『富山競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:8月13日
富山競輪場開設58周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」が今日からスタート。三三バンクを舞台に。白熱のスピードバトルが展開された。メインの特選3個レースは坂上樹大、木暮安由、大塚健一郎がそれぞれ制した。最終11レースに登場した小嶋敬二は9着に敗れ、二次予選Aから仕切り直すこととなった。明日は初日特選で3着までに入った9選手により、優秀競走の「峻峰剱賞」が争われる。
明日も選手会富山支部によるお出迎えに地元選手によるトークショーなど、ファンサービス、イベントが盛りだくさん。ぜひ、富山競輪場に足をお運びください。
<1R>
オープニングレースを制したのは
岡嵜浩一
。先行した水書義弘の後位から直線鋭く抜け出した。
「勝てたことは素直に嬉しいし、水書とワンツーを決められたのだから満足。ただ、僕がもう少ししっかり仕事を出来れば石川さんも3着に食い込めたんですけどね…」
最終ホームからカマした
水書義弘
も2着の結果に満足げ。
「逃げて2着残れたのだから悪くはないでしょう。今はとにかく先行力を取り戻したい。先行できる自在型って格好良いですからね。明日からも少しでも上のレースに乗れるように頑張ります」
<2R>
河野通孝選手
吉松直人と小谷田公則が叩き合う展開になると、後方で脚を溜めていた
河野通孝(写真)
のまくりが炸裂。一気に前団を飲み込みそのまま突き抜けた。
「前が踏み合っていたし展開に恵まれましたね。ただ、調子が良い割には踏み出が思いのほか悪かった。バンクが重いのかギアが重いのかよく分からないけれど、とりあえずギアを見直して見ます」
<3R>
S級昇級後はバック本数を増やしているの
中村雅仁
がこの日も主導権。巧みなペースで別線を一蹴すると2着に粘り二次予選へと勝ち上がった。
「森内(章之)さんの前だったし、緊張しすぎて走る前から脚が一杯でしたよ(笑)。今日は皆が斬り合って脚を使ってくれたおかげで、僕にとっては楽な展開になりました。ハナに立ってからも森川(剛)さんのまくりを注意しつつ上手く流せたし、脚を温存できました。ラインで決められたので良かったしホッとしてます」
<4R>
市川健太が打鐘前から果敢に先行。番手の仕事をきっちりこなした
藤井克信
がきっちり勝機をモノにした。
「記念で1着なんて本当に嬉しいです。(阿部俊二の)まくりがいい勢いで飛んできたのが分かったし、何とか止められました。市川(健太)と一緒に勝ち上がれて良かったです。また、明日も頑張ります」
3着に逃げ粘った
市川健太
は「今日は先行しようと思っていたし、理想通りにレースを運べました。バック向かい風できつかったけど、身体の反応は良かったし、悪くないと思います。後ろの藤井さんが仕事をしてくれたので何とか残れましたね」と納得の表情を浮かべる。
伏兵の
阿部俊二
が好回転で前団に迫って2着に入った。
「詰まって仕掛けただけでタマタマですよ。たまにああいう一発があるんですよね。藤井さんに持って来られたけど、凌げて2着だから悪くないでしょう」
<5R>
地元コンビが人気に応えて連を独占。
宮越孝治
はまくった笹倉慎也を余裕で差し切った。
「ちょっと笹倉がモタモタしていたので、自分で仕掛けようか迷ったけど、よく行ってくれました。今回からこの開催のためにとっておいた新フレーム。練習での感じはすごく良かったし、今日も余裕がありました。身体とフレームがマッチしている感じがしますね」
笹倉慎也
は地元記念の初日で少し緊張していた様子。
「最近はレース前に緊張するなんてことなかったんですが、地元記念で人気にもなっていたし、久しぶりにプレッシャーを感じていました。今日はちょっと道中で無駄脚を使ってしまったけど、何とかワンツーを決められて良かったです。明日は今日よりもいい感じで走れると思います」
<6R>
小川勇介選手
小川勇介(写真)
が佐藤朋也の先行を六番手から豪快にまくって完勝した。
「今日はレースが見えていたし、落ち着いて走れました。無駄脚を使っていなかったし、まくった感じも良かったです。昨年は落車が多かったけど、今年は1回だけだし、ようやくかみ合ってきましたね」
マークの
井上剛
がきっちり2着に流れ込んだ。
「小川君はコーナーも良く踏んでいたし、あの展開でまくるんだから強い。四百バンクなら差せたかもしれないけど、三三は無理でしょう。でも、前回の最終日に1着が取れて気分良く迎えられたし、流れも変わりましたね」
