全日本の後は何かと忙しかったけれど、天気にあまり振り回されなかった分、それなりに練習は出来ている。明日は好メンバーだけれど力を出し切りたい。明後日以降は永井君や吉田君のお世話になりたいね(笑)。三三バンクは何が起こるかわからないので、とにかく集中して走ります。優勝を狙うのは勿論、4日間の着順を足しても10には収めたいね」
 大塚健一郎は全日本選抜での落車でヒザをひねるアクシデントに見舞われたが「3日間は完全に休養を取ったので、もう痛みはない。ケガの様子を見つつだったので追い込んだ練習はできなかったけれど、明日は(松岡)貴久の後ろで番手の仕事をキッチリ見せますよ。ケガは言い訳にはなりませんからね」と強気の構え。
 大塚に任された松岡貴久は三場所連続優参中と絶好調。最近は以前にもまして積極策が目立つ。
 「富山はA級時代以来だけれど、その時は1・1・2着だったし相性は良い。最近は踏める距離が伸びてきたし、まくり不発は消化不良なので前に比べると仕掛けも早まっていますよね。明日は大塚さんに任せてもらえたし、とにかく先手先手で攻めたいですね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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