<7R>
竹山陵太選手
川村晃司の先行を
竹山陵太(写真)
が早めにまくり返して圧勝。ライン3車で上位独占を決めた。
「自分にとっては一番楽な展開になりました。1着が取れたし、状態は悪くないですね。前回よりも動けていると思います。二次予選はメンバーがきつくなるけど、チャレンジャー精神で頑張ります」
笹川竜治
は踏み出しで千切れたが、離れながらも竹山を懸命に追って2着をキープした。
「何か今日は周回中から一杯でしたね。竹山君がサッと下げたときに心拍数が上がって、きついと思ったときに行かれてしまった。3番(川村晃司)が前と空いていたから助かりました」
<8R>
和田健太郎選手
三和英樹が峠祐介を突っ張って先行。落車を避けて三番手を確保した
和田健太郎(写真)
が四角から一気に追い込み、アタマに突き抜けた。
「先行以外の作戦は色々と考えていたんですけどね。落車を避けるだけで一杯でした。後ろが井上(貴照)さんというのが分かったし、早めに仕掛けても引き出すだけですからね。溜めてから追い込みました」
和田との連結を外してしまった
荒木伸哉
だが、外をしぶとくまくり追い込んで3着に食い込んだ。
「落車のアクシデントもありましたからね。雨が降ってバンクも重く感じました。和田にしっかり続ければ良かったけど、3までに入れたのは大きいです」
三和の先行を利した
中澤央治
はタイヤ差の2着。
「三和は強い。40のおっさんとは思えない。誰かまくって来たら素通りはさせられないし、格好だけは付けるつもりだったけど、誰も来なかったね」
<9R>
坂上樹大選手
永井清史の番手を死守した
坂上樹大(写真)
がゴール前で追い込んで1着。地元記念で好スタートを切った。
「今日は番手を死守することを第一に考えていました。永井が仕掛けたときはからまれていなかったし、恵まれましたね。永井はずっと伸びていく感じで強かった。でも、それを差せたのだから悪くないでしょう。明日からも一戦、一戦集中して走ります」
2着の
永井清史
は「今日は引いて中団かカマシを考えていました。中村(一将)さんにもう少し抵抗されるかと思ったけど、思ったよりすんなり出れました。自分のペースで駆けられたし、まあまあだと思います。疲れは全然なかったです」とレースを振り返る。
まくり不発の
山賀雅仁
は「初手は中団が良かったんですけどね。今日は自分の持ち味が全く出せなかった。しっかり反省して、明日は結果を出したい」と気持ちを入れ直す。
<10R>
木暮安由選手
吉田敏洋が後ろ攻めから押さえて先行。中団を確保した
木暮安由(写真)
が一気にまくって後続を千切った。
「今日は周回中から脚も軽くて、レースも見えていました。踏み合ってくれたから、まくり頃でしたね。いい位置が取れたし、自分のタイミングで仕掛けられました。いい感じで車が伸びていったし、前回から引き続き、調子もいいです」
木暮マークの
後閑信一
は内から佐竹和也に割り込まれたが、直線で差し返して2着に入った。
「木暮は落ち着いていたし、調子もまた急に良くなっている感じですね。離れて追いかけるのに脚を使ったけど、何とか2着で良かったです。ギアを落としているのもあるけど、前回よりはいいですね」
鈴木謙太郎
は吉田を叩けず大敗した。
「叩き切れなかったのが全てです。もう少し無理に行っても良かったかな。明日は今日と同じ失敗を繰り返さないようにしたい」
<11R>
大塚健一郎選手
松岡貴久が打鐘からハイペースで先行。
大塚健一郎(写真)
が最終バック過ぎから番手まくりを放って激戦を制した。
「小嶋さんがなかなか止まらなかったし、僕の判断が良かったか分からないけど、出るしかないと思いました。前回、落車して自転車のセッティングに当たりが出ていないので、修正したいですね」
星島太
が大塚に続いて2着に流れ込んだ。
「小嶋さんはやっぱり思った以上に力があるし、ケンボウ(大塚)も出て行くしかなかったんでしょう。前回の豊橋はオーバーワークでダメだったけど、今回は悪くないですね」
小嶋敬二
は人気に応えられず9着と大敗。
「ホームで休んでから仕掛ければ何とかなったかもしれないけど、慌てて踏んでしまったのが失敗でした」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